私の愛した王子様

山美ハル

文字の大きさ
上 下
27 / 42

最終局面(2)

しおりを挟む
マドレーヌの放った魔法はどれも強力な魔法だった

自分の全力を出し切り、マドレーヌはその場でふらつき

「よっしゃー!」

マドレーヌは自分の今出せる最大の声を荒げた

「あの状況からここまで急激に成長するなんてね」

マドレーヌはふらつきながら横に飛んだ

それは魔法使いとして本能的に危険を感じたからだ

地面に倒れたマドレーヌは先程自身が、立ったいた場所に黒い氷の線が入っていのを見た

「さて本当の叩いを始めましょう」

黒い氷の結晶がマーガレットの周りを囲っている

闇を凍らせる氷よ全てを砕けナイトメアアイス

黒い氷がマドレーヌの周りに姿を現す

マドレーヌは向かってくる黒い氷を避けた

氷は割れマドレーヌの身体に氷の粒が当たる

「きゃぁあっーー」

氷はマドレーヌに吸い付きその部分から凍っていく

「最後の命令よ降参しなさい」

「いやだ」

「強情な子ね」

マドレーヌを見つめマーガレットはため息をついた

「分かったは」

「その根性を認めてあげる」

「その根性に免じて良いものを見せてあげる」

マーガレットは右手を上げ左手を下げ提唱する

黒凍零度よ全ての空間・次元を凍らせろアイスブラックメア

パキパチパキ

何か音が聞こえる

「なんだこの音は?」

タルトは周りを見渡す

「寒いですね」

キャサリンは震える

「この気配は・・・」

カラメールは塔の中で食事の準備をしながらつぶやく

マドレーヌの視界に黒い氷が見える

「違うこれは闇?」

空間が凍っていく

マドレーヌはその場から離れるも

氷は追いかけてくる

「逃げ場何てないはよ」

風の鎌フームカッター

精一杯力を出し切って魔法を出す

マドレーヌが出した風の鎌が黒い氷にぶつかる

「弾かれた」

風の鎌は氷に傷一つ、つけることが出来ない

「そんな」

みるみる周りが氷に覆われていく

「私じゃだめなのかな」

お兄ちゃん

ごめんね

私もお兄ちゃんのような

魔法使いになりたかった

さよなら

最後にもう一度

「さよなら」

氷がマドレーヌを包む

「寒い・・」

手足が冷えていくのがすぐ分かる

手に力が入らず力が抜ける

頭が痛い

呼吸ができない

何も考えることができない

時間の経過が把握できない

「あ兄ちゃん」

「助けて・・・」

朱炎龍業ハイフレイム

マドレーヌを包む氷が溶けた

「ごほごほ」

「息が出来る」

「大丈夫かマドレーヌ・・」

しおりを挟む

処理中です...