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爆弾は親から剛速球で投げられる
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「体から落とす……」
そう呟くと伊月さんが黙ってしまった。見るとちょっと動揺している。そして俺は気づいてしまった。あの毎日のように繰り返された風呂場での行為はそうだったのだと。半目で伊月さんを覗くと目が泳いでいる。
「伊月さん、説教が1つ追加されました」
「ぐっ」
「え、なになに?」
「こっちの話」
父親が興味を示すけど、人に言う事ではないので口を閉ざす。今ここで言ったら恥ずかしくて死ねる。
「ちょっとお尋ねしますが、「体から~」というのは誰に教えられたのですか?」
飯坂弟の発言に驚いただけだったけど、筒井さんは冷静に聞いていて言葉に引っかかったらしい。さすが弁護士先生!
「パパとママとおじさん!パパとママはね、伊月さんは今ちょっとよそ見してるだけだからって。理久はこんなに可愛いし運命だから会ったらすぐ僕だけ見てくれるようになるって。あとおじさんは運命と番うのが1番の幸せで本当は僕だけを見てるけど周りが邪魔してるだけだって言ってた!あと番ったら一生遊んで暮らせるんでしょ?最高じゃん!超イケメンが番でぇみんなに自慢できるし、セックスも最高なんでしょ?」
「こら理久っ!」
「えーパパもママも言ってたでしょ。僕が伊月さんと番ったら左うちわだって。友達も羨ましがるしご近所さんにも自慢できるって」
飯坂両親が焦って止めているが止まらない。なんだこの親と本人の欲望と思い込み。全然伊月さん本人を見ていないじゃないか。運命の番って本能で好きになるものだと思ってたけどこれは違う。いや、5年間拒否され周りから色々吹き込まれた結果、こんなに拗れてしまったという事なのか。
「話の内容からご両親も契約を守る気は無かったようですね」
メガネの銀フレームをギラリとさせ冷めた目で筒井さんに射抜れた飯坂両親はピシリと動かなくなる。それはそうだ、めっちゃ煽ってたみたいだしな。
「それと、話に出てきたおじさんとは上善正道氏で間違いないですか?」
「そうそう、上善のおじさん!」
ガキッ!
「は?上善だって?」
凄い音が鳴りそちらを見ると、父親が持っていた湯呑みが手の中で砕けていた。声もいつもの軽い感じではなく、地を這うような低く怒りを込めたような声色だ。しかもこの場の空気が重苦しくなった気がする。
「三波先生落ち着いて下さい。あまり威圧を出すとβの方々は萎縮して話せなくなりますので」
筒井さんが窘めると場の空気がフッと緩んだ。あの空気の重さは父親の威圧だったようだ。ホッと息を吐くと伊月さんに背中を撫でられる。いくら父親とはいえαの威圧に体が強張ってしまった。
「こちらが調べた情報によると、あなた方が上善氏と接触し始めたのは最低でも4年以上前、現在に至る迄に何度も会っていますね。その際上善氏に何を吹き込まれたのかは、あなた方の行動ではっきりとしていますし、最近の大学で流れている噂は理久氏が無断で大学構内に侵入し触れ回り、それを上善正道氏の関係者とその娘の葵嬢が関わっているのも先ほど確認できました」
凄い、把握していたのもあるんだろうが、これだけ短時間で調べ上げられるなんてさすが花ノ宮家。
しかし父親は知ってたみたいだけど、上善とは一体誰なんだろう。伊月さんに番わせようとしたり噂を流したり何か利があっての事なんだろうけど……敵対関係にあるとか?
「瀬名どうしたの?」
考えてもよく分からなくてウンウン唸っていたら伊月さんに心配そうな目を向けられてしまった。
「いや、上善って誰かなって。父さんが知ってるみたいだし俺も知ってる人かなーって」
「上善氏の娘なら高校で交流会をした女子校にいたよ。その時やたらと瀬名に話しかけてたけど?」
うむー?交流会は覚えてるんだけど、色んな人に話しかけられて最終的に親衛隊がガードしてたから全く覚えていない。
「いたっけかなぁ……」
「あー、瀬名は自分に必要か必要じゃないか判断して、必要じゃないモノや人は覚えないタイプだから」
なんか父親に酷い言われ方をされた気がするが、実際そうなのでなんとも言えない顔をしてしまう。隣で伊月さんが「奇遇だね、僕もだよ」とキラキラした顔で見てくるが、自分で言うのもなんだがあまり良くないとオモイマスヨ。
「まあ瀬名が上善の娘を必要ない人物だと思ってて良かったよ」
うんうん、と腕を組んで頷いているが、意味わからん。実際誰なんだ?
「実は上善ってさ、美夜きゅんの元婚約者なんだよ」
ぐはっ、特大爆弾キターーーーー!!
「それに僕ら同級生なんだよね~」
追加で爆弾投げて来んなし!
「うん、奪っちゃった♡」
トドメ差しにくんなーーーーー!!
そう呟くと伊月さんが黙ってしまった。見るとちょっと動揺している。そして俺は気づいてしまった。あの毎日のように繰り返された風呂場での行為はそうだったのだと。半目で伊月さんを覗くと目が泳いでいる。
「伊月さん、説教が1つ追加されました」
「ぐっ」
「え、なになに?」
「こっちの話」
父親が興味を示すけど、人に言う事ではないので口を閉ざす。今ここで言ったら恥ずかしくて死ねる。
「ちょっとお尋ねしますが、「体から~」というのは誰に教えられたのですか?」
飯坂弟の発言に驚いただけだったけど、筒井さんは冷静に聞いていて言葉に引っかかったらしい。さすが弁護士先生!
「パパとママとおじさん!パパとママはね、伊月さんは今ちょっとよそ見してるだけだからって。理久はこんなに可愛いし運命だから会ったらすぐ僕だけ見てくれるようになるって。あとおじさんは運命と番うのが1番の幸せで本当は僕だけを見てるけど周りが邪魔してるだけだって言ってた!あと番ったら一生遊んで暮らせるんでしょ?最高じゃん!超イケメンが番でぇみんなに自慢できるし、セックスも最高なんでしょ?」
「こら理久っ!」
「えーパパもママも言ってたでしょ。僕が伊月さんと番ったら左うちわだって。友達も羨ましがるしご近所さんにも自慢できるって」
飯坂両親が焦って止めているが止まらない。なんだこの親と本人の欲望と思い込み。全然伊月さん本人を見ていないじゃないか。運命の番って本能で好きになるものだと思ってたけどこれは違う。いや、5年間拒否され周りから色々吹き込まれた結果、こんなに拗れてしまったという事なのか。
「話の内容からご両親も契約を守る気は無かったようですね」
メガネの銀フレームをギラリとさせ冷めた目で筒井さんに射抜れた飯坂両親はピシリと動かなくなる。それはそうだ、めっちゃ煽ってたみたいだしな。
「それと、話に出てきたおじさんとは上善正道氏で間違いないですか?」
「そうそう、上善のおじさん!」
ガキッ!
「は?上善だって?」
凄い音が鳴りそちらを見ると、父親が持っていた湯呑みが手の中で砕けていた。声もいつもの軽い感じではなく、地を這うような低く怒りを込めたような声色だ。しかもこの場の空気が重苦しくなった気がする。
「三波先生落ち着いて下さい。あまり威圧を出すとβの方々は萎縮して話せなくなりますので」
筒井さんが窘めると場の空気がフッと緩んだ。あの空気の重さは父親の威圧だったようだ。ホッと息を吐くと伊月さんに背中を撫でられる。いくら父親とはいえαの威圧に体が強張ってしまった。
「こちらが調べた情報によると、あなた方が上善氏と接触し始めたのは最低でも4年以上前、現在に至る迄に何度も会っていますね。その際上善氏に何を吹き込まれたのかは、あなた方の行動ではっきりとしていますし、最近の大学で流れている噂は理久氏が無断で大学構内に侵入し触れ回り、それを上善正道氏の関係者とその娘の葵嬢が関わっているのも先ほど確認できました」
凄い、把握していたのもあるんだろうが、これだけ短時間で調べ上げられるなんてさすが花ノ宮家。
しかし父親は知ってたみたいだけど、上善とは一体誰なんだろう。伊月さんに番わせようとしたり噂を流したり何か利があっての事なんだろうけど……敵対関係にあるとか?
「瀬名どうしたの?」
考えてもよく分からなくてウンウン唸っていたら伊月さんに心配そうな目を向けられてしまった。
「いや、上善って誰かなって。父さんが知ってるみたいだし俺も知ってる人かなーって」
「上善氏の娘なら高校で交流会をした女子校にいたよ。その時やたらと瀬名に話しかけてたけど?」
うむー?交流会は覚えてるんだけど、色んな人に話しかけられて最終的に親衛隊がガードしてたから全く覚えていない。
「いたっけかなぁ……」
「あー、瀬名は自分に必要か必要じゃないか判断して、必要じゃないモノや人は覚えないタイプだから」
なんか父親に酷い言われ方をされた気がするが、実際そうなのでなんとも言えない顔をしてしまう。隣で伊月さんが「奇遇だね、僕もだよ」とキラキラした顔で見てくるが、自分で言うのもなんだがあまり良くないとオモイマスヨ。
「まあ瀬名が上善の娘を必要ない人物だと思ってて良かったよ」
うんうん、と腕を組んで頷いているが、意味わからん。実際誰なんだ?
「実は上善ってさ、美夜きゅんの元婚約者なんだよ」
ぐはっ、特大爆弾キターーーーー!!
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