どエロな鈴木くん×無自覚エロの絆され佐藤くん

雨宮里玖

文字の大きさ
4 / 4

4.おあとがよろしいようで ※

しおりを挟む
「ねぇ。こんなに俺にエロ調教されてもまだ俺のこと好きにならない?」

 鈴木はいつものように丁寧に事後の後処理をしながら僕に囁いた。

 僕は鈴木のこと、とっくに好きになっている。でも鈴木はセフレ。明日にはまた他の誰かのところに行っちゃうんだ。
 今日だって二週間ぶりのセックスだった。鈴木にはいったい何人のセフレがいるんだろう。

「俺は好き。佐藤のこと大好きだよ」

 鈴木はサッと僕の唇にキスをした。僕が「あっ」と言う暇もないくらい素早いキスで、また抵抗できなかった。

「ダメ! キスはやだ! もうやめてよっ、そんなことしないで!」

 キスするなんて恋人同士みたいじゃないか。なんか、心がキューっと締め付けられるんだよ。
 そして、セフレっていう立場を思い出して、辛くなって涙が滲んでくる。

「酷いよっ。鈴木はセフレのくせに! 僕以外にもいっぱい抱いてるくせに!」

 僕が鈴木の肩を叩くと、鈴木は「えっ?」と不思議そうな顔をした。

「俺、佐藤しか抱いてないけど」
「え?」
「だって俺、毎日佐藤とヤッてんじゃん。普通に時間なくねぇ? 誰といつやんの?」
「あのっ、可愛い女の子とか、ママ活の人とか……」
「なにそれ。俺、女に興味ないよ? 俺、告白はされるけど『好きな奴いる』って全部断ってるし、ママ活なんてしてない。それ、多分、俺の母親。俺のオカン、見た目すげぇ若いから」

 あれ。噂はただの噂だったのかな。
 鈴木は女の子には告白されるだけ。
 ママ活じゃなくて、一緒にいたのはリアル母ちゃん(美人)。

「でも、この二週間は僕のところに来なかった……」
「それは佐藤にキスして怒られちゃったから。佐藤も俺と目合わせてくれなくなったしさ。俺、嫌われたのかと思って……」

 鈴木ってそんなしおらしい性格だったんだ。

「ねぇ。ちゃんとした恋人って何? 俺は違うの?」
「だって、鈴木と会うといつもこういうことしかしないから……」
「だって佐藤が可愛いんだもん。すぐにしたくなっちゃうの! 我慢できなくなるの!」

 あれ? 話の雲行きが変わってきたような……。

「佐藤だって気持ちよさそうにしてるし、これが俺ららしいのかなって思って……」
「気持ちいいけど、そればっかりじゃ嫌だよ」

 恋人ってこういうエロいことするだけじゃない。もっとこう、健全に遊んだり、お互いを精神的に支えあったりするもんなんじゃないのか?!

「じゃあ、セックスはしていいんだ」
「いいよ」

 鈴木とのセックスは最高だ。鈴木の言うとおり、セックスさえできれば他になにもしなくてもいいかな、なんて思うくらいに気持ちいい。

「マジかよ。それ聞いただけで勃ってきた」

 鈴木は絶倫だ。いつも僕のことばかりエロいエロいって言うけど、鈴木のほうこそどエロだ。

「俺が好きなのは佐藤。お前だけだよ。お前とセックスするようになってから、俺はお前に夢中だ。最高に可愛い。大好き。俺だけのものにしたい」
「えっ……」

 鈴木がこんなに一途なやつとは思わなかった。てっきりたくさんいるセフレのうちのひとりかと思ってたのに……。

「だから佐藤。挿れさせて? 佐藤と同じベッドにいるだけで興奮する」
「えっ?」

「俺と永久専属性奴隷契約けっこんして」
「ええっ?!」

 漢字とルビが合ってない!!

「あっ、だめっ、やぁっ……!」

 鈴木にベッドに押し倒される。そこから鈴木は性急にことを進めてきた。

 無理だ。鈴木とのセックスは最高で、こんな快感を味わってしまった僕は絶対に逃れられない。

「どうする? 俺のものになる?」
「あっ、あっ!」

 さっき終わったばかりなのに、もう鈴木に犯されている。
 鈴木のモノでアナルを埋められ、ゆらゆらと揺れていた僕のモノを捕まえて裏筋ナデナデされる。

「恋人になってくれなきゃイかせないよ」
「あっ、あっ、なるっ、恋人になるよっ」
「よし。じゃあ徹底的に可愛がってやる。まずは乳首でイくこと覚えようか」

 鈴木にきゅっと乳首をつままれ、僕はビクッと身体を震わせる。

「感度良好。佐藤はホントにいい身体してるよ♡」
「あっ、あっ……んふっ……らめぇ、らめぇ……っ!」

 鈴木の手によって、僕は変態に仕上げられてしまった。


 ——完。
しおりを挟む
感想 4

この作品の感想を投稿する

みんなの感想(4件)

こここ
2023.06.23 こここ

えろえろですや~ん♡
こちら覗いて良かったです♡(〃艸〃)ムフッ
読ませて頂きありがとうございました。

2023.06.23 雨宮里玖

これはわかめちゃん様から、なんともいやらしい絵をTwitterでプレゼントされたところから始まったのです。

雨は、小説で返すことしか知らない者で、このようなエロ返しをしたまでのこと!

あんなにキレイな絵を書くのにねぇ……ꉂꉂ(๑˃▽˂๑)爆笑

解除
Madame gray-01
2023.04.17 Madame gray-01

佐藤くんのど天然?ナナメ45度の返事に爆笑〜🤣
めっちゃエロなのに会話の噛み合わなさで笑ってしまいました〜(爆笑)

2023.04.17 雨宮里玖

笑ってくださりホントにありがとうございます。よかったよかった。感想ありがとうございます(*´罒`*)ニヒヒ

明るいエロをテーマにしております(テーマなんてなんも考えてない)
社会風刺の意味もこめて(まったくそんな気はない)

サクッと読んで楽しんでいただけたら嬉しいですଘ(੭*ˊᵕˋ)੭* ੈ♡‧₊˚

解除
iku
2023.04.08 iku
ネタバレ含む
2023.04.08 雨宮里玖

どっは!!!
iku様もアルティメットな感想くださった!
ありがとうございます!ありがとうございます!


ふざけが過ぎておりますが、半分本気です( ・`ω・´)キリッ

幸せなセッ生活を送るであろうふたりを温かい目で見てやってくだされ。

解除

あなたにおすすめの小説

やっと退場できるはずだったβの悪役令息。ワンナイトしたらΩになりました。

毒島醜女
BL
目が覚めると、妻であるヒロインを虐げた挙句に彼女の運命の番である皇帝に断罪される最低最低なモラハラDV常習犯の悪役夫、イライ・ロザリンドに転生した。 そんな最期は絶対に避けたいイライはヒーローとヒロインの仲を結ばせつつ、ヒロインと円満に別れる為に策を練った。 彼の努力は実り、主人公たちは結ばれ、イライはお役御免となった。 「これでやっと安心して退場できる」 これまでの自分の努力を労うように酒場で飲んでいたイライは、いい薫りを漂わせる男と意気投合し、彼と一夜を共にしてしまう。 目が覚めると罪悪感に襲われ、すぐさま宿を去っていく。 「これじゃあ原作のイライと変わらないじゃん!」 その後体調不良を訴え、医師に診てもらうととんでもない事を言われたのだった。 「あなた……Ωになっていますよ」 「へ?」 そしてワンナイトをした男がまさかの国の英雄で、まさかまさか求愛し公開プロポーズまでして来て―― オメガバースの世界で運命に導かれる、強引な俺様α×頑張り屋な元悪役令息の元βのΩのラブストーリー。

平凡ワンコ系が憧れの幼なじみにめちゃくちゃにされちゃう話(小説版)

優狗レエス
BL
Ultra∞maniacの続きです。短編連作になっています。 本編とちがってキャラクターそれぞれ一人称の小説です。

後輩が二人がかりで、俺をどんどん責めてくるー快楽地獄だー

天知 カナイ
BL
イケメン後輩二人があやしく先輩に迫って、おいしくいただいちゃう話です。

【完結】国に売られた僕は変態皇帝に育てられ寵妃になった

cyan
BL
陛下が町娘に手を出して生まれたのが僕。後宮で虐げられて生活していた僕は、とうとう他国に売られることになった。 一途なシオンと、皇帝のお話。 ※どんどん変態度が増すので苦手な方はお気を付けください。

魔王に飼われる勇者

たみしげ
BL
BLすけべ小説です。 敵の屋敷に攻め込んだ勇者が逆に捕まって淫紋を刻まれて飼われる話です。

俺は触手の巣でママをしている!〜卵をいっぱい産んじゃうよ!〜

ミクリ21
BL
触手の巣で、触手達の卵を産卵する青年の話。

鎖に繋がれた騎士は、敵国で皇帝の愛に囚われる

結衣可
BL
戦場で捕らえられた若き騎士エリアスは、牢に繋がれながらも誇りを折らず、帝国の皇帝オルフェンの瞳を惹きつける。 冷酷と畏怖で人を遠ざけてきた皇帝は、彼を望み、夜ごと逢瀬を重ねていく。 憎しみと抗いのはずが、いつしか芽生える心の揺らぎ。 誇り高き騎士が囚われたのは、冷徹な皇帝の愛。 鎖に繋がれた誇りと、独占欲に満ちた溺愛の行方は――。

過保護な義兄ふたりのお嫁さん

ユーリ
BL
念願だった三人での暮らしをスタートさせた板垣三兄弟。双子の義兄×義弟の歳の差ラブの日常は甘いのです。

処理中です...
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。

このユーザをミュートしますか?

※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。