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第一章 根岸森林公園
第三話
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十分程遅れて暗闇の中からAがやってきた。
その姿を一目見て、私は彼の代わり様に言葉を詰まらせた。
高校の頃、一度だけ見た五厘の面影はなくなり、黒一色だった頭は明るいフェネック色に染まっていた。耳には鉄の塊が三つと、腰に付けられた仕事をしていないチェーンベルトがだらんと垂れて作業員のような印象を私に与えた。
「悪い。少し準備にかかったわ」
真っ黒なサングラスをだらしなくスーツの襟に掛けて、Aは持っていたスケートボードを道の端に置いた。
「お前その格好どうしたんだよ。茨城にだって今そんな奴はいないぞ」
「いばらき? お前、ここは横浜だぞ」
「そういうことを言ってるんじゃない。お前、本当にその格好がかっこいいと思って着てるのか?」
Aは何かおかしいのかと戸惑っているようだった。
「あぁ、そうだ」
「はぁ?」
私は呆れて、声にならないため息のような嘆息を漏らした。
「お前のそのファッション、はっきり言ってダサいぞ」
「そうかなぁ。俺はこれカッコいいと思うけど…………Bはどう思う?」
Aは不満そうに、私の横に立っているBに質問した。
「まあ、そのぉ……………いいんじゃないかな?とっても大人っぽいし、黒だから似合ってるよ。俺は就職するからあんまり派手な格好できないから、Aのその服装が羨ましいよ」
Bは戸惑いながら苦笑いしていた。彼が言葉を選んでいるのはいうまでもない。
私は初め、Aがふざけてその格好をしているのかと思ったのだが、彼の話を聞いているうちに、どうも本気でこの格好を気に入っているようだった。Aは一週間前に遊びに行った時の写真を私達に見せてきた。
「高校の友達とランドに行ったんだよ。そしたらな、俺の服装がかっこよすぎて、通る人みんな俺たちのこと見るんだよ。いやぁ、これがファッショニストっていうやつかぁ」
「ばーか、みんな見せもんだと思ってるんだよ」
笑いながら写真を指差すAを見やって、私は深くため息をついた。
まさか、ここまでAが変わっているとは。
そう感じて、私は不意に自分が周りにどう映っているのか気になった。高校の時に買ったパーカーと部活で使っていたスウェットパンツを穿いた私の姿は、その歳にしては幼い、子供のように映っている気がした。
それに比べ、Aの服装は平成のヤンキーファッションというべきだろうか。完全に時代遅れに見えるのだが、どうも彼に言わせればこれが今の流行りらしい。
「服なんてなんだっていいじゃねーか。大事なのは中身だよ、なかみ」
Aは笑いながらぺろっと長い舌を出した。
その後、お互い軽く近況を言い合って、一段落着いたところでAが口を開いた。
「じゃあ行くか」
道端に立て掛けたスケートボードを手に取って、Aは前を歩き始めた。
「おいおい、待てって。こんな時間から一体どこに行くんだよ」
「だから言ってるだろ、根岸のドラゴンを見に行くんだよ」
さも当たり前かのようにそう言ったAは、ポケットからガムを取り出し、素早くそれを口に入れた。
「根岸って森林公園のことだろう?あんな場所に今から行ったって、ドラゴンどころか犬一匹いるかどうかも怪しいぜ」
「まあまあ落ち着けよ。詳しいことは着いたら教えてやるからさぁ」
Aは笑いながら私とBにそう言った。口から八重歯を覗かせ笑ったその顔は、中学時代から変わらない無邪気さに溢れたAの笑顔だった。
根岸森林公園は私たちの住んでいる場所よりもやや上の、丘の上に位置していた。そのため、そこに行くには緩やかな坂道を登らなくてはならなかった。着く頃には日付が変わっているだろう。私は意気揚々と先頭を行くAと、それに笑って付いていくBを後ろから眺めた。
孤独を包んでいた風はいつの間にか暖かくなり、火照った私の首筋に、一滴の汗が滴り落ちる。進学と就職。私の将来…………
その瞬間、私は目の前で歩いている同い年の彼らの背中が、自分より一回りも二回りも大きな物に思えた。
夜になると明るさがより目立つ街灯の、大きな影が私の全身を黒く覆う。私は、彼らが何かと口を開くたびに未来への夢や希望が溢れ今を楽しんでいることに、少し羨ましさと妬ましさを感じながら、色褪せた桃色のアーチ橋が架かった坂を、心臓の不規則なリズムと共に進んだ。
次第に普段使わない脚の肉が硬直し始め、私と彼らとの差は縮まるどころか、徐々に離されていった。こんなことなら行くんじゃなかったなと小さく心の中で呟いて、私は額から流れる汗をぬぐう。前方では爽やかな顔でAが「早く来いよ」と叫んでいる。そのオレンジ色の街灯に照らされ、だんだんと小さくなるAの後ろ姿が、やはり私には大きく見えるのだった。
*
山手に繫がる坂を上りきるとT字路に当たった。江戸時代に山を崩して開拓したその場所は今にも倒れそうな家々が殺伐と建っていた。
根岸まで続く商店街のシャッターは一軒一軒微妙に異なっており、薄汚れたガードレールは触れた物に冷えと寂しさを与えた。
沿道に続く年季を感じられる商店のトタン屋根が風に吹かれてバタバタと音を出す。しかし、一旦風が止むとそこは私たちの住む下界とはかけ離れた空気が漂っていた。それは何とも神秘的で時代の香りが感じられる物だった。
上へ着いたのはいいものの根岸まではまだ距離がある。私たちはT字路を右へ曲がり、人の営みが一切感じられない時代遅れのアーケード道をネズミのようにコソコソと進んだ。
「根岸のあと どこかいかない?」
Bは言う。私たちはまだ何をするのか知らされていないのに、もうそんなことを考えているのかと呆れながら私は硬くなった左脛を揉む。
「飲みに行こうぜ いい店知ってるから」
そう言ってAはバックポケットからタバコとライターを取り出した。
「は?」
私は耳を疑った。そして、今彼のしている行動と彼の口にしたその言葉をもう一度頭の中で整理した。
何を言っているんだ。未成年がそんな事をしていいわけがない。
確かにAは中学の頃から多少素行は荒かったがルールを破るような奴ではなかったし、ツッパリでもなかった。私の勘違いなのかもしれない。私はもう一度Aに尋ねた。
「飲むって……オレンジジュースなら自販機にあるだろ」
「何言ってんだぁ ビールだよビール」
Aは煙を吐きながら淡々とそう言う。
その瞬間私は心臓の奥深くに存在するAとの繋がれた何本もの糸の一つが、プツンと音を立てて切れたような気がした。時間をかけ育てられてきたその糸がこんなにもあっさりと切れてしまったことに驚き、そしてこの切れた糸は二度と修復することはないのだろうと思った。
Aはもう中学生ではない。
彼のバイブルや崇拝しているアーティストが誰なのか私は知らないが、男子校という環境がこれ程にも人格に影響を与えるものなのかと呆れながら、自分は絶対に吸ってやるもんかと、煙と香水の甘い匂いを放つAと距離を取って歩いた。
前方から現れた車はスピードを落とすことなく私たちを横切る。
「先週仮免に受かったんだ 今度の週末どこか行こうよ」
Bが言った。
「マジか俺も来月には取れるからキャンプとか行こうかなって思ってたんだ」
Aが嬉しそうに言った。
「車はどうする 借りる?」
「俺の家のやつがあるからそれで行こう でも高速は厳しいから近場がいいな」
「県内だったら箱根か」
「お、それめっちゃいいじゃん 温泉も入れるし」
「箱根なら家族と何回も来たことあるし、なんなら親戚の家も近くにあるから俺が案内してやるよ」
「Aの運転は怖いなぁ 事故とか起こすなよ」
「起こさねーよ 馬鹿なこと言ってると置いてくからな浪人生」
私たちは笑った。そうだ、私は浪人生なのだ。遊んでなどいられない身分であり、このまま彼らと意味のわからない深夜徘徊を続けることに果たして意味はあるのだろうか。
Aの口にニ本目の火がついた。もうすぐ根岸に着くだろう。私たちは静まり返った商店街を抜け、根岸へと続く緩やかな坂を上った。米軍の青い看板が見えてきた。
