21 / 41
蜜月1
しおりを挟む
彼とお付き合いを始めて早2週間、明後日から夏休みだ
触れる距離もぐんと増え離れている時間がほぼ無くなり、キスも数え切れない程した
2人は国立公園の芝生で彼の間に座り、背後から抱きしめられたまま夏休みの計画を立てていた
「この日は部活?」
「そう」
「じゃぁ、この日は?」
「ない」
手帳に書き込む私の肩に彼が顎を乗せたまま素っ気ない返事しか言わないがお腹に回った手は優しく私を包む
夏休み入ってからの予定を1週間単位で聞いて書き込み一度手を止め、彼の方を見て触れるだけのキスをする
もう3週間分したから、それがあと2回残っている
でもだんだんとキスをする時間が長くなって予定を聞くのをやめてずっとキスしていたい気持ちになる
名残惜しげにチュゥと離し、彼を見つめたまま
「んっ…次の週に行くね」
と触れるだけのキスをして手帳を寄せた
最後の週が終わった時手帳が芝生の上に落ちるのも構わず
後ろを振り返り彼の首に腕を回し唇を合わせ絡める舌が濃密な空気をつくる
彼も私の腰を引き寄せ片手で背を支える
はぁ…と一息ついて離れ額がくっついたまま見つめ合う私たち
「終わった?」
「うん、終わった」
と予定を聞き終わったと告げた
このあとは…帰るだけなんだけど、まだ一緒に居たくて…もうそろそろ帰ろうって言えない
啄むキスを続けたあと彼の胸に頬を寄せ
はぁ、と幸せな吐息が出る
ギュッと彼の背中に手を回し、彼の匂いを吸い込む
私の髪を弄びながら
「…いつになったら名前を呼んでくれるの?ゆいか」
囁く低い声は甘くてずるい
「…呼ぶよ…ま…真央」
いまだに慣れない名前を口にするのは恥ずかしい
でも擽ったい
心の中でワーワーと叫びたい程気持ちが昂るのに、…真央…はいとも簡単に私の名前を呼ぶ
名前を呼ぶこと自体何とも思ってないみたいに
ーー友達だったらすんなり呼べるのに、“真央”だと照れくさいし特別な関係になったみたいで嬉しい
なったみたいって…もうすでになってるけど
「もう何なの!…好き」
ぎゅうぎゅうと抱きつき逆ギレする私に、ふふっと笑う真央が憎い
でも
「…俺も好き」
とひと笑いした後に落ちる低い声に全身がカッと体温が上がる
ーー幸せすぎて死ぬっ
私の10回の好きの告白のうち1回お返しをくれる
正直淡白だと思っていた真央は付き合っても素っ気ない態度かと思っていたから、1回も返してくれるの嬉しい…
付き合う前からスキンシップ多いと思っていたけど、
ーーだって2週間一緒にいて大体わかったもん、真央は態度で出すタイプだって
歩くときは必ず指を絡めて手を繋ぐ、止まったら必ず半身は触れる、隣に座ったら必ず足の一部は触れてる
人目がなかったらもっとくっついてるしキスもする、私も大満足だから不満はない
…けど…やっぱり別れる時はイヤだなぁ
それだけが不満だなと思うゆいかだった
触れる距離もぐんと増え離れている時間がほぼ無くなり、キスも数え切れない程した
2人は国立公園の芝生で彼の間に座り、背後から抱きしめられたまま夏休みの計画を立てていた
「この日は部活?」
「そう」
「じゃぁ、この日は?」
「ない」
手帳に書き込む私の肩に彼が顎を乗せたまま素っ気ない返事しか言わないがお腹に回った手は優しく私を包む
夏休み入ってからの予定を1週間単位で聞いて書き込み一度手を止め、彼の方を見て触れるだけのキスをする
もう3週間分したから、それがあと2回残っている
でもだんだんとキスをする時間が長くなって予定を聞くのをやめてずっとキスしていたい気持ちになる
名残惜しげにチュゥと離し、彼を見つめたまま
「んっ…次の週に行くね」
と触れるだけのキスをして手帳を寄せた
最後の週が終わった時手帳が芝生の上に落ちるのも構わず
後ろを振り返り彼の首に腕を回し唇を合わせ絡める舌が濃密な空気をつくる
彼も私の腰を引き寄せ片手で背を支える
はぁ…と一息ついて離れ額がくっついたまま見つめ合う私たち
「終わった?」
「うん、終わった」
と予定を聞き終わったと告げた
このあとは…帰るだけなんだけど、まだ一緒に居たくて…もうそろそろ帰ろうって言えない
啄むキスを続けたあと彼の胸に頬を寄せ
はぁ、と幸せな吐息が出る
ギュッと彼の背中に手を回し、彼の匂いを吸い込む
私の髪を弄びながら
「…いつになったら名前を呼んでくれるの?ゆいか」
囁く低い声は甘くてずるい
「…呼ぶよ…ま…真央」
いまだに慣れない名前を口にするのは恥ずかしい
でも擽ったい
心の中でワーワーと叫びたい程気持ちが昂るのに、…真央…はいとも簡単に私の名前を呼ぶ
名前を呼ぶこと自体何とも思ってないみたいに
ーー友達だったらすんなり呼べるのに、“真央”だと照れくさいし特別な関係になったみたいで嬉しい
なったみたいって…もうすでになってるけど
「もう何なの!…好き」
ぎゅうぎゅうと抱きつき逆ギレする私に、ふふっと笑う真央が憎い
でも
「…俺も好き」
とひと笑いした後に落ちる低い声に全身がカッと体温が上がる
ーー幸せすぎて死ぬっ
私の10回の好きの告白のうち1回お返しをくれる
正直淡白だと思っていた真央は付き合っても素っ気ない態度かと思っていたから、1回も返してくれるの嬉しい…
付き合う前からスキンシップ多いと思っていたけど、
ーーだって2週間一緒にいて大体わかったもん、真央は態度で出すタイプだって
歩くときは必ず指を絡めて手を繋ぐ、止まったら必ず半身は触れる、隣に座ったら必ず足の一部は触れてる
人目がなかったらもっとくっついてるしキスもする、私も大満足だから不満はない
…けど…やっぱり別れる時はイヤだなぁ
それだけが不満だなと思うゆいかだった
応援ありがとうございます!
10
お気に入りに追加
117
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる