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第一章
16.歩君(魔王様)への捧げ物
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「うーん。これにしようかな。それともこれにしようか。」
ケーキが並んだショーケースの前に屈んでいる歩君は楽しそうだ。それは弾んだ声とキラキラと輝いてる目からしても明らかだろう。
その光景を見て僕はほっと胸をなでおろす 。
(よかった。いつもの歩君に戻ってる)
今日一日中出ていた黒いオーラも消えているから多分大丈夫だよね。………なんかフラグみたいになっちゃった。いやでも漫画じゃあるまいし気にする必要ないよね。
「よし、これでいいかな。空君決まったよー」
「あ、うん。分かった~」
先程までどれにするか悩んでいた空君だけど何を買うのか決めたようだ。一体何を選んだんだろう。あまり高くないといいんだけど。
「えぇっとブルーベリーのレアチーズとメロンのショートケーキをお願いね」
ふぅ、二つだけで済んでよかった。あと一つどれか何か一個でも追加されたら今月はパン屋に行くのを諦めなきゃいけなくなるところだった。本は絶対に書いたいから必然的にそっちを諦めなきゃだからね。けどこれなら大丈ーーー
「あ、あとこっちのサクランボのタルトも追加していい?」
あれ?なんか速攻でフラグ回収したみたいになってない?というか狙ったようなタイミングでサラッと追加されませんでしたか?昨日せいかな。いや、うん気のせいだよね。
よりにもよって歩君に限ってそんな事をする訳ないだろうし。きっと僕の運が悪かっただけだよね。
「うん。大丈夫だよ」
「ごめんね。3つも頼んじゃって」
「ううん。気にしないでいいよ。昨日あの3人の相手歩君1人で大変だったろうからその労いだよ」
それに昨日あの3人を押し付けたことに罪悪感があるかね。正直追加のケーキは出来れば遠慮したいけど、あの状態の歩君が軽くトラウマなので今回はちょっとだけ奮発する事にした。
だからどうか今日だけじゃなくて魔王状態はしばらくの間、出来れば一生封印してください。お願いします本当に。
そんなこんなで会計を終えた僕らは店の外に出ていた。
今朝教室で見たときはいつもと同じ笑顔なのに黒いオーラが出てさわるな危険状態の歩君だったけど今はすっかり黒いオーラは消えある。
「ふふっ」
そしていつも通りどころかそれ以上に目に見えて分かるぐらいに幸せそうな笑顔を浮かべている。
なんだか見てるこっちまで嬉しくなるような笑顔だ。高校に入ってからよくいるけどこんな歩君初めて見たかも。
「いやぁ、ありがとうね空君。家でゆっくり美味しく頂くね。」
「あはは。気にしないでいいよ。たださすがにリピートはなしでお願いね。さすがにお財布がらきついから」
言いながら財布の中身を思い出してしまった。財布が軽くなっていく光景は精神的に悪いので直ぐに首を振って、振り払う。
「さすがに悪いから大丈夫だよ」
「それもそうだね」
いや、そうじゃない。そうじゃなくて誰かが歩君を怒らせないかが怖いんだよ。歩君の性格なら誰もそんな事を言うとは思わないから。
「それじゃあ僕は早くこのケーキを食べたいからちょっとだけ急いで帰らせてもらうね。それじゃあね」
僕が内心で歩君に突っ込んでいると、歩君は僕にそう言って直ぐに背中を見せて歩いていた。
「ってはや」
そう時間もかからずに歩君との距離はドンドンと離れていく。宣言通りに足速に帰るつもりのようだ。そんなに楽しみなんだ。
ケーキを買って機嫌が良くなった事といい甘い物が本当に好きだなんだろうな。
「はぁ、上手くいってよかったぁー」
とりあえず今日の僕は頑張った。なんとか歩君の魔王状態を解除する事に成功したんだから。
正直あの状態の歩君といるのはかなり勇気が必要だった。恐怖で体が勝手に震えてきて今日は疲れた。
さてと歩君の機嫌をなんとかするっていうミッションは終わった事だし、今日は家に帰ったら本でも読んでだらっとしよう。
今日は何を読もうかな。だらっとするって決めたしBLだけじゃなくて他のジャンルのラノベも読もう。
