女主と悪魔執事達と黒猫。

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devil・6。ローズタウン(前編)

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悪魔執事達のバレンタインの一昨年は御返しに13人分の(当時は、まだ別邸執事トリオは、いなかった)手作り義理チョコを、あたしなりに一生懸命作って渡した。

皆、喜んでくれて、あたしも作って渡した甲斐が、あって心底、嬉しかった。

今は花壇庭師で花特に薔薇、担当執事のガモン・リーの紹介で薔薇園つまりローズタウン。

今は3階部屋の執事トリオ

医療担当執事のルカ・トプシー

知的で博学でインテリ担当で若干ナルシストな執事のナクル・シュタ。

無邪気で陽気な執事のラム・ベネ。

今は、この3人の悪魔執事のと共に薔薇園を満喫してる。

すると…

若い貴族「ここの薔薇園は、どうだい?綺麗だろ?どうしても君に見せたくて連れて来たんだ」

若い女貴族「まぁ、素敵な薔薇園ね」

そして若い貴族の男女が、こっちを見た。

若い貴族「あいつらは悪魔執事の3人じゃないか」

若い女貴族「まぁ、本当ね」

若い貴族「何で、あいつらが、こんな所に居るんだよ?」

その貴族の男女の嫌な言動せいで気分悪くなり…

若い女貴族「ねぇ、悪魔執事の3人と一緒にいる女って、その主じゃない?」

ラム「何?あいつら超ムカつく」

ナクル「ラム、気持ちは分かりますが今は感情的に、なってはダメですよ」

ラム「そんなのナクルに言われなくても分かってるよ」

ルカ「まぁまぁ、2人とも落ち着いて、まだ様子見ようね」

ラム「はーい、ルカ様」

ズカズカ

若い貴族「おい!お前ら何で、ここに居るんだよ!?」

それに対し

ラム「はぁ?あんたらより僕達が先に、この薔薇園に来てたし」

ナクル「ラム、ここは我慢するのです」

ラム「くっ!!」

若い女貴族「そうよ!とっとと、どっか行きなさいよ!」

若い貴族「お前らなんか俺達の視界から消えろ!」

するとルカが…

ルカ「はい、分かりました。今すぐ、どこかに行きますね」

若い貴族「ふん!良いから早くしろ!」

ラム「ルカ様が、こんな奴等の言う事なんか聞かなくても良いんじゃないですか?僕達、何も悪い事してないのに!」
 
ルカ「うん、そうだね。だけど仕方ないよ。では別の場所に行きましょうか?主様」

主サトミ「うん…」

あたしと3人が別の場所に行こうとした時

若い貴族「ふん!悪魔執事共が!ただの道具の癖に思い上がって調子こくなよ!」

カチン!!

その貴族の男が去り際に吐いた捨て台詞に、それまで我慢してた、あたしは、その貴族の男女の所にズカズカ近付き…

主サトミ「今の言い過ぎじゃないですか!?」

若い貴族「何だ!?」

主サトミ「今の言葉、取り消して下さい!撤回して下さい!」

若い女貴族「何よ!?あんた!」

主サトミ「彼らは道具じゃありません!」

若い貴族「何だと!?貴族に逆らって良いと思ってんのか!?ただの道具に道具て言って何が悪い!?」

若い貴族の女「そうよ!貴族に逆らってただで済むと思ってんの!?あんたが来てから悪魔執事達が増えて、こっちは迷惑してんのよ!目障りなのよ!さっさと消えなさいよ!」

ラム「はぁっ…!?」

ラムが行こうとする前に…

主サトミ「はぁ!?てめえ!今、何つった!?チッ!ったく!わかんねぇ野郎共だな!」

悪口、言いたい放題の貴族の男女を、あたしはギロッと刺す様に睨みながら若干ドスを聞かせた様な低い声を出す…

ラム「あ…る…じ…さ…ま?」

悪魔執事の3人が凍り付いて絶句した…

主サトミ「あたしが何べんも下手に出てりゃ調子こきやがって言いてぇ放題ほざきやがってよ!」

ナクル「主…様?一体どうなさったのですか…?」

主サトミ「貴族の野郎共ってな頭わりぃ程、石頭が多いのか!?」

若い貴族「な…!何だと!お前!女の癖に、その暴言は何だ!?」

主サトミ「聞こえなかったのかよ!?てめえらが何べん言っても、わかんねぇからだろうがよ!」

貴族の女「まぁ!女の癖に随分下品な言葉使いね!」

主サトミ「あー!?誰のせいで、こんな言葉使いになったと思ってんだよ!てめえらのせいで堪忍袋の緒が、ぶちギレて、こんな暴言に、なったんだろうがよ!」

ルカ「うーん、まさかの主様が…この様な逞しく言葉を荒げて迄、衝撃的な言葉遣いを遣うとは超絶衝撃的に吃驚してるけど…もう暫く様子を見よう」

若い貴族「御前!そんな下品な暴言吐いてただで済むと思ってんのか!?」

主サトミ「別にー!貴族様ってな、そんなに威張れる程、偉いんですかー!?」

あたしはギリギリ限界迄、目を見開きながら唐突な暴言に若い貴族らが面食らってるのも、お構いなしに更に刺す様にギッと睨みながら自分でも衝撃を受ける程あたしはベラベラ、ズケズケ暴言で貴族らに反発しまくった。

