その告白は勘違いです

雨宮里玖

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7 一緒にいたいから

7-1

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 あー、イチャイチャしたい。
 少しのあいだだけでもいいから、有馬と一緒に過ごしたいよ。

 今日は文化祭二日目。文化祭は土日の二日間行われるんだけど、愚痴らせてほしい。
 昨日の有馬はドリンク販売の仕事と、テニス部に引っ張られていき、俺とひと言の会話もなかった。
 俺だって有馬と話したかった。でも、廊下ですれ違うことすらなくて、正直ヘコんだ。

 今日こそはって思うのに、今度は俺が裕太たちとあちこち回る約束をしてるから、有馬と一緒にいられない。
 正直さみしい。

「喉乾いた、飲み物買ってっていい?」

 裕太がナイスなことを言い出し、俺は「いいよいいよ、買いに行こうぜ!」と裕太の背中を押す。 
 有馬は今日も午前中、ドリンク販売をしているはずだ。そこにいけば有馬に会える。

 いざドリンク販売エリアにたどり着いたとき、俺は目の前の光景に思わずのけぞった。
 有馬がすごい人気だ。
 なんか、買いに来た他校の制服を着た女子高生に、写真を求められてる。
 そのたびに有馬はきっぱりと断っている様子だ。でも、また次に来た子に「かっこいいですね!」って言われて名前を聞かれる始末。

 そして、「写真も握手もなし!」「個人情報は教えません!」と有馬を庇うように出てきているのが、クラスの女子たち。
 私たちの有馬くんは渡さない! みたいな妙な団結力を発揮しちゃってる。

 有馬は「ありがとう、でも俺は大丈夫」って言ってるけど、みんな使命感に駆られているのかあんまり聞いちゃいない。

 そんな困惑気味な有馬を、俺はドリンクを買う列に並びながら見ていたんだけど、ふと有馬が俺がいることに気がついた。
 さっきまで明らかよそいきの作り笑顔だった有馬が、俺を見つけてパッと明るい笑顔になる。そして、俺に向かってヒラヒラと手まで振ってきた。

 有馬、あからさまに喜んだらダメだろ! って俺は心の中で思ってたのに、なんと有馬に手を振りかえしたのは裕太たちだ。

「有馬、頑張ってるなー」

 裕太はなんとも思ってない様子だ。クラスメイトだから有馬が反応したと思っているんだろう。
 まぁ、変に怪しまれてないならいいけど、でも、さっきの俺を見てにっこりしてくれたんじゃないかな。多分だけど。

 そうなんだ。
 俺は有馬と付き合っていることを誰にも話していない。
 だって簡単に言えないよ。クラス中、いや、学校中の噂になるに決まってる。
 だから、俺と有馬は友達のフリをしている。今までどおりでいようって、有馬と話をしたんだ。

 なのに有馬ときたら、結構俺に絡んでくる!

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