色々な本を読むから面白いものはより面白く感じるし、何よりBL意外も普通に面白いからね。
ケーキが並んだショーケースの前に屈んでいる歩君は楽しそうだ。それは弾んだ声とキラキラと輝いてる目からしても明らかだろう。
その光景を見て僕はほっと胸をなでおろす 。
(よかった。いつもの歩君に戻ってる)
今日一日中出ていた黒いオーラも消えているから多分大丈夫だよね。………なんかフラグみたいになっちゃった。いやでも漫画じゃあるまいし気にする必要ないよね。
「よし、これでいいかな。空君決まったよー」
「あ、うん。分かった~」
先程までどれにするか悩んでいた空君だけど何を買うのか決めたようだ。一体何を選んだんだろう。あまり高くないといいんだけど。
「えぇっとブルーベリーのレアチーズとメロンのショートケーキをお願いね」
ふぅ、二つだけで済んでよかった。あと一つどれか何か一個でも追加されたら今月はパン屋に行くのを諦めなきゃいけなくなるところだった。本は絶対に書いたいから必然的にそっちを諦めなきゃだからね。けどこれなら大丈ーーー
「あ、あとこっちのサクランボのタルトも追加していい?」
あれ?なんか速攻でフラグ回収したみたいになってない?というか狙ったようなタイミングでサラッと追加されませんでしたか?昨日せいかな。いや、うん気のせいだよね。
よりにもよって歩君に限ってそんな事をする訳ないだろうし。きっと僕の運が悪かっただけだよね。
「うん。大丈夫だよ」
「ごめんね。3つも頼んじゃって」
「ううん。気にしないでいいよ。昨日あの3人の相手歩君1人で大変だったろうからその労いだよ」
それに昨日あの3人を押し付けたことに罪悪感があるかね。正直追加のケーキは出来れば遠慮したいけど、あの状態の歩君が軽くトラウマなので今回はちょっとだけ奮発する事にした。
だからどうか今日だけじゃなくて魔王状態はしばらくの間、出来れば一生封印してください。お願いします本当に。
そんなこんなで会計を終えた僕らは店の外に出ていた。
今朝教室で見たときはいつもと同じ笑顔なのに黒いオーラが出てさわるな危険状態の歩君だったけど今はすっかり黒いオーラは消えある。
「ふふっ」
そしていつも通りどころかそれ以上に目に見えて分かるぐらいに幸せそうな笑顔を浮かべている。
なんだか見てるこっちまで嬉しくなるような笑顔だ。高校に入ってからよくいるけどこんな歩君初めて見たかも。
「いやぁ、ありがとうね空君。家でゆっくり美味しく頂くね。」
「あはは。気にしないでいいよ。たださすがにリピートはなしでお願いね。さすがにお財布がらきついから」
言いながら財布の中身を思い出してしまった。財布が軽くなっていく光景は精神的に悪いので直ぐに首を振って、振り払う。
「さすがに悪いから大丈夫だよ」
「それもそうだね」
いや、そうじゃない。そうじゃなくて誰かが歩君を怒らせないかが怖いんだよ。歩君の性格なら誰もそんな事を言うとは思わないから。
「それじゃあ僕は早くこのケーキを食べたいからちょっとだけ急いで帰らせてもらうね。それじゃあね」
僕が内心で歩君に突っ込んでいると、歩君は僕にそう言って直ぐに背中を見せて歩いていた。
「ってはや」
そう時間もかからずに歩君との距離はドンドンと離れていく。宣言通りに足速に帰るつもりのようだ。そんなに楽しみなんだ。
ケーキを買って機嫌が良くなった事といい甘い物が本当に好きだなんだろうな。
「はぁ、上手くいってよかったぁー」
とりあえず今日の僕は頑張った。なんとか歩君の魔王状態を解除する事に成功したんだから。
正直あの状態の歩君といるのはかなり勇気が必要だった。恐怖で体が勝手に震えてきて今日は疲れた。
さてと歩君の機嫌をなんとかするっていうミッションは終わった事だし、今日は家に帰ったら本でも読んでだらっとしよう。
今日は何を読もうかな。だらっとするって決めたしBLだけじゃなくて他のジャンルのラノベも読もう。
色々な本を読むから面白いものはより面白く感じるし、何よりBL意外も普通に面白いからね。
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