偽りの姿(仮)

麻沙綺

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4話 玩具を見つけた…成瀬side

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  入学式の時に新しい玩具を見つけた。

  そいつは、男子の制服を着こなしていたが、見るからに違和感が漂っていた。
  同じクラスだったので、一ヶ月観察を試みた。


  見た目は、男なんだが物腰が柔らかい(そういう男も居るが……)。
  って言うか、線が細いのだ。
  まぁ、この年でガッシリしてる方が変かもしれないが……。


  ある日、授業が終わると奴はさっさと鞄を掴んで教室を出て行く。

  何かあるのか?

  俺は、慌てて後を追った。
  奴は戸惑うことなく歩いていく。
  そう、余り人気がない方へ。
  北校舎にあるのは、特別教室だけだ。

  何しに行くんだ。

  そう思いながら。

「おっ、綾小路発見!」
  廊下を奴に向かって走る。
  なんか、面倒臭そうな顔されたが、気にしなかった。
「お前、何処行くんだよ。」
  奴に訪ねる。
「何処って、図書室だが……。」
  淡々と答えられる。
「図書室? 何しに?」
「調べものをしにな。」
  随分と焦ってるなぁ。
  それに声も上ずってるのは、気のせいか?
  ちょっと気になる。

「俺も付き合ってやる。」
  って言うと。
「別にいいよ。調べもの結構あるし。時間も遅くなると思うし……。」
  と慌てて断ってきた。
  それこそ、何かを隠してるとしか思えない。
「そんなの構わないぜ。」
  しつこく食い下がってやったら顔を強張らせた。
  

「あれ、幸矢。」
  突如、奴を呼ぶ親しげな声がした。
  その方をみると見るからに上級生だ。
  なんだコイツ。
「兄さん。久し振りです。」
  奴が、嬉しそうに答える。
  兄さん?
  それにしては、似てないぞ。
  妙に胸騒ぎがする。
「何、その話し方。」
  目の前の男がが苦笑気味に言う。
  それに対して奴が、慌てふためいてる。

  なんだよ。
  急激に胸の中が、モヤっとする。

「わかったよ。後で俺の部屋に来いよ」
  って、言葉が頭に木霊した。


  何で、そんなに親しげなんだ。
  奴は、行くのか?
  なんの戸惑いもなく、アイツの部屋に……。


「なぁ、アイツ誰?」
  俺は、無意識に発していた。
「エッ…と。高津冬哉さんって言って、オレの幼馴染み。」
  幼馴染み?
  それ以上の関係だと見えるんだが……。
「ふーん。仲が良いんだな。」

  奴に親しい奴が居たとはな……。

  なんか、面白くない。何となく、ムシャクシャしていた。






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