体育館倉庫での秘密の恋

狭山雪菜

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プロローグ

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ミチミチと太い昂りが、蜜壺へと入っていく。待ち焦がれた昂りに蜜壺が伸縮して、昂りに絡みつく。
「…ちょっ、締め付けるな、っ」
欲情にまみれた声が、頭上から聞こえる。
「っ…だってぇっ」
彼の太ももに足をかけ、甘えた声を出す。その声に反応した彼の昂りがまた大きくなり、全部蜜壺に入りきっていない昂りが大きくなり、蜜壺を広げたことにより仰反る彼女。
「っつ、…っく」
奥まで一気に貫くと、ピクピクと身体が動き軽くイく。
「好きだ…っ」
膝の裏を持たれ彼の身体が、仰向けになってるいる私に重なる。背中に手をつけて抱き止めると、しばらく抱き合った。
「私…も、私も好き」
先程の彼の告白にじわじわと喜びが溢れ、両想いの実感が出てくる。
私の手を合わせ指を絡めた彼が動き出すと、甘い吐息と荒い息が体育館倉庫に響いた。



******************


新入教諭として国立東南とうなん高等学校に赴任した4月。
身長158センチ、体重48キロ、黒い髪をポニーテールにした、目はぱっちりと大きく二重で、小さな口はぷるぷるとしていた。やぼったい白いラインが2本、肩から腕にある緑のジャージ姿なのは、華美な服装をヨシとしない学風のためだ。下はジーパンだったり、チノパンだったり自由だったが、必ずズボンと決まっていた。

真城香苗ましろかなえです、よろしくお願いします」
職員室で新任挨拶をする香苗に、職員室のみんなは優しく受け入れてくれた。
今年23歳の新卒は2週間の実習を経て、2学年の副担任として勤め始めたのだった。


「ましろちゃん、この反省文鬼先生おにせんせいに出してよ!」
この学校に来て2か月、持ち前の童顔とニコニコいつも笑う私を生徒は歓迎してくれ、友達みたいに話しかけてくる事が多くなった。
「…そういうのは、自分で出すべきよ?」
めっ!と窘めると、お願いっ!と可愛くおねだりされる。ついつい受け取ってしまうのがいけないのだが、泣きそうな顔の女子生徒に、鬼先生と言われている2学年の学年主任で体育教師の坂下夏樹さかもとなつき先生の元へ行かせるのが、可哀想になってしまったのだ。
「…今回だけよ」
渋々受け取ると、ありがとう!とぱぁぁっと、笑顔になった女子生徒は、私に反省文の書かれた作文用紙を渡し、踵を返し去って行った。



「ーーこういうのは、感心しないな、真城先生」

低く不機嫌な声が、体育教員室に響く。幸いにもこの・・不機嫌な坂下先生以外は居なく、2つの机向かいあった机が3つ、合計6つほど並んだ机の1番端の机に、私が渡した反省文を置いて、腕を組みジロっと鋭い眼差しを私に向けている。
「はい、申し訳ありません」
赴任した時に仕事を教えてもらった先輩でもあり、指導者でもある彼に頭を下げ謝る。
真面目で自分にも他人にも厳しく、185センチを超える身長が人々を威圧する。噂では100キロを超えているらしい。短く刈り上げた黒髪に、一重の瞼は鋭い眼差しは虚偽を許さない。薄い唇に太い首、逞しい胸板は筋肉で覆われ、いつも着ているTシャツが身体にフィットしている。太い腕は私の二の腕の3倍くらいありそうで、左手首にある黒い腕時計はいつも付けている。濃紺のジャージに白い靴下、放課後だからか黒いサンダルでいた。
「真城先生、生徒を甘やかすのは教員失格ですよ」
なおも私を叱る先生を、真剣な顔で聞く。
「はい」
私の顔に気まずくなったのか、ふーっとため息を吐き
「…これは受け取ります」
それだけ言って机に向かって仕事を始めた先生に、もう一度頭を下げると、体育教員室をあとにした。




「真城ちゃんが来て、もうすぐ2か月か…早いなぁ」
私と同じクラスを持っている担任の壮年の三島みしま先生に、しみじみと言われ照れ臭くなる。三島先生は私と同じ教科の国語を担当していて、授業配分や流れを教えてくれている。
「すいません、まだ失敗ばかりで」
さっきもまたプリントの配布ミスの失敗が発覚して、申し訳なく凹む私に先生は、
「何言ってんの!まだ2か月だし、そりゃ失敗するよ!それより真城ちゃん来てから2学年の教師の仲も良くなってるし」
そう言ってくれる三島先生に、「申し訳ないです…」と泣きそうな声を出してしまったのだ。


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