18 / 18
番外編 とある近衛の夜の警護
しおりを挟む
俺は王宮に勤める近衛兵の1人。
貧乏伯爵家の嫡男のスペアにもなれない三男に生まれた俺は、身を立てるべく騎士を目指した。
幸運なことに剣の才能があったようで、騎士学校も優秀な成績で卒業、2年後には近衛兵に抜擢された。
近衛は王族を直接守り王宮を警備する。騎士の中でも近衛となれる者は貴族に限られている。理由は自国の王族だけではなく、他国の王族や貴賓に失礼がないように礼儀やマナーを身につけていないといけないからだ。
さて近衛になって半年、今夜初めて国王様の寝所の護衛にあたる事になった。
護衛と言っても扉の前で夜通し立ち警備するだけだ。
直接王族の護衛するのは経験豊富なエリート騎士のみで、他は王宮内の安全の為に巡回や部屋の警備にあたっている。もちろんペーペーの俺はその他の人間だ。それなのに半年で国王様の寝所の警備を任されるという事は俺期待されてる?
ちょっと・・・・・・いやかなりドキドキしている。
先輩騎士と2人で寝所の扉の前に立つこと1時間、遠くからぞろぞろと護衛と侍女を引き連れた王妃様が見え、国王様の寝所の手前にある王妃様の寝所へ入られる。もちろん王妃様の寝所の扉の前にも護衛が立っている。
王妃様の護衛はそのまま廊下を引き返して行き、30分経つ頃に国王様が護衛と侍従を連れ、こちらへ来ると思いきや王妃様の寝所へ入って行かれた。
お二人は夫婦だし別に変な事はないが、てっきり自分の寝所から夫婦の寝室に行くものだと思っていたので少し驚いた。いや、もしかしたら王妃様の部屋でお茶でもするのかもしれない。
なるほどと心の中で頷いていたらすぐ扉が開き国王様と王妃様が出て来られ、そのまま俺と先輩が立っている方へと、正確には国王様の寝室の扉へ歩を進め王妃様が目線で開けろと指示を出されたので2人で両扉を開く。
「ご苦労」
この遅い時間でも凛とした佇まいの王妃様は先ほどとは違い髪をおろし、緩くウェーブがかかった金髪を靡かせ寝所へと入られる。それに続いて国王様も中へと入られたのを確認し扉を閉める。
いやー、お二人共成年を迎えられたお子様がいらっしゃるとは思えないほどの麗しさ。つい間近で見惚れてしまった。
・・・・・・でも王妃様何故乗馬スタイル?
しかも片手に乗馬用の鞭。
あれ?国王様いつも首輪してたっけ?頬と耳赤らんでた気がする。
うそーーーーーん!?
えっ?えっ?まさかアッチ?ソッチ?王妃様は夜は女王様⁉うそ、似合い過ぎる!あの凛としたお姿で振るう鞭、見下す眼差し、ヤベェ俺新しい扉を開きそう。
「おい」
「は、はいっ!」
妄想に耽っていたら先輩に声をかけられ慌てて返事をする。
「お前ここは今日初めてだったな」
ビシッ
「そうです」
『はうっ』
「分かっていると思うが俺達は部屋の前で護衛が仕事だ。不審者や不測の事態に備えていないといけない。決して部屋の中の物音に意識を持って行くな。そして物音に関して他言無用だ」
ビシッビシッ
『ああっ』
「了解です」
『我慢せい!』
『無理です女王様!お慈悲を・・・・・・お慈悲を下さい!』
『待てができないとは情けない』
『はぁぁぁ!!』
「・・・・・・先輩、どれくらいで慣れましたか?」
『待てと言っただろうが!』
ビシッ!!
『はぅん!』
「・・・・・・1年かな」
『もっと!』
「・・・・・・すみません、トイレ行って来てもいいですか?」
『もっと強くお願いします!』
「・・・・・・早く戻って来いよ」
『・・・・・・ぅ゙!』
「うっす」
達観した目を向けられながら腰を引きトイレに向かう。
寝所の護衛は色んなものが鍛えられそうだ。
貧乏伯爵家の嫡男のスペアにもなれない三男に生まれた俺は、身を立てるべく騎士を目指した。
幸運なことに剣の才能があったようで、騎士学校も優秀な成績で卒業、2年後には近衛兵に抜擢された。
近衛は王族を直接守り王宮を警備する。騎士の中でも近衛となれる者は貴族に限られている。理由は自国の王族だけではなく、他国の王族や貴賓に失礼がないように礼儀やマナーを身につけていないといけないからだ。
さて近衛になって半年、今夜初めて国王様の寝所の護衛にあたる事になった。
護衛と言っても扉の前で夜通し立ち警備するだけだ。
直接王族の護衛するのは経験豊富なエリート騎士のみで、他は王宮内の安全の為に巡回や部屋の警備にあたっている。もちろんペーペーの俺はその他の人間だ。それなのに半年で国王様の寝所の警備を任されるという事は俺期待されてる?
ちょっと・・・・・・いやかなりドキドキしている。
先輩騎士と2人で寝所の扉の前に立つこと1時間、遠くからぞろぞろと護衛と侍女を引き連れた王妃様が見え、国王様の寝所の手前にある王妃様の寝所へ入られる。もちろん王妃様の寝所の扉の前にも護衛が立っている。
王妃様の護衛はそのまま廊下を引き返して行き、30分経つ頃に国王様が護衛と侍従を連れ、こちらへ来ると思いきや王妃様の寝所へ入って行かれた。
お二人は夫婦だし別に変な事はないが、てっきり自分の寝所から夫婦の寝室に行くものだと思っていたので少し驚いた。いや、もしかしたら王妃様の部屋でお茶でもするのかもしれない。
なるほどと心の中で頷いていたらすぐ扉が開き国王様と王妃様が出て来られ、そのまま俺と先輩が立っている方へと、正確には国王様の寝室の扉へ歩を進め王妃様が目線で開けろと指示を出されたので2人で両扉を開く。
「ご苦労」
この遅い時間でも凛とした佇まいの王妃様は先ほどとは違い髪をおろし、緩くウェーブがかかった金髪を靡かせ寝所へと入られる。それに続いて国王様も中へと入られたのを確認し扉を閉める。
いやー、お二人共成年を迎えられたお子様がいらっしゃるとは思えないほどの麗しさ。つい間近で見惚れてしまった。
・・・・・・でも王妃様何故乗馬スタイル?
しかも片手に乗馬用の鞭。
あれ?国王様いつも首輪してたっけ?頬と耳赤らんでた気がする。
うそーーーーーん!?
えっ?えっ?まさかアッチ?ソッチ?王妃様は夜は女王様⁉うそ、似合い過ぎる!あの凛としたお姿で振るう鞭、見下す眼差し、ヤベェ俺新しい扉を開きそう。
「おい」
「は、はいっ!」
妄想に耽っていたら先輩に声をかけられ慌てて返事をする。
「お前ここは今日初めてだったな」
ビシッ
「そうです」
『はうっ』
「分かっていると思うが俺達は部屋の前で護衛が仕事だ。不審者や不測の事態に備えていないといけない。決して部屋の中の物音に意識を持って行くな。そして物音に関して他言無用だ」
ビシッビシッ
『ああっ』
「了解です」
『我慢せい!』
『無理です女王様!お慈悲を・・・・・・お慈悲を下さい!』
『待てができないとは情けない』
『はぁぁぁ!!』
「・・・・・・先輩、どれくらいで慣れましたか?」
『待てと言っただろうが!』
ビシッ!!
『はぅん!』
「・・・・・・1年かな」
『もっと!』
「・・・・・・すみません、トイレ行って来てもいいですか?」
『もっと強くお願いします!』
「・・・・・・早く戻って来いよ」
『・・・・・・ぅ゙!』
「うっす」
達観した目を向けられながら腰を引きトイレに向かう。
寝所の護衛は色んなものが鍛えられそうだ。
219
この作品の感想を投稿する
みんなの感想(1件)
あなたにおすすめの小説
「お前を愛することはない」と言われたお飾りの妻ですが、何か?
あんど もあ
ファンタジー
「お前を愛することはない!」「そんな事を言うために女性の寝室に押し入ったのですか? もう寝るつもりで化粧を落として髪をほどいて寝着に着替えてるのに! 最っ低!」
仕事大好き女が「お飾りの妻最高!」と恋愛感情無しで結婚したらこうなるよね、というお話。
婚約破棄されたけど、どうして王子が泣きながら戻ってくるんですか?
ほーみ
恋愛
「――よって、リリアーヌ・アルフェン嬢との婚約は、ここに破棄とする!」
華やかな夜会の真っ最中。
王子の口から堂々と告げられたその言葉に、場は静まり返った。
「……あ、そうなんですね」
私はにこやかにワイングラスを口元に運ぶ。周囲の貴族たちがどよめく中、口をぽかんと開けたままの王子に、私は笑顔でさらに一言添えた。
「で? 次のご予定は?」
「……は?」
悪役令嬢にざまぁされた王子のその後
柚木崎 史乃
ファンタジー
王子アルフレッドは、婚約者である侯爵令嬢レティシアに窃盗の濡れ衣を着せ陥れようとした罪で父王から廃嫡を言い渡され、国外に追放された。
その後、炭鉱の町で鉱夫として働くアルフレッドは反省するどころかレティシアや彼女の味方をした弟への恨みを募らせていく。
そんなある日、アルフレッドは行く当てのない訳ありの少女マリエルを拾う。
マリエルを養子として迎え、共に生活するうちにアルフレッドはやがて自身の過去の過ちを猛省するようになり改心していった。
人生がいい方向に変わったように見えたが……平穏な生活は長く続かず、事態は思わぬ方向へ動き出したのだった。
婚約破棄が聞こえません
あんど もあ
ファンタジー
私は、真実の愛に目覚めた王子に王立学園の卒業パーティーで婚約破棄を宣言されたらしいです。
私には聞こえないのですが。
王子が目の前にいる? どこに?
どうやら私には王子が見えなくなったみたいです。
※「承石灰」は架空の物質です。実在の消石灰は目に入ると危険ですのでマネしないでね!
突然、婚約破棄を言い渡された私は王子の病気を疑う【短編】
キョウキョウ
恋愛
卒業記念パーティーの最中、ディートリヒ王子から前触れもなく婚約破棄を告げられたオリヴィア。
彼女が最初に取った行動は婚約破棄を嘆くことでもなく、王子の近くに寄り添っている女性を責めることでもなく、医者を呼ぶことだった。
突然の心変わりに、王子の精神病を疑ったからだ。
婚約破棄に至る病、突然の心変わりは一つの病として知られていた。
その婚約破棄喜んで
空月 若葉
恋愛
婚約者のエスコートなしに卒業パーティーにいる私は不思議がられていた。けれどなんとなく気がついている人もこの中に何人かは居るだろう。
そして、私も知っている。これから私がどうなるのか。私の婚約者がどこにいるのか。知っているのはそれだけじゃないわ。私、知っているの。この世界の秘密を、ね。
注意…主人公がちょっと怖いかも(笑)
4話で完結します。短いです。の割に詰め込んだので、かなりめちゃくちゃで読みにくいかもしれません。もし改善できるところを見つけてくださった方がいれば、教えていただけると嬉しいです。
完結後、番外編を付け足しました。
カクヨムにも掲載しています。
愛に代えて鮮やかな花を
ono
恋愛
公爵令嬢エリシア・グローヴナーは、舞踏会の場で王太子アリステアより婚約破棄を言い渡される。
彼の隣には無垢な平民の娘、エヴァンジェリンがいた。
王太子の真実の愛を前にしてエリシアの苦い復讐が叶うまで。
※ハッピーエンドですが、スカッとはしません。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。
王妃様最強\(^o^)/
感想ありがとうございます♪
やはり上に立つ女性は強いですね(^o^)
ストーリーとかけ離れているので割愛していますが飴と鞭を使うお仕置きをする王妃。鞭が強めとだけご報告しておきます(笑)