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79:メルの近況報告!②
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ソラ達は、始めこそ空の移動を楽しんでいたが、徹夜が祟ったのか睡魔には勝てず、ディアンの背の上で眠ってしまい、ユリもある程度は起きて快適な空の旅を満喫していたが…此方も先程まで居た危険な森から助け出された安心感からか、結局は眠ってしまい、ディアンが気をきかせてゆっくりと飛行した為、ソラ達の家に帰還したのは夕暮れ時であった…。その間、メルは念の為スレイブを宿に残し転移で帰還し、カレン達や、アヤネ達に事の顛末などを説明しソラの目論み通り無事、快く受け入れられる事となった。そして、ソラ達が帰還すると、直ぐにアヤネとハルコが駆け付けユリは無事に仲直りを果たしたのであった。
翌日、彼女達は3人共冒険者として生活をして行くなら折角なのでと、今後3人でパーティーを組むことになり、例の女神のダンジョンでもう暫く冒険者としての基礎知識等を学ぶこととなった。現在アヤネ達のレベルは25、ユリは32まで上がっていたのだが、ソラが心配症な為、カレンとエルトナが引き続き交代で引率をしてくれる事に決まった。ソラはソラで前々から村の長達と協議していた、武器職人達の受け入れや、村の存在を世間に公表する準備をして進めると共に、オークションに参加するまでの数日を過ごすこととした。その際、オークションに関しての情報はスレイブやメルの配下である魔獣達から報告を受けていたのだが、その中に、不当に集められた各地の亜人や獣人が幾人か居ることが分かったので、不足している人材集めに丁度いいのでスカウトしようと提案を持ちかけた。資金は今までソラ達が稼いだお金と、村人達の寄付金や元王国の資金等で…まぁソラBOX内の素材を売り払えば其れだけでも小国の国家予算並に有るので問題ないのだが、其を公表すると、村人からの扱いが更に面倒臭いので、少し足らない分を出すだけだからと説明して、表向きには村人皆で、同胞を助け出して村に受け入れる、と言う事で実施することとなった。
帰還から3日後、妹達の出発を見送った後、自室の書斎にてソラは改めてメルからの報告を受けていた、
「メル、オークションについて何か新展はあったか?」
「はい、マスター!今回のオークションには複数の有力な人材が見込めます。しかし、オークションには貴族や高ランクの冒険者が多数参加すると予想されます。余り大量に購入すると、要らぬ問題が発生しかねますので、対象者には悪いですが…ある程度絞り混んだ方が宜しいかと…」
「どんな人材が要るんだ?」
「はい、報告では…部族の長に匹敵すると思われる亜人が1名、後は…非戦闘員ですが薬草などに詳しい兎種とエルフが各2名…どちらも、セシルを除くとこの村に存在しない種ですので、居たら便利かな~と、言う程度ですが候補に上がっています。後は…未成年ですが魔族の者が1名確認されています。」
「魔族?」
「はい、マスターはご存知無いでしょうか?」
「初耳だッ!いったいどんな種族なんだ?」
「えぇ…魔族と言うのは、簡単に説明しますと、亜人の上位の存在…との事です。とは言うものの此は彼等が主張しているだけであって、マスターや私達の様に進化後の上位種と言う訳では御座いません。どちらかと言うと、魔物の上位と言った方がしっくり来る者達だそうです。」
「ん~違いが分からん…確かに亜人は人で、魔物は全くの別物だと思うんだが…彼等は人…亜人の上位と言い張っているって事か?」
「私も始めこそ理解に苦しんだのですが、彼等が人と、分類される亜人の上位と言い張る根拠と言うのが、1つは亜人達が待つ多種多様な個々の特殊能力を持つ事、そして、もう1つが容姿が似ている事、最後に自分達を人だと言う根拠が、自我が有ることです。魔物は自我が無く本能で活動していますので…」
「へ~容姿が似ていて、特殊能力も持っている。更に自我がある!…ならそれって、亜人じゃないのか?何故自分達をあえて上位の存在だ!と、言ってんだ?」
「はい、其は彼等が成人すると、他の種族とはかけ離れた膨大な魔力量を持ち、その多くがいずれ亜人を従える様になるケースが多いから、だそうです。中でも希に魔物すら従える者が居たとか…ですので私は魔物に近いと思ったのです。」
「ん?魔力が関係あるのか?う~ん…魔物ってそんなに魔力持っていたっけ?」
