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新たな聖痕顕現せし時
約束(7)
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落ち着いている悪魔。
「ほう、ついに空まで飛べるようになりましたか?
驚きの聖女さんですね」
空中で攻撃を開始するシェリル姫。
「セント・バイオレンス」
「うわ~っ、危ない、怖い怖い」
ワザとらしく逃げる悪魔。
「ワザとらしいな、余裕だわね……馬鹿にして……」
悪魔は笑い出した。
「ふふふふふ、聖女ごときが勝てると思ってましたか?」
悪魔は本当に可笑しいことのように笑い出した。
「聖戦騎とか言われても所詮人間ですよ、悪魔に勝てるわけがありません。
そうですね、絶望を味わって頂きましょうか、証拠をお見せいたしましょう」
そう言うと悪魔は地面に座るとジッとした。
「いくらでも納得行くまで攻撃してみなさい」
シェリル姫は、聖なる槍で攻撃をする。
シェリル姫の最高速での攻撃で何度も何度も雨が如く悪魔に槍を降り注いで行った。
そして攻撃が当たると悪魔の肌に火傷のような痕ができる……
だが傷は直ぐに治癒してしまう。
「こんな蚊に刺されたような傷しか付けられませんか?」
次にシェリル姫はセント・バイオレンスを次々に悪魔に打ち込んだ……
次々と、次々と……光が途切れることなく悪魔を襲う。
「ほう、こんなに連続して打ち込めるんですか、でも治る速度を上げれば大したことありませんよ
でもあなたは特別らしいですね、驚きましたよ、これだけ聖なる光を集めても息一つ切れないとは……
少し焦りますね。
もっともこの1000倍くらいの威力が無いと私は滅することは出来ませんよ……」
深く考え込むような仕草をするシェリル姫。
「もう終わりですか?
今度はこちらから攻撃しましょうか?
良いですね、絶望感がにじみ出ていますよ……」
シェリル姫は頭を上げ悪魔を睨んだ。
「そうか1000倍で良いのか……ならば簡単だな」
シェリル姫はそういうと聖なる槍を悪魔に向けて投げた。
だが聖なる槍は悪魔から外れ地面に刺さった。
悪魔は笑っていた。
「残念でしたね、もっとも当たっても大したことありませんがね」
だが、シェリル姫は聖なる槍を次々に作り出し悪魔の周りを囲むように聖なる槍を配置した。
最後に聖なる光でリングを作り全ての聖なる槍《サーマリア》を囲んだ。
「チェリー、リングの周りに結果張って、止め術式を解除するのよ」
そう言うと結界が張られた。
悪魔は中に閉じ込められ焦り始めた、悪魔は力づくで結界から出ようとしたが遅かった。
「止め術式」が解除されたのだ。
結界の中は聖なる光で満たされた空間になった。
悪魔の素早い治癒能力であっても治癒は間に合わなかった。
悪魔は光の中で抗い続けた、だが耐性が少しでもあるが故に即座に滅せられることもなく。
結局苦しみの時間が持続するだけだった。
「馬鹿な、これ程の量の槍を作り出せる聖なる光の量がなぜ?まさか、お前は神の衣に触れられると言うのか……」
2時間ほど苦しみ抜き、その言葉を最後に悪魔は滅せられた。
チェリーは精霊獣から元のチェリーの姿になってシェリル姫の肩に止った。
「チェリー、私は勝ったのか?」
「はい大勝利でございましたわ」
「そうか……、相手が苦しむ姿を長時間見ているなんて嬉しくないものだな」
「安心してくださいな、それが人の心ですわ」
「たとえ敵であっても苦しむ姿を見て美味しい味付けだなんて言っていた悪魔と違いますわ」
「そうだな…」
悪魔を退治して洞窟を出て行った。
