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2話 クラスメイトと幼馴染み兄
しおりを挟む寮生活を始めて一ヶ月。
学校生活にもなれてきた。
「おっ、綾小路発見!」
廊下を走って、私のところに来るクラスメート。
「お前、何処に行くんだよ。」
そいつは、私の肩を掴んできた。
今は、放課後だ。
何処に行こうが、勝手だと思うが……。
「何処って、図書室だが……。」
「図書室? 何しに?」
怪訝そうな顔をする。
私が、図書室に行くのがそんなに可笑しいのか?
「調べものをしに……な。」
低い声を出すのも大変なんだが……。
普段から気を付けてることだが、男としての低めの声を出すのって意外と難しくて、意識してないと普段の声が出てしまう(決して、高いわけでもないんだが……)。
「俺も付いて行くぞ。」
満面な笑みを浮かべて言う。
エッエーーーー!
来なくてもいい!!
私の心の内の叫び。
「別に来なくてもいいよ。調べもの結構あるし、時間も遅くなると思うし……。」
やんわりと断る。
「そんなの構わないぜ。」
ニコニコと食い下がってくる。
イヤ……こっちが困るんだが……。
ハァ~。
奴に気付かれないように溜め息を浸いた。
「あれ、幸矢。」
声がした方を向く。
そこには、冬哉兄さんが驚きながら私を見てる。
「兄さん。久し振りです。」
そんな兄さんに笑顔で挨拶する。
「何、その声。」
慌てふためいてる私の姿に苦笑する。
普段の声を知ってる兄さんからすれば、不可思議なことだっただろう。
私からしたら、横に居るヤツに聞かれたくなかったからなんだが……。
私が、余程困った顔をしてたのであろう。
「わかったよ。後で、俺の部屋に来いよ。」
って、部屋番号を書いて手渡してきた。
「じゃあな。」
それだけ告げて、冬哉兄さんは行ってしまった。
「なあ、アイツ誰?」
成瀬(絡んできた男の名字)が私の脇を小突いてきた。
「エ…っと、高津冬哉さんって言って、オレの幼馴染み。」
私は、素直に答えてた。
嘘付いたって、直ぐにバレるだろうし。
「ふーん。仲が良いんだな。」
って……。
あれ?
なんか、変な雰囲気が出てるけど……。
私の気のせいかな?
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