旅鉄からの手紙

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秋田内陸縦貫鉄道(秋田内陸線)

再び内陸線に乗って雪見旅

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2017年2月、5歳の息子を連れて森吉山の樹氷を見ながらスキーをしに再び内陸線に乗った。本音を言えば春の足音が聞こえ始めそうで日本海側である秋田県も1月~2月よりも晴れる確率が高そうな3月上旬の週末に行きたかったのだが、他の予定で都合が悪くしかも2月下旬は森吉山で夜の樹氷が見られるナイトツアーの予約がいっぱいで取れずに2月中旬の週末に行く事にした。

1日目の行きの新幹線はホームが地下にある上野を出発して、地上に出た時は冬晴れであったが仙台を過ぎて古川のあたりから既に雪が降っていた。盛岡を出て田沢湖線の線路に入ると雪が深くなり降る雪も増えているように見えた。秋田新幹線が走る田沢湖線は全線単線のために、乗客の乗り降りなしで反対方向に向かう列車との行き違いのみで途中の駅に停車するケースもある。その行き違いのみの停車で反対の盛岡、東京方面のすれ違う列車が大雪のために10分くらい遅れていた。その行き違い後に発車した辺りから「コッ  コッ」と列車が雪の中にある氷の塊を跳ね除けるような音をよく耳にした。その音と大雪による列車の遅れだけでもこの冬の雪の多さを、テレビのニュースのみならず、雪国の現地で感じた。角館には10分くらい遅れて到着したが内陸線との接続にはまだ10分くらい余裕があった。

今回で3回目の内陸線。発車前から車内販売にてバター餅と地酒「またぎ」、そしてまた連れて来た5歳の息子にはニコちゃんマークの笑内饅頭と小さい秋田犬のぬいぐるみのストラップを買った。角館を出発した列車は秋田新幹線の線路と別れ降りしきる雪の中を雪ですっかり真っ白になりきったような田園の中を走る。あちこちのローカル線でよく見られる田園が広がる里と遠くに山並みが見える車窓がしばらく続くと思いきや沿線を流れる桧木内川がこの辺りの車窓をバラエティー豊かにしてくれる。まるで桧木内川が木々や小高い丘のような山林を何回も我々の前に連れて来てくれているような感覚だ。阿仁合や十二段トンネルに向かい山を登って行くディーゼルエンジン音が大雪の中奮闘しているようでより力強く感じた。

隣の席の5歳の息子は車窓を楽しむ父ちゃんの上半身の部分をさっき買ったストラップに付いている小さい秋田犬の遊び場にしていた。私も小さい頃は気に入ったぬいぐるみを手で動かしてよくそういう遊びをしたものだ。暖かい車内から見られるバラエティーに富んだ雪景色。乗り鉄にとっては至福の一時。時間が止まっているように感じた。

「いつまで続いて欲しい」

と。至福の一時が20分少々続いた後列車は十二段トンネルに入った。

ひとまず現実に戻り5697メートルのトンネルを抜けてから直ぐに着く阿仁マタギで降りる準備を始めた。
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