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うっかり渡っちゃった編
華炎と黒曜と??
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ドーーーーーーーン!!
「おい黒曜!そっちにミスリルゴーレムが行ったぞ!」
「分かってる」
シャッ!
スパン
ドゴン!
「あー足りねぇ!」
「もっと来い」
次々と襲い来るゴーレムを手に持つ棒や槍を軽く振り、ほぼ一撃で屠る2人。息も切らせず全滅させる姿は人ならざる覇気を纏っている。
「あっさり終わってつまんねぇ。次は飛竜の巣を殲滅しに行こうぜ」
「ああ」
山になったゴーレムの残骸の上から赤い羽を広げ飛び立つ少年と、それに続き軽く地を蹴り浮き移動する少年。
およそ魔獣を狩る格好とはいえない赤と黒のちょいダサジャージを着ている。普通そこは鎧などの戦闘スタイルだろうに、ちょっとコンビニ行って来ると言わんばかりの格好である。いや、寧ろ家でゴロゴロして母親に煙たがれるタイプのやつだ。
飛竜の巣に到着すると敵と判断した飛竜が滑空し攻撃しようとするが、赤い羽を炎に変え一回転すると広範囲に炎が広がり飛竜の羽を焼き尽くしボトボトと地面に落ち、飛び立つ前の飛竜と共に波打つ闇に飲まれていく。
「チッ、コイツらも弱ぇな。もっと骨のあるヤツはいないのか?」
「仕方ないだろう。創造神がいない世界でここが一番魔獣が強いんだ」
棒を左右に振りながら不満を口にしているのは鳳凰族の華炎。赤い髪と羽を持つ少し気の強そうな将来イケメンに育つであろう。
もう一人は龍神族の黒曜。黒髪黒目の口数が少なめの精悍なイケメンになりそうな少年だ。
2人共見た目がまだ7、8歳ほどだがしっかりと筋肉がつき醸し出す雰囲気が人とは違う事が分かる。
「これじゃあストレス発散にもならねぇ」
「確かに。でも神域で暴れるわけにはいかないからな」
「あーあー主神が俺の玉藻を間違えて渡らせるから」
2人がこの場所にいる理由、それは仲が良かった玉藻が間違えて渡った事にブチ切れ、鳳凰族の族長で華炎の父親である炎舞が「ここなら何をしてもいい」と言われたからだ。そこで玉藻に会えなくなったイライラを魔獣にぶつけまくっていた。
「・・・・・・むっ、嫌なヤツの気配」
不機嫌さが増した華炎が睨むと大きな岩の上の空間が歪みそこから1人の少年が出てくる。
華炎や黒曜と同じくらいの少年は背にコウモリのような羽を持ち、黒髪から赤い目を覗かせ不敵に笑っている。
「よお久しぶり」
親しい人に向けるような言い方ではあるが、3人の間にはピリリとした空気が流れている。
「何でお前がここに来るんだよマモン」
「もちろん玉藻に会いに・・・・・・って弱っちいヤツの代わりに渡ったんだっけなぁ」
ニヤニヤとするマモンに舌打ちをする。華炎にとっては玉藻にちょっかいを出す敵でしかない。
「そんな事言いに来たのかよ」
「いいや、お前達の悔しがる顔を見に来たんだよ。俺玉藻が渡った世界に降りる事になってなぁ」
「なっ・・・・・・!!」
「おっとやめとけ、お前達だけじゃ俺に勝てないぜ」
「くっ・・・・・・」
戦闘態勢を取るも負けが見えている現状にギリッと奥歯を鳴らし睨みつける。少年の姿をしているが魔人であるマモンは華炎や黒曜よりも長い時を生きている。しかも魔界でも"強欲"の名を持つ7魔人、族長と肩を並べる力を持っているのだ。
「そもそもお前ぐらいの実力のヤツが行くような世界じゃないだろ!あそこは高次元になる予定なんだぞ!」
華炎が言う通り低次元のしかも平和な世界にマモンほどの実力者が行くという事は滅ぼすという事を意味する。
「だって玉藻がいるじゃん?だから今度の魔族襲来の指揮をちょちょいと交代してもらったんだよ」
ちょちょいと交代と言っているが絶対殺して成り代わったと確信を持って睨みつける。
「何が目的なんだ?」
「言ったろ、玉藻がいるから。今は白っこくて可愛いけど成体になったら美人になるだろ。孕ませてじゃんじゃん俺の子を産んでもらうんだよ」
「ハッ、させるかよ!」
華炎がマモンに突くように素早く向けると棒が伸びるがさらりとかわされ、その動作に合わせるよう間合いを詰めた黒曜が槍を横に一閃するも体が黒く霧散する。
「ハハッ悔しいか、悔しいだろ。俺には勝てない、制約があって玉藻のいる世界には行けない。ナイナイだらけだもんな。あー、お前らの悔しがる顔見れたから行くわ」
「「待てっ!!」」
既に半分歪んだ空間に体を入れていたマモンは、バカにするように舌を出し笑い中指を立てながら消えていく。
残された華炎と黒曜はその場で棒と槍で地面を突くと振動が起き、次第に大きくなっていく。
「この世界が崩壊する前に戻るぞ」
「ああ、主神や族長に報告しないとな」
※華炎と黒曜が武器で地面を突いた時に、神力を打ち付けて地下の奥深いところにある核を壊した事で世界自体が存在を保てなくなり崩壊・消滅します。
どの世界も同じですが、高次元になるほど核が硬いので壊すのが大変です。
「おい黒曜!そっちにミスリルゴーレムが行ったぞ!」
「分かってる」
シャッ!
スパン
ドゴン!
「あー足りねぇ!」
「もっと来い」
次々と襲い来るゴーレムを手に持つ棒や槍を軽く振り、ほぼ一撃で屠る2人。息も切らせず全滅させる姿は人ならざる覇気を纏っている。
「あっさり終わってつまんねぇ。次は飛竜の巣を殲滅しに行こうぜ」
「ああ」
山になったゴーレムの残骸の上から赤い羽を広げ飛び立つ少年と、それに続き軽く地を蹴り浮き移動する少年。
およそ魔獣を狩る格好とはいえない赤と黒のちょいダサジャージを着ている。普通そこは鎧などの戦闘スタイルだろうに、ちょっとコンビニ行って来ると言わんばかりの格好である。いや、寧ろ家でゴロゴロして母親に煙たがれるタイプのやつだ。
飛竜の巣に到着すると敵と判断した飛竜が滑空し攻撃しようとするが、赤い羽を炎に変え一回転すると広範囲に炎が広がり飛竜の羽を焼き尽くしボトボトと地面に落ち、飛び立つ前の飛竜と共に波打つ闇に飲まれていく。
「チッ、コイツらも弱ぇな。もっと骨のあるヤツはいないのか?」
「仕方ないだろう。創造神がいない世界でここが一番魔獣が強いんだ」
棒を左右に振りながら不満を口にしているのは鳳凰族の華炎。赤い髪と羽を持つ少し気の強そうな将来イケメンに育つであろう。
もう一人は龍神族の黒曜。黒髪黒目の口数が少なめの精悍なイケメンになりそうな少年だ。
2人共見た目がまだ7、8歳ほどだがしっかりと筋肉がつき醸し出す雰囲気が人とは違う事が分かる。
「これじゃあストレス発散にもならねぇ」
「確かに。でも神域で暴れるわけにはいかないからな」
「あーあー主神が俺の玉藻を間違えて渡らせるから」
2人がこの場所にいる理由、それは仲が良かった玉藻が間違えて渡った事にブチ切れ、鳳凰族の族長で華炎の父親である炎舞が「ここなら何をしてもいい」と言われたからだ。そこで玉藻に会えなくなったイライラを魔獣にぶつけまくっていた。
「・・・・・・むっ、嫌なヤツの気配」
不機嫌さが増した華炎が睨むと大きな岩の上の空間が歪みそこから1人の少年が出てくる。
華炎や黒曜と同じくらいの少年は背にコウモリのような羽を持ち、黒髪から赤い目を覗かせ不敵に笑っている。
「よお久しぶり」
親しい人に向けるような言い方ではあるが、3人の間にはピリリとした空気が流れている。
「何でお前がここに来るんだよマモン」
「もちろん玉藻に会いに・・・・・・って弱っちいヤツの代わりに渡ったんだっけなぁ」
ニヤニヤとするマモンに舌打ちをする。華炎にとっては玉藻にちょっかいを出す敵でしかない。
「そんな事言いに来たのかよ」
「いいや、お前達の悔しがる顔を見に来たんだよ。俺玉藻が渡った世界に降りる事になってなぁ」
「なっ・・・・・・!!」
「おっとやめとけ、お前達だけじゃ俺に勝てないぜ」
「くっ・・・・・・」
戦闘態勢を取るも負けが見えている現状にギリッと奥歯を鳴らし睨みつける。少年の姿をしているが魔人であるマモンは華炎や黒曜よりも長い時を生きている。しかも魔界でも"強欲"の名を持つ7魔人、族長と肩を並べる力を持っているのだ。
「そもそもお前ぐらいの実力のヤツが行くような世界じゃないだろ!あそこは高次元になる予定なんだぞ!」
華炎が言う通り低次元のしかも平和な世界にマモンほどの実力者が行くという事は滅ぼすという事を意味する。
「だって玉藻がいるじゃん?だから今度の魔族襲来の指揮をちょちょいと交代してもらったんだよ」
ちょちょいと交代と言っているが絶対殺して成り代わったと確信を持って睨みつける。
「何が目的なんだ?」
「言ったろ、玉藻がいるから。今は白っこくて可愛いけど成体になったら美人になるだろ。孕ませてじゃんじゃん俺の子を産んでもらうんだよ」
「ハッ、させるかよ!」
華炎がマモンに突くように素早く向けると棒が伸びるがさらりとかわされ、その動作に合わせるよう間合いを詰めた黒曜が槍を横に一閃するも体が黒く霧散する。
「ハハッ悔しいか、悔しいだろ。俺には勝てない、制約があって玉藻のいる世界には行けない。ナイナイだらけだもんな。あー、お前らの悔しがる顔見れたから行くわ」
「「待てっ!!」」
既に半分歪んだ空間に体を入れていたマモンは、バカにするように舌を出し笑い中指を立てながら消えていく。
残された華炎と黒曜はその場で棒と槍で地面を突くと振動が起き、次第に大きくなっていく。
「この世界が崩壊する前に戻るぞ」
「ああ、主神や族長に報告しないとな」
※華炎と黒曜が武器で地面を突いた時に、神力を打ち付けて地下の奥深いところにある核を壊した事で世界自体が存在を保てなくなり崩壊・消滅します。
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