短編集〜現代〜

狭山雪菜

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映画館

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マチ 32歳 女 
コメント
映画好きで同じ趣味の人がいいです。





マッチングアプリで知り合ったオトさんと今日初めて会う

ひと月前に彼氏にフラれ、変わらない日々を過ごしていたある日
満員電車に揺られ目の前のドアに貼られた広告

『趣味友探しましょう♪出会うなら  ーストロベリーラブー』


ーー趣味友達か…そういえば、今まで付き合ってきた彼氏はみんなキャンプや音楽好きが多かったけど私と同じ趣味は居なかったな

とぼんやり考えていたが、気がついたら『ストロベリーラブ』をダウンロードして会員になっていた

顔写真は怖くて載せられなくて、無難な昨日のランチのカルボナーラのパスタをプロフィール画像の写真にしたが32歳という年からか、あまり"いいね"されず
友達に言われた『30歳過ぎたらおばさん』
という言葉を思い出し凹んでいた


数日後にストロベリーラブの存在を忘れていた時に
丁度休憩時間だった私はスマホを見たらストロベリーラブのアプリのアイコンに新着メッセージを知らせる1件の表示があった
アプリを開いたら
"オトさん"からメッセージがあります!
表示された場所をクリックしたら、


『オトです。良かったら話しませんか?』


と共に彼のプロフィール画像は、去年邦画1位の映画だった
そのまま彼のプロフィール画面を見たら

オト 38歳 男
コメント 
映画好きです。映画館よく行きます。



シンプルなコメントに好感が持て彼に返信した


『こちらこそよろしくお願いします』


その日から彼とのやりとりが始まり、半月経つ頃には電話をする様になり毎晩寝る前に彼と話すのが日課になった

ある時、この映画観たい、私も観たいと話が盛り上がりそれならと映画館での初デートが決まったのだ



今日はあいにくの雨で、行き交う人々は足速に帰る
駅構内での待ち合わせになった私は、茶色のセミロングに耳に小粒のピアスをしデートのために新しく買った白いブラウスにピンクの膝丈のスカート、茶色のショルダーバックでオトさんを待っていた
しばらくすると、横に来た人が
「マチさんですか?」
と聞いてきた
「はい、オトさんですか?」
聞き返すと、照れた様に笑う彼ーーオトさんがいた
彼は黒髪に黒縁メガネ、白いシャツと黒いズボンに紺のショルダー型の斜めがけのバックを身につけていた

2人でよろしくお願いします
と挨拶し合い、映画館に向けて雑談しながら歩き出した

観たい映画があと3時間後だと気がついたので、途中でカフェに寄って2人で映画の話に花を咲かせていた

ーーこんなに話の合う人初めてだ

最初の好感から外れる事なく、実際に会った彼はとても素敵で
私はいつの間にか彼が好きになっていた

しばらく雑談していると、ふと訪れる沈黙も苦にならなくて自然とテーブルの上に置いてあった手が重なって、オトさんが私の指を絡めた
彼に視線を合わせると、熱っぽい目で見ているのに気が付き赤くなる…が、私も指を絡め返事をした

「そろそろ…映画の時間だね」
掠れた声は色気があってドキドキした
「そうですね…行きますか?」
カフェを出るときには2つの傘は1つになり、絡めた指は手も腕もくっつき、最初から付き合っている様に感じた

信号で止まる度見つめ合いキスをした
最初の信号待ちは触れるキス
次の信号待ちは軽く唇を噛むキス
その次の信号待ちは舌を絡めるキス
最後の信号待ちは身体をぴったりとくっつけ回された手に腰を撫でられ、私は彼の首に腕を回し、貪るキス

絡めた指と腕がくっついたまま着いた映画館でチケットを購入し、パンフレットと飲み物とポップコーンをそれぞれ買って入場口に向かった
スクリーンの中では始まる5分前なのに雨のためか、人があまり居なく貸切だった

スクリーン真ん中の1番後ろのカップルシートで飲み物をカップホルダーと荷物を横の席へ置いて並んで座った私達は、予告編を観て
これみたい、観に行こう、これは?、うーん、とクスクス笑いながら本編開始を楽しみにしていた

しばらくすると、中が暗くなり始まる本編。


2人が観たかったのはリバイバル上映の作品で、私はサブスクで見ていたが大画面で観たいなと思っていた映画で
オトさんは映画館で観たけどもう一度観たいと思っていた作品だった


