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秋田内陸縦貫鉄道(秋田内陸線)
時間のまほろば列車~まるでハイキング~
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角館駅に着いて、いよいよ「時間のまほろば列車」に乗車した。憧れの掘りごたつと各テーブルが両側に並んでいるお座敷列車で何だかワクワクして来た。ディーゼルエンジンのうなりは起点の角館駅を出発した時に聞いたのが記憶では最初で最後である。素晴らしい車窓に出会える茨城県の奥久慈の清流沿いの水郡線、八ヶ岳山麓の小海線、ループ線とスイッチバック両方にも会える球磨川&九州山地南部を肥薩線などのデーゼルカーのローカル線と言えば列車が各駅を発車する時や途中の登りなどで加速する時などにディーゼルエンジンのうなりのBGMは欠かせない。しかしまほろば列車にはそのBGMは不要であった。
前日の登ったチングルマやキンバイなどがあちこち咲いていた秋田駒ヶ岳は晴れていたのに、その日はあいにくの雨で昨日登った秋田駒ヶ岳は望めなかったがデーゼルカーのローカル線旅のBGMとも言えるディーゼルエンジンの音でさえ始点発車時以外には記憶にないくらい車窓に夢中になれた旅も本当に久しぶりだった。
車窓から鉄橋にて川のせせらぎを聞き、清流や釣り人が釣った鮎がみられるなど、森林浴や長閑かな里山の風景、さらに地元で有名な料亭からのお弁当や昔からマタギが保存食としていたとも言われているバター餅や先述した笑内饅頭も含めた沿線の名物のお菓子を集めたスイーツセットなどもふるまわれた。初めて乗った時に乗り合わせた方とは違う方であったが再び秋田美人を思わせる女性アテンダント(車掌)さんによる乗車時間が長い分より丁寧な沿線の見どころのガイドを聴きながらまるでハイキングをしているようにゆっくり車窓を味わえた。
先述したように栗とカタクリとの「クリ」で有名な八津駅辺りでは大きな栗の身がなりそうなしっかりとした感じの栗の木がいくつも並んでいるのが見えた。
内陸線で田沢湖に最も近い松葉駅を通過すると昨日秋田駒ケ岳への登山道から見えたほぼ円い形をした田沢湖や今日角館駅へ行く途中で見た辰子姫像などを思い出した。その辰子姫は永遠の自分自身の美貌を願ったがために龍となり田沢湖の主となった。男鹿半島のつけ根にある八郎潟の主の龍がその辰子姫がなった龍に恋をして冬になると田沢湖へ訪ねて冬を越す。それが冬八郎潟が凍り田沢湖が凍らない理由であるという伝説もある。田沢湖のみならずブナ林などが望める露天風呂もある乳頭温泉郷へタクシーにしては料金が安い周遊タクシーで行って入浴する内陸線の旅も素敵ではないかと思えた。
その他に上桧木内駅の近くで毎年2月10日の宵に行われる紙風船上げなど田沢湖や乳頭温泉郷そして秋田駒ヶ岳の他にも、私も一度は足を運んで見たい見所も数々ある桧木内川沿いをゆっくり登って行き列車は5697メートルの十二段トンネルに入って行く。
十二段トンネルを抜けるとマタギでも有名な阿仁地方へ。桧木内川に変わって今度は阿仁川水系をゆっくり下って行く。まほろば列車に乗りながらゆっくり味わえる先述したマタギの伝統が受け継がれているのも頷ける程の豊かな自然の車窓はやはり格別だ。この付近の人里にも夏にはトウモロコシ、秋には栗を求めてツキノワグマがよく現れるそうだが余程のことがない限りこの付近の方々は危険防止の為の駆除や警察などへの通報などは行なわないのだという。人間と同様にクマ達も人間を恐れているから近寄らず放って置くのが良いなどクマ達への受け入れ方をよく知っているからであろう。
そもそもクマが人里に現れるようになったのは、戦後復興に使う木材資源の大量生産を図った日本政府は、クマが好むブナなどの広葉樹を伐採し代わりに、スギやヒノキを大量に植林した事によりクマの餌が山の中で足りなくなった。
そういう歴史など、クマが人里によく現れるようになった原因もろくに報道しないくせにクマが人里に顔を出すだけでも、まるで悪者が現れたように報道しているマスコミなどとは大違いである。はっきり言って悪者のように扱われたクマ達にとっては本当にいい迷惑だ。
阿仁マタギ駅が最寄りのクマ牧場に行く以前に、ひょっとしたら列車から熊に会えるのではと思えてしまう程の、緑の木々や清流や自然を人間がそのまま受け入れていると思える人里の車窓だ。おまけに列車の行き違いの為に停車した比立内駅ではホームに降りられてローカル線の駅で途中下車した気分になり旅の風情が尚一層味わえた。
もちろん先述した比立内橋梁と大又川橋梁でも列車は一時停車をしてくれて、そこから見た冬の白い雪が想像出来ないくらいの緑の夏の渓谷も見事だった。
笑内駅から西へ1~2?程にある根子集落だ。源平の落武者によって開設されたとも伝えられる集落で今日でもマタギによる昔ながらの生活習慣や里山風情が残されており、毎年8月14日に公演され国の無形重要文化財にも指定されている根子番楽(山伏による神楽の一つ)もその昔ながらの根子集落やマタギとふれあうよい機会であるかもしれない。1975年に笑内駅付近の国道から根子集落に通じるトンネルが開通するまでは陸の孤島だったように思える。
しかし根子集落の人々の中にはマタギの狩猟の生活を周辺の集落などに移り住んだりしながら伝えた方々も多くマタギ発祥の地として知られている。
そもそも「まほろば」とは「素晴らしい場所」という意味である。その意味がよくわかるくらい列車に乗っているだけでもハイキングのしているように楽しめた。終点まで沿線の見どころなどを案内してくれた秋田美人によるアテンダント(車掌)さんのガイドのお陰もあり。そのアテンダントさんも「時間のまほろば列車」の終点「阿仁合」に着く直前に秋田民謡の一部を熱唱してくれて時間(とき)の流れを忘れてしまう程の楽しい旅を締めた。
前日の登ったチングルマやキンバイなどがあちこち咲いていた秋田駒ヶ岳は晴れていたのに、その日はあいにくの雨で昨日登った秋田駒ヶ岳は望めなかったがデーゼルカーのローカル線旅のBGMとも言えるディーゼルエンジンの音でさえ始点発車時以外には記憶にないくらい車窓に夢中になれた旅も本当に久しぶりだった。
車窓から鉄橋にて川のせせらぎを聞き、清流や釣り人が釣った鮎がみられるなど、森林浴や長閑かな里山の風景、さらに地元で有名な料亭からのお弁当や昔からマタギが保存食としていたとも言われているバター餅や先述した笑内饅頭も含めた沿線の名物のお菓子を集めたスイーツセットなどもふるまわれた。初めて乗った時に乗り合わせた方とは違う方であったが再び秋田美人を思わせる女性アテンダント(車掌)さんによる乗車時間が長い分より丁寧な沿線の見どころのガイドを聴きながらまるでハイキングをしているようにゆっくり車窓を味わえた。
先述したように栗とカタクリとの「クリ」で有名な八津駅辺りでは大きな栗の身がなりそうなしっかりとした感じの栗の木がいくつも並んでいるのが見えた。
内陸線で田沢湖に最も近い松葉駅を通過すると昨日秋田駒ケ岳への登山道から見えたほぼ円い形をした田沢湖や今日角館駅へ行く途中で見た辰子姫像などを思い出した。その辰子姫は永遠の自分自身の美貌を願ったがために龍となり田沢湖の主となった。男鹿半島のつけ根にある八郎潟の主の龍がその辰子姫がなった龍に恋をして冬になると田沢湖へ訪ねて冬を越す。それが冬八郎潟が凍り田沢湖が凍らない理由であるという伝説もある。田沢湖のみならずブナ林などが望める露天風呂もある乳頭温泉郷へタクシーにしては料金が安い周遊タクシーで行って入浴する内陸線の旅も素敵ではないかと思えた。
その他に上桧木内駅の近くで毎年2月10日の宵に行われる紙風船上げなど田沢湖や乳頭温泉郷そして秋田駒ヶ岳の他にも、私も一度は足を運んで見たい見所も数々ある桧木内川沿いをゆっくり登って行き列車は5697メートルの十二段トンネルに入って行く。
十二段トンネルを抜けるとマタギでも有名な阿仁地方へ。桧木内川に変わって今度は阿仁川水系をゆっくり下って行く。まほろば列車に乗りながらゆっくり味わえる先述したマタギの伝統が受け継がれているのも頷ける程の豊かな自然の車窓はやはり格別だ。この付近の人里にも夏にはトウモロコシ、秋には栗を求めてツキノワグマがよく現れるそうだが余程のことがない限りこの付近の方々は危険防止の為の駆除や警察などへの通報などは行なわないのだという。人間と同様にクマ達も人間を恐れているから近寄らず放って置くのが良いなどクマ達への受け入れ方をよく知っているからであろう。
そもそもクマが人里に現れるようになったのは、戦後復興に使う木材資源の大量生産を図った日本政府は、クマが好むブナなどの広葉樹を伐採し代わりに、スギやヒノキを大量に植林した事によりクマの餌が山の中で足りなくなった。
そういう歴史など、クマが人里によく現れるようになった原因もろくに報道しないくせにクマが人里に顔を出すだけでも、まるで悪者が現れたように報道しているマスコミなどとは大違いである。はっきり言って悪者のように扱われたクマ達にとっては本当にいい迷惑だ。
阿仁マタギ駅が最寄りのクマ牧場に行く以前に、ひょっとしたら列車から熊に会えるのではと思えてしまう程の、緑の木々や清流や自然を人間がそのまま受け入れていると思える人里の車窓だ。おまけに列車の行き違いの為に停車した比立内駅ではホームに降りられてローカル線の駅で途中下車した気分になり旅の風情が尚一層味わえた。
もちろん先述した比立内橋梁と大又川橋梁でも列車は一時停車をしてくれて、そこから見た冬の白い雪が想像出来ないくらいの緑の夏の渓谷も見事だった。
笑内駅から西へ1~2?程にある根子集落だ。源平の落武者によって開設されたとも伝えられる集落で今日でもマタギによる昔ながらの生活習慣や里山風情が残されており、毎年8月14日に公演され国の無形重要文化財にも指定されている根子番楽(山伏による神楽の一つ)もその昔ながらの根子集落やマタギとふれあうよい機会であるかもしれない。1975年に笑内駅付近の国道から根子集落に通じるトンネルが開通するまでは陸の孤島だったように思える。
しかし根子集落の人々の中にはマタギの狩猟の生活を周辺の集落などに移り住んだりしながら伝えた方々も多くマタギ発祥の地として知られている。
そもそも「まほろば」とは「素晴らしい場所」という意味である。その意味がよくわかるくらい列車に乗っているだけでもハイキングのしているように楽しめた。終点まで沿線の見どころなどを案内してくれた秋田美人によるアテンダント(車掌)さんのガイドのお陰もあり。そのアテンダントさんも「時間のまほろば列車」の終点「阿仁合」に着く直前に秋田民謡の一部を熱唱してくれて時間(とき)の流れを忘れてしまう程の楽しい旅を締めた。
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