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12、お誘いに勇気は必要ですか?〜side 拓真〜
⑥
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尊くんは立ち上がり、無理矢理俺の身体を回し、向かい合うように座らせた。そして彼自身は浴槽の縁に座った。ちょうど目線の先には反り立った尊くんの陰茎がある。
「これ、口でシて」
スイッチが入ったように言葉や声色はいつもと違って少し強めなのに、頭に置かれた手は変わらずに優しかった。
俺は彼の太腿に手を置き、言われるままに陰茎を咥え込む。見た目通り、いやそれ以上に大きくて、全部は口の中には入らない。これがこの先自分の中に入ることがあるのかと考えたら、少し怖くなる。
「ほら早く動いて」
俺はゆっくりと頭を上下に動かした。口淫なんてもちろんしたことがないので、自分が気持ち良いと思うところを攻めてみる。先端だけを口に含み、飴を舐めるかのように舌で舐め上げた。
尊くんは気持ち良さそうに息を漏らしている。その吐息に俺はさらに興奮した。
俺は会陰と肛門の間を優しく触るととても気持ち良い。裏筋を触りながらだと、頭がふわふわしてきて多幸感が湧き上がってくる。あの感覚を尊くんにも味わってほしい。
――もっと俺と同じところで気持ち良くなって、尊くん…
そう思っているなんて、きっと彼は気付いていない。ただ一生懸命に何も考えずに咥えるだけだと思ったら大間違いだ。
俺は尊くんを見つめながら、口を離して舌を出し、見せるように陰茎の先端へ唾液を落とした。彼は糸を引くそれを、淫らな俺の顔を、欲情した目でじっと見つめ返してきた。その目に俺もまた興奮を覚えた。
お互いに見つめ合っていたから尊くんは俺が会陰と肛門の間を触ろうとしてることに気付かなかったのだろう。普段触られないところに急な刺激がきたことによって尊くんは身体をビクンと振るわせた。俺はその反応を楽しむように裏筋を舐め上げた。
「ヤバッ…そこ…」
予想以上に気持ちよかったのか、尊くんが吐息混じりに呟いた。その声が嬉しくて、俺は舌を尖らせながら先端を刺激したり、裏筋をゆっくり舐め上げたり、強い刺激を与えずに焦らした。尊くんの陰茎からは透明な液体が溢れ出している。それを舌で舐めとると、糸を引いた。
液体は甘美な味がした。無意識に俺は液体を吸い上げていた。
――これは…腰にくる…
風呂場ではありえない異様な光景と普通は少し塩味がするはずの透明な液体を甘い感じだことに、俺の身体も自然と反応した。
「ちょ…吸わないで…出っ…る…」
尊くんが俺の頭を強く持った瞬間、ドクドクと血管が脈打つ陰茎からドロっとした液体が飛び出した。尊くんは大きく息を吐きながら、恍惚とした表情で一点を見つめて惚けていた。
俺は舌の上の液体を見せるように口を開き、それを尊くんに見せつけた。
それを挑発と受け取った彼は、俺の顎を持ち、少し強引に上を向かせてきた。
「飲んでくれるの?それとも出す?」
「んんぐっ…」
俺は迷わず尊くんの出した液体を飲み込んだ。口の中いっぱいに頭が痺れるほどの甘い味が広がる。まるでトリップしたかのように身体がふわふわと浮いている感覚に陥った。
俺のを飲んだ時の尊くんもこんな感覚だったのかと思うと、彼と同じことを共有できたようで嬉しかった。
喜びのあまり俺は飲んだこと示すように口を開け、舌を出して彼に見せつけた。
「ん…のんら…」
「喋れてないし…というかこれ…トランス状態になってない?」
「あー」
「褒めろってこと?」
「あー」
「上手にできました」
尊くんは優しく俺の頭を撫でてくれた。その手つきが心地よくて、尊くんが驚いていることなんて気付かなかった。
俺は尊くんの太腿に擦り寄り、そのまま頭を預けた。尊くんの太腿は引き締まっていて、ちょっと硬い。でも、ずっとお湯から出ていたせいでちょっとひんやりしていて、熱った俺の身体を癒してくれる。
――あーヤバい…気持ち良すぎて寝そう…
俺はうつらうつらとしながら、尊くんを眺めた。
昼間は笑顔が可愛い爽やかな感じなのに、今はすごく雄々しい。それがすごく俺をドキドキさせる。
さっき何か悩んでた気がするけど、そんなのどうでも良くなるくらい幸せな気持ちで満ちていた。
「尊くん、好き…大好き…」
俺は尊くんの腰にしがみつく。そのまま腹にキスをすると尊くんの身体は小さく反応する。その反応が可愛くて、俺は至るところにキスをした。
「ちょっと…もう!」
「あははぁ、怒った?」
見上げると、怒ってはないものの顔に「許さない」と書いてあるかのような形相で俺を見る尊くんの顔があった。
「煽ったのは拓真さんだから。後悔しても本当に知らないよ」
そう言って尊くんは俺を持ち上げ、あっという間に風呂から出されてしまった。
俺が何かをする暇もなく身体を拭かれ、そのままお互い下着も服も何も着ずに寝室へと連れ込まれてしまった。
冷えた寝室で熱った身体が冷えると、頭も徐々に冷えてきた。
一糸纏わぬ恋人同士が、薄暗い寝室で2人きり…