途中コンビニに入り二人は飲み物を無言で私に突き出した。二人ともバイトをしているので私よりお金を持っているのだが、私はそれがちっともおかしいことだとは思わなかった。
その姿を一目見て、私は彼の代わり様に言葉を詰まらせた。
高校の頃、一度だけ見た五厘の面影はなくなり、黒一色だった頭は明るいフェネック色に染まっていた。耳には鉄の塊が三つと、腰に付けられた仕事をしていないチェーンベルトがだらんと垂れて作業員のような印象を私に与えた。
「悪い。少し準備にかかったわ」
真っ黒なサングラスをだらしなくスーツの襟に掛けて、Aは持っていたスケートボードを道の端に置いた。
「お前その格好どうしたんだよ。茨城にだって今そんな奴はいないぞ」
「いばらき? お前、ここは横浜だぞ」
「そういうことを言ってるんじゃない。お前、本当にその格好がかっこいいと思って着てるのか?」
Aは何かおかしいのかと戸惑っているようだった。
「あぁ、そうだ」
「はぁ?」
私は呆れて、声にならないため息のような嘆息を漏らした。
「お前のそのファッション、はっきり言ってダサいぞ」
「そうかなぁ。俺はこれカッコいいと思うけど…………Bはどう思う?」
Aは不満そうに、私の横に立っているBに質問した。
「まあ、そのぉ……………いいんじゃないかな?とっても大人っぽいし、黒だから似合ってるよ。俺は就職するからあんまり派手な格好できないから、Aのその服装が羨ましいよ」
Bは戸惑いながら苦笑いしていた。彼が言葉を選んでいるのはいうまでもない。
私は初め、Aがふざけてその格好をしているのかと思ったのだが、彼の話を聞いているうちに、どうも本気でこの格好を気に入っているようだった。Aは一週間前に遊びに行った時の写真を私達に見せてきた。
「高校の友達とランドに行ったんだよ。そしたらな、俺の服装がかっこよすぎて、通る人みんな俺たちのこと見るんだよ。いやぁ、これがファッショニストっていうやつかぁ」
「ばーか、みんな見せもんだと思ってるんだよ」
笑いながら写真を指差すAを見やって、私は深くため息をついた。
まさか、ここまでAが変わっているとは。
そう感じて、私は不意に自分が周りにどう映っているのか気になった。高校の時に買ったパーカーと部活で使っていたスウェットパンツを穿いた私の姿は、その歳にしては幼い、子供のように映っている気がした。
それに比べ、Aの服装は平成のヤンキーファッションというべきだろうか。完全に時代遅れに見えるのだが、どうも彼に言わせればこれが今の流行りらしい。
「服なんてなんだっていいじゃねーか。大事なのは中身だよ、なかみ」
Aは笑いながらぺろっと長い舌を出した。
その後、お互い軽く近況を言い合って、一段落着いたところでAが口を開いた。
「じゃあ行くか」
道端に立て掛けたスケートボードを手に取って、Aは前を歩き始めた。
「おいおい、待てって。こんな時間から一体どこに行くんだよ」
「だから言ってるだろ、根岸のドラゴンを見に行くんだよ」
さも当たり前かのようにそう言ったAは、ポケットからガムを取り出し、素早くそれを口に入れた。
「根岸って森林公園のことだろう?あんな場所に今から行ったって、ドラゴンどころか犬一匹いるかどうかも怪しいぜ」
「まあまあ落ち着けよ。詳しいことは着いたら教えてやるからさぁ」
Aは笑いながら私とBにそう言った。口から八重歯を覗かせ笑ったその顔は、中学時代から変わらない無邪気さに溢れたAの笑顔だった。
根岸森林公園は私たちの住んでいる場所よりもやや上の、丘の上に位置していた。そのため、そこに行くには緩やかな坂道を登らなくてはならなかった。着く頃には日付が変わっているだろう。私は意気揚々と先頭を行くAと、それに笑って付いていくBを後ろから眺めた。
孤独を包んでいた風はいつの間にか暖かくなり、火照った私の首筋に、一滴の汗が滴り落ちる。進学と就職。私の将来…………
その瞬間、私は目の前で歩いている同い年の彼らの背中が、自分より一回りも二回りも大きな物に思えた。
