公爵夫人は誤解される

狭山雪菜

文字の大きさ
1 / 2

公爵夫人は誤解される

しおりを挟む
「ユウ夫人は出産されてから本当美しくなりましたわね、それは公爵様の寵愛が凄いのでしょうね」

「…オホホ…私よりマナ夫人の方が美しいですわ、そうだ、新作の菓子を見つけましたの、皆さんいかがですか」

「ええ是非、所でー」

私の話題が逸れた事にホッとし、新しいお菓子を用意する様に指示し、お茶を飲む




ーーいえない…出産後から主人の帰りが遅くなりまだ一度も触れられない事を




私、ユウ・ガードマンは3年前の20歳の時にガードマン公爵家当主ハンクと、お見合い結婚をした
ハンクは金髪の少し短い髪で瞳が碧く背も高い、個人的にはイケメンだと思う
30歳まで縁談を断り続けていた理由は分からない

公爵家当主としてメキメキと頭角を表し、ついに国王陛下に結婚を命じられた為にお見合いをした、と周りの人達に言われた
淡々と結婚へと進む準備に式まで2回程お茶をした程度であまり話せなかったが、式の後にこの屋敷に移り住み
ただ起きて屋敷の管理をし、御夫人を招待をしてお茶会をする日々だった
週に一度しか帰らない当主に最初は戸惑ったが、執事によるといつもそうだと言われた
何とか初夜も迎えられ、結婚半年後に妊娠が発覚し男児を出産したが、ハンクの帰る頻度は変わらなかった
むしろ出産後から、もう跡継ぎが産まれたのをいい事に触れられなくなった

ある御夫人によると
『夜会で、美しい女性と密会していた』
ある男爵によると
『ずっと想っている人がいるらしい』
ある意地悪なおじさまによると
『ハンク公爵は別宅があり、子供と愛妻と住んでいる』


しかし、ユウは気にしなかった

ーーそもそもお見合い結婚だし、0からスタートなのに屋敷にも帰ってこないから話も出来ないし関係を築けないわ

それに想い人と結婚出来なかったからお見合いしたのだと思うし

なんて考えていたらいつの間にかお茶会が終了し招待客は帰っていた

「まんま…まんま…こ、こ」
小さくてまん丸な手を私のスカートに触れ、抱っこをせがむ私と同じ茶色の髪に碧い瞳の愛息ヨルク
小さな子を抱き上げ柔らかなほっぺにちゅーっと口を押し付けぐりぐりとする
「あはははははは」
無邪気に笑うヨルクに抱きしめ一緒に屋敷に入る
子育ては積極的に取り組んでいるユウは、出産後医師のお墨付きをもらってからは、ほぼ育児に充ててる

昔から子供が好きで、よく孤児院に行っては子供達のお世話と文字や裁縫を教えていた
結婚するにあたり、お父様からはやめるように言われたけど




今日もまた一日が終わる頃、




「ユウ、最近どうだ」
珍しく帰ってきた旦那は、報告を求める
「本日は、マナ夫人と数名お茶会を開きましたわ」
食堂で遅い夕飯を食べながら伝える、ヨルクは既に眠っている時間だ
「そうか」
ハンクはそう返事をすると興味を失ったみたいに食事を続けた
沈黙した食堂に食器の音だけが響く
以前は沈黙が気まずいと思っていたこの夕食も、慣れたもので
ヨルクにあげるにはまだ早いかしら?などと考えるようになった
いつもならココで終わる会話も、今日は続いた
「今度視察で少し帰れなくなる」
「かしこまりました」

ーーいつも帰ってこないだろう
とツッコミは心にしまい、とりあえずにこりと微笑み
「…お食事中申し訳ありません、奥様」
と新しく入った執事アルが私に声を掛け、ヨルクが起きた事を知らせてくれた
「旦那様申し訳ございません、ヨルクが起きてしまったので退席させていただきますわ」
「………ああ」
ハンクに断りを入れ、席を立ち執事の後に続き食堂を出た

私は気がつかなかったのだ、私の背中を見送ったハンクが不機嫌になっている事に





しばらくして本当に旦那様は帰ってこなくなった





雲ひとつない青空の下ヨルクと一緒に庭園で散歩をし、バスケットの中に軽食を入れ敷地内でミニピクニックをしていた
「まんまっまんま、むち!むち!」
ーーなんて天使なの?え?!天使を産んでしまったわ!
虫の報告をしてくる息子に抱きつきたくてうずうずしていると
「…奥様、口に出してます」
と呆れ顔の侍女のミンと新人執事のアルが苦笑していた

