Herec~一度音楽をやめた奴らが『社会人バンド』を組む話~

勝哉道花@みちなり文庫

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8章 始まりと始まり

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 ――10月第1水曜日、朝。職員室、3年教師陣の机周り。

「ほう」と、声をあげたのは矢口先生だった。俺が持ってきた『それ』を眺めながら、感心したように「こういう使い方もできるんですねぇ」と目を丸めている。

 するとその隣で『それ』を眺めていた吉田先生が「でも言われてみれば、他の授業でもこういう使い方する時ありますよね」と口にした。「盲点だったわー」と続けて言いながら額に手をやる。
 さらにその隣で、百瀬先生が何か考えるかのような真剣な眼差しで、『それ』を眺めている。

 そんな三者三様の反応を眺めながら、「俺も思いついたのはつい最近なので、今さらかもしれないとは思っているんですが」と口を開く。

 そうして、自身の手の中にある『それ』――、タブレットに目を向ける。

「運動会の創作ダンスの振付動画。今さらではあるかもしれませんが、やってみる価値はあると思うんです」

 大きなタブレット画面の中。

『ダン、ダン、ダン』とテンポを取るドラムの音にあわせて、私服姿で運動会の創作ダンスを踊る自分の姿が、そこには映し出されていた――。

         ******

「運動会の創作ダンスの振付動画を撮りたいんだ。できれば、画面内に歌詞とか、振りの細かい説明とか、そういう文章的なのも載っける形で」

 たかのっぽくんきっかけの暴露大会や、拓弥と優作による幼馴染第一次喧嘩大戦が落ち着いた後のRe:creationのスタジオルーム。

 そこで俺が優作に持ちかけた相談内容は、バンドの事ではなく職場での事だった。

『ダンスの振付動画』俺がそれを思いついたのは、俺が古河くんと話している時の事である。

 涼しい秋風を浴びながら、ふっと思いだした夏休み中の光景。賢人達の手の中に握られた、教師の頭を悩ませるその青いカバーに包まれた機体の存在を思いだした事が、そのきっかけだった。

「吉田先生の言う通り、タブレットを使って授業で使う動画とかを見せたりするじゃないですか。たとえば道徳の動画とか、理科の実験動画とか。それを応用して、俺達で作ったダンスの振付動画を子ども達に配る事もできるんじゃないかなって思ったんです。
 これなら合同授業だけじゃ、追いつけなかった子でもあとでゆっくり自分なりのペースで見返して、練習する事ができるんじゃないかなって」

「それで、ちょっとそういうの作るの詳しい奴に手伝ってもらって、サンプルで動画を作ってみたんです」と、タブレットの中で踊り続ける自分の姿を眺める。

「振付動画を撮るっつーんなら、テンポ役がいるだろ」と、俺の相談事を聞き終えた優作自身が、提案してくれたものだった。

「いいの⁉」と、優作の提案に俺が驚いたのは言うまでもないだろう。
もともと優作に相談したのは、単純に俺の知り合いで一番機械に強くて、動画編集の経験もある奴だったから、というものだったので、撮影自体の協力までしてもらえるとは思ってもみなかった。

「じゃあ、おれカメラ役やろっか」と、申し出てくれたのは拓弥だった。
「優くんがテンポ取るなら、カメラ回す人必要でしょ」と、ズボンのポッケから、スマホを取り出してくれる。「マジか!」とびっくりして声をあげると、「今回はいろいろ迷惑かけちゃったからね」と返された。

 その後はバンドの練習というか、ほとんどはダンス振付動画の制作に時間があてられる事となった。実際に振りを知っているのは俺だけなので、とりあえず俺がダンサー兼監督役として動画を取っていく。

 たかのっぽくんも拓弥と代わる代わるのカメラ役として参戦してくれた。……まぁ、代わる代わると言っても、ほとんどはたかのっぽくんが撮ってくれたんだけどね。だって拓弥の奴、俺が踊る度に笑いそうになるから、カメラ、ブレるんだもん。

 優作の奴も、何回かガチで笑ってテンポずれるし。おかげでたかが数分のサンプル動画を作るだけのはずなのに、その云倍もの時間が撮影にかかってしまった。

 なんですかー。大人が小学生用のダンスを本気で踊るのそんなに変ですかー。
 お前らだって、こういうのガチで踊ってた子ども時代があるって忘れてませんかねー。んー?