洞窟の前では村人が心配して取り囲んでいた。
「勝ったのか……」
「やっつけたのか」
「ありがとう…」
色々な声がシェリル姫に浴びせ掛けられた。
そして聞き覚えのある声がした。
「シェリルお姉ちゃんありがとう」
ジェリーの声がした。
「ジェリー大丈夫だったのね、良かった」
「お婆さんは?」
「なんか用があるとかであっちに行ったの、お婆ちゃん元気が無くてなんか心配なの」
シェリル姫も胸騒ぎがした。
「探してくるわ」
「チェリー、精霊の仲間の力でお婆さんの居場所を探せない?」
「お任せくださいませ」
少ししてチェリーが、湖のほうに居るらしいと精霊から知らせがあったと言ってきた。
湖に着くとお婆さんが子供たちの絵を沢山持って、ゆっくりと湖の深いところを目指し歩いていた。
シェリル姫は大きな声で叫んだ
「お婆さん何をしているの!!」
「私は長く生き過ぎたんだ。
涙なんて毎年枯れるまで泣くのに、この季節になるとまた出るんだよ。
おかしいだろ、どうしようも無かった、村人のためとか言いながらこの絵の子供達を……
でも、もう大丈夫さ悪魔は居なくなった、だから私も、もう休みたいんだ」
「ダメだわお婆さん、ほら、ジェリーも居るし、それ以外にも村に沢山の子供たちが居るわ。
貴方にはあの子達の面倒を見る役割があるのよ、今度こそ聖女として、聖女の能力であの子達を導いてあげて欲しい、お願いします」
老女は無言で、深いところを目指す。
いつの間にか、ジェリーがそばに居た。
「おばあさん、いや違う聖女様、実は数日前から私の右腕の掌に聖痕が現れました。
私は聖女に選ばれたのでしょうか?
聖女って何をすれば良いのですか、教えてください」
「ほら、貴方にはあなたにしか出来ないことが有る、それが使命であるうちは生きてください」
老女は沢山の子供達の言葉が聞こえたというと涙を流しながら、ジェリーの側に戻って来た。
「本当に私なんかで良いのかい?」
老女はジェリーに顕現した聖痕を見て長い間泣いていた。
「ほう、ついに空まで飛べるようになりましたか?
驚きの聖女さんですね」
空中で攻撃を開始するシェリル姫。
「セント・バイオレンス」
「うわ~っ、危ない、怖い怖い」
ワザとらしく逃げる悪魔。
「ワザとらしいな、余裕だわね……馬鹿にして……」
悪魔は笑い出した。
「ふふふふふ、聖女ごときが勝てると思ってましたか?」
悪魔は本当に可笑しいことのように笑い出した。
「聖戦騎とか言われても所詮人間ですよ、悪魔に勝てるわけがありません。
そうですね、絶望を味わって頂きましょうか、証拠をお見せいたしましょう」
そう言うと悪魔は地面に座るとジッとした。
「いくらでも納得行くまで攻撃してみなさい」
シェリル姫は、聖なる槍で攻撃をする。
シェリル姫の最高速での攻撃で何度も何度も雨が如く悪魔に槍を降り注いで行った。
そして攻撃が当たると悪魔の肌に火傷のような痕ができる……
だが傷は直ぐに治癒してしまう。
「こんな蚊に刺されたような傷しか付けられませんか?」
次にシェリル姫はセント・バイオレンスを次々に悪魔に打ち込んだ……
次々と、次々と……光が途切れることなく悪魔を襲う。
「ほう、こんなに連続して打ち込めるんですか、でも治る速度を上げれば大したことありませんよ
でもあなたは特別らしいですね、驚きましたよ、これだけ聖なる光を集めても息一つ切れないとは……
少し焦りますね。
もっともこの1000倍くらいの威力が無いと私は滅することは出来ませんよ……」
深く考え込むような仕草をするシェリル姫。
「もう終わりですか?
今度はこちらから攻撃しましょうか?
