31 / 70
黒幕に明日はないようです
しおりを挟む
マジ……マジ何なの⁉父親が上善から母親を略奪したって事か⁉それめっちゃ根に持たれるヤツじゃん!
「おっと、パパひどーいとか思ってるでしょ?違うよー、元々2人はソリが合わなかったの。Ωはαに従うべきという上善とαに並ぶくらい優秀な美夜きゅんじゃあ衝突するよね。そんな思想だったのを婚約してから分かったって感じ?鷹司家も溺愛している美夜きゅんが「上善より良い人見つけた!」って言うから意をくんで婚約破棄申し入れたんだよ。あ、良い人って僕ね。上善方は鷹司のブランドと美夜きゅんの顔を気に入ってて婚約破棄を渋ってたけど、金積んだらあっさり引いたし。奪ったって言い方が悪かったけど、略奪とかネトラレじゃないからね~」
それだったらいいけど。まさか身近なトコで略奪婚とか嫌すぎる。俺は普通に恋愛して結婚したい。……ってそうなると俺が嫁、嫁かぁ。Ωだから俺が嫁だよな。男なのに嫁、フクザツな響きだ……
つい「嫁……」と呟いてしまうと伊月さんがキラキラした目で見られてしまった。しかも「花ノ宮瀬名……しっくりくるね♡」とかぶつぶつ言っている。妄想の中で俺結婚してる⁉早えよ!
でもそうなると鷹司家や三波家を根に持ってるのは分かるが、花ノ宮家は関係ないよな。何で伊月さんと飯坂弟のごたごたに首を突っ込むんだ?
「それは分かったけど、だからって全く関係無い伊月さん達の事に首を突っ込む必要ないよな?」
「それはね、瀬名だよ」
「へ?俺?」
その一言にみんなが俺を見る。いやいやいや、何でそこに俺が出てくんの?
「予想だけど上善は娘と瀬名を結婚させたいんじゃない?」
「え、ヤダ」
おおぅ、つい脊髄反射で答えてしまった。娘?ダレソレ?親が婚約破棄した相手の娘と結婚なんて何の罰ゲームだ?
「上善は婚約破棄後、鷹司に何度もΩを寄越せって言ってたけどその度に断られてたからね。だから鷹司家から出て嫁に行った美夜きゅんの息子である瀬名に目を付けたんじゃない?婚約破棄を渋った上善の顔を立てて絶縁のていをしていたのが今回仇になったかぁバリバリ……」
言いながら煎餅を食べるのはヤメロ。「いや~これ美味しいですね」とか秘書に言ってんじゃねーよ。
「だからって伊月さん関係ないじゃん」
「いや、宇佐先生の予想通りなら関係あるよ。多分僕が瀬名を手に入れようと動いたのが原因だろうね。上善氏が狙っていたのに横槍を入れられたような感じになってヤキモキしている時に、僕の運命の番が現れこれ幸いと飯坂家を焚き付けたんじゃないかな」
確かにそれだと点と点が線になる。でもそこまでして俺を欲する必要は無いと思うんだが。
「上善氏が鷹司家に固執したのは色んな利益があるからだと思います。子供は優秀なαやΩの可能性が高い。特に鷹司の血を引いているΩというだけで伴侶にと金を積む家が多い。まあ現金だけじゃなく、会社の業務提携や社交界での地位向上も見込めるのでここ10年、業績が芳しくない上善家としては子供をすぐ作らせ赤ん坊のうちから婚約させる気なのでしょう」
まあ、ある程度以上の家だとよくある話ですよと筒井さんが言うが、人を道具としてしか見てない感じは嫌だなぁ。
「昔からある話だよね。名家になるほど優秀な子供を欲しがるから。だから優秀なΩを排出する鷹司、浦霞、越乃の御三家に目を付け申し入れをする。もし婚約が成立した場合、結納金の名目でかなりの金額が包まれるんだよ。あ、これはΩの名家だけで一般家庭は常識の範囲内の金額ですから期待しない方がいいですよ」
