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3、愛を教えてくれた君へ side拓真
⑧
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「泣かないでください…すみませんでした、嫌なことしちゃって」
作業を終えて駆け寄ってきた尊くんは、オロオロと目を泳がせ申し訳なさそうに、俺の手を握って親指の腹で涙を拭ってくれた。
「嫌なんかじゃ…それよりこんなすぐイくやつ、幻滅したよな…」
必死に笑おうとするけど、もう気持ちが乱れ過ぎてうまく顔が作れず、俺はついつい俯いてしまった。年上らしくしたいけど、全然いつも通りにできないほど気持ちが荒れている。さっきまで熱かった身体の体温がサーっと引いていくのが自分でもわかった。尊くんの顔を見るのが怖い。優しい言葉をかけてくれたけど、きっとさっきの告白承諾は無しにって言いづらいだけかも…
恐る恐る尊くんの方を見ると、困った顔をしていた。あぁまたこんなことでさよならなのかと覚悟をしようとしていたが、尊くんは思いもよらない言葉をかけてくれた。
「幻滅なんて…むしろ…いえ、すみません、僕の言葉不足でしたね。僕の家、この建物の2階なんです。その、下着そのままだと気持ち悪いと思いますし、良かったら寄っていきませんか?」
「え…いいのか?」
「もちろんです。よければ泊まっていきませんかと誘ってます。」
「お、俺、尊くんが言った通り、敏感で…イ、くのすごい早いんだ…男なのにすげー喘ぐって、女々しすぎだって、それで今まで別れを告げられてて…こんなやつ嫌だろ」
尊くんは嬉しい誘いをしてくれたのに、俺は急に何を言っているんだ。こんな告白ウザイだけなのに…急に泣き出してみっともないにも程がある。でも、幻滅したわけじゃなかったんだよな?そう思うと嬉しくてまた涙が止まらない。
「敏感なんて僕にとっては最高です。前の人たちは見る目なかったんですね。」
にこっと優しく笑うと、目尻にそっとキスを落としてきた。少し高い体温が全身を包みこみ、背中を大きな手が優しく撫でてくれている。落ち着く温かさに包み込まれ、いつの間にか俺の涙は止まっていた。静まった店内で2人の呼吸と鼓動が呼応するように響いている。
蒸し暑い夏の夜、冷房の切れた喫茶店の店内で少し汗ばんだ2人は抱き合いながらお互いの体温を確かめ合う。ここに想い人がいるということ。ここに2人が存在しているということ。想い想われ、一方通行で終わらない愛をお互いに確かめ合っていた。
今までに感じたことの幸福感を逃すまいと、無意識に身体に刻み込もうとしているのかも知れない。
「落ち着きましたか?」
こくりと頷くと、汗の滲む額を拭うように撫でられ、火照った頬につたう汗をぺろりと舐められた。
「なっ!?」
驚いて咄嗟に舐められた頬に手を当てる。流石に汗を舐められると思わなかった。なんてエロいことをするんだこの年下はと思ったものの、汗を舐められたことは嫌ではなかった。むしろ、汚い部分も愛されているような異常な高揚感が、俺を満たしてくれた。
「僕、好きなものには一直線ですし、全部愛せるんです。だから拓真さんの汗も僕のものです。もう離しませんから、覚悟してください」
ペロリと唇を舐めながらそう言う彼は、まさにトランス状態のように見えた。まるで鎖で繋がれたんじゃないかと思うほど、俺の手首をギュッと握り締め、鋭い目つきで射抜かれた。
俺も離したくないと思うほど、尊くんに恋焦がれていたが、それは独りよがりではなく、彼も同じだったみたいだ。そう認識したら、嬉しさが込み上げてくる。
「もっと男らしいと思ってた」って言われるたびに、付き合っても自分を曝け出すことが怖くてできなくなっていた。幻滅されて、別れて、次は気を付けようとして、また失敗して。そんな繰り返しの中で、次第に上部だけの関係になって、それはそれで愛想尽かされて。いつの間にか逃げていた。なのにまた性懲りも無く一目惚れして、今度こそは格好良くって思ってまた失敗した。だけど、こんなみっともない姿を見ても好きでいてくれるなんて初めてだった。
作業を終えて駆け寄ってきた尊くんは、オロオロと目を泳がせ申し訳なさそうに、俺の手を握って親指の腹で涙を拭ってくれた。
「嫌なんかじゃ…それよりこんなすぐイくやつ、幻滅したよな…」
必死に笑おうとするけど、もう気持ちが乱れ過ぎてうまく顔が作れず、俺はついつい俯いてしまった。年上らしくしたいけど、全然いつも通りにできないほど気持ちが荒れている。さっきまで熱かった身体の体温がサーっと引いていくのが自分でもわかった。尊くんの顔を見るのが怖い。優しい言葉をかけてくれたけど、きっとさっきの告白承諾は無しにって言いづらいだけかも…
恐る恐る尊くんの方を見ると、困った顔をしていた。あぁまたこんなことでさよならなのかと覚悟をしようとしていたが、尊くんは思いもよらない言葉をかけてくれた。
「幻滅なんて…むしろ…いえ、すみません、僕の言葉不足でしたね。僕の家、この建物の2階なんです。その、下着そのままだと気持ち悪いと思いますし、良かったら寄っていきませんか?」
「え…いいのか?」
「もちろんです。よければ泊まっていきませんかと誘ってます。」
「お、俺、尊くんが言った通り、敏感で…イ、くのすごい早いんだ…男なのにすげー喘ぐって、女々しすぎだって、それで今まで別れを告げられてて…こんなやつ嫌だろ」
尊くんは嬉しい誘いをしてくれたのに、俺は急に何を言っているんだ。こんな告白ウザイだけなのに…急に泣き出してみっともないにも程がある。でも、幻滅したわけじゃなかったんだよな?そう思うと嬉しくてまた涙が止まらない。
「敏感なんて僕にとっては最高です。前の人たちは見る目なかったんですね。」
にこっと優しく笑うと、目尻にそっとキスを落としてきた。少し高い体温が全身を包みこみ、背中を大きな手が優しく撫でてくれている。落ち着く温かさに包み込まれ、いつの間にか俺の涙は止まっていた。静まった店内で2人の呼吸と鼓動が呼応するように響いている。
蒸し暑い夏の夜、冷房の切れた喫茶店の店内で少し汗ばんだ2人は抱き合いながらお互いの体温を確かめ合う。ここに想い人がいるということ。ここに2人が存在しているということ。想い想われ、一方通行で終わらない愛をお互いに確かめ合っていた。
今までに感じたことの幸福感を逃すまいと、無意識に身体に刻み込もうとしているのかも知れない。
「落ち着きましたか?」
こくりと頷くと、汗の滲む額を拭うように撫でられ、火照った頬につたう汗をぺろりと舐められた。
「なっ!?」
驚いて咄嗟に舐められた頬に手を当てる。流石に汗を舐められると思わなかった。なんてエロいことをするんだこの年下はと思ったものの、汗を舐められたことは嫌ではなかった。むしろ、汚い部分も愛されているような異常な高揚感が、俺を満たしてくれた。
「僕、好きなものには一直線ですし、全部愛せるんです。だから拓真さんの汗も僕のものです。もう離しませんから、覚悟してください」
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俺も離したくないと思うほど、尊くんに恋焦がれていたが、それは独りよがりではなく、彼も同じだったみたいだ。そう認識したら、嬉しさが込み上げてくる。
「もっと男らしいと思ってた」って言われるたびに、付き合っても自分を曝け出すことが怖くてできなくなっていた。幻滅されて、別れて、次は気を付けようとして、また失敗して。そんな繰り返しの中で、次第に上部だけの関係になって、それはそれで愛想尽かされて。いつの間にか逃げていた。なのにまた性懲りも無く一目惚れして、今度こそは格好良くって思ってまた失敗した。だけど、こんなみっともない姿を見ても好きでいてくれるなんて初めてだった。
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