「マスターは、魔物が魔素、魔力の素となる物質で生まれる事はご存知ですよね?」
「あぁ…確かにそんな事を聞いた気がする。確か…エルルーが魔素が多いから魔物が増えすぎて困るって言ってたような…」
「私もこの半年で、この世界の事について…まぁ生物学や科学技術等が殆ど発達していないこの世界での調査は苦労しましたが…幾らかの文献や女神との会話の内容等のマスターの記憶、独自の調査によって調べた…あくまで推測でしか無いのですが…マスターが前に居た世界には無かったこの魔素と言う物質が、私達が想像ていた以上に、万物に多大な影響を及ぼしている、と言う結果が出ました!!しかも、奥様達の様に、元からこの世界に暮らす者達は、其が自然で当然の事なので全く不思議に思ったり調べてみたりなどと考える者が余り居ない様なのです…」
「何か話がそれてないか?…それって長くなる話か?」
「えぇと…止めておきましょうか…」
「ん~一応聞いとく…けど…魔素が魔族と魔物にどう関係しているんだ?」
「先程も言いましたが、そもそも魔素とは、マスターの知識や物語等に登場する設定で言うところの魔力の素、普段目に見えない不確定、或いは特別な存在しか扱えない物質で、科学等では存在を立証する事の難しい不思議物質ですが。この世界の動植物は、今の我々も含まれるのですが、産まれながらにして体内に魔素を含んでいます。なのでコツやイメージさえ分かってしまえば、単純かつ威力の小さな…例えは火を起こすだけなどであれば、誰でも扱える様になる事が分かっています。」
「えッ!誰でも扱えるの?」
「はい、一般の村人達が扱えないのは、単にレベルが低すぎるだけだと思われます!其に、情報伝達の方法が限られる為、情報が余り広まらない事も原因ですね…他にも原因は御座いますが…兎に角弱すぎて魔力を制御出来ていません。」
「他の原因?」
「はい、其は、種族の違いです!この世界で、最も魔素、魔力が少ない人類は、私達上位種族を除くと基本的には人族だと言われています。この次が獣人族とドアーフ族、更に次がセシル等のエルフ族やホタル達亜人族と続きます、そして例の魔族が最も魔力が多いとされています。勿論、才能や混血による例外も有りますが…其れ等は順に数が少なくなっていますので、人族は絶対数が多いため突出した者が全体からしたら多いのです。因にディアンやスレイブの下位種族は例外です。そもそも竜人族や神獣は一般的に存在が確認されていませんし、彼等はマスターが"何処か"から召喚で顕現させた特殊個体ですので例外中の例外で含まれません。姿はマスターの想像力と魔力で構築していますので、この世界に同じ様な存在が居るか分かりませんし…伝説等で語られているのも史実とは限りません、誰かの作り話の可能性も有りますから…一応存在しないと断言はしませんが…」
「…何と無く…分かったような…」
「話がまた脱線しましたが…調査の結果、生物として最も魔素が多いのは魔物です!ほぼすべて魔素と言っても過言では有りません。彼等は生まれた時点で独自の能力を使いこなし、本能で他者を襲い、倒されると土では無く時間を掛けて魔素へと戻ってゆきます。討伐部位や素材が残るのは、魔素以外の部分…成長過程で体内に取り込んだものだと考えられます。後は…他の生物を概して繁殖する者、ゴブリンやオークはその辺に落ちているゴミや何かの死骸等を手当たり次第に取り込んでいますし…其で魔素化が遅いのではと考えています。ダンジョン等では、繁殖ではなく地中に溜まった魔素から一定時間で瞬時に魔物が誕生するので、死亡後も割と早く魔素へと戻り、取り込んだ部位だけが残ります…女神様のダンジョンは別でしょうが何故同じ場所に同じ魔物が生まれるのか等はわかっていません…何か特別な法則や力が働いているのかもしれません。そして魔族はと言うと、彼等は成人すると飛躍的に魔力が多くなり、魔物並の割合になり、本来人類の敵である魔物すら従え、闘争本能で他者を傷付けて己の糧とする傾向が強くなります。」
「其で魔物に近いと存在だと?」
「はいマスター」
「ん~そんなに狂暴なら何故オークションに出展されているんだ?」
「どうやら、まだ成人していないのも理由だと思いますが、魔道具を使って体内の魔力を放出し続け、溜め込ませない様な道具を使っているのでは無いかと…」
「そんな奴を連れて来て大丈夫なのか?」
「マスターや私達が居るので問題有りませんし、知らない何処かで何かの切っ掛けで暴れるのは面白くないかと…出来れば確り管理して側に置いておくのが安全ですし、従うなら良い駒…戦力にもなるかと…」
「…そう上手く行くかな~其に知らない何処かでって言うけど、めっちゃ遠い国じゃん?暴れても俺達には影響ないんでないか?」
「甘いですマスター」
「もし、彼の者が帝国の様な軍事国家に捕まったら、いずれ近隣に被害をもたらします。其に話が本当なら、万が一魔物を従えて人類の敵になった場合、女神様からの依頼に影響が出てしまうかも知れません。」
「ん~魔を統べる王みたいな奴か~て言うかそれって魔王じゃん!おらワクワクして…あぁ~分かったよッ!考えておく!」
(ん~最近、メルの知識欲と言うか探求心が凄く強くなったな~特に俺の知らないことを凄く知りたがって仕方がない…まぁ全て俺をサポートするためだから助かってるけど…悪いことじゃないからいいのかな?学園での教師と言う立場も幾らか影響してるのかな~?)
「そう言えば、日本人の少女はどんな具合だ?元気にしているか?乱暴とかされて…」
「フフッ!問題御座いませんマスター。どうやら彼等は忠告通り、手を出すのは止めたようです!初めは此方の事を探ったりしていた様ですが、スレイブに彼方であるモノを換金させたとたん大人しくなりました。」
「おッ!そうか?」
「はい、マスターの言っておられた指示通りに換金をしている現場を彼方に伝わる様に致しました。勿論、其れ以外の情報は彼方には一切与えてはいませんので、マスターの思惑通りになっていると思われます。」
「お~マジか~資金調達のついでで思い付いた、単なる思い付きだったんだがな…遂にあのゴールデン何とかが役に立ったな~捕獲難易度S だったか?俺達のランクであんなの持って行ったら騒ぎになりそうだから扱いに困ってたんだよな…捨てるのも勿体無いし…少女の扱いが良くなったし良かったよッ!よ~し、この調子で、オークション本番は確り頼むな!」
「はいマスター!ゴールデンサラマンダーオオムカデは皇国では、難度SSで取り引きされており、今回金貨2.500枚での買取りになりました 。」
「マジか~最初は2.000枚とかじゃなかったか?」
「やはり地域によって、違うようです。流石マスターです!」
「あぁそうだよな~でも、偶々だよ…マジで。」
「マスターは直接参加されないのですか?」
「面白そうだから一応、会場には行くけど…御偉いさんも来るみたいだし…俺はその他大勢に紛れて顔を出すから、落札はメルに任せるよ!!くれぐれも俺の配下だとバレない様にな!」
「了解しましたマスター!今回はディアンにマスターの身代りをさせるつもりでいますが、問題ないでしょうか?」
「そうだな…いいんじゃないか?因みにディアンは冒険者ランク幾つになったんだ?」
「はい、ディアンは既にS ランクを取得し、私達のリーダーとして登録してあります。私とスレイブは、現在A ランクで、パーティー名は、『空の騎士団』と名乗っています。依頼は片手間にしていますし…勿論、素顔は仮面や装備で隠しておりますので、マスター達との繋がりを察知される事は御座いません。」
「何ッ…何時の間にッ!自由にしろとは言ったけど…厄介事の依頼とか大丈夫なのか?パーティー名は…捻りがない…俺としては変えてほしいが…お前らには譲れない拘りがあるみたいだから余り口出ししたくは無いが…もうちょっと自由にしていいんだぞ?」
「!!其れでしたら、創造神の親衛…」
「ご免なさい今ので十分です…俺が間違ってたよ!今のままで十分に素晴らしいパーティー名じゃないかッ!絶対今のままの方が格好いいよ!!」
「…そうですか…分かりました、マスターがそう言って下さるなら……其れで、依頼の件なのですが、指命依頼は基本的には無視していると言うか、私達はギルドに直接出向かずに、隠密能力が高く、冒険者では無いベリルに討伐報告を頼んでいますので、職員や依頼者に拘束されたり等は御座いません。其れでも絡んでくる者には其なりの対応をしていますので問題御座いません。」
「やっぱり有るのか…面倒だな…」
「えぇ…マスターの言っていた様に、政治利用したい者や自分の小飼にしようと企み、接触をしようとする者達が幾らか居るようです。しかし、最近…若干では有りますが…A やB ランクの冒険者が増えてきたので、そう言った依頼が分散して減ってきてはいます。」
「ふぅ~ん…まぁいいや!!」
ソラ達が話していると、部屋の外から騒がしい足音と話し声が聞こえてきた。
バタバタバタッ! バンバン!
「パ~パ~ママが帰ってきたよ~お昼の時間だよ~」
「おひるだよ~」
「し~ホタル、ユキ様、ソラ様達は今、大事なお話をされていますので…」
部屋の外の声は子供達とセシルの様だ、ソラは椅子から立ち上がり一度背伸びをすると、メルに今日はこの辺にしようと言って部屋のドアを開けると、子供達がソラに突進してきた。
「おっとぉ~二人とも元気イッパイだな~!ユキ~ホタルも呼びに来てくれてありがとうな~セシルも子供達の相手してくれてありがとうな!」
「お話はもう良いのですか?」
「あぁ、殆ど報告を聞いていただけだから。」
「早く~ママ達が待ってるよ~」
「おなかがすいたらおひるなんだよ~」
「ホタルのお腹は正確に時間が分かるのか~スゴいな~!!そうだな~俺もお腹空いたな~よし行くぞッ!」
ソラは子供達を抱えて妻達の待つ部屋へと向かった。
最後まで、読んでくださりありがとう御座います。次回も是非暇潰ししていって下さい、宜しくお願いします。
翌日、彼女達は3人共冒険者として生活をして行くなら折角なのでと、今後3人でパーティーを組むことになり、例の女神のダンジョンでもう暫く冒険者としての基礎知識等を学ぶこととなった。現在アヤネ達のレベルは25、ユリは32まで上がっていたのだが、ソラが心配症な為、カレンとエルトナが引き続き交代で引率をしてくれる事に決まった。ソラはソラで前々から村の長達と協議していた、武器職人達の受け入れや、村の存在を世間に公表する準備をして進めると共に、オークションに参加するまでの数日を過ごすこととした。その際、オークションに関しての情報はスレイブやメルの配下である魔獣達から報告を受けていたのだが、その中に、不当に集められた各地の亜人や獣人が幾人か居ることが分かったので、不足している人材集めに丁度いいのでスカウトしようと提案を持ちかけた。資金は今までソラ達が稼いだお金と、村人達の寄付金や元王国の資金等で…まぁソラBOX内の素材を売り払えば其れだけでも小国の国家予算並に有るので問題ないのだが、其を公表すると、村人からの扱いが更に面倒臭いので、少し足らない分を出すだけだからと説明して、表向きには村人皆で、同胞を助け出して村に受け入れる、と言う事で実施することとなった。
帰還から3日後、妹達の出発を見送った後、自室の書斎にてソラは改めてメルからの報告を受けていた、
「メル、オークションについて何か新展はあったか?」
「はい、マスター!今回のオークションには複数の有力な人材が見込めます。しかし、オークションには貴族や高ランクの冒険者が多数参加すると予想されます。余り大量に購入すると、要らぬ問題が発生しかねますので、対象者には悪いですが…ある程度絞り混んだ方が宜しいかと…」
「どんな人材が要るんだ?」
「はい、報告では…部族の長に匹敵すると思われる亜人が1名、後は…非戦闘員ですが薬草などに詳しい兎種とエルフが各2名…どちらも、セシルを除くとこの村に存在しない種ですので、居たら便利かな~と、言う程度ですが候補に上がっています。後は…未成年ですが魔族の者が1名確認されています。」
「魔族?」
「はい、マスターはご存知無いでしょうか?」
「初耳だッ!いったいどんな種族なんだ?」
「えぇ…魔族と言うのは、簡単に説明しますと、亜人の上位の存在…との事です。とは言うものの此は彼等が主張しているだけであって、マスターや私達の様に進化後の上位種と言う訳では御座いません。どちらかと言うと、魔物の上位と言った方がしっくり来る者達だそうです。」
「ん~違いが分からん…確かに亜人は人で、魔物は全くの別物だと思うんだが…彼等は人…亜人の上位と言い張っているって事か?」
「私も始めこそ理解に苦しんだのですが、彼等が人と、分類される亜人の上位と言い張る根拠と言うのが、1つは亜人達が待つ多種多様な個々の特殊能力を持つ事、そして、もう1つが容姿が似ている事、最後に自分達を人だと言う根拠が、自我が有ることです。魔物は自我が無く本能で活動していますので…」
「へ~容姿が似ていて、特殊能力も持っている。更に自我がある!…ならそれって、亜人じゃないのか?何故自分達をあえて上位の存在だ!と、言ってんだ?」
「はい、其は彼等が成人すると、他の種族とはかけ離れた膨大な魔力量を持ち、その多くがいずれ亜人を従える様になるケースが多いから、だそうです。中でも希に魔物すら従える者が居たとか…ですので私は魔物に近いと思ったのです。」
「ん?魔力が関係あるのか?う~ん…魔物ってそんなに魔力持っていたっけ?」
「マスターは、魔物が魔素、魔力の素となる物質で生まれる事はご存知ですよね?」
「あぁ…確かにそんな事を聞いた気がする。確か…エルルーが魔素が多いから魔物が増えすぎて困るって言ってたような…」
「私もこの半年で、この世界の事について…まぁ生物学や科学技術等が殆ど発達していないこの世界での調査は苦労しましたが…幾らかの文献や女神との会話の内容等のマスターの記憶、独自の調査によって調べた…あくまで推測でしか無いのですが…マスターが前に居た世界には無かったこの魔素と言う物質が、私達が想像ていた以上に、万物に多大な影響を及ぼしている、と言う結果が出ました!!しかも、奥様達の様に、元からこの世界に暮らす者達は、其が自然で当然の事なので全く不思議に思ったり調べてみたりなどと考える者が余り居ない様なのです…」
「何か話がそれてないか?…それって長くなる話か?」
「えぇと…止めておきましょうか…」
「ん~一応聞いとく…けど…魔素が魔族と魔物にどう関係しているんだ?」
「先程も言いましたが、そもそも魔素とは、マスターの知識や物語等に登場する設定で言うところの魔力の素、普段目に見えない不確定、或いは特別な存在しか扱えない物質で、科学等では存在を立証する事の難しい不思議物質ですが。この世界の動植物は、今の我々も含まれるのですが、産まれながらにして体内に魔素を含んでいます。なのでコツやイメージさえ分かってしまえば、単純かつ威力の小さな…例えは火を起こすだけなどであれば、誰でも扱える様になる事が分かっています。」
「えッ!誰でも扱えるの?」
「はい、一般の村人達が扱えないのは、単にレベルが低すぎるだけだと思われます!其に、情報伝達の方法が限られる為、情報が余り広まらない事も原因ですね…他にも原因は御座いますが…兎に角弱すぎて魔力を制御出来ていません。」
「他の原因?」
「はい、其は、種族の違いです!この世界で、最も魔素、魔力が少ない人類は、私達上位種族を除くと基本的には人族だと言われています。この次が獣人族とドアーフ族、更に次がセシル等のエルフ族やホタル達亜人族と続きます、そして例の魔族が最も魔力が多いとされています。勿論、才能や混血による例外も有りますが…其れ等は順に数が少なくなっていますので、人族は絶対数が多いため突出した者が全体からしたら多いのです。因にディアンやスレイブの下位種族は例外です。そもそも竜人族や神獣は一般的に存在が確認されていませんし、彼等はマスターが"何処か"から召喚で顕現させた特殊個体ですので例外中の例外で含まれません。姿はマスターの想像力と魔力で構築していますので、この世界に同じ様な存在が居るか分かりませんし…伝説等で語られているのも史実とは限りません、誰かの作り話の可能性も有りますから…一応存在しないと断言はしませんが…」
「…何と無く…分かったような…」
「話がまた脱線しましたが…調査の結果、生物として最も魔素が多いのは魔物です!ほぼすべて魔素と言っても過言では有りません。彼等は生まれた時点で独自の能力を使いこなし、本能で他者を襲い、倒されると土では無く時間を掛けて魔素へと戻ってゆきます。討伐部位や素材が残るのは、魔素以外の部分…成長過程で体内に取り込んだものだと考えられます。後は…他の生物を概して繁殖する者、ゴブリンやオークはその辺に落ちているゴミや何かの死骸等を手当たり次第に取り込んでいますし…其で魔素化が遅いのではと考えています。ダンジョン等では、繁殖ではなく地中に溜まった魔素から一定時間で瞬時に魔物が誕生するので、死亡後も割と早く魔素へと戻り、取り込んだ部位だけが残ります…女神様のダンジョンは別でしょうが何故同じ場所に同じ魔物が生まれるのか等はわかっていません…何か特別な法則や力が働いているのかもしれません。そして魔族はと言うと、彼等は成人すると飛躍的に魔力が多くなり、魔物並の割合になり、本来人類の敵である魔物すら従え、闘争本能で他者を傷付けて己の糧とする傾向が強くなります。」
「其で魔物に近いと存在だと?」
「はいマスター」
「ん~そんなに狂暴なら何故オークションに出展されているんだ?」
「どうやら、まだ成人していないのも理由だと思いますが、魔道具を使って体内の魔力を放出し続け、溜め込ませない様な道具を使っているのでは無いかと…」
「そんな奴を連れて来て大丈夫なのか?」
「マスターや私達が居るので問題有りませんし、知らない何処かで何かの切っ掛けで暴れるのは面白くないかと…出来れば確り管理して側に置いておくのが安全ですし、従うなら良い駒…戦力にもなるかと…」
「…そう上手く行くかな~其に知らない何処かでって言うけど、めっちゃ遠い国じゃん?暴れても俺達には影響ないんでないか?」
「甘いですマスター」
「もし、彼の者が帝国の様な軍事国家に捕まったら、いずれ近隣に被害をもたらします。其に話が本当なら、万が一魔物を従えて人類の敵になった場合、女神様からの依頼に影響が出てしまうかも知れません。」
「ん~魔を統べる王みたいな奴か~て言うかそれって魔王じゃん!おらワクワクして…あぁ~分かったよッ!考えておく!」
(ん~最近、メルの知識欲と言うか探求心が凄く強くなったな~特に俺の知らないことを凄く知りたがって仕方がない…まぁ全て俺をサポートするためだから助かってるけど…悪いことじゃないからいいのかな?学園での教師と言う立場も幾らか影響してるのかな~?)
「そう言えば、日本人の少女はどんな具合だ?元気にしているか?乱暴とかされて…」
「フフッ!問題御座いませんマスター。どうやら彼等は忠告通り、手を出すのは止めたようです!初めは此方の事を探ったりしていた様ですが、スレイブに彼方であるモノを換金させたとたん大人しくなりました。」
「おッ!そうか?」
「はい、マスターの言っておられた指示通りに換金をしている現場を彼方に伝わる様に致しました。勿論、其れ以外の情報は彼方には一切与えてはいませんので、マスターの思惑通りになっていると思われます。」
「お~マジか~資金調達のついでで思い付いた、単なる思い付きだったんだがな…遂にあのゴールデン何とかが役に立ったな~捕獲難易度S だったか?俺達のランクであんなの持って行ったら騒ぎになりそうだから扱いに困ってたんだよな…捨てるのも勿体無いし…少女の扱いが良くなったし良かったよッ!よ~し、この調子で、オークション本番は確り頼むな!」
「はいマスター!ゴールデンサラマンダーオオムカデは皇国では、難度SSで取り引きされており、今回金貨2.500枚での買取りになりました 。」
「マジか~最初は2.000枚とかじゃなかったか?」
「やはり地域によって、違うようです。流石マスターです!」
「あぁそうだよな~でも、偶々だよ…マジで。」
「マスターは直接参加されないのですか?」
「面白そうだから一応、会場には行くけど…御偉いさんも来るみたいだし…俺はその他大勢に紛れて顔を出すから、落札はメルに任せるよ!!くれぐれも俺の配下だとバレない様にな!」
「了解しましたマスター!今回はディアンにマスターの身代りをさせるつもりでいますが、問題ないでしょうか?」
「そうだな…いいんじゃないか?因みにディアンは冒険者ランク幾つになったんだ?」
「はい、ディアンは既にS ランクを取得し、私達のリーダーとして登録してあります。私とスレイブは、現在A ランクで、パーティー名は、『空の騎士団』と名乗っています。依頼は片手間にしていますし…勿論、素顔は仮面や装備で隠しておりますので、マスター達との繋がりを察知される事は御座いません。」
「何ッ…何時の間にッ!自由にしろとは言ったけど…厄介事の依頼とか大丈夫なのか?パーティー名は…捻りがない…俺としては変えてほしいが…お前らには譲れない拘りがあるみたいだから余り口出ししたくは無いが…もうちょっと自由にしていいんだぞ?」
「!!其れでしたら、創造神の親衛…」
「ご免なさい今ので十分です…俺が間違ってたよ!今のままで十分に素晴らしいパーティー名じゃないかッ!絶対今のままの方が格好いいよ!!」
「…そうですか…分かりました、マスターがそう言って下さるなら……其れで、依頼の件なのですが、指命依頼は基本的には無視していると言うか、私達はギルドに直接出向かずに、隠密能力が高く、冒険者では無いベリルに討伐報告を頼んでいますので、職員や依頼者に拘束されたり等は御座いません。其れでも絡んでくる者には其なりの対応をしていますので問題御座いません。」
「やっぱり有るのか…面倒だな…」
「えぇ…マスターの言っていた様に、政治利用したい者や自分の小飼にしようと企み、接触をしようとする者達が幾らか居るようです。しかし、最近…若干では有りますが…A やB ランクの冒険者が増えてきたので、そう言った依頼が分散して減ってきてはいます。」
「ふぅ~ん…まぁいいや!!」
ソラ達が話していると、部屋の外から騒がしい足音と話し声が聞こえてきた。
バタバタバタッ! バンバン!
「パ~パ~ママが帰ってきたよ~お昼の時間だよ~」
「おひるだよ~」
「し~ホタル、ユキ様、ソラ様達は今、大事なお話をされていますので…」
部屋の外の声は子供達とセシルの様だ、ソラは椅子から立ち上がり一度背伸びをすると、メルに今日はこの辺にしようと言って部屋のドアを開けると、子供達がソラに突進してきた。
「おっとぉ~二人とも元気イッパイだな~!ユキ~ホタルも呼びに来てくれてありがとうな~セシルも子供達の相手してくれてありがとうな!」
「お話はもう良いのですか?」
「あぁ、殆ど報告を聞いていただけだから。」
「早く~ママ達が待ってるよ~」
「おなかがすいたらおひるなんだよ~」
「ホタルのお腹は正確に時間が分かるのか~スゴいな~!!そうだな~俺もお腹空いたな~よし行くぞッ!」
ソラは子供達を抱えて妻達の待つ部屋へと向かった。
最後まで、読んでくださりありがとう御座います。次回も是非暇潰ししていって下さい、宜しくお願いします。
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気がつくと、俺は森の中に立っていた。目の前には実体化した女神がいて、ここがステータスやスキルの存在する異世界だと告げてくる。女神は俺に特典として【鑑定】と、魔物の『ドロップ急所』が見える眼を与えて消えた。 この世界では、魔物は倒した際に稀にアイテムやスキルを落とす。俺の眼には、魔物の体に赤い光の点が見えた。そこを攻撃して倒せば、【鑑定】で表示されたレアアイテムが確実に手に入るのだ。 俺は実験のために、森でオークに襲われているエルフの少女を見つける。オークのドロップリストには『剛力の腕輪(攻撃力+500)』があった。俺はエルフを助けるというよりも、その腕輪が欲しくてオークの急所を剣で貫く。 オークは光となって消え、俺の手には強力な腕輪が残った。 腰を抜かしていたエルフの少女、リーナは俺の圧倒的な一撃と、伝説級の装備を平然と手に入れる姿を見て、俺に同行を申し出る。 俺は効率よく強くなるために、彼女を前衛の盾役として採用した。 こうして、欲しいドロップ品を狙って魔物を狩り続ける、俺の異世界冒険が始まる。
12/23 HOT男性向け1位
S級クラフトスキルを盗られた上にパーティから追放されたけど、実はスキルがなくても生産力最強なので追放仲間の美少女たちと工房やります
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[第5回ドラゴンノベルス小説コンテスト 最終選考作品]
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この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
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