飯坂両親が結納金の話で期待に満ちた顔をしていたが、あからさまにがっかりしとる。契約の際にかなりの金額を渡したと聞いていたが、あまりの金額に欲がでたんだろうな。
「それだったら鷹司家に断られたんだったら他の御三家に打診すれば良かったのに」
「その頃に鷹司家以外は釣り合う年齢の子がいなかったんだよ。今の時点でも上は結婚・婚約済、下は10才近く離れているからね。遠縁ならいるかもしれないけど分家にもなれない家は期待できないからね。花ノ宮みたいに血縁を気にしない名家は少ないんだよ」
「花ノ宮家は違うんだ?」
「そうだよ。その代わりうちはコネや家柄が関係無い超実力主義でね、能力が無い人間はずっとヒラのままだし、花ノ宮の名前も名乗れないんだ。当主も候補の中から実力で選ばれる。今の当主は僕の母だよ」
へえ、能力が正当評価しますって謳っている会社でもコネや家柄、贔屓忖度が何かしら作用してたりする。もしそれが本当なら凄い事だ。だからこそ大企業の花ノ宮グループが今でも成長し続けている要因なのかもしれないな。
「上善氏としては外孫である瀬名氏ならば鷹司家を通さず手に入れ易いと思ったのでしょうが、相手が悪かったとしか言いようがありませんね。会見前に渡した資料を元に伊月様から指示を受けて動いておりますので、上善氏の方は明日には決着が着いています」
その話からすると上善の方に何かしら制裁的なものがあるのだろう。聞いたらうへぇとなりそうなので聞かないけども。
「そう?がっつりやっちゃって」
「はい、またその気を起こさないくらい徹底的に」
父親に返事をする伊月さんはそれはもう綺麗な笑顔で頷いていた。
怖っ。
「おっと、パパひどーいとか思ってるでしょ?違うよー、元々2人はソリが合わなかったの。Ωはαに従うべきという上善とαに並ぶくらい優秀な美夜きゅんじゃあ衝突するよね。そんな思想だったのを婚約してから分かったって感じ?鷹司家も溺愛している美夜きゅんが「上善より良い人見つけた!」って言うから意をくんで婚約破棄申し入れたんだよ。あ、良い人って僕ね。上善方は鷹司のブランドと美夜きゅんの顔を気に入ってて婚約破棄を渋ってたけど、金積んだらあっさり引いたし。奪ったって言い方が悪かったけど、略奪とかネトラレじゃないからね~」
それだったらいいけど。まさか身近なトコで略奪婚とか嫌すぎる。俺は普通に恋愛して結婚したい。……ってそうなると俺が嫁、嫁かぁ。Ωだから俺が嫁だよな。男なのに嫁、フクザツな響きだ……
つい「嫁……」と呟いてしまうと伊月さんがキラキラした目で見られてしまった。しかも「花ノ宮瀬名……しっくりくるね♡」とかぶつぶつ言っている。妄想の中で俺結婚してる⁉早えよ!
でもそうなると鷹司家や三波家を根に持ってるのは分かるが、花ノ宮家は関係ないよな。何で伊月さんと飯坂弟のごたごたに首を突っ込むんだ?
「それは分かったけど、だからって全く関係無い伊月さん達の事に首を突っ込む必要ないよな?」
「それはね、瀬名だよ」
「へ?俺?」
その一言にみんなが俺を見る。いやいやいや、何でそこに俺が出てくんの?
「予想だけど上善は娘と瀬名を結婚させたいんじゃない?」
「え、ヤダ」
おおぅ、つい脊髄反射で答えてしまった。娘?ダレソレ?親が婚約破棄した相手の娘と結婚なんて何の罰ゲームだ?