一度観たことあった作品なので展開は読めていたので、大画面と大音量に満足していたら突然膝の上にあった手に重なる横から伸びる手
ゆっくりと重なっていた指を解き絡まる指同士
ぎゅっと指先が握られたので握り返すと、お返しに握られる
何度か繰り返していて楽しくて、彼の肩に頭を乗せて身体を預けた
すると指が解れ肩に回された手でぐいっと引き寄せられたので彼を横から抱きしめ返した
しばらく映画を観ていたら目の前が暗くなり、オトさんにキスをされていた
啄むキスをし、唇を喰む、舌が口内へ入って歯をなぞり、舌を絡め、舌を吸い甘噛みする
映画よりも彼とのキスに夢中になった私は彼の頬に手を添え、キスに応えた
彼の手が私の腰に回り私を引き寄せる
くちゅくちゅっと微かに聞こえるキスの音が、映画の音で消され大胆になるキス
顔の角度を変え何度も何度も求め合うキスに入ってきたオトさんの唾液
流れ込んできた唾液をゴクンと飲み込み
飲み込んだ事を知ったオトさんがお礼とばかりに彼の舌が口内に入り私の唾液を掻き出し吸いゴクンと飲み込む
はぁはぁと額をくっつけたまま、たまに唇同士をお互いに喰み息を整えながらもキスを続けた
もう一度深くキスをする、濃厚で痺れるキス

オトさんが私の手を取り自分の首に回すと上半身ピッタリとくっつきまた貪るようにキスをする
腰にあった手がゆっくりと揉み、もう片方の手が太ももの外側を行ったり来たり撫でる
自然と揺れる腰にキスを止め彼を潤んだ目で見つめる
彼は瞳に欲望を籠らせたようか熱っぽい視線で私を見ていた
見つめ合ったまま彼の首から腕を下げて、肩、胸と滑らせる

彼も太ももの外側から撫でていた手をスカートの中へ忍び込ませ腰横の下着と肌の間に指を入れた
2人見つめ合い、たまに唇をちゅうっと合わせお互いの身体に触れる
彼のお腹をなで座っているズボンに指を1本引っ掛かるとオトさんは腰を前に出してズボンのボタンとチャックを開けるのを手伝ってくれたので、お返しに私も腰を上げると彼の指がスルリとパンツを脱がす
彼の膨らみをパンツ越しに触ると熱く固くなっていた
下着の中へ手を入れると同時に、ぐちゅっと音がする私の下半身に、オトさんが私の耳元へ顔を近づけて
「濡れてるね」
と低い声を囁く
羞恥で顔が赤くなるが、暗くて助かった
「…オトさんも…大きい」
とお返しとばかりに耳元へ囁き返すと視線が絡まり、鼻がくっつき貪るようにキスをする
彼の指が私の蜜壺に1本入り、蜜で濡れているためすんなり入った指は2本になり3本入った時には傍若無人でパラパラと動かし、広げていた
私も負けじと彼の先から出ているツユを指に絡め先端に擦り付け、先端をいじり側面をぎゅっぎゅっと握り上下に動かした
しばらくお互いの性器を夢中で触っていると、彼が私がイキそうになると手を下げているのに気が付き
我慢出来なくなって腰が揺れ彼の指を追いかける
彼もパンツのゴムが邪魔をして満足に触れない私の指の動きにもどかしいのか腰を揺らす

お互いに唇を貪りながら、下半身を揺らし快感に溺れていく
はぁはぁと鼻同士をくっつけたまま止まらない指同時に
ついに彼の手首を掴み指が蜜壺の奥へ入れられるように私の股に固定する
彼も腰にあった手を自分のズボンと下着をズラし、私の手に重ね強くしごく
お互い自分の指を使いある意味・・・・自慰をしていると、低い唸り声が聞こえ彼の白い証がびゅっびゅっと出る

それと同時に蜜壺の中でくの字に曲がった指に快感が押し寄せきゅうきゅうに指を締めつけ私もイッた


しばらく放心状態だった2人だが、お互いの顔が近くにあったのに気がつくと唇を合わせるだけのキスを続けた
次第に激しく貪るキスになると引き寄せられ彼の上でスカートをたくし上げパンツも片脚に引っかかったまま跨ぐ様に乗っていた
彼の首に腕を回し腰を揺らし、彼も腰を掴み下から突き上げるように動く
そのままお互いに貪るキスをし、我慢出来なくなった彼の手は私の腰を上げ私はスカートを押さえた
勃ちあがったままの彼のモノにゆっくりと降ろされる私の腰
カサに蜜壺がキスをする様に、離れずミチミチと蜜壺の入口が広がり彼の先端が少しずつ埋まる
あまりの気持ちよさにイッてしまって、脚に力が入らなくなりぺったんと彼のモモに座ると一気に突き刺さった彼が収縮した私の蜜壺に我慢出来なくなり爆発し私の胸に顔を埋めて
唸る

お互いに息を整えていると、むくむくと固くなる彼のモノに蜜壺が反応してきゅんきゅんと彼を包む
下から突き上げ始める彼の動きに合わせて揺れる腰
キスをしながら、胸を服と下着ごと揉む
ガタガタと揺れる席は大音量に紛れる
しばらくお互い下半身をぶつけた合った2人はまた絶頂を迎え、少し休憩するとまた求め合った

















エンドロールが流れ、スクリーンが明るくなると2人は入った時と同じ指を絡め腕をくっつけ店員の前にあるゴミ箱に急いで飲んだ飲み物のゴミを捨て映画館を後にした


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