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第三章 夏休み
第十五話
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「え?」
そんはずはない。確かに私は問題集を手に取って、店を出たのだ。
私は狐につままれたような顔をして、貰ったレシートを出そうと、ポケットを弄って財布を出した。
財布の中には千円札が二枚、折り畳まれて入っていた。
「……どういうことだよ」
私は混乱する頭を落ち着かせ、ゆっくりと有隣堂の方へ体を向けた。
大きな入り口が、花々に囲まれているその建物に、特段、いつもと変わった様子はなかった。
もう一度、問題集を買うべきだろうか。
私は有隣堂の赤い屋根を見つめながら、しばらくその場に突っ立って考えていた。そして、先ほど出会った、顔の白い不思議な女性を思い出してみる。
真っ白なパウダーで覆われたその顔と、こちらも真っ白で、高そうなドレスを着て立っているその女性を、私は段々と恐ろしいものに思えてきて、なかなか有隣堂に入る勇気が湧かなかった。
「もういいのか? ほら、行くぞ」
ひとしきりタバコを吸っていたAは私にそう言うと、先を行ってしまった。
「お…ちょっと。待てよ」
私は先を行くAを追いかけるように、石畳の伊勢佐木モールを走った。
またいつか、買えばいいか。
私はそう心に決めて、追いついたAの肩を軽く殴った。
暗くになるにつれ、ひとかずの増えるその通りに、ポツポツと街灯が灯る。
「ここは暗くなると、一気に雰囲気が変わるなぁ」
ポケットに手を突っ込みながら、サンダルをペタペタと鳴らしながら歩くAがそう言った。
昼間は人がまばらで、薄暗い通りに、赤や黄色のネオンが光出すと、何処からともなく煌びやかな服装をした女性がぞろぞろと出てくる。
その彼女らの服装を見て、私はまたも白い顔の女性を思い出してしまう。
そう言えば、彼女は言っていたな。
「兵隊さん…」と、
もしかすると彼女は、有隣堂でその方を待っていたのではないだろうか。
暗くなるとより目立つ、ピンク色に光る看板のネオンが、私の目の前でチカチカと点滅する。私たちは七色の光で包まれた、その道に繰り出す、妖艶な客引きを避けて、いつもの大通りへ出るのだった。
*
番外『横浜のメリーさん』
僕が生まれるその昔に、メリーさんという白塗りのお婆さんが、伊勢佐木町界隈の松坂屋(有隣堂の目の前にあったデパート)付近に居座って、街娼婦として道行くダンディな男性に「お兄さん遊ばない?」と声をかけていたそうです。この作品を書くにあたって、僕は横浜に関する色々な本を読みました。僕は生粋のハマッ子なので、本に出てくるような名所や、情景のストーリーを、土地勘である程度理解することができるのですが、このメリーさんだけは、どうしても僕の頭に残り続けて、離れようとしませんでした。母にメリーさんを聞いてみると、「学生時代、一度だけ松坂屋の階段に座っているところを見たことがある」と言っていました。その頃から白装束を見に纏い、通り行く人の視線を独り占めにしていたそうです。
母が学生時代の伊勢佐木町は、今では考えられないくらい闇のオーラを放っていて、夜は子供がうろつけるような安全な場所ではなく、彼方此方で闇取引が行われていた、何てことも話してくれました。
そのせいなのか、当時のメリーさんに対する扱いは、あまり良いものではなく、AIDSが流行した時代には、メリーさんの行きつけの美容室には、お客さんからクレームが度々寄せられたそうです。
近年、ドラマ『全裸監督』の空前のヒットや、SNSやメディアに進出するセクシー女優さんが多く見受けられ、世間に対する風俗業の印象もだいぶ変わったと感じます。
しかし、だからといって、安易に始めていいものかと言ったら、そういうわけではないと思うんです。パンデミック禍で仕事の減った若者の中には、後ろめたさを感じずに、楽して稼げるからといって、パパ活に手を出す人が後を立ちません。その中には、そのままズルズルと業界に染まっていって、普通の生活が遠いものになってしまった方も、いるかもしれません。
僕は、そういう人にこそ、メリーさんを知ってほしいと思うのです。
世間から白い目で見られながらも、身を削って働き続けた白塗りの老婆を、過去の遺物にすることなく、心に刻んで欲しいのです。
伊勢佐木町のメインストリートから少し離れたところに、GMビルという大きな建物があります。そこは晩年のメリーさんが、寝泊まりをしていた場所だと言われています。今は廃墟化され、シャッターが閉まって内部を見ることができないのですが、今でもメリーさんが寝ていた、向かい合わせた二つの椅子がきちんと残っているそうです。
僕は伊勢佐木町に行く用事があると、どうしてもそこに寄りたくなるのです。
激動の時代を駆け抜けた、伝説の娼婦がいたその場所を。
*
私たちは伊勢佐木モールを抜けると、街路樹に囲まれた大通りへと入った。
「これからどうする?」
本当は家で勉強するべきなのだが、先ほどの経験から、一人で家にいるのが怖くなった私は、暗闇で表情のわからないAにそう言った。
「どうするって…これから飲みに行くんだろ?」
「バカ、今日は行かないって、さっき言ったろ」
私はいつもの口調で彼にそう言った。
「飲みに行かないんなら、俺に何しろっていうんだよ。鬼ごっこでもやろうっていうのか?」
「いや…それは違うけど…」
私は口ごもって、何をしようかと考えた。
子供の頃は理由もなく外に出て遊んでいたが、この年になると、食事をする以外に、何をして遊べばいいのか、私はわからなかった。
「……そうだなぁ」
私は生い茂る青緑色の街路樹を見つめ、頭を駆け巡らせた。
しかし、疲れ切った私の頭では、良い案を考えることができなかった。
私はやっぱり家へ帰ろうと、Aにそう提案しかけて、足を止めた。
「ん?…おいどうした」
Aは立ち止まる私を不思議そうに眺めた。
そういえば、私とAが二人きりで遊んだことなど、今まで一度もなかったではないか。小さい頃からAと遊ぶことは何度もあったが、それは近所の連中を含めてのことだったし、中学に入ってからは部活の練習で、遊ぶ暇などなかった。
それならば、行くべき場所はひとつしかないだろう。
「A。一緒に根岸に行かないか」
私はAにはっきりとそう言った。
「根岸って…森林公園のことだろぉ?そんなところに一体何しに行くんだよ」
Aは怪訝な顔をして、不思議そうに言った。
「ドラゴンを探しに行くんだよ」
「……え?」
Aは一瞬戸惑った様に見えたが、次の瞬間笑い出した。
「お前、まだそんなこと言ってるのか。だってあれは…」
「いるんだよ」
私はAの目をしっかりと覗きながら、優しくそう言った。
Aはしばらく私の顔を真面目そうにじっと見ていたが、少しして、ポケットからタバコを取り出した。
「……あぁそうかよ。それじゃあ根岸に行ってみるか」
「そのかわり、これを一本吸わせてくれ、すぐに終わるから」
Aは道端に建っている白いマンションを見つけると、石煉瓦の階段を上って、その一番上の段に腰を下ろし、タバコに火をつけた。
私はAより二つ下の階段に座って、彼がタバコを吸い終えるのを待った。
上から吐き出た煙が、私の方へと降りてきて、その何度も嗅いだことのある甘い香りを、私はふと懐かしく感じて、空を見上げた。
都会の夜空は明るく、星一つとして見ることができないその一面の藍に、私はこの夏休みの出来事を馳せた。
彼女との出会い、そして思わぬ彼女の告白。
私は何もない夜空の一点を見つめ、様々な彼女の表情を、浮かべてみせた。
普段より長い時間、煙を吐いていたAは、持っていたタバコをグルグリと階段の端に押し付けると、腰を上げ、ゆっくりと階段を降りる。
彼が一段降りるたびに鳴るサンダルの軽い音が、私の耳に響く。
Aはそのまま下まで降りていくのかと思ったが、私のちょうど下の段で立ち止まると、私の前に立ち塞がった。
夜空を見上げていた私の視界に、Aの顔が入ってくる。
「俺、好きな人ができたんだ」
Aは私を見つめながらそう言った。
その時、私の視界一面に、満天の星が現れた様な気がした。
Aの背後に現れたその星々は、光る強さを増して、Aを纏った。
そのあまりの眩しさに、私は慌てて焦点をAに合わせた。
Aは何度も見たことのある、その優しい笑みを浮かべて、私を真っ直ぐ見つめていた。
涼しい風が大通りに吹くと、何処からともなくコオロギの声が聞こえてくる。