「上善は婚約破棄後、鷹司に何度もΩを寄越せって言ってたけどその度に断られてたからね。だから鷹司家から出て嫁に行った美夜きゅんの息子である瀬名に目を付けたんじゃない?婚約破棄を渋った上善の顔を立てて絶縁のていをしていたのが今回仇になったかぁバリバリ……」
言いながら煎餅を食べるのはヤメロ。「いや~これ美味しいですね」とか秘書に言ってんじゃねーよ。
「だからって伊月さん関係ないじゃん」
「いや、宇佐先生の予想通りなら関係あるよ。多分僕が瀬名を手に入れようと動いたのが原因だろうね。上善氏が狙っていたのに横槍を入れられたような感じになってヤキモキしている時に、僕の運命の番が現れこれ幸いと飯坂家を焚き付けたんじゃないかな」
確かにそれだと点と点が線になる。でもそこまでして俺を欲する必要は無いと思うんだが。
「上善氏が鷹司家に固執したのは色んな利益があるからだと思います。子供は優秀なαやΩの可能性が高い。特に鷹司の血を引いているΩというだけで伴侶にと金を積む家が多い。まあ現金だけじゃなく、会社の業務提携や社交界での地位向上も見込めるのでここ10年、業績が芳しくない上善家としては子供をすぐ作らせ赤ん坊のうちから婚約させる気なのでしょう」
まあ、ある程度以上の家だとよくある話ですよと筒井さんが言うが、人を道具としてしか見てない感じは嫌だなぁ。
「昔からある話だよね。名家になるほど優秀な子供を欲しがるから。だから優秀なΩを排出する鷹司、浦霞、越乃の御三家に目を付け申し入れをする。もし婚約が成立した場合、結納金の名目でかなりの金額が包まれるんだよ。あ、これはΩの名家だけで一般家庭は常識の範囲内の金額ですから期待しない方がいいですよ」
飯坂両親が結納金の話で期待に満ちた顔をしていたが、あからさまにがっかりしとる。契約の際にかなりの金額を渡したと聞いていたが、あまりの金額に欲がでたんだろうな。
「それだったら鷹司家に断られたんだったら他の御三家に打診すれば良かったのに」
「その頃に鷹司家以外は釣り合う年齢の子がいなかったんだよ。今の時点でも上は結婚・婚約済、下は10才近く離れているからね。遠縁ならいるかもしれないけど分家にもなれない家は期待できないからね。花ノ宮みたいに血縁を気にしない名家は少ないんだよ」
「花ノ宮家は違うんだ?」
「そうだよ。その代わりうちはコネや家柄が関係無い超実力主義でね、能力が無い人間はずっとヒラのままだし、花ノ宮の名前も名乗れないんだ。当主も候補の中から実力で選ばれる。今の当主は僕の母だよ」
へえ、能力が正当評価しますって謳っている会社でもコネや家柄、贔屓忖度が何かしら作用してたりする。もしそれが本当なら凄い事だ。だからこそ大企業の花ノ宮グループが今でも成長し続けている要因なのかもしれないな。
「上善氏としては外孫である瀬名氏ならば鷹司家を通さず手に入れ易いと思ったのでしょうが、相手が悪かったとしか言いようがありませんね。会見前に渡した資料を元に伊月様から指示を受けて動いておりますので、上善氏の方は明日には決着が着いています」
その話からすると上善の方に何かしら制裁的なものがあるのだろう。聞いたらうへぇとなりそうなので聞かないけども。
「そう?がっつりやっちゃって」
「はい、またその気を起こさないくらい徹底的に」
父親に返事をする伊月さんはそれはもう綺麗な笑顔で頷いていた。
怖っ。
92
あなたにおすすめの小説
捨てられた生贄オメガ、魔王城で極上の『巣作り』始めます!~不眠症の魔王様、私のクッションで爆睡して溺愛モードに突入~
水凪しおん
BL
「役立たずのオメガ」として冷遇され、血も涙もない魔王への生贄として捨てられたリノ。
死を覚悟して連れてこられた魔王城は、寒くて硬くて、居住性最悪のブラック環境だった!?
「こんなところで寝られるか!」
極限状態で発動したオメガ特有の『巣作り本能』と、神業レベルの裁縫スキルが火を噴く!
ゴミ同然の布切れをフカフカのクッションに、冷たい石床を極上のラグマットにリフォーム。
すると、不眠症で常にイライラしていた魔王ザルドリスが、リノの作った「巣」のあまりの快適さに陥落してしまい……?
「……貴様、私を堕落させる気か」
(※いいえ、ただ快適に寝たいだけです)
殺されるどころか、魔王様に気に入られ、気付けば城中がリノの虜に。
捨てられた生贄オメガが、裁縫一つで魔王城を「世界一のマイホーム」に変える、ほのぼの逆転溺愛ファンタジー!
ブラコンすぎて面倒な男を演じていた平凡兄、やめたら押し倒されました
あと
BL
「お兄ちゃん!一肌脱ぎます!」
完璧公爵跡取り息子許嫁攻め×ブラコン兄鈍感受け
可愛い弟と攻めの幸せのために、平凡なのに面倒な男を演じることにした受け。毎日の告白、束縛発言などを繰り広げ、上手くいきそうになったため、やめたら、なんと…?
攻め:ヴィクター・ローレンツ
受け:リアム・グレイソン
弟:リチャード・グレイソン
pixivにも投稿しています。
ひよったら消します。
誤字脱字はサイレント修正します。
また、内容もサイレント修正する時もあります。
定期的にタグも整理します。
批判・中傷コメントはお控えください。
見つけ次第削除いたします。
性悪なお嬢様に命令されて泣く泣く恋敵を殺りにいったらヤられました
まりも13
BL
フワフワとした酩酊状態が薄れ、僕は気がつくとパンパンパン、ズチュッと卑猥な音をたてて激しく誰かと交わっていた。
性悪なお嬢様の命令で恋敵を泣く泣く殺りに行ったら逆にヤラれちゃった、ちょっとアホな子の話です。
(ムーンライトノベルにも掲載しています)
最強βの俺が偽装Ωになったら、フェロモン無効なのに狂犬王子に求愛されました~前世武道家なので物理で分からせます~
水凪しおん
BL
前世は日本の武道家、今世は平民β(ベータ)のルッツ。
「Ωだって強い」ことを証明するため、性別を偽り「Ω」として騎士団へ入団した彼は、その卓越した身体能力と前世の武術で周囲を圧倒する。
しかし、その強さと堂々とした態度が仇となり、最強のα(アルファ)である第一王子・イグニスの目に止まってしまった!
「お前こそ俺の運命の番だ」
βだからフェロモンなんて効かないのに、なぜかイグニスの熱烈な求愛(物理)攻撃を受ける日々に突入!?
勘違いから始まる、武闘派β×最強王子のドタバタ王宮BLファンタジー!
のほほんオメガは、同期アルファの執着に気付いていませんでした
こたま
BL
オメガの品川拓海(しながわ たくみ)は、現在祖母宅で祖母と飼い猫とのほほんと暮らしている社会人のオメガだ。雇用機会均等法以来門戸の開かれたオメガ枠で某企業に就職している。同期のアルファで営業の高輪響矢(たかなわ きょうや)とは彼の営業サポートとして共に働いている。同期社会人同士のオメガバース、ハッピーエンドです。両片想い、後両想い。攻の愛が重めです。
推しのために、モブの俺は悪役令息に成り代わることに決めました!
華抹茶
BL
ある日突然、超強火のオタクだった前世の記憶が蘇った伯爵令息のエルバート。しかも今の自分は大好きだったBLゲームのモブだと気が付いた彼は、このままだと最推しの悪役令息が不幸な未来を迎えることも思い出す。そこで最推しに代わって自分が悪役令息になるためエルバートは猛勉強してゲームの舞台となる学園に入学し、悪役令息として振舞い始める。その結果、主人公やメインキャラクター達には目の敵にされ嫌われ生活を送る彼だけど、何故か最推しだけはエルバートに接近してきて――クールビューティ公爵令息と猪突猛進モブのハイテンションコミカルBLファンタジー!
アプリで都合のいい男になろうとした結果、彼氏がバグりました
あと
BL
「目指せ!都合のいい男!」
穏やか完璧モテ男(理性で執着を押さえつけてる)×親しみやすい人たらし可愛い系イケメン
攻めの両親からの別れろと圧力をかけられた受け。関係は秘密なので、友達に相談もできない。悩んでいる中、どうしても別れたくないため、愛人として、「都合のいい男」になることを決意。人生相談アプリを手に入れ、努力することにする。しかし、攻めに約束を破ったと言われ……?
攻め:深海霧矢
受け:清水奏
前にアンケート取ったら、すれ違い・勘違いものが1位だったのでそれ系です。
ハピエンです。
ひよったら消します。
誤字脱字はサイレント修正します。
また、内容もサイレント修正する時もあります。
定期的にタグも整理します。
批判・中傷コメントはお控えください。
見つけ次第削除いたします。
自己判断で消しますので、悪しからず。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる