私の愛した王子様

山美ハル

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愛の稲妻迷宮編

いざ出発

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紅茶の匂いが周りに広がる

「この状況でよく紅茶何て飲めるわね」

マドレーヌは紅茶を飲むマーガレットに問かける

「ゆっくりしましょう」

マーガレットは紅茶を飲みながらパンをつまむ

他の冒険者たちは、悲鳴を聞き震える者、帰り支度をする者もいる

「はいどうぞ」

キャサリンはベーコンと目玉焼きをマドレーヌとタルトに手渡す

「ありがとう」

マドレーヌは食べ物をつまむ

この状況で食事等は、喉を通らないがこれから、冒険に出るのだから

無理して飲み込む

「お代わり」

タルトは貰った食事を食べ欲しお代わりを要求する

この性格が、うらやましいと感じるマドレーヌだった

「御馳走様でした」

マドレーヌは食事を食べ欲し水を飲む

「さて行きましょうか」

マーガレットは三人に告げる

ついに始まる

迷宮への旅立ちが

「どうやって地下に行くの?」

マドレーヌは質問する

「あそこに扉があるでしょう」

マドレーヌは部屋の奥に赤い扉を見つける

「あそこから地下に向かうのよ」

「魔獣や猛獣がいたらどうする?」

タルトは言う

「大丈夫よ」

この城の地下に、通じる道の奥は岩や瓦礫で、ふさがれ人が一人通る事が、出来るかできないか、ぐらいの大きさで

そこから人は、通れるが魔獣は通ってこない

たまに小さな獣が、来ることがあっても問題ない

「良し行こうぜ」

タルトは説明を受け歩く

後ろにマドレーヌとキャサリン

その後ろにマーガレットは続く

タルトは赤い扉を開く

そこは小さな部屋だった

「小さいな」

タルトは言う

「あれか?」

タルトは部屋の隅に小さな穴が開いているのに気付く

「そこから入れるみたいね」

マーガレットはタルトに話しかける

「俺が先に行く」

タルトは親指を立てながら振り向く

男だしさをアピールするつもりだろうが

「早くいきなさいよ」

マドレーヌに怒られる

「分かったよ」

タルトは屈みながら穴を下りていく

瓦礫を避けながら

「狭いな」

それなりに大きなタルトが屈めば通れる場所

それは魔獣の大きさを表しているようだ

「よいしょよいよい」

タルトは穴を抜けると

「なんだここは?」

さっきまでいた部屋がトイレと思える程の広い場所

「ここは食堂ですかね?」

キャサリンも穴を抜け部屋を眺める

「すごい広さだ」

「ふーー」

「服が汚れたわね」

マドレーヌとマーガレットも到着した

使われていない食堂は、月日と共に老朽化している

それでも当時の姿を綺麗に物語っている

「この食堂には誰もいないな」

誰もいない

タルトの言う誰もとは、人間の事である

がしゃん

食堂にある扉が開く

血まみれになった男が入ってくる

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