その声に、夏の終わりを感じた私は、そっと目を閉じた。
そんはずはない。確かに私は問題集を手に取って、店を出たのだ。
私は狐につままれたような顔をして、貰ったレシートを出そうと、ポケットを弄って財布を出した。
財布の中には千円札が二枚、折り畳まれて入っていた。
「……どういうことだよ」
私は混乱する頭を落ち着かせ、ゆっくりと有隣堂の方へ体を向けた。
大きな入り口が、花々に囲まれているその建物に、特段、いつもと変わった様子はなかった。
もう一度、問題集を買うべきだろうか。
私は有隣堂の赤い屋根を見つめながら、しばらくその場に突っ立って考えていた。そして、先ほど出会った、顔の白い不思議な女性を思い出してみる。
真っ白なパウダーで覆われたその顔と、こちらも真っ白で、高そうなドレスを着て立っているその女性を、私は段々と恐ろしいものに思えてきて、なかなか有隣堂に入る勇気が湧かなかった。
「もういいのか? ほら、行くぞ」
ひとしきりタバコを吸っていたAは私にそう言うと、先を行ってしまった。
「お…ちょっと。待てよ」
私は先を行くAを追いかけるように、石畳の伊勢佐木モールを走った。
またいつか、買えばいいか。
私はそう心に決めて、追いついたAの肩を軽く殴った。
暗くになるにつれ、ひとかずの増えるその通りに、ポツポツと街灯が灯る。
「ここは暗くなると、一気に雰囲気が変わるなぁ」
ポケットに手を突っ込みながら、サンダルをペタペタと鳴らしながら歩くAがそう言った。
昼間は人がまばらで、薄暗い通りに、赤や黄色のネオンが光出すと、何処からともなく煌びやかな服装をした女性がぞろぞろと出てくる。
その彼女らの服装を見て、私はまたも白い顔の女性を思い出してしまう。
そう言えば、彼女は言っていたな。
「兵隊さん…」と、
もしかすると彼女は、有隣堂でその方を待っていたのではないだろうか。
暗くなるとより目立つ、ピンク色に光る看板のネオンが、私の目の前でチカチカと点滅する。私たちは七色の光で包まれた、その道に繰り出す、妖艶な客引きを避けて、いつもの大通りへ出るのだった。
*
番外『横浜のメリーさん』
僕が生まれるその昔に、メリーさんという白塗りのお婆さんが、伊勢佐木町界隈の松坂屋(有隣堂の目の前にあったデパート)付近に居座って、街娼婦として道行くダンディな男性に「お兄さん遊ばない?」と声をかけていたそうです。この作品を書くにあたって、僕は横浜に関する色々な本を読みました。僕は生粋のハマッ子なので、本に出てくるような名所や、情景のストーリーを、土地勘である程度理解することができるのですが、このメリーさんだけは、どうしても僕の頭に残り続けて、離れようとしませんでした。母にメリーさんを聞いてみると、「学生時代、一度だけ松坂屋の階段に座っているところを見たことがある」と言っていました。その頃から白装束を見に纏い、通り行く人の視線を独り占めにしていたそうです。
母が学生時代の伊勢佐木町は、今では考えられないくらい闇のオーラを放っていて、夜は子供がうろつけるような安全な場所ではなく、彼方此方で闇取引が行われていた、何てことも話してくれました。
そのせいなのか、当時のメリーさんに対する扱いは、あまり良いものではなく、AIDSが流行した時代には、メリーさんの行きつけの美容室には、お客さんからクレームが度々寄せられたそうです。
近年、ドラマ『全裸監督』の空前のヒットや、SNSやメディアに進出するセクシー女優さんが多く見受けられ、世間に対する風俗業の印象もだいぶ変わったと感じます。
しかし、だからといって、安易に始めていいものかと言ったら、そういうわけではないと思うんです。パンデミック禍で仕事の減った若者の中には、後ろめたさを感じずに、楽して稼げるからといって、パパ活に手を出す人が後を立ちません。その中には、そのままズルズルと業界に染まっていって、普通の生活が遠いものになってしまった方も、いるかもしれません。
僕は、そういう人にこそ、メリーさんを知ってほしいと思うのです。
世間から白い目で見られながらも、身を削って働き続けた白塗りの老婆を、過去の遺物にすることなく、心に刻んで欲しいのです。