「だって天使過ぎない?!絵師を呼んでこの笑顔を残すべきよ!」
「…この半年でもうすでに10回以上は呼んでます、それも同じ場所、ポーズが多いです」
「だって青空の下の方が可愛いし、いや、部屋の中もいいけど…それにこれは私のポケットマネーなんだからいいでしょう」
口を尖らせ拗ねる
私は孤児院の時のノウハウを活かし貴族相手に講師と刺繍のバイトをしていた事があり資産は潤沢にあるのだ!
「もう絵を飾る場所もないですわ!ご主人様が知ったら怒られますよ」
「もうミンは気にしすぎよ!屋敷内にあるヨルク室は旦那様も知らないわ」
屋敷の奥の部屋、誰も近寄らない部屋にはヨルクの赤ちゃんの時使用した物ミルク瓶、お洋服、おもちゃ全て展示室のように飾らせている
もちろん壁一面にはミルク瓶を自分で持つ日、初めて寝返りをした日、まんまと言った日、立った日、庭園に座っている日、うつ伏せで寝落ちした日、他にも色々絵師を呼んでは描かせた作品がいっぱいある
「…最近立体像もいいと思い始めているんだけど」
「「絶対にやめてください」」
「えぇ~この瞬間を振り返るいい記念よ?」
「奥様、流石に像は時間がかかりますし、勝手に滞在させたら怪しまれます!」
「…気にしないと思うけどなぁ」
とぶーぶー文句を言っていると


「………何を怪しまれると?」


はっと背後を向くと、そこに居たのは無表情の旦那様だった







「…で、何を怪しまれると?」
サロンに足を組み座る旦那様はまるで王様のような威厳があり、ぽぅっと見惚れていたら冷たい声が聞こえて我に返った
「…何のことだか」
と惚けるが
「…ふむ…なら、ミン、お前は?」
背後にいるミンに話掛けた
「………もっ……申し訳ありません!ご主人様」
頭を下げるミン
「何に対しての謝罪だ?」
追い詰めるハンク
「ぅっ……それは…それは」
だらだらと汗をかくミンに
「…そこの執事…どうだ?」
更に目つきが怖くなったハンクに怯えるアル

「…もう!責めないでください!銅像を造りたいなと言ったら芸術家を滞在させなくてはいけないので、旦那様にバレると言われましたわ」
観念してソファーに背をつけ不貞腐れてぶちまける
「銅像…ユウ…?」
私の態度が変わった事に目を見開くハンク
今まで人様の前、旦那様の前では何重にも被っていた猫を取り払って膝に肘を置き頬杖をつきため息をついた
「ヨルクの銅像ですわっ旦那様、もうすっごく天使なんですっ!日々天使すぎて絵師を呼んでも記録を残すのが追いつかないんです!あっ、ちゃんと私のお金でやりますので、公爵家の予算には手をつけてないです、なんなら執事のジェフに…」
「いや…ジェフからはユウがお金を使わな過ぎと言われたが…その絵師とそこの執事と浮気してるのではないのか?!」
「「「はいっ????」」」
言っている意味がわからなくて私とミンとアルは目がテンになった

「…だから、絵師とそこの執事と浮気しているだろう!絵師は25回来てるが絵などないし、その執事とお昼過ぎたら居なくなると報告が…」
「…奥様…私が休みの日に絵師を呼んだのですか?」
といつの間にかミンはハンクの横に立ち私を問い詰める
「…呼んだの…かも……ははは」
明るく場を和まそうとするも2人は怒っていた
「…奥様酷いです!僕はただヨルク様の部屋の掃除をしているのに!そんな疑いがっ」
アルはあらぬ疑いをかけられて半泣きだ
「…掃除…?ヨルクの…部屋?………今すぐ案内を」
「かしこまりました、ご主人様」
私の返事を聞かず勝手に案内をするミンは、振り返り
「奥様、も、です」
強制された





「………なんだ………ココは」
呆然と壁一面のヨルクの絵と展示品のようにショーケースに入ってるヨルクの使用していた物を見て驚くハンク
「ココはヨルク室ですわ、今まで使用していたものを展示と日々記録している日記と絵ですわ」
「…こんなに広い部屋はないはずだが」
「お義父様とお義母様に許可をいただいて、隣部屋との壁を取り壊しましたわ、ヨルクの可愛さにみんなひれ伏しますわ」
「…奥様、一言余計です」
ミンが突っ込みを入れる
「しかし、ジェフの報告だと…絵師はユウの部屋に入ると…執事も」
「この扉は私の部屋に続いてます、それに今この部屋の存在を知っているのは私とミンとアルだけですわ…他の人に見せたら入り浸ってしまいます!天使なんですよ?埃がたまってしまうので掃除をしないとダメですから厳しく見張らないと」
「……それでは…本当にヨルクのために…?」
「もちろんですわ、だって貴方に似たとってもとっても凛々しくてかっこいい遺伝子ですもの、お義母様も記録を残さなかったのが心残りと言ってましたわ、今は天使ですがあっという間に凛々しくなると!なら記録を残さねばなりません!」
ぐっと拳をつくると、呆れ顔のミンとアル
「…そうか」
呆けたようにしばらく動かないハンクは
はっとして
「最近、肌の艶も戻っているし、うっ…美しくなったではないか!乗り気じゃなかったお茶会も進んでやっているじゃないか」
「ヨルクの入浴剤と食材を吟味したら、思わぬ副産物ですわ!それに公爵夫人として他家と交流しないと旦那様に迷惑がかかりますわっ」
「……私のため…?」
「ええ、お義母様の指導の下厳しく厳しく、教えてもらいました」
本当に大変だったので2回言った

「それよりも旦那様ですわ」
「‥.私?」
「ええ、夜会など出ない私にでも届くスキャンダルは控えてください」
「スキャンダル?何を言っている?」
「夜会で女性と密会しただの、子供と愛妻と別宅で住んでいるとか….昔からの想い人と別宅に住んでいるのですか?」
困惑しているハンクに私も自信がなくなり、声が小さくなる
「……とりあえず、愛妻も子供は今ココにいるが、別宅はないし、夜会も顔出せないくらい忙しい」
こめかみを押さえ、はぁっとため息を吐くハンク

愛妻と子供はココと言われ嬉しくて胸がきゅんとしたが、
「それよりも…本当に浮気してないんだな?」
ぐいっと詰めよられ、あと5センチで鼻がくっつきそうな程顔が近づく
「……凛々しいお顔」
とぽぅっと見惚れ頬が赤くなる
「……奥様、声に出てます」
ミンが冷静に告げる
「……怖くないのか…?」
信じられないないものを見るように驚くハンクに
「…怖い…?なぜです?」
うっとりと見つめるユウに、ハンクの顔が赤くなっていく
「こんなっ…強面で…身体も大きくて…人を威圧する…からだ」
自分特徴を言っていくハンクはだんだんと自分で言って落ち込み肩が下がる
「瞳がシュッとしていて、かっこいいですし、鍛えた身体は逞しく頼もしいですわ」
目を潤ませ陶酔しているユウの表情は嘘をついていない

「しかし…本当に?」
未だに半信半疑のハンクに、ええと力強く頷くユウ
恐る恐るユウの頬に触れ見つめ合う2人に、ミンとアルはそっと退室した





****************





今日ヨルクの世話はメイドに任せ、久しぶりに夫婦揃う寝室
の中央でハンクの啄むキスを受けるユウ


「今日お仕事いいのですか?」
ちゅっとユウから触れる口づけすると
「…今日はこのまま休む」
ちゅっとお礼に触れるキスをする
「じゃぁ…お疲れじゃなければ久しぶりに愛してくれますか?」
ハンクの首に腕を回しながら身体をくっつけ、お礼のお礼にキスをする
「…ああ、本当にいいのか?」
ユウの腰に腕を回し引き寄せるハンクの声は初めて聞く、とろりと甘く低い
「ずっと好きですわ…初めてお会いした時からずっと」
「愛してる…こんな可憐な女性を妻に出来ると思うと果報者だと思ったよ」
じゃれるように唇を重ね、歩きながらベッドへもつれるように重なる
ユウの頬に手を添え、ユウはハンクの金髪の髪に指を絡める

お互い見つめ合い、くすくす笑う
「愛してる」
「愛してますわ」

ゆっくり喰む唇から口内を、舌を絡め濃厚なキスへと変わる
ブラウスの上から掬うように揉む胸を大きな手が優しい動く
ハンクの肩に置いた手が、ぎゅっとYシャツを握る
耳に舌を這わしながら首筋に痕を付けていくハンク
じわじわと追い詰められるユウは息が荒くなっていく
以前の…出産前とは違うねっとりと情熱的に愛撫するハンクに戸惑い変な声が出そうで指を噛む
「…声を聞かせてくれ」
中々聞こえない声に気が付き口から指を外すハンク
「…っ…でも…はしたないって…思われたくないです」
羞恥心で真っ赤になるユウに
「君の声も好きなんだ…聞かせて」
ちゅうと唇を喰むハンクにユウは震える声で、はい、と吐息混じりに返事をした


ブラウスのボタンを外し、露わになる胸元にキスを落としては印を残していく
強く吸い柔らかな乳房を口に含み舌で転がし、味わうように堪能する
徐々に下がる大きな手が私のスカートの上を滑らせ太ももを掴み私の膝を立てる
スカートの裾から入り込んだ手がモチモチの肌を揉む、だんだんとアンダーショーツに伸び、ぐるぐると円を描くように指で蜜壺の縁をなぞる
下生えを指に絡めては軽く引っ張り、人差し指がヌプッと蜜壺の中へ入る
久しぶりの指にきゅうきゅうと締め付け異物の侵入を拒むが、少しずつ蜜が溢れていく
やわやわと揉む胸から顔を上げたハンクは、ユウの口を塞ぎ、丹念に舌を絡めとる
口づけに夢中になり力が抜けた蜜壺に更に2本入れ、蜜を掻き出すように広げ蜜壺の側面を擦り付ける
くちゅくちゅと水音が聞こえ、室内に響く
「んっふっんちゅっ」
口内からも溢れる唾液を流し込まれ、ごくごくと飲み込む

蜜壺をぐりぐりと指で押され、背がのけ反り口が離れた
「っあっ…んっぁ」
もう一度出した喘ぎ声を抑える事が出来なく止まらないユウに満足したハンクは下着をズラし自分の昂りを蜜壺の入り口にくっつけ、ミチミチと埋まっていく
「んぁぁんっハンク…様…ハン…クさま…ぁ」
と甘ったるい声が媚びるように、ハンクを誘うように腰が揺れ
うっと唸る声が、腰を掴んだハンクは蜜壺の最奥を一気に貫く
「ぁぁぁああ」
久しぶりの感覚で全身を突き抜けた快感に、ユウは絶頂に達した
はぁはぁと息を整える間もなく、荒く重い衝撃で蜜壺を突く
シーツを手繰り寄せ握るユウは止まらないハンクの昂りを受け止める



「っ…っ…ぐっ」
歯を食いしばり私の肩に顔を埋めるハンクの熱が蜜壺最奥に注がれるのを感じ
絞りとるようにぎゅうぎゅうと絡みつく昂りをハンクは塗り潰すようにぐりぐりと腰を進める


はぁはぁ

お互いの呼吸だけが2人を包み
顔を上げるハンクの鼻が近くにあったので無意識に喰むと
ふっと笑った彼に見惚れて
また唇を啄む

ちゅっちゅっと可愛らしいリップ音が続き濃厚になる口づけ
蜜壺の中の昂りがむくむくと膨らんだ事に気が付き、きゅんと締める
「っ、…いたずらするな」
掠れた声にまた蜜壺がきゅんとする
徐々に始まるハンクの腰の動きに合わせ揺れるユウに
ぐちゅっぐちゅっと蜜と証の音がする
貪るようにキスをしながらお互いの身体を弄り、服を脱がしてパサッパサッと落ちる服
突き抜ける度にギシッギシッと軋むベッドに触発されるように、より激しくなる2人の交わり

2人の濃密な時間は夕飯を過ぎても終わらず、嫁いで初めて自室ーーベッドの上で、交わりながら食べさせ合う事を経験した
一時も離れず求められぐしゃぐしゃになったシーツを外しては、夕食の時に持ってきてもらった新しいシーツを適当に敷き続きを始めた

やっと交わりが終わったのは日付が変わる頃で、
指一本動かせないほど疲れ切ったユウは、ハンクの腕の中で微睡んでいた
腕枕をしてユウの髪を一房摘んで弄ぶハンクに胸板に抱きつき、ほぅっと幸せな吐息が零れた
「…….ハンク様」
「んっ?」
ただ名前を呼んだだけだが、返事をしてくれる
「…愛してますわ」
「私も愛してる」

そのまま眠りついたユウを愛おしげに見つめるハンクも眠るために瞼を閉じた



次の日の朝


起きたユウはベッドにハンクが居なくて、一瞬昨日の事は夢を見ていたのかと思った…が、身体が重く今まで感じた事のないほどの倦怠感に襲われたため現実だったのだ、とふふふとシーツを握り幸福感いっぱいになった

「…起きたのか」
ギシッと鳴るベッドが凹み、シーツから出る素肌の背中にキスをされ覆い被さるハンク
背後を向き彼の頬に手を添え
「おはようございます」
と触れるキスをし彼に擦り寄る
手を引かれ起き上がり、シーツを身体に巻き付けると即席のドレスの完成だ
座っているハンクの膝の上に横抱きで座り、背中に手を回す
「…すいません、寝過ぎましたか?」
すでにYシャツとズボンのハンクに告げると
「いや、まだお昼前だから大丈夫だ」
ユウの髪を弄り、額にキスをするハンクは、ヨルクはまだ乳母に診てもらっている、と告げると、今日は側にいる、とも言ってくれた
ふふっ、嬉しいです、と彼の頬にキスをすると目を細め
ベッドへ仰向けで寝かせられる
昨日と同じように首筋に舌を這わすハンクの首に腕を回し、
甘い時間を過ごす


2人が共に起きたのはお昼を少し過ぎたくらいで
「寝坊しましたね」
2人で笑い、手を取り繋いだまま食堂へと向かった
すでに子供用の椅子に座っていたヨルクが、両親を見てぱぁぁっと笑顔になった
「まんま、まんま、ぱっ、ぱっ」
拙い言葉で小さな手を差し出す
ユウは手を取り、ぷくぷくのほっぺにおはようのチューをした
「…それは何だ」
少しムッとしたハンクに苦笑して
「朝の挨拶ですわ!…ちなみに夜の挨拶もありますわ!」
にこにこと伝えたが
「…………私はされていない」
と拗ねて不機嫌になった旦那様に、ユウとヨルクは目を合わせ
ヨルクを抱き上げ2人で頬にキスをした





「……ところで、別宅に住んでいると、夜会で密会していると、想い人がいるとユウに言った人の名前はわかるだろうか」
「…?はい…分かります…けど」
「なら教えてくれ、少し俺から話をしなければならない」
初めてみる仄暗い笑顔のハンクに、背後にいた使用人はガタガタと震え青くなっていたが


ーー含みのある笑顔も素敵じゃない!?

激萌えしていた





代々強面ばかりの公爵家とばっちりと受け継いだ自分の強面のせいで婚期を逃していたハンクは、お見合いの席でユウに一目惚れした

せめて嫌われないように週1で帰り、領地の統括する事務所で寝泊まりしていた
妻の出産後、彼女の体調を心配して手が出せなかったハンクは執事から「奥様がヨルク様の物にもお金を使用しない」と報告を受け調査していたら、絵師の出入りの多さと新人執事のアルとの行動にショックで帰る事が出来なくなった
しかし、やはり彼女を愛していると思い返して、仕事を放り出し屋敷に帰ると、まさかの息子の記録だった
そして、まさかの相思相愛で何かが頭の中で切れたハンクはそのまま彼女に思いの丈をぶつけ、ユウは受け入れてくれた



それからはというと

ハンクは毎日帰ってくるようになり、息子と遊んでは妻との甘い時間をたっぷりと過ごした
甘い時間はいつもねっとりと濃厚で、ユウは毎朝起きるのが辛かったが以前に戻りたいとは思わなかった



そして


「んっんふっ…そこっ…イヤですっ…ぁ」
「…ココか?」
「そっ…そこっ…んっ」
イヤイヤと顔を振る妻の感じる所を調べるべく日々熱心に研究を続けるハンクだった

しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

真面目な王子様と私の話

谷絵 ちぐり
恋愛
 婚約者として王子と顔合わせをした時に自分が小説の世界に転生したと気づいたエレーナ。  小説の中での自分の役どころは、婚約解消されてしまう台詞がたった一言の令嬢だった。  真面目で堅物と評される王子に小説通り婚約解消されることを信じて可もなく不可もなくな関係をエレーナは築こうとするが…。 ※Rシーンはあっさりです。 ※別サイトにも掲載しています。

狼隊長さんは、私のやわはだのトリコになりました。

汐瀬うに
恋愛
目が覚めたら、そこは獣人たちの国だった。 元看護師の百合は、この世界では珍しい“ヒト”として、狐の婆さんが仕切る風呂屋で働くことになる。 与えられた仕事は、獣人のお客を湯に通し、その体を洗ってもてなすこと。 本来ならこの先にあるはずの行為まで求められてもおかしくないのに、百合の素肌で背中を撫でられた獣人たちは、皆ふわふわの毛皮を揺らして眠りに落ちてしまうのだった。 人間の肌は、獣人にとって子犬の毛並みのようなもの――そう気づいた時には、百合は「眠りを売る“やわはだ嬢”」として静かな人気者になっていた。 そんな百合の元へある日、一つの依頼が舞い込む。 「眠れない狼隊長を、あんたの手で眠らせてやってほしい」 戦場の静けさに怯え、目を閉じれば仲間の最期がよみがえる狼隊長ライガ。 誰よりも強くあろうとする男の震えに触れた百合は、自分もまた失った人を忘れられずにいることを思い出す。 やわらかな人肌と、眠れない心。 静けさを怖がるふたりが、湯気の向こうで少しずつ寄り添っていく、獣人×ヒトの異世界恋愛譚。 [こちらは以前あげていた「やわはだの、お風呂やさん」の改稿ver.になります]

側妃の条件は「子を産んだら離縁」でしたが、孤独な陛下を癒したら、執着されて離してくれません!

花瀬ゆらぎ
恋愛
「おまえには、国王陛下の側妃になってもらう」 婚約者と親友に裏切られ、傷心の伯爵令嬢イリア。 追い打ちをかけるように父から命じられたのは、若き国王フェイランの側妃になることだった。 しかし、王宮で待っていたのは、「世継ぎを産んだら離縁」という非情な条件。 夫となったフェイランは冷たく、侍女からは蔑まれ、王妃からは「用が済んだら去れ」と突き放される。 けれど、イリアは知ってしまう。 彼が兄の死と誤解に苦しみ、誰よりも孤独の中にいることを──。 「私は、陛下の幸せを願っております。だから……離縁してください」 フェイランを想い、身を引こうとしたイリア。 しかし、無関心だったはずの陛下が、イリアを強く抱きしめて……!? 「離縁する気か?  許さない。私の心を乱しておいて、逃げられると思うな」 凍てついた王の心を溶かしたのは、売られた側妃の純真な愛。 孤独な陛下に執着され、正妃へと昇り詰める逆転ラブロマンス! ※ 以下のタイトルにて、ベリーズカフェでも公開中。 【側妃の条件は「子を産んだら離縁」でしたが、陛下は私を離してくれません】

「俺、殿下は女だと思うんだ」

夏八木アオ
恋愛
近衛騎士チャールズは、ある日自分の仕える王太子殿下の秘密に気付いてしまう。一人で抱えきれない秘密をルームメイトに話してしまい……から始まる、惚れっぽくてちょっとアホなヒーローx男装ヒロインのゆるふわ設定のラブストーリーです。

転移先で日本語を読めるというだけで最強の男に囚われました

桜あずみ
恋愛
異世界に転移して2年。 言葉も話せなかったこの国で、必死に努力して、やっとこの世界に馴染んできた。 しかし、ただ一つ、抜けなかった癖がある。 ──ふとした瞬間に、日本語でメモを取ってしまうこと。 その一行が、彼の目に留まった。 「この文字を書いたのは、あなたですか?」 美しく、完璧で、どこか現実離れした男。 日本語という未知の文字に強い関心を示した彼は、やがて、少しずつ距離を詰めてくる。 最初はただの好奇心だと思っていた。 けれど、気づけば私は彼の手の中にいた。 彼の正体も、本当の目的も知らないまま。すべてを知ったときには、もう逃げられなかった。 毎日19時に更新予定です。

義兄様と庭の秘密

結城鹿島
恋愛
もうすぐ親の決めた相手と結婚しなければならない千代子。けれど、心を占めるのは美しい義理の兄のこと。ある日、「いっそ、どこかへ逃げてしまいたい……」と零した千代子に対し、返ってきた言葉は「……そうしたいなら、そうする?」だった。

新婚初夜に『白い結婚にしてほしい』と言われたので論理的に詰めたら夫が泣きました

ささい
恋愛
「愛人がいるから、白い結婚にしてほしい」 政略結婚の初夜にそう告げた夫ルーファス。 妻カレンの反応は—— 「それ、契約不履行ですよね?」 「あなたの感情論、論理的に破綻してますよ?」 泣き落としは通じない。 そして初夜の翌朝、夫は泣いていた。 逃げ道は全部塞がれ、気づけば毎日論破されていた。 これは、論破され続けた夫がなぜか幸せになる話。

スピード離婚した夫とリターンらぶ

鳴宮鶉子
恋愛
スピード離婚した夫とリターンらぶ

処理中です...