夜になると明るさがより目立つ街灯の、大きな影が私の全身を黒く覆う。私は、彼らが何かと口を開くたびに未来への夢や希望が溢れ今を楽しんでいることに、少し羨ましさと妬ましさを感じながら、色褪せた桃色のアーチ橋が架かった坂を、心臓の不規則なリズムと共に進んだ。
次第に普段使わない脚の肉が硬直し始め、私と彼らとの差は縮まるどころか、徐々に離されていった。こんなことなら行くんじゃなかったなと小さく心の中で呟いて、私は額から流れる汗をぬぐう。前方では爽やかな顔でAが「早く来いよ」と叫んでいる。そのオレンジ色の街灯に照らされ、だんだんと小さくなるAの後ろ姿が、やはり私には大きく見えるのだった。
*
山手に繫がる坂を上りきるとT字路に当たった。江戸時代に山を崩して開拓したその場所は今にも倒れそうな家々が殺伐と建っていた。
根岸まで続く商店街のシャッターは一軒一軒微妙に異なっており、薄汚れたガードレールは触れた物に冷えと寂しさを与えた。
沿道に続く年季を感じられる商店のトタン屋根が風に吹かれてバタバタと音を出す。しかし、一旦風が止むとそこは私たちの住む下界とはかけ離れた空気が漂っていた。それは何とも神秘的で時代の香りが感じられる物だった。
上へ着いたのはいいものの根岸まではまだ距離がある。私たちはT字路を右へ曲がり、人の営みが一切感じられない時代遅れのアーケード道をネズミのようにコソコソと進んだ。
「根岸のあと どこかいかない?」
Bは言う。私たちはまだ何をするのか知らされていないのに、もうそんなことを考えているのかと呆れながら私は硬くなった左脛を揉む。
「飲みに行こうぜ いい店知ってるから」
そう言ってAはバックポケットからタバコとライターを取り出した。
「は?」
私は耳を疑った。そして、今彼のしている行動と彼の口にしたその言葉をもう一度頭の中で整理した。
何を言っているんだ。未成年がそんな事をしていいわけがない。
確かにAは中学の頃から多少素行は荒かったがルールを破るような奴ではなかったし、ツッパリでもなかった。私の勘違いなのかもしれない。私はもう一度Aに尋ねた。
「飲むって……オレンジジュースなら自販機にあるだろ」
「何言ってんだぁ ビールだよビール」
Aは煙を吐きながら淡々とそう言う。
その瞬間私は心臓の奥深くに存在するAとの繋がれた何本もの糸の一つが、プツンと音を立てて切れたような気がした。時間をかけ育てられてきたその糸がこんなにもあっさりと切れてしまったことに驚き、そしてこの切れた糸は二度と修復することはないのだろうと思った。
Aはもう中学生ではない。
彼のバイブルや崇拝しているアーティストが誰なのか私は知らないが、男子校という環境がこれ程にも人格に影響を与えるものなのかと呆れながら、自分は絶対に吸ってやるもんかと、煙と香水の甘い匂いを放つAと距離を取って歩いた。
前方から現れた車はスピードを落とすことなく私たちを横切る。
「先週仮免に受かったんだ 今度の週末どこか行こうよ」
Bが言った。
「マジか俺も来月には取れるからキャンプとか行こうかなって思ってたんだ」
Aが嬉しそうに言った。
「車はどうする 借りる?」
「俺の家のやつがあるからそれで行こう でも高速は厳しいから近場がいいな」
「県内だったら箱根か」
「お、それめっちゃいいじゃん 温泉も入れるし」
「箱根なら家族と何回も来たことあるし、なんなら親戚の家も近くにあるから俺が案内してやるよ」
「Aの運転は怖いなぁ 事故とか起こすなよ」
「起こさねーよ 馬鹿なこと言ってると置いてくからな浪人生」
私たちは笑った。そうだ、私は浪人生なのだ。遊んでなどいられない身分であり、このまま彼らと意味のわからない深夜徘徊を続けることに果たして意味はあるのだろうか。
Aの口にニ本目の火がついた。もうすぐ根岸に着くだろう。私たちは静まり返った商店街を抜け、根岸へと続く緩やかな坂を上った。米軍の青い看板が見えてきた。
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