3 / 29
亮平
亮平 -03
しおりを挟む
「ビジネス……ね」
ブリーダー業でも営業したほうがいいんじゃないかと思えるようなスパルタなレクチャー、もとい訓練だった。短期間と言える日数で、FAVを手足のようとまではいかないものの、戦闘機動を扱えるくらいにはなった。そして今、対面してからのことを思い返しては、彼女が俺に対して訓練を施すのはビジネスだ、そう言い切った時のことを思い出していた。
俺が今いるのは、いよいよオーディションが始まる30秒前の作戦領域だ。
オーディションの内容はいたって単純。示された目標物を、制限時間内に撃破、破壊すること。
アリーナのような作りをした領域には、簡易的に攻撃機動をとれる無人機が数機。これをLASが貸与する機体で排除する。
字面で示せば簡単に見える内容だが、訓練を受けなかったものがどうなるかといえば、作戦時間の半分も領域に立ってはいられないだろう。数こそは示されなかったが、何体かいる、ということは、十字砲火に晒されることも十分に理解し、位置を変えながら戦闘しなくてはならない。
「FAVを使うものとして、いや、戦闘行為に身を置くものとして、まず、敵から逃げる方法を考えろ。」
それが、最初にレクチャーされたことだった。
理由は簡単。生き残れば実績になる作戦もそれなりに存在するのだ。
「FAVはお前の相棒でも、パートナーでもない。道具だ。復讐を成しえるための、鋼の棺桶だ。そんなものを後生大事にしよう、なんて考えてみろ。最初はうまくいっても、後からの依頼でいずれ死ぬ目にあうぞ。」
訓練が始まったころからしばらく、何度となく聞かされたことだ。
-追うときは逃げる気になり、逃げるときは追う気になる。
敵と対峙するときに、狙う敵はどうしたら捕捉しやすくなるか、という話になった時に聞かされた言葉だ。無人機にどこまで通用するかはわからんが、ただ、無人機は、命令された「目標を捉えて排除する」ということを実行するだけだ。
つまり、こちらは基本、回避しつつ、間隙を縫って攻撃していくことになる。
そうこう考えているうちに、作戦開始のカウントダウンが始まる。
ゼロの声が聞こえたと同時に、俺はブーストをふかし、左後ろ方向へスライドした。
予想通り、右にいた無人機は跳躍しつつこちらに機銃を掃射してくる。4、5発の弾丸が、ちょうど俺の機体があった足元に撃ち込まれていった。回避機動をとってはいるが、弾を打ち込んできた機体にレティクルを合わせ、トリガーを引く。単発のライフルなので、一回引くだけでは一発しか出ない。そのまま繰り返し数回トリガーを引いた。
1発は外れ、何発かは装甲の厚いところではじかれる。一発は関節部分に運よく当たってくれた。狙いをつけていた無人機の動きが格段に鈍る。
今回使っている機体、支給機体とも呼ばれているらしい、言ってしまえば最低ラインの武装のFAVだ。ライフルと、単発射式のミサイルポッドを搭載した廉価な中量級の機体だ。量産機とも言える機体なので、尖った性能はないし、火力はない。ついでに言えば、このテストで被弾すれば、その修繕費は受けた人間がそのまま負う形になる。ミッション失敗……つまり、不合格となれば、多大な負債を抱えたうえで、摘まみだされることだってあり得るのだ。
そうはならない。
断言できるだけ練習……訓練をしてきた。
機動力が下がった敵機の死角に回り込み、さらに銃撃を浴びせる。
今度はしっかりと狙い、弾倉があるあたりへ集中砲火する。銃弾が装甲を裂き、さらに叩き込まれた弾丸が弾倉内の弾に当たり誘爆。これで1機沈黙させた。
残る敵機はあと3機。
敵機を撃破した感慨に浸る暇もなく、擱座した敵機に向け、別の機体からの銃撃。IFFが反応しなくなった途端に、敵機の反応があるところへAIは打ち込んできた。
「敵味方の区別は信号だけってか……」
冷徹を通り越した対応をみて冷たいものが背筋を走る。
---これが戦闘。戦場か。
訓練では何度となく戦闘機動を試しているが、実際の戦場に立つとなると緊張感がまるで違う。死が隣り合わせになっているという恐怖。迫りくる銃弾を掻い潜り、自分を狙う敵を打ち倒す高揚感。
いろんな極限がないまぜになり、計り知れないほどの昂奮が、凍った背筋に再び熱を入れる。
兵装を切り替え、背部武装であるミサイルポッドの照準を近くの無人機へ合せる。ロック完了するまでがじれったく思うが、そこをこらえ、ロックオンと同時にトリガーを引く。燃料を燃やしながら弧を描き、無人機を捉えたミサイルが命中。この一発で無人機を一体沈黙させる。
