マネー・ドール - 人生の午後 -

葉月零

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元カレの妻(3)

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 きっと、慶太を傷つけてきたのは、私。

 あなたは、私のことなんて、本当は好きじゃないって思ってた。
 こんな田舎臭い、地味な女、遊びだって、思ってた。キラキラした、都会のあなたは、私なんて、本気じゃないって。
 本当に好きになってしまったら、つらくなるって、気持ちを、どこかにしまいこんでた。
 そして……あなたのお金を手に入れるために、カラダを渡してた。
自分のカラダで、それが手に入るって、私はわかってたから……だって、私は、あの女の娘だもん。
あの女も、私とよく似た顔で、私とよく似たカラダで、オトコを操ってた。
私も同じね。

 私も同じ……最低な女……なのに、あなたは、こんな私のこと……愛してくれるのね。

「私ね……求められたいの」
 居場所が欲しいの。お前が欲しいって、強く言ってほしいの。邪魔者扱いされるのは、もう……嫌なの。
「欲しい。真純、お前の全部が、欲しいんだ。お前の全部、俺に、くれよ」

「私……本当はね……本当の私はね……」
 やっぱり、言えない。こんな私……私の過去……私の真実……慶太にだけは、絶対に知られたくない……
 慶太……私……もう、過去を捨てたいの……何もかも、忘れたいの……

「忘れたいの……何もかも……もう、忘れたいの……」
 俯く私の涙を、慶太はそっと拭って、ギュッと抱きしめた。

「俺が、忘れさせてやるよ」

 慶太の唇が、私の唇に吸い付いて、痛いくらい、強く、吸い付いて、慶太の手が、私のカラダを弄る。
私も、慶太のカラダを弄って、いつの間にか、素肌になって、お互いの汗と匂いと体温を交換する。

「慶太……抱いて……強く、ねえ、お願い……慶太……私を……あなたのものに……あなたの自由にして……」

 あっ……慶太の舌が……カラダの中に……
「俺のも……」
慶太がカラダの向きを変えて、私は、ちょっと息苦しくて、でも、一生懸命、口の中で……慶太を、愛して……慶太も、私を一生懸命、唇で愛してくれて、そんなに……慶太……私……もう……

「真純……かわいいよ」
慶太は、私からカラダを離して、まだ震えてる、脚を、大きく開いた。
「恥ずかしいよ……」
慶太の視線は、膝を持ったまま、ずっと、そこを見てる。
「慶太……そんなに……見ないで……」
自分でも、流れているのが、わかるくらい、きっと……もう、恥ずかしいくらい……熱くなってる……
「真っ赤に、なってる」
慶太はそう呟いて、指先で、花弁を開くようにして、小さな蕾を、探し当てた。
「こんなに、硬くして……」
指先で、流れる蜜を拭って、小さな蕾を摘まむ。
 思わずカラダを捻じって、でも、慶太が動かないように、強く、押さえつけるから、私は、おかしくなりそうなくらい、たったそこだけの刺激に、全身を震わせる。

「悪いコだな……こんなに、シーツ濡らして……」
「ダメ……?」
「最高だよ」

 朦朧とする私のカラダは、慶太に抱きおこされて、荒い、キスを交す。
「口で……真純……」
言われるがままに、慶太を、愛撫する。一生懸命、唇で……時々、慶太が吐息をもらして……
「いいよ、真純」
 慶太が、私の髪をあげて、顔を見てる。
ねえ、今の私の顔……どんな顔なの? どんな気持ちで見てるの? 
ねえ……慶太……
……好き……好きなの……あなたが好きなの……
「私のこと、好き?」
 彼は、熱く、潤んだ目で、私を見た。

「好きだよ……だから……俺だけのものに……なれよ」

 慶太のその言葉は、切なくて、でも、熱くて、私のカラダを震わせて……四つ這いの内腿に、蜜が流れていく。

「慶太……欲しいの……」
「何が?」
「慶太の……」
「俺の、何?」
「いじわる、言わないで……」
「したいように、しなよ」
 慶太は、私の胸を乱暴に弄って、私は、慶太の膝に跨って、ゆっくり、慶太を中に入れて……
「真純……動いて……」
 半開きの唇から漏れる、その声に操られるように、一番、感じる部分を、無意識に刺激する。
「そこが、いいの?」
「……うん……いいの……」
「いい顔だよ」
 恥ずかしい……慶太……私……おばさんなのに……オトナなのに……

「真純、見て」
 彼の視線は、二人の場所。
「真純の中に、俺がいるよ」
「うん……」
 わかんない。なぜ、そんなことをするのか……わかんないけど……膝を立てた。
こんなこと、初めてした。
こんなこと……初めて言うの……慶太……

「……私……見て欲しいの……」
「見えるよ。真純が、俺を中に入れて……いやらしいな……こんなに、濡らして……」
 慶太が、もっと膝を開いて、私を、突き上げる。カラダを反らして、声をあげる、私。
恥ずかしい……こんなになるなんて……オトナなのに……私、会社じゃ……かっこいい、キャリアウーマンなの……みんなね、私に、憧れてるの……
 だけど、本当はね……淫らな、私なの……
「俺に、感じてるの?」
「……もう、おかしくなりそう……」
「どうして欲しい?」
慶太……そんな目で見ないで……恥ずかしいけど……でも、そうして欲しいから……

「後ろから……」
「後ろから、して欲しいの?」
「うん……」
「じゃあ、お願いしなよ、俺に」
 もう、慶太の言いなりにしかなれない私は、ベッドに降りて、恥ずかしいけど、四つ這いになって……
「後ろから……してください……」
「それじゃ、わかんないよ」
 慶太の視線が、熱い……あなたの目に、私、感じてるの……
「後ろから、入れて……慶太の……入れてください……」
「真純……流れてるよ、もう……」
 そう言って、そこに、慶太の唇を感じて……えっ……ダメ!
「ダ、ダメ! そこは……ダメ……」
「じっとして」
 慶太の、舌と唇が、私には見えない場所で、激しく動いてる。初めての感触が、私を支配して、初めての感覚に、墜ちていく。
 もう、声も出でない。膝が、ガクガクする。腕にも、力が入らない。もう……こうしてあなたの唇を受けるのが、精一杯……
慶太に支えられてなければ、きっと私は、崩れてしまう。
もう、あなたの自由にしか、ならないの……

「いれるよ」
「いれて……」
 熱くて硬い、焼けた鉄の棒のような慶太が、私の内側を掻き回す。
「真純……真純……愛してる……真純……愛してるから……」
肌がぶつかる音と、慶太の掠れた声が、私の耳を刺激する。全身で、慶太を感じてる。
「慶太……もう……ダメ……」
後ろから、激しく、強く、私を突き上げて、仰け反らそうとする私のカラダを押さえつけて、慶太の汗と息が、私の背中にかかる。
「ガマン、しろよ」
そんな……ガマンなんて……ムリ……
 首を振る私の髪が掴まれて、そんな乱暴なこと……ねえ、私……変なの? 
乱暴にして欲しいの……私、あなたに、乱されたいの……あなただけのものに、して欲しいの……
「ガマン……できないの?」
慶太の指が、私の口元をなぞる。
「噛んで……噛んで、ガマンして……」
言われた通りに、慶太の指を噛んで、必死にガマンするけど……もう……
「もう……ダメ……ダメ!」
 カラダが跳ねあがって、もう力が入らない……それなのに、まだ、慶太は……
「俺は、まだだよ」
むりやり、私のカラダを持ち上げて……
「もう……許して……」
でも、私のカラダは、慶太から離れない。もっと、もっとって、慶太を求めてる。

 きっと、すごく恥ずかしい格好だよね……メイクも落ちて、髪もぐちゃぐちゃで、エッチな姿だよね……
嫌いにならない? ねえ、慶太……こんな私……ゲンメツしてない? 
でも、こんな私を……見て欲しいの……見て欲しかったの……こんな、乱れた私……あなたに、感じてる私……これが、本当の私……

「慶太……愛してる……?」
「愛してるよ……愛してるよ、真純……」
「こんな……恥ずかしい私……嫌い?」
「好きだよ……もっと……乱れてくれよ……」

 慶太が、大きな声で私の名前を呼んで……ああ、背中が、熱い……慶太の熱い愛が、背中から、脇腹に流れてく……

 私はもう、カラダの感覚がおかしくなってて、慶太がティッシュで拭うだけて、ビクってしちゃって……もう、笑わないで……
「笑った……」
「かわいいからさ」
慶太の髪も乱れてて、汗がいっぱい流れてて、いつもの、オシャレで、かっこいい慶太じゃないけど……好き。

 私達は、そのままの姿で、お互いの体液を染み込ませた唇を、夢中で絡ませる。
唇からは、私達の匂いがして、交した時間を確かめ合った。

「嫌いに、なってない?」
「もっと好きになった」
「慶太……」
「うん?」
「好きなの」
「俺も好きだよ」
「好きって、何回も聞かないと……不安になるの……」
「じゃあ、何回も聞いてよ。何回も言うから」
 慶太は、約束、と微笑んで、二人の汗と体液に塗れた、私のカラダを抱きしめた。

 その腕は、将吾みたいに逞しくなくて、細くて、硬くて、カラダも、昔ほどじゃないけど、やっぱりスリムな筋肉質で……
あ……また……将吾と比べてる……こんなに、愛し合った後でも、私は……どうして……
 
 慶太……ごめんなさい……私……慶太のこと、好きなのに……
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