「酒井さんって、先生、だったんですね……」とたかのっぽくんが、撮り終えた動画を眺めながらぼんやりと呟いた。今にも笑い出しそうになってる汚れた大人達とは真逆の純粋な感想に、そういえば言ってなかったっけ、と気づいた。

(そっか。俺達にもたかのっぽくんに言ってない事、あったりするんだな)

 思えば、自己紹介もそこそこに、直ぐに演奏だ楽曲制作だーって来ちゃったからな。
 こういうバンド以外の話って、あんまりした事なかったや。

(もしかしたら、拓弥だけじゃなかったのかもな、焦ってたのって)

 焦ってるというか、いでいた、の方が正しいのかもしれない。

 一度バンドをやった事がある俺や優作、拓弥にとって、バンドと言えばやっぱり『こう』という形が、きっと頭の中に無意識に存在していたのだろう。

 楽曲を作って、ライブして、CDを出して、それで色んな人に聴いてもらって――、それがバンドのあるべき姿だから、そうならないといけないのだと、早くその形を作りあげなければと、そう急いでいたのだろう。

(運動会のそれと一緒だ。全体的にどれだけ上手くできてるように見えても、ちゃんと細かいところを振り返っていかないと、あとで綻びが出てしまう)

 石橋を叩いてなんとやらだ。ただがむしゃらに進むだけでは、いつかどこかでつまずいて、転んでしまう。
 そうならないように、ゆっくりでも、少しずつでもいいから、ちゃんと確認しながら進みたい。

 自分達のペースで、自分達なりのやり方で。

(目指すバンドの形は、まだよくわからないけどさ)

 このメンバーで、一緒にバンドを、音楽をやりたいと、そう思ったから。
 とりあえずは、そうやって進んでいきたいと思う。

 それこそ、今のところは、かもしれないけど。

「……いいんじゃないですかね」

 ふっと、百瀬先生が口にした。
 長い思案タイムの末に吐き出された学年主任からの言葉に、「本当ですか!」と思わず大きな声をあげてしまう。

「悪いところはないと思いますよ。確かに今さらな案かもしれませんが、子ども達自身の振り返りになるのはもちろん、彼らが自分の意思で動画を見て練習するという点で言えば、自主性の育成にも繋がるでしょう? それに、家でタブレットを見て練習する姿を保護者の方々に見てもらえれば、間接的に学校生活上での子ども達の姿を目にしてもらえる事になります。
 我々教師陣もですが、これまでにはなかったタブレットによる授業や宿題に不安になっている保護者は多いですからね。よい機会かもしれません」
「な、なるほどぉ……」

 ひょえ、俺、そこまではなんにも考えてなかった。
 さすが我らが学年主任、東小随一の歴戦猛者教師。視野が広すぎる……。

「とはいえ校長先生からの許可は必要になるでしょうから、まずは企画書の作成から始めないとですね。作成お願いできますか、酒井先生」

 百瀬先生がにこりと微笑む。

 穏やかな、でも確かに強く背中を押されるような笑みに、ぐわっと自分の中で熱い何かが駆け抜けていくのを感じる。瞬間、「はい!」と大きな返事が、俺の口から勢いよく飛びだした。

 そっからの日々は、言うまでもなく忙しさの塊だった。

 ただでさえ運動会本番が迫り、会場設営に関する準備などなどでも忙しくなる時期。その中で、いつも通り子どもたちへの授業をこなしたり、宿題に目を通したりしながら、企画書の制作にも取り掛からねばならない。目まぐるしいとは、まさにこれこの事状態である。

 間に一度土日が挟まれなければ、一体どうなっていた事か……。想像したくもないぜ。

 2日間という長いようで短い休憩を過ごし、どうにか復活した体で、週明けの月曜日に校長先生へ企画書を提出。
 結果企画は無事に通り、その翌日火曜日には、タブレットの使用許可をもらう事ができた。

 火曜日、さっそく放課後に3年生教師陣で、動画の制作を行った。

 子ども達が特に間違いそうな振付や動作を、今一度話しあって確認する。そうして、嬉しい事に月曜日にようやくやってきた、新たなCDプレイヤーを使って曲を流し、撮影開始した。