良いですね、絶望感がにじみ出ていますよ……」
シェリル姫は頭を上げ悪魔を睨んだ。
「そうか1000倍で良いのか……ならば簡単だな」
シェリル姫はそういうと聖なる槍を悪魔に向けて投げた。
だが聖なる槍は悪魔から外れ地面に刺さった。
悪魔は笑っていた。
「残念でしたね、もっとも当たっても大したことありませんがね」
だが、シェリル姫は聖なる槍を次々に作り出し悪魔の周りを囲むように聖なる槍を配置した。
最後に聖なる光でリングを作り全ての聖なる槍《サーマリア》を囲んだ。
「チェリー、リングの周りに結果張って、止め術式を解除するのよ」
そう言うと結界が張られた。
悪魔は中に閉じ込められ焦り始めた、悪魔は力づくで結界から出ようとしたが遅かった。
「止め術式」が解除されたのだ。
結界の中は聖なる光で満たされた空間になった。
悪魔の素早い治癒能力であっても治癒は間に合わなかった。
悪魔は光の中で抗い続けた、だが耐性が少しでもあるが故に即座に滅せられることもなく。
結局苦しみの時間が持続するだけだった。
「馬鹿な、これ程の量の槍を作り出せる聖なる光の量がなぜ?まさか、お前は神の衣に触れられると言うのか……」
2時間ほど苦しみ抜き、その言葉を最後に悪魔は滅せられた。
チェリーは精霊獣から元のチェリーの姿になってシェリル姫の肩に止った。
「チェリー、私は勝ったのか?」
「はい大勝利でございましたわ」
「そうか……、相手が苦しむ姿を長時間見ているなんて嬉しくないものだな」
「安心してくださいな、それが人の心ですわ」
「たとえ敵であっても苦しむ姿を見て美味しい味付けだなんて言っていた悪魔と違いますわ」
「そうだな…」
悪魔を退治して洞窟を出て行った。
洞窟の前では村人が心配して取り囲んでいた。
「勝ったのか……」
「やっつけたのか」
「ありがとう…」
色々な声がシェリル姫に浴びせ掛けられた。
そして聞き覚えのある声がした。
「シェリルお姉ちゃんありがとう」
ジェリーの声がした。
「ジェリー大丈夫だったのね、良かった」
「お婆さんは?」
「なんか用があるとかであっちに行ったの、お婆ちゃん元気が無くてなんか心配なの」
シェリル姫も胸騒ぎがした。
「探してくるわ」
「チェリー、精霊の仲間の力でお婆さんの居場所を探せない?」
「お任せくださいませ」
少ししてチェリーが、湖のほうに居るらしいと精霊から知らせがあったと言ってきた。
湖に着くとお婆さんが子供たちの絵を沢山持って、ゆっくりと湖の深いところを目指し歩いていた。
シェリル姫は大きな声で叫んだ
「お婆さん何をしているの!!」
「私は長く生き過ぎたんだ。
涙なんて毎年枯れるまで泣くのに、この季節になるとまた出るんだよ。
おかしいだろ、どうしようも無かった、村人のためとか言いながらこの絵の子供達を……
でも、もう大丈夫さ悪魔は居なくなった、だから私も、もう休みたいんだ」
「ダメだわお婆さん、ほら、ジェリーも居るし、それ以外にも村に沢山の子供たちが居るわ。
貴方にはあの子達の面倒を見る役割があるのよ、今度こそ聖女として、聖女の能力であの子達を導いてあげて欲しい、お願いします」
老女は無言で、深いところを目指す。
いつの間にか、ジェリーがそばに居た。
「おばあさん、いや違う聖女様、実は数日前から私の右腕の掌に聖痕が現れました。
私は聖女に選ばれたのでしょうか?
聖女って何をすれば良いのですか、教えてください」
「ほら、貴方にはあなたにしか出来ないことが有る、それが使命であるうちは生きてください」
老女は沢山の子供達の言葉が聞こえたというと涙を流しながら、ジェリーの側に戻って来た。
「本当に私なんかで良いのかい?」
老女はジェリーに顕現した聖痕を見て長い間泣いていた。
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