主サトミ「あたしの事は幾ら言っても良い!でもな!悪魔執事達の事を馬鹿にして侮辱すんのだけは、ぜってぇ許さねぇかんな!覚えてやがれ!」

若い貴族の女「この女…狂ってるわ」

主サトミ「おー、あたしの事は幾らでも好きなだけ言え!でもな!さっきも言った様に、てめえらなんかより悪魔執事達の方が一生懸命、頑張ってんだよ!てめえらみてぇな屑下衆貴族なんかに一生懸命、頑張ってる悪魔執事達の事、馬鹿にして侮辱される権利なんか1ミリも、ねんだよ!馬ー鹿!!!」

若い貴族の女「キーッ!!!何ですって!!!?この女さっきから黙って聞いてれば生意気な女ね!!!身の程、弁えなさい!!!」

貴族の女がテーブルに置いて、あった水が入ったコップを握り

《はっ!ヤバい!水掛けられる》

ナクル「主様!危ない!」

あたしは、やっと正気に戻り自分がした衝撃的な言動に気付き…ナクルが、あたしの身代わりに庇って水を掛けられた…

主サトミ「ナクル!大丈夫?」

ナクル「はい…私は大丈夫です…貴族達が主様に対して酷い事、言ってたので頭に血が昇りました」

ラム「もし主様が水吹っ掛けられてたら僕も、あんたらの事は絶対許さない!」

若い貴族「何だと!貴様!その女に暴言吐かれたのは寧ろ俺達だ!」

若い貴族の女「そうよ!その女が悪いのよ!」

ラム「はぁ!?僕達が忠誠心を誓うのは主様だけだし、あんたらじゃないし!」

ルカ「まぁまぁ、ラム君、後は私に任せて君は主様の傍に居なさい。主様、どうも、ありがとうございました」

主サトミ「うん…」

ルカ「貴族様方、内の後輩執事の無礼を御許し下さい。内の後輩執事は主様に相当な忠誠心が、あるのですよ」

若い貴族「ふ…ふん…分かれば良いんだよ」

若い貴族の女「その暴言吐いた主の女と、とも土下座して謝罪してくれれば許してやらないでもないわ」

ルカ「おや?何か勘違いしてませんか?主様は自分が悪く言われたからではなく我々、悪魔執事の事を悪く言われたから貴方達に途中で嫌な役買って迄、言葉遣いを荒くなさってでも我々の代わりにガツンと仰って下さったのですよ」

若い貴族「何だと!?貴様!」

ルカ「私達は絶対、主様の味方です。例え貴方達、貴族様に何と言われようとね」
 
若い貴族の女「あんた達!こんな事してただで済むと思ってんじゃないわよ!」

ルカ「ですが、そんな事に、なればクローバー家の名誉に傷付くのは貴方達ですよ?それでも宜しいのですか?」

若い貴族「くっ!そんな事に、なったら!」

若い貴族の女「そんな事になったら、かなり、まずいわよ!会議の主様のフィレイ様にバレたらまずいわよ!」

若い貴族「くそっ!お前ら!覚えてろよ!」

そう言うと若い貴族の男女は、とっとと逃げてった。

自分「えーっと…これは…その…自分でも…よく分からなくて超絶吃驚してて…3人とも本当に迷惑掛けて御免ね…」

ルカ「いえいえ、何を仰いますやら、主様」

ラム「主様に、あんな二重人格的に態度が豹変して新たな逞しい1面があったなんて最初は吃驚して絶句しながら見てたけど主様が嫌な貴族の男女にガツンと言ってやってスカッとしたよ」

ナクル「えぇ、私も主様の逞しいやり取りを見てて感極まって感無量です」

主サトミ「でも…貴族達の言い草に頭来て咄嗟とはいえ…あんな下品な暴言吐いてしまったんだよね…3人は…そんな…あたしの事軽蔑したり幻滅したり嫌いに…なったりしないの?」

ルカ「いいえ、全然」

ラム「僕も貴族達に暴言でガツンと言う主様の姿は寧ろ格好良くてスカッと、したよ」

ナクル「えぇ、私も同感です」

主サトミ「皆…本当に心底…御免ね…こんな…あたしを許してくれて…そして…ありがとう」

ラム「主様が本気で、ぶちギレたら、御飯君(ロノン)と首領(ボス)以上の暴言になって、あんな風に、なるんだね。2人にも聞かせて、やりたかった。主様を怒らせない様に気を付けようと」

ルカ「こらこら、ラム君、言い方に気を付けようね」

ナクル「そうですよ、ラム」

ラム「はっ!御免なさい…主様…」

主サトミ「ううん…そう言われても…しょうがない言動をしたのは事実だから…」

ルカ「ねぇ、ねぇ、引き続き薔薇園を楽しみましょう、主様」

主サトミ「うん、皆どうも、ありがとう」

こうして3人と、あたしは気を取り直して薔薇園を楽しんだ。

《うーん…あたしが幾ら貴族達の悪魔執事達に対する酷い言い草がムカついたからって堪忍袋の緒が、ぶちギレて貴族達に暴言吐いたなんてマナー担当のベリーにバレたらベリーに申し訳無さすぎる…ベリーと顔合わせられない…顔向け出来ない…》

と、心の中で思った…

─ローズタウン・後編に続く─




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