「次ッ……どあッ!!」
ロックオンアラートの方向に振り向こうとしたところに敵機からの銃弾。
左の肩部装甲に被弾していた。射線に入らないよう気を配っていたはずなのだが、きちんと処理できず、銃口の前に出てしまっていたのだ。
『何をしている?複数の相手をするときの教練を忘れたのか?!』
無線から叱責する声。何度となく浴びせられたはずだが、今日はややいら立っているように聞こえる。とにかく、ジェネレータのオーバーヒートしない範囲で、回避機動をとりつつ、自分の銃口で相手を捉え続ける。何度も何度も反復してこなしてきたことだ。
実戦でいきなり100をだせ、とは、本当にスパルタな教育だと、今更だが思う。だが、それができない限り、経験からくる操縦の技量で、圧倒的に不利だ、ともずっと言われているのだ。
ここで無人機ごときにてこずっているわけにはいかない。
「敵が複数いるなら、お前のHUDに出ているレーダーに目を配れ。自分と、相手の相対位置を回避しながら読み取れ。」
「……アイアイマム……」
言われたことができない部下を叱りながら教えているような口調だった。
これで精いっぱいになっているようでは先が知れる。自分の成し遂げたいことがあるならここで躓くな、目標を排除しろ、と。その声音には、そんな気持ちも感じ取れる。
幸い、被弾した場所は重大なトラブルを起こすような場所でもなく、衝撃だけが強かったらしい。それでも壊れるときはあるようだが、今は特に問題ない。残る2機を片付けることに専念する。
銃弾が飛んできた方向を見ると、こちらに銃口を向けなおした2機の無人機が左右に分かれようと飛んでいるところが見えた。そのうち、左に飛んだ方に機体を向け、ミサイルのシーカーを合わせる。
ロックオンするまでがもどかしい。
焦れてしまっては負ける。そう解ってはいるが、制限時間が差し迫っている今の状況で、戦闘の経験が浅い俺には悠然と回避しながら狙いを定めるだけの余裕はなかった。
「くそぅッ!」
短く叫んだその瞬間に、ロック完了の音が耳に届く。それと同時にトリガーを引いた。そしてそのまま反転し、残るもう一体に向き直る。
兵装をライフルに戻し、ロックオンを待たず、引き金を何度も引く。
「落ち着け!まだ時間は残っている!!確実に墜とせ!」
アリスが叱り飛ばす声が聞こえてくるが、構わず打ち込みながら前進する。
5発……3発……1発。そして残弾はゼロになった。
兵装を背部ミサイルに替えつつ、回避機動をとる。方向を変えた瞬間、機体があったあたりに無人機が放った銃弾が弾痕を穿っていた。まともに当たっていれば機動力が相当落ちただろう一撃。また背筋に冷たい汗が流れていく。
(……早くっ)
シーカーを敵機に合わせるが、思った以上にロックオンに時間がかかっている。多分、焦っているせいで、目的を果たすまでの時間を長く感じているのだ。ブーストダッシュをしながら回避行動をとっていたが、ジェネレーターにあるエネルギーがつきかけていることに気づけなかった。
『ジェネレーター 復帰 マデ アト 10 秒』
ブースターの推力はゼロになり、機体の速度が極端に低下。転倒することはないが、それでも減速によるGは抑えきれない。
「ク……ッソッ……!」
毒づいたのとほぼ同じに敵機の銃撃にさらされる。
『アホウが!容量使い切るな!……動けるか?』
銃撃をもらった瞬間、予想していた通りのお叱りが飛んでくる。
機体の損傷個所を確認。ライフルを使う右腕は中破。これはどうでもいい。弾切れになっているのだ。動かなくても問題はない。そのほか、頭部レーダー破損、動力伝達率が70%まで低下。右脚部アクチュエーター異常。
「……なんとか行けるかな」
跳ね上がる心臓の動きを全身に感じながら、震えを抑えて返答する。
「残り時間が無い、ミサイルとブレードでいけるな?」
先ほどまでのがなり声から、冷静に確認する声音に変わる。
「どうでもやらなきゃ、ここまでやってきたことが無駄になるだろ?」
「その通りだ。行け。」
その言葉を受けたと同時に、ブースターに再び火を入れる。
バランスは機体が自動でとるとはいえ、片脚に損害が出ているため、開始当初とは全く挙動が変わる。歯を食いしばりながらなんとか自分の思った方向へ機体を動かし、再びシーカーを敵機に合わせる。
「確実に……」
シーカーが確実にロック完了するまでが焦れったい。
「……倒す」
ロック完了の音が耳に届いたその直後、トリガーを引き、全速力で敵機に向かう。煙を吹き出しながらミサイルは敵へ向かい、着弾する。自分の機体に左腕を袈裟懸けに構えさせる。
「ここで終われるわけない!あいつをこの手で殺すまで!戦い抜く!」
左腕から伸びた棒状のエネルギーフィールドが、敵機胴部の装甲を焼き切り、内部へその刃を届かせる。
それと同時に、機体から聞こえてきたアナウンスがあった。
『ジェネレーター 復帰 マデ……』
そのアナウンスを最後まで聞くことはできなかった。
おそらく無人機のジェネレーターが爆発。俺の機体の間近で起こり、その爆風で機体は中破までダメージを負った。その時の衝撃はかなりのもので、経験したことのないような前後左右のシェイクを受け、俺の意識は途切れた。
ブリーダー業でも営業したほうがいいんじゃないかと思えるようなスパルタなレクチャー、もとい訓練だった。短期間と言える日数で、FAVを手足のようとまではいかないものの、戦闘機動を扱えるくらいにはなった。そして今、対面してからのことを思い返しては、彼女が俺に対して訓練を施すのはビジネスだ、そう言い切った時のことを思い出していた。
俺が今いるのは、いよいよオーディションが始まる30秒前の作戦領域だ。
オーディションの内容はいたって単純。示された目標物を、制限時間内に撃破、破壊すること。
アリーナのような作りをした領域には、簡易的に攻撃機動をとれる無人機が数機。これをLASが貸与する機体で排除する。
字面で示せば簡単に見える内容だが、訓練を受けなかったものがどうなるかといえば、作戦時間の半分も領域に立ってはいられないだろう。数こそは示されなかったが、何体かいる、ということは、十字砲火に晒されることも十分に理解し、位置を変えながら戦闘しなくてはならない。
「FAVを使うものとして、いや、戦闘行為に身を置くものとして、まず、敵から逃げる方法を考えろ。」
それが、最初にレクチャーされたことだった。
理由は簡単。生き残れば実績になる作戦もそれなりに存在するのだ。
「FAVはお前の相棒でも、パートナーでもない。道具だ。復讐を成しえるための、鋼の棺桶だ。そんなものを後生大事にしよう、なんて考えてみろ。最初はうまくいっても、後からの依頼でいずれ死ぬ目にあうぞ。」
訓練が始まったころからしばらく、何度となく聞かされたことだ。
-追うときは逃げる気になり、逃げるときは追う気になる。
敵と対峙するときに、狙う敵はどうしたら捕捉しやすくなるか、という話になった時に聞かされた言葉だ。無人機にどこまで通用するかはわからんが、ただ、無人機は、命令された「目標を捉えて排除する」ということを実行するだけだ。
つまり、こちらは基本、回避しつつ、間隙を縫って攻撃していくことになる。
そうこう考えているうちに、作戦開始のカウントダウンが始まる。
ゼロの声が聞こえたと同時に、俺はブーストをふかし、左後ろ方向へスライドした。
予想通り、右にいた無人機は跳躍しつつこちらに機銃を掃射してくる。4、5発の弾丸が、ちょうど俺の機体があった足元に撃ち込まれていった。回避機動をとってはいるが、弾を打ち込んできた機体にレティクルを合わせ、トリガーを引く。単発のライフルなので、一回引くだけでは一発しか出ない。そのまま繰り返し数回トリガーを引いた。
1発は外れ、何発かは装甲の厚いところではじかれる。一発は関節部分に運よく当たってくれた。狙いをつけていた無人機の動きが格段に鈍る。
今回使っている機体、支給機体とも呼ばれているらしい、言ってしまえば最低ラインの武装のFAVだ。ライフルと、単発射式のミサイルポッドを搭載した廉価な中量級の機体だ。量産機とも言える機体なので、尖った性能はないし、火力はない。ついでに言えば、このテストで被弾すれば、その修繕費は受けた人間がそのまま負う形になる。ミッション失敗……つまり、不合格となれば、多大な負債を抱えたうえで、摘まみだされることだってあり得るのだ。
そうはならない。
断言できるだけ練習……訓練をしてきた。
機動力が下がった敵機の死角に回り込み、さらに銃撃を浴びせる。
今度はしっかりと狙い、弾倉があるあたりへ集中砲火する。銃弾が装甲を裂き、さらに叩き込まれた弾丸が弾倉内の弾に当たり誘爆。これで1機沈黙させた。
残る敵機はあと3機。
敵機を撃破した感慨に浸る暇もなく、擱座した敵機に向け、別の機体からの銃撃。IFFが反応しなくなった途端に、敵機の反応があるところへAIは打ち込んできた。
「敵味方の区別は信号だけってか……」
冷徹を通り越した対応をみて冷たいものが背筋を走る。
---これが戦闘。戦場か。
訓練では何度となく戦闘機動を試しているが、実際の戦場に立つとなると緊張感がまるで違う。死が隣り合わせになっているという恐怖。迫りくる銃弾を掻い潜り、自分を狙う敵を打ち倒す高揚感。
いろんな極限がないまぜになり、計り知れないほどの昂奮が、凍った背筋に再び熱を入れる。
兵装を切り替え、背部武装であるミサイルポッドの照準を近くの無人機へ合せる。ロック完了するまでがじれったく思うが、そこをこらえ、ロックオンと同時にトリガーを引く。燃料を燃やしながら弧を描き、無人機を捉えたミサイルが命中。この一発で無人機を一体沈黙させる。
「次ッ……どあッ!!」
ロックオンアラートの方向に振り向こうとしたところに敵機からの銃弾。
左の肩部装甲に被弾していた。射線に入らないよう気を配っていたはずなのだが、きちんと処理できず、銃口の前に出てしまっていたのだ。
『何をしている?複数の相手をするときの教練を忘れたのか?!』
無線から叱責する声。何度となく浴びせられたはずだが、今日はややいら立っているように聞こえる。とにかく、ジェネレータのオーバーヒートしない範囲で、回避機動をとりつつ、自分の銃口で相手を捉え続ける。何度も何度も反復してこなしてきたことだ。
実戦でいきなり100をだせ、とは、本当にスパルタな教育だと、今更だが思う。だが、それができない限り、経験からくる操縦の技量で、圧倒的に不利だ、ともずっと言われているのだ。
ここで無人機ごときにてこずっているわけにはいかない。
「敵が複数いるなら、お前のHUDに出ているレーダーに目を配れ。自分と、相手の相対位置を回避しながら読み取れ。」
「……アイアイマム……」
言われたことができない部下を叱りながら教えているような口調だった。
これで精いっぱいになっているようでは先が知れる。自分の成し遂げたいことがあるならここで躓くな、目標を排除しろ、と。その声音には、そんな気持ちも感じ取れる。
幸い、被弾した場所は重大なトラブルを起こすような場所でもなく、衝撃だけが強かったらしい。それでも壊れるときはあるようだが、今は特に問題ない。残る2機を片付けることに専念する。
銃弾が飛んできた方向を見ると、こちらに銃口を向けなおした2機の無人機が左右に分かれようと飛んでいるところが見えた。そのうち、左に飛んだ方に機体を向け、ミサイルのシーカーを合わせる。
ロックオンするまでがもどかしい。
焦れてしまっては負ける。そう解ってはいるが、制限時間が差し迫っている今の状況で、戦闘の経験が浅い俺には悠然と回避しながら狙いを定めるだけの余裕はなかった。
「くそぅッ!」
短く叫んだその瞬間に、ロック完了の音が耳に届く。それと同時にトリガーを引いた。そしてそのまま反転し、残るもう一体に向き直る。
兵装をライフルに戻し、ロックオンを待たず、引き金を何度も引く。
「落ち着け!まだ時間は残っている!!確実に墜とせ!」
アリスが叱り飛ばす声が聞こえてくるが、構わず打ち込みながら前進する。
5発……3発……1発。そして残弾はゼロになった。
兵装を背部ミサイルに替えつつ、回避機動をとる。方向を変えた瞬間、機体があったあたりに無人機が放った銃弾が弾痕を穿っていた。まともに当たっていれば機動力が相当落ちただろう一撃。また背筋に冷たい汗が流れていく。
(……早くっ)
シーカーを敵機に合わせるが、思った以上にロックオンに時間がかかっている。多分、焦っているせいで、目的を果たすまでの時間を長く感じているのだ。ブーストダッシュをしながら回避行動をとっていたが、ジェネレーターにあるエネルギーがつきかけていることに気づけなかった。
『ジェネレーター 復帰 マデ アト 10 秒』
ブースターの推力はゼロになり、機体の速度が極端に低下。転倒することはないが、それでも減速によるGは抑えきれない。
「ク……ッソッ……!」
毒づいたのとほぼ同じに敵機の銃撃にさらされる。
『アホウが!容量使い切るな!……動けるか?』
銃撃をもらった瞬間、予想していた通りのお叱りが飛んでくる。
機体の損傷個所を確認。ライフルを使う右腕は中破。これはどうでもいい。弾切れになっているのだ。動かなくても問題はない。そのほか、頭部レーダー破損、動力伝達率が70%まで低下。右脚部アクチュエーター異常。
「……なんとか行けるかな」
跳ね上がる心臓の動きを全身に感じながら、震えを抑えて返答する。
「残り時間が無い、ミサイルとブレードでいけるな?」
先ほどまでのがなり声から、冷静に確認する声音に変わる。
「どうでもやらなきゃ、ここまでやってきたことが無駄になるだろ?」
「その通りだ。行け。」
その言葉を受けたと同時に、ブースターに再び火を入れる。
バランスは機体が自動でとるとはいえ、片脚に損害が出ているため、開始当初とは全く挙動が変わる。歯を食いしばりながらなんとか自分の思った方向へ機体を動かし、再びシーカーを敵機に合わせる。
「確実に……」
シーカーが確実にロック完了するまでが焦れったい。
「……倒す」
ロック完了の音が耳に届いたその直後、トリガーを引き、全速力で敵機に向かう。煙を吹き出しながらミサイルは敵へ向かい、着弾する。自分の機体に左腕を袈裟懸けに構えさせる。
「ここで終われるわけない!あいつをこの手で殺すまで!戦い抜く!」
左腕から伸びた棒状のエネルギーフィールドが、敵機胴部の装甲を焼き切り、内部へその刃を届かせる。
それと同時に、機体から聞こえてきたアナウンスがあった。
『ジェネレーター 復帰 マデ……』
そのアナウンスを最後まで聞くことはできなかった。
おそらく無人機のジェネレーターが爆発。俺の機体の間近で起こり、その爆風で機体は中破までダメージを負った。その時の衝撃はかなりのもので、経験したことのないような前後左右のシェイクを受け、俺の意識は途切れた。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます
菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。
嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。
「居なくていいなら、出ていこう」
この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
【完結】精霊に選ばれなかった私は…
まりぃべる
ファンタジー
ここダロックフェイ国では、5歳になると精霊の森へ行く。精霊に選んでもらえれば、将来有望だ。
しかし、キャロル=マフェソン辺境伯爵令嬢は、精霊に選んでもらえなかった。
選ばれた者は、王立学院で将来国の為になるべく通う。
選ばれなかった者は、教会の学校で一般教養を学ぶ。
貴族なら、より高い地位を狙うのがステータスであるが…?
☆世界観は、緩いですのでそこのところご理解のうえ、お読み下さるとありがたいです。
断罪まであと10分、私は処刑台の上で「ライブ配信」を開始した〜前世インフルエンサーの悪役令嬢、支持率100%でクズ王子を逆処刑する〜
深渡 ケイ
ファンタジー
断罪まで、あと10分。
処刑台の上で跪く悪役令嬢スカーレットは、笑っていた。
なぜなら彼女は――
前世で“トップインフルエンサー”だったから。
処刑の瞬間、彼女が起動したのは禁忌の精霊石。
空に展開された巨大モニターが、全世界同時ライブ配信を開始する。
タイトルは――
『断罪なう』。
王子の不貞、聖女の偽善、王家の腐敗。
すべてを“証拠付き・リアルタイム”で暴露する配信に、
国民の「いいね(=精霊力)」が集まり始める。
そして宣言される、前代未聞のルール。
支持率が上がるほど、処刑は不可能になる。
処刑台は舞台へ。
断罪はエンタメへ。
悪役令嬢は、世界をひっくり返す配信者となった。
これは、
処刑されるはずだった悪役令嬢が、
“ライブ配信”で王子と王国を公開処刑する物語。
支持率100%の先に待つのは、復讐か、革命か、
それとも――自由か。
タダ働きなので待遇改善を求めて抗議したら、精霊達から『破壊神』と怖れられています。
渡里あずま
ファンタジー
出来損ないの聖女・アガタ。
しかし、精霊の加護を持つ新たな聖女が現れて、王子から婚約破棄された時――彼女は、前世(現代)の記憶を取り戻した。
「それなら、今までの報酬を払って貰えますか?」
※※※
虐げられていた子が、モフモフしながらやりたいことを探す旅に出る話です。
※重複投稿作品※
表紙の使用画像は、AdobeStockのものです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる