ハイスペックな彼が地味子の私を構ってきます

麻沙綺

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 自室に戻り部屋着に着替えて寛いでいたら、コンコンとドアがノックされた。
「どうぞ。」
 声を掛ければ、妹の琳華が中に入って来て。
「大変だったね、お姉ちゃん。」
 苦笑気味に言ってきた。
「まぁ、今回は私が連絡しなかったのが悪いんだし、仕方ないよ。」
 私は反省しつつそう口にした。
「それでもさぁ、高校生の娘が少し帰りが遅くなっただけで、あそこまで狼狽える親は家だけだと思うんだよね。」
 妹が嫌そうな顔をして言う。
 妹が言いたい事も分かるけど、ママが心配する訳も知ってる私としては、何て言えば良いのか分からなかった。
「それにしてもさぁ、お姉ちゃん傘持って行ってなかったわりには濡れてないよね。学校の方は降ってなかったの?」
 妹が不思議そうな顔をしながなら聞いてきた。
「降ってたよ。偶々、友達(彼ではないから友達で良いよね)が居たから駅まで入れて貰ったの。」
 焦りながらそう口にした(その後も折り畳み傘を貸してくれたんだよね)。
 そんな私に。
「それって男?」
 追求するように聞いてきた。
「琳、言い方。」
「ごめん。でも気になるもん。」
 茶目っ気一杯でそう口にするからつい許してしまう。
「それは、そのうちにね。それより、星香の事覚えてる?」
 話を逸らす様に訪ねると。
「星香……さん?」
 首を傾げて、誰それって顔で聞いてきた。
「ほら、夏休みに映画館で会ったの覚えてない?」
 私が補足すると。
「あ~ぁ、あの強面の彼氏が居る。」 
 星香より理央さんの方が印象が強く残ってるみたい。
「そう、今度一緒に出掛けないかって、誘われてるんだ、琳の予定に合わせてくれるって言ってるの。」
「えっ、本当! ちょっとスケジュール確認してくる。」
 そう言うと部屋を出て行き、数分で戻ってくると。
「…明後日が開いてるけど、急過ぎるから……、二週間後の日曜日ならそれ以降はまだ予定が出てないから、わからない。」
 妹の嬉しそうな声に私もニコニコしながらも、明後日と言う言葉にドキリと心臓が跳ねた。
「わかった。二週間後の日曜日だね。星香にメールしておくね。」
「うん、楽しみにしているって伝えておいて。」
「わかった、伝えておくね。」
 そんな話をしていたら。
「珠稀ちゃ~ん、琳華ちゃ~ん。ご飯ですよ~。」
 下から元気なママの声。
 二人顔を見合わせて。
「行こう。」
 って、どちらともなく言い部屋を出た。







  

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