その告白は勘違いです

雨宮里玖

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7 一緒にいたいから

7-2

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「今村くんたち、いらっしゃい!」

 店番係の同クラの女子たちが、俺たちをにこにこと歓迎してくれる。
 裕太たちは知ってる顔と楽しげに話しながら炭酸飲料を購入してる。

 そして俺の接客をしてくれたのは有馬だ。

「七沢、おはよう」
「ん、お、おはよう」

 やっば、有馬、すげぇ嬉しそう。あまりの笑顔に俺が直視できないよ!

「どれにする?」
「え……んーと、サイダーにしよっかな」
「サイダーね」

 俺は有馬に支払いをする。そして有馬は俺に冷えたサイダーのペットボトルを手渡してくれるんだけど。

「はい」

 有馬はサイダーを手渡しながら、俺の手まで握ってきた。
 だからダメだって、そういう態度!

 すっかり動揺している俺に対して有馬は俺の耳元に顔を寄せてくる。

「十四時になったら時間空くから、第二校舎の裏に来て」
「……っ!」

 バカ、なんで今こんなところで言うんだって思って周りをキョロキョロしたけど、騒がしくてみんな特に気にしていない様子でホッとした。
 有馬は慌てる俺を見てニコニコしてるからタチが悪い。

 バレたらどうするんだって!

 有馬、お前が「趣味が悪い」って笑われるんだぞ。こんな俺なんか選んじゃってさ。

「ありがとうございました。文化祭、楽しんで」

 有馬はクッソ爽やかな笑顔で俺に対応してくる。はぁもう、そんな顔されたら文句も言えないよ。



 俺が第二校舎の裏に着いたとき、すでに有馬がひとりスマホをいじりながら待っていた。
 相変わらずかっこいいな。普通に立ってスマホ触ってるだけでかっこいいんだからやばいって。
 有馬って、ホント足長っ。スタイル異次元だよ、俺なんて夏休みのあいだ、ほぼほぼ身長伸びなかったのに。

「あ」

 俺はふと気がついた。
 有馬はいつものブレザーにシャツを着ているんだけど、シャツの第一ボタンが外れてる。ネクタイも緩め。もう優等生有馬じゃないみたいだ。

 変わったよな、有馬も。
 メガネもなくなって、髪型もいい感じに変わって、なんかさ、以前みたいな窮屈な雰囲気がなくなった。

 文化祭準備のときもさ、当日のシフトを勝手に決めようとした先生に向かって、「生徒自身で決めるべきです」って有馬が自己主張したんだ。
 あの自分を出さない有馬がだよ? 先生に対抗するのを初めて見た。先生も驚いて、「有馬がそう言うなら」って有馬の意見が通ったんだ。

「七沢。俺のこと見過ぎ」

 有馬を眺めながらボーッと突っ立ってた俺に、有馬が呆れた顔をして、近づいてきた。

「来たなら声かけてよ」
「ごめん、見惚れてた」

 本当に見惚れてたんだ。
 不思議だな。ずっと見てても飽きないんだよなぁ。

「七沢ってさぁ。それ無自覚なの? それとも俺を煽ってる?」
「えっ?」

 なんのこと……?
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