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1 告白したつもりはない
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俺は早速、有馬に話しかけようと試みる。
でもそれが、すっげぇハードルが高い。
同じ学年だったけど、この二年間、俺はほとんど有馬と話したことがない。クラスが違ったってのもあるけど、あいつと俺はそもそも生きる世界が違うんだ。
俺は学校サボったりアホなことばかりしている不真面目なグループにいるんだけど、有馬は違う。成績優秀、部活では部長やっちゃうような人気者ばかりのキラッキラの一軍グループにいる。
そんなグループに話しかけにいけるのは、同じくキラキラした陽キャくらいのものだ。
落ちこぼれグループにいる俺は、あいつらの輝かしい青春を教室の隅から見ているだけ。接点はゼロ。同じ教室にいるのに、光と陰、主演とモブくらい違う。
「なんとか話しかけなきゃなぁ」
俺は教室の隅から有馬を遠目で眺めている。有馬の周りにはいつもクラスメイトたちがいて、とてもじゃないが声をかけられる雰囲気じゃない。
「とりあえず、近づいてみようぜ」
裕太に言われて俺も頷き、有馬のいるグループへとおもむろに近づいていく。
有馬の近くまで来たとき、裕太が俺を肘でつついてくる。ほら何かしろの合図なんだろうけど、有馬はテニス部の部長といい匂いのする可愛い女子と三人で和やかに話をしている。そんな中に俺が割り込んでいけるわけがない。
こんな状況で有馬に話しかけるとかマジで無理ゲーすぎる!
俺は「無理だ」と泣き顔で首を横に振りながら裕太に訴える。それを見て裕太は呆れ顔だ。
「おぅわっ!」
裕太が突然俺に体当たりしてくるから俺はよろけて有馬の背中にぶつかった。俺がぶつかったせいで有馬はふらつき、机に手をつく。
有馬がゆっくりと俺を振り返る。
「ご、ごめんっ!」
俺は深々と有馬に頭を下げて、そのままさっさとその場から逃げ出す。
有馬の顔なんて恐ろしくて見られなかった。
もし有馬が冷たい目で俺を見下してきたら。俺を蔑んだ目で見てきたら。
無理無理、耐えられない。
そんな顔を見たら、マジで心が折れるよ。
教室を出て、廊下まで逃げてきてからやっと胸を撫で下ろす。ひと息ついた俺のもとに裕太がニヤつきながら近づいてきた。
「おい、裕太っ、あれはないだろっ!」
俺は裕太を睨みつける。
「だってお前、話しかけないで通りすぎようとしたからさ、きっかけ作んなきゃって思って」
「あんなの無理だろ! あー! 有馬に変なやつって思われたよ、絶対」
どうしたらいい。有馬に話しかけることすらできないなんて!
「そうだよなぁ……有馬の周りにはいつも誰かいるから話しかけらんねぇな」
「それわかってんなら俺を突き飛ばすなよ」
「あはは、ごめんごめん」
謝りかた軽いな! まぁ、裕太とはいつもこんな感じだけどさ。
「でもさ、話しかけないと勉強教えてもらうどころじゃないんだよ」
俺は頭を抱える。
こんな初歩の初歩で足踏みしてる場合じゃない。そんなことはわかっているのに。
「安心しろ、次の方法がある!」
裕太は俺のポケットからスマホをサッと奪い取り、俺に手渡してくる。
「DMで有馬を呼び出しだ」
「マジかよ」
俺はスマホを受け取りながら溜め息をつく。
これは最初から前途多難だ。
話しかけようと試みてから、有馬は同じクラスにいるのにこんなに遠い存在だったんだと俺は身に沁みて理解した。
でもそれが、すっげぇハードルが高い。
同じ学年だったけど、この二年間、俺はほとんど有馬と話したことがない。クラスが違ったってのもあるけど、あいつと俺はそもそも生きる世界が違うんだ。
俺は学校サボったりアホなことばかりしている不真面目なグループにいるんだけど、有馬は違う。成績優秀、部活では部長やっちゃうような人気者ばかりのキラッキラの一軍グループにいる。
そんなグループに話しかけにいけるのは、同じくキラキラした陽キャくらいのものだ。
落ちこぼれグループにいる俺は、あいつらの輝かしい青春を教室の隅から見ているだけ。接点はゼロ。同じ教室にいるのに、光と陰、主演とモブくらい違う。
「なんとか話しかけなきゃなぁ」
俺は教室の隅から有馬を遠目で眺めている。有馬の周りにはいつもクラスメイトたちがいて、とてもじゃないが声をかけられる雰囲気じゃない。
「とりあえず、近づいてみようぜ」
裕太に言われて俺も頷き、有馬のいるグループへとおもむろに近づいていく。
有馬の近くまで来たとき、裕太が俺を肘でつついてくる。ほら何かしろの合図なんだろうけど、有馬はテニス部の部長といい匂いのする可愛い女子と三人で和やかに話をしている。そんな中に俺が割り込んでいけるわけがない。
こんな状況で有馬に話しかけるとかマジで無理ゲーすぎる!
俺は「無理だ」と泣き顔で首を横に振りながら裕太に訴える。それを見て裕太は呆れ顔だ。
「おぅわっ!」
裕太が突然俺に体当たりしてくるから俺はよろけて有馬の背中にぶつかった。俺がぶつかったせいで有馬はふらつき、机に手をつく。
有馬がゆっくりと俺を振り返る。
「ご、ごめんっ!」
俺は深々と有馬に頭を下げて、そのままさっさとその場から逃げ出す。
有馬の顔なんて恐ろしくて見られなかった。
もし有馬が冷たい目で俺を見下してきたら。俺を蔑んだ目で見てきたら。
無理無理、耐えられない。
そんな顔を見たら、マジで心が折れるよ。
教室を出て、廊下まで逃げてきてからやっと胸を撫で下ろす。ひと息ついた俺のもとに裕太がニヤつきながら近づいてきた。
「おい、裕太っ、あれはないだろっ!」
俺は裕太を睨みつける。
「だってお前、話しかけないで通りすぎようとしたからさ、きっかけ作んなきゃって思って」
「あんなの無理だろ! あー! 有馬に変なやつって思われたよ、絶対」
どうしたらいい。有馬に話しかけることすらできないなんて!
「そうだよなぁ……有馬の周りにはいつも誰かいるから話しかけらんねぇな」
「それわかってんなら俺を突き飛ばすなよ」
「あはは、ごめんごめん」
謝りかた軽いな! まぁ、裕太とはいつもこんな感じだけどさ。
「でもさ、話しかけないと勉強教えてもらうどころじゃないんだよ」
俺は頭を抱える。
こんな初歩の初歩で足踏みしてる場合じゃない。そんなことはわかっているのに。
「安心しろ、次の方法がある!」
裕太は俺のポケットからスマホをサッと奪い取り、俺に手渡してくる。
「DMで有馬を呼び出しだ」
「マジかよ」
俺はスマホを受け取りながら溜め息をつく。
これは最初から前途多難だ。
話しかけようと試みてから、有馬は同じクラスにいるのにこんなに遠い存在だったんだと俺は身に沁みて理解した。
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