伊勢佐木町のメインストリートから少し離れたところに、GMビルという大きな建物があります。そこは晩年のメリーさんが、寝泊まりをしていた場所だと言われています。今は廃墟化され、シャッターが閉まって内部を見ることができないのですが、今でもメリーさんが寝ていた、向かい合わせた二つの椅子がきちんと残っているそうです。
僕は伊勢佐木町に行く用事があると、どうしてもそこに寄りたくなるのです。
激動の時代を駆け抜けた、伝説の娼婦がいたその場所を。
*
私たちは伊勢佐木モールを抜けると、街路樹に囲まれた大通りへと入った。
「これからどうする?」
本当は家で勉強するべきなのだが、先ほどの経験から、一人で家にいるのが怖くなった私は、暗闇で表情のわからないAにそう言った。
「どうするって…これから飲みに行くんだろ?」
「バカ、今日は行かないって、さっき言ったろ」
私はいつもの口調で彼にそう言った。
「飲みに行かないんなら、俺に何しろっていうんだよ。鬼ごっこでもやろうっていうのか?」
「いや…それは違うけど…」
私は口ごもって、何をしようかと考えた。
子供の頃は理由もなく外に出て遊んでいたが、この年になると、食事をする以外に、何をして遊べばいいのか、私はわからなかった。
「……そうだなぁ」
私は生い茂る青緑色の街路樹を見つめ、頭を駆け巡らせた。
しかし、疲れ切った私の頭では、良い案を考えることができなかった。
私はやっぱり家へ帰ろうと、Aにそう提案しかけて、足を止めた。
「ん?…おいどうした」
Aは立ち止まる私を不思議そうに眺めた。
そういえば、私とAが二人きりで遊んだことなど、今まで一度もなかったではないか。小さい頃からAと遊ぶことは何度もあったが、それは近所の連中を含めてのことだったし、中学に入ってからは部活の練習で、遊ぶ暇などなかった。
それならば、行くべき場所はひとつしかないだろう。
「A。一緒に根岸に行かないか」
私はAにはっきりとそう言った。
「根岸って…森林公園のことだろぉ?そんなところに一体何しに行くんだよ」
Aは怪訝な顔をして、不思議そうに言った。
「ドラゴンを探しに行くんだよ」
「……え?」
Aは一瞬戸惑った様に見えたが、次の瞬間笑い出した。
「お前、まだそんなこと言ってるのか。だってあれは…」
「いるんだよ」
私はAの目をしっかりと覗きながら、優しくそう言った。
Aはしばらく私の顔を真面目そうにじっと見ていたが、少しして、ポケットからタバコを取り出した。
「……あぁそうかよ。それじゃあ根岸に行ってみるか」
「そのかわり、これを一本吸わせてくれ、すぐに終わるから」
Aは道端に建っている白いマンションを見つけると、石煉瓦の階段を上って、その一番上の段に腰を下ろし、タバコに火をつけた。
私はAより二つ下の階段に座って、彼がタバコを吸い終えるのを待った。
上から吐き出た煙が、私の方へと降りてきて、その何度も嗅いだことのある甘い香りを、私はふと懐かしく感じて、空を見上げた。
都会の夜空は明るく、星一つとして見ることができないその一面の藍に、私はこの夏休みの出来事を馳せた。
彼女との出会い、そして思わぬ彼女の告白。
私は何もない夜空の一点を見つめ、様々な彼女の表情を、浮かべてみせた。
普段より長い時間、煙を吐いていたAは、持っていたタバコをグルグリと階段の端に押し付けると、腰を上げ、ゆっくりと階段を降りる。
彼が一段降りるたびに鳴るサンダルの軽い音が、私の耳に響く。
Aはそのまま下まで降りていくのかと思ったが、私のちょうど下の段で立ち止まると、私の前に立ち塞がった。
夜空を見上げていた私の視界に、Aの顔が入ってくる。
「俺、好きな人ができたんだ」
Aは私を見つめながらそう言った。
その時、私の視界一面に、満天の星が現れた様な気がした。
Aの背後に現れたその星々は、光る強さを増して、Aを纏った。
そのあまりの眩しさに、私は慌てて焦点をAに合わせた。
Aは何度も見たことのある、その優しい笑みを浮かべて、私を真っ直ぐ見つめていた。
涼しい風が大通りに吹くと、何処からともなくコオロギの声が聞こえてくる。
その声に、夏の終わりを感じた私は、そっと目を閉じた。
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