これから行われる情事のことを考えたら急に意識がハッキリした。
俺は今から尊くんと…一線を越えるんだ。
早鐘を打つ心臓を落ち着けるように大きく深呼吸をし、俺は促されるままベッドに座った。
「これ、口でシて」
スイッチが入ったように言葉や声色はいつもと違って少し強めなのに、頭に置かれた手は変わらずに優しかった。
俺は彼の太腿に手を置き、言われるままに陰茎を咥え込む。見た目通り、いやそれ以上に大きくて、全部は口の中には入らない。これがこの先自分の中に入ることがあるのかと考えたら、少し怖くなる。
「ほら早く動いて」
俺はゆっくりと頭を上下に動かした。口淫なんてもちろんしたことがないので、自分が気持ち良いと思うところを攻めてみる。先端だけを口に含み、飴を舐めるかのように舌で舐め上げた。
尊くんは気持ち良さそうに息を漏らしている。その吐息に俺はさらに興奮した。
俺は会陰と肛門の間を優しく触るととても気持ち良い。裏筋を触りながらだと、頭がふわふわしてきて多幸感が湧き上がってくる。あの感覚を尊くんにも味わってほしい。
――もっと俺と同じところで気持ち良くなって、尊くん…
そう思っているなんて、きっと彼は気付いていない。ただ一生懸命に何も考えずに咥えるだけだと思ったら大間違いだ。
俺は尊くんを見つめながら、口を離して舌を出し、見せるように陰茎の先端へ唾液を落とした。彼は糸を引くそれを、淫らな俺の顔を、欲情した目でじっと見つめ返してきた。その目に俺もまた興奮を覚えた。
お互いに見つめ合っていたから尊くんは俺が会陰と肛門の間を触ろうとしてることに気付かなかったのだろう。普段触られないところに急な刺激がきたことによって尊くんは身体をビクンと振るわせた。俺はその反応を楽しむように裏筋を舐め上げた。
「ヤバッ…そこ…」
予想以上に気持ちよかったのか、尊くんが吐息混じりに呟いた。その声が嬉しくて、俺は舌を尖らせながら先端を刺激したり、裏筋をゆっくり舐め上げたり、強い刺激を与えずに焦らした。尊くんの陰茎からは透明な液体が溢れ出している。それを舌で舐めとると、糸を引いた。
液体は甘美な味がした。無意識に俺は液体を吸い上げていた。
――これは…腰にくる…
風呂場ではありえない異様な光景と普通は少し塩味がするはずの透明な液体を甘い感じだことに、俺の身体も自然と反応した。
「ちょ…吸わないで…出っ…る…」
尊くんが俺の頭を強く持った瞬間、ドクドクと血管が脈打つ陰茎からドロっとした液体が飛び出した。尊くんは大きく息を吐きながら、恍惚とした表情で一点を見つめて惚けていた。
俺は舌の上の液体を見せるように口を開き、それを尊くんに見せつけた。
それを挑発と受け取った彼は、俺の顎を持ち、少し強引に上を向かせてきた。
「飲んでくれるの?それとも出す?」
「んんぐっ…」
俺は迷わず尊くんの出した液体を飲み込んだ。口の中いっぱいに頭が痺れるほどの甘い味が広がる。まるでトリップしたかのように身体がふわふわと浮いている感覚に陥った。
俺のを飲んだ時の尊くんもこんな感覚だったのかと思うと、彼と同じことを共有できたようで嬉しかった。
喜びのあまり俺は飲んだこと示すように口を開け、舌を出して彼に見せつけた。
「ん…のんら…」
「喋れてないし…というかこれ…トランス状態になってない?」
「あー」
「褒めろってこと?」
「あー」
「上手にできました」
尊くんは優しく俺の頭を撫でてくれた。その手つきが心地よくて、尊くんが驚いていることなんて気付かなかった。
俺は尊くんの太腿に擦り寄り、そのまま頭を預けた。尊くんの太腿は引き締まっていて、ちょっと硬い。でも、ずっとお湯から出ていたせいでちょっとひんやりしていて、熱った俺の身体を癒してくれる。
――あーヤバい…気持ち良すぎて寝そう…
俺はうつらうつらとしながら、尊くんを眺めた。
昼間は笑顔が可愛い爽やかな感じなのに、今はすごく雄々しい。それがすごく俺をドキドキさせる。
さっき何か悩んでた気がするけど、そんなのどうでも良くなるくらい幸せな気持ちで満ちていた。
「尊くん、好き…大好き…」
俺は尊くんの腰にしがみつく。そのまま腹にキスをすると尊くんの身体は小さく反応する。その反応が可愛くて、俺は至るところにキスをした。
「ちょっと…もう!」
「あははぁ、怒った?」
見上げると、怒ってはないものの顔に「許さない」と書いてあるかのような形相で俺を見る尊くんの顔があった。
「煽ったのは拓真さんだから。後悔しても本当に知らないよ」
そう言って尊くんは俺を持ち上げ、あっという間に風呂から出されてしまった。
俺が何かをする暇もなく身体を拭かれ、そのままお互い下着も服も何も着ずに寝室へと連れ込まれてしまった。
冷えた寝室で熱った身体が冷えると、頭も徐々に冷えてきた。
一糸纏わぬ恋人同士が、薄暗い寝室で2人きり…
これから行われる情事のことを考えたら急に意識がハッキリした。
俺は今から尊くんと…一線を越えるんだ。
早鐘を打つ心臓を落ち着けるように大きく深呼吸をし、俺は促されるままベッドに座った。
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