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これが異世界転生か!
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※わりとコミカルに描いてますが、実際は色々大変だったそうです(周囲が)。
※人によっては不快に思われるかもしれませんが、あくまで個人の体験であり、感想です。
二○二○年四月八日早朝。
いつも通りの朝でした。
六時半頃に起きて、朝のニュース番組を見ていたら左側の頭に引っ張られるような痛みを覚えていつもの頭痛かな、と市販薬を飲みました。
暫くすれば治るだろうと座りつつも、何となく右半身に違和感を感じて両手を上げて見ました。
両手をあげると、どちらかが落ちると言うアレです。
まさかなーと思いながら両手を上げます。
右腕が下がりました。
はい、脳梗塞!
慌てて家族を起こそうと移動しようとしたら、なんと!
右足麻痺して動きません!
とりあえず、起こさないと死ぬ!
左足でケンケンしながら、寝室でグースカ寝ている家族を叩き起こしました!
「ひょうひんちゅれへっへ」
この短時間で呂律がまわらなくなったではありませんか!
不思議な顔をしている家族に、もう一度、心を落ち着けて言います。
「ひょうひん、ひょうひんつれへっへ」
「何? どうした? どうした?」
どうしたじゃなくて、病院につれってて欲しいんです!
そうこうしている内に、身体のバランスが取れなくなって倒れてしまいました。
そして更に、異常な眠けが襲ってきます。
このまま寝たほうが楽なんじゃないかなーと、瞼を閉じること数秒。
ばちこーん!
はい、誰今殴ったの!
瞼を開くと、救急車に電話している家族の顔!
右手はグーの形。
お前か、ほっぺた殴ったの!
しかもグーって!
せめてパーにしろよ!
何となく理不尽だとこの時は思ったのですが、後で聞くと意識レベル20で、眠ってしまうと危ういところだったらしいです。
異世界転生失敗ですね、本当にありがとうございました。
ここで早々にタイトル回収です。
我が家は消防署が近く、通報から三分で救急車が到着。
マンションの七階なんですが、下までは救急隊員の方がマットか何かのようなもので座らせた状態で運び、一階でストレッチャーに乗せられました。
他の住人に鉢合わせしませんように。
こればっかり考えてました。
救急車に乗せられる際、マンションのバルコニーから何人が覗いていて、ちょっと恥ずかしかったです。
家族もすぐ救急車に乗って来て、救急隊員の方に血圧量られたりと色々されたんですが、あまり覚えていません。
ただ、目はしっかりと開いていたそうです。
怖い。
救急隊員スゲー、カッコいいわ、とか思っていたのはここだけの秘密です。
病院はわりとすぐ近くにあって、三分も経たないで到着。
すぐさま運ばれてCT撮影。
結果、左の脳幹の近くの血管が詰まって脳梗塞となったようです。
即入院、投薬治療が開始されます。
倒れてから処置するまでおよそ三十分。
四時間以内に投薬しなければならないと言う薬も、その短時間で出来たのが不幸中の幸いです。
右半身のマヒも和らいで、なんとか動かせるようになりました。
担当の神経内科の先生がやってきました。
女医さんでした。
「シキバさん、ご気分どうですか?」
喋れないので頷くしかありません。
「それじゃあ、いくつか検査するのでよろしくお願いします」
もうどうぞどうぞ、と言う意味合いを込めて頷くと、
「じゃあ検査始めようか。この項目通りにやって見て。前に一度やったからわかるよね?」
「はい!」
そこにいたのは、白衣も真新しい研修医の若いお兄ちゃん二人組。
そうかー、四月だからそんな時期かー。
そんなことを考えながら、たどたどしい検査と問診をうけたのでした。
続く
※人によっては不快に思われるかもしれませんが、あくまで個人の体験であり、感想です。
二○二○年四月八日早朝。
いつも通りの朝でした。
六時半頃に起きて、朝のニュース番組を見ていたら左側の頭に引っ張られるような痛みを覚えていつもの頭痛かな、と市販薬を飲みました。
暫くすれば治るだろうと座りつつも、何となく右半身に違和感を感じて両手を上げて見ました。
両手をあげると、どちらかが落ちると言うアレです。
まさかなーと思いながら両手を上げます。
右腕が下がりました。
はい、脳梗塞!
慌てて家族を起こそうと移動しようとしたら、なんと!
右足麻痺して動きません!
とりあえず、起こさないと死ぬ!
左足でケンケンしながら、寝室でグースカ寝ている家族を叩き起こしました!
「ひょうひんちゅれへっへ」
この短時間で呂律がまわらなくなったではありませんか!
不思議な顔をしている家族に、もう一度、心を落ち着けて言います。
「ひょうひん、ひょうひんつれへっへ」
「何? どうした? どうした?」
どうしたじゃなくて、病院につれってて欲しいんです!
そうこうしている内に、身体のバランスが取れなくなって倒れてしまいました。
そして更に、異常な眠けが襲ってきます。
このまま寝たほうが楽なんじゃないかなーと、瞼を閉じること数秒。
ばちこーん!
はい、誰今殴ったの!
瞼を開くと、救急車に電話している家族の顔!
右手はグーの形。
お前か、ほっぺた殴ったの!
しかもグーって!
せめてパーにしろよ!
何となく理不尽だとこの時は思ったのですが、後で聞くと意識レベル20で、眠ってしまうと危ういところだったらしいです。
異世界転生失敗ですね、本当にありがとうございました。
ここで早々にタイトル回収です。
我が家は消防署が近く、通報から三分で救急車が到着。
マンションの七階なんですが、下までは救急隊員の方がマットか何かのようなもので座らせた状態で運び、一階でストレッチャーに乗せられました。
他の住人に鉢合わせしませんように。
こればっかり考えてました。
救急車に乗せられる際、マンションのバルコニーから何人が覗いていて、ちょっと恥ずかしかったです。
家族もすぐ救急車に乗って来て、救急隊員の方に血圧量られたりと色々されたんですが、あまり覚えていません。
ただ、目はしっかりと開いていたそうです。
怖い。
救急隊員スゲー、カッコいいわ、とか思っていたのはここだけの秘密です。
病院はわりとすぐ近くにあって、三分も経たないで到着。
すぐさま運ばれてCT撮影。
結果、左の脳幹の近くの血管が詰まって脳梗塞となったようです。
即入院、投薬治療が開始されます。
倒れてから処置するまでおよそ三十分。
四時間以内に投薬しなければならないと言う薬も、その短時間で出来たのが不幸中の幸いです。
右半身のマヒも和らいで、なんとか動かせるようになりました。
担当の神経内科の先生がやってきました。
女医さんでした。
「シキバさん、ご気分どうですか?」
喋れないので頷くしかありません。
「それじゃあ、いくつか検査するのでよろしくお願いします」
もうどうぞどうぞ、と言う意味合いを込めて頷くと、
「じゃあ検査始めようか。この項目通りにやって見て。前に一度やったからわかるよね?」
「はい!」
そこにいたのは、白衣も真新しい研修医の若いお兄ちゃん二人組。
そうかー、四月だからそんな時期かー。
そんなことを考えながら、たどたどしい検査と問診をうけたのでした。
続く
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