 動画の編集は、言わずもがな、俺が担当する事になった。そこに関しては、最初から言い出しっぺとして自分がやると決めていたので、何も問題はない。

 1つ問題があるとすれば、事前に俺に動画編集の方法を教えてくれた優作の口が悪かった事ぐらいだろう。「だぁらっ、そこのインジケーターをいじってから削除押さねぇと、意味がねぇって何度も言ってんだろがっ」と何度も同じ操作で失敗する俺に怒号を飛ばす優作に「専門用語で言われてもわっかんねぇよっ!」と、こっちも幾度となくキレ返したのは、ここだけの話である。

 こうしてどうにか制作した動画を子ども達に配布したのが、その週の木曜日の事だ。

 時間がない中での突貫工事にも似た動画だったが、子ども達には評判だったもよう。
 休み時間もふとした時に、動画を見ながら踊っている子達の姿が、どこのクラスでも見られた。タブレットを見せあいながら、「ここ、こうじゃないのー」と話しあってる子ども達もいる。

 なかには単純に動画から流れる大好きなアニメの曲を聴きたいだけって子もいたみたいだが、まぁそれでも、時々は体を動かして踊ってるみたいなので、とりあえずは見守るだけの形にしている。

 もちろんそのなかには、賢人の姿もあった。
 やはり周りがわいわいと騒いでいると、その輪の中に入らないわけにはいかないのだろう。つられるようにして、他の子と練習している姿をよく見かけた。

 ちょっと下手くそだけど、でも他の子達と一緒に食い入るように動画を見てる顔は、近づく運動会に向けて、賢人なりに真剣に取り組んでいる事がわかる姿だった。


         ******


 井上さんと再会したのは、運動会まであと1週間をきった、翌週――10月の第3火曜日の事だった。

 帰りの会もとっくに終わり、静けさで満ちる放課後の教室。そのなかで1人、荷物をまとめて教室を出る。そうして職員室へ向かう為に廊下を歩いていると、ふと前から井上さんが歩いてきた。

「あ」と先に声をあげたのは、井上さんだった。
 彼女が歩いてきた方向には昇降口があった。たぶん学童の仕事関係で、まだ帰ってきていない子ども達がいないかどうかなどの確認をしていたのかもしれない。

「お疲れさまです」と頭が下げられ、俺も慌てて「お疲れさまです」と頭を下げ返す。
 そんな俺に、井上さんは覇気のない笑みを浮かべ、もう一度だけ小さく会釈をすると、そのまま俺の横を通り過ぎていった。

 俺もそのまま彼女と別れようとして、ふと彼女の笑みを思い出して――、

『私、向いてないのかなぁ』

 ぴたりと、足を止めた。

「あ、あの」

 井上さんの方へ振り返る。
「はい?」と井上さんが、疑問符まじりの返事をしながら、俺の方へ振り返ってきた。キョトンと、その目が瞬かれる。

「う、運動会、来て下さい」
「え」
「当日、一般公開してるんで! 学童の方も入れますから、ぜひっ」

「子ども達、絶対、喜びますからっ!」それだけ言って、ダッと駆け出した。
 ぽかんと、後ろから突き刺さる驚きの視線にはあえて気づかない振りをして走り去る。

 自分でもなんて脈絡のない言葉だろうと思った。俺だって、突然こんな事を言われたら驚くし、困惑するだろう。なんだったんだ、今のは、と混乱するに決まってる。

 でも、何も伝えないまま、このまま去るのはどうなのかと、そう思った。何も言わないで、伝えないで、このまま彼女と別れてしまっては、以前と何も変わらない。

 なんでもいい。なんでもいいから、どうにかして彼女にも伝えたかった。
 そんな事はないんですよ、と。向いてないなんて、きっとそんな事はない筈です、と。

 だって、アナタの事をちゃんと思ってくれる子ども達は、確かに傍にいるのだから。

 こそばゆい何かが腹の底でむずむずと動く。走ってるせいか、顔が少し熱い。

 廊下は走っちゃいけない。そう何度注意しても走る子ども達の気持ちが、この時ばかりはちょっとだけわかったような気がした。
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