告白してきたヤツを寝取られたらイケメンαが本気で囲ってきて逃げられない

ネコフク

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伊月、愛情表現と嫉妬心が爆発しました

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 爆発しました。




 それはもうビッグバンの如く。






 ―――――伊月さんの愛情表現が。








 そして








 俺の一言で伊月さんの嫉妬心に火を点けてしまって後悔している。




 口は災いのもと。

 みんな発言には気をつけろよ。








 愛情表現が爆発の発端は両思いになったこと。

 互いの気持ちを確かめ合った直後からキスの嵐に見舞われ、体を触る手つきも容赦なく感度を高めるような触り方にシフトチェンジ。
 発する言葉も「可愛い」「好き」「愛してる」が至る所に散りばめられベッドにまで潜り込もうとしてくる始末。さすがに全力拒否して1人で寝たが、思い出してはわーっとなり悶えてしまい寝不足になってしまった。

 次の日大学へ行くと、俺の腰を抱きながらすりすりチュッチュッしている伊月さんを見た登校中の学生から驚きと困惑の悲鳴が聞こえてくる。

「おーおー、小気味良い悲鳴が聞こえてくるなぁ」

「昨日の会見で噂は間違いだって広がるし、やっぱりセナが伊月さんの相手だって分かるだろうからいいんじゃない?」

 隣を歩く神楽と良規さんはそう呑気に話しているが、伊月さんのデレが凄すぎて羞恥心がMAXだ。だってすりすりチュッチュッの合間に「瀬名可愛い」や「口にチューしていい?」とか言ってくるんだぜ?今までの甘さが100だとしたら1000だ。俺、甘さの沼で溺れ死ぬんじゃないか?

 教室に行ったらやはり昨日の会見の話で持ちきりで、さらに伊月さんが俺を教室まで送り届けベタベタして出て行ったのを見てやはり噂はデマだったのだと信じてもらえたようだ。

「会見見たよー」

「花ノ宮先輩ブレてなかったねー三波くん大好きって溢れてたよー」

「運命の番を愛する人の為に拒否、キタコレ!ネタあざっす!」

 席に着くといつもの3人娘がきゃいきゃいとはしゃいで話しかけてくる。最後のセリフは聞き捨てならないが、凄く心配してくれてたからそこには目を瞑ろう。

「んでんで、送ってきた花ノ宮先輩の激甘っぷり、とうとう付き合った?」

「まーな」

「「「きゃー!!」」」

 肯定した途端、教室中が悲鳴と拍手が起こる。みんな気になって聞き耳を立てていたようだ。

「これから甘々生活で胃もたれしそうな予感ですな」

 既に胃もたれしそうなんですが。

「花ノ宮先輩穏和そうだけど嫉妬深そう」

 弟すらダメでしたが何か?

「セックスはねちっこいか激しいかヤッたら感想求む!」

 そんなネタ提供しませんけど?

「「「日々の活力になるわぁ」」」

 怖え、腐女子怖え!俺で活力をチャージすんなし!神楽にしてくれ!

「僕は提供しないよ」

「エスパーかよ」






 昼は噂を払拭するという名目で一番大きな食堂へ行き、頼んだ物をテーブルに並べ座る。もちろん全員チキン南蛮定食だ。
 伊月さんが給餌しようとするのを断りつつ黙々と食べる。ここの食堂に入ってから一挙手一投足見られているが、それが目的なので見られて食べづらいのは我慢する。会見内容も広まっているし伊月さんもいるので前みたいな目で見る学生はいないようだ。

 そりゃな!俺にぴったりくっついて腰に腕を回して食べていれば嫌でも分かるだろうな。つーか、伊月さん片手で器用に食べれるのね。

 そんな事を数日繰り返していたら噂も綺麗さっぱり無くなり、更に伊月さんに近づく女性やΩがいなくなるという相乗効果までもたらしたらしい。良規さんが「こんだけあからさまなのに来るヤツなんてバカか身の程知らずだろ。つーか破滅願望者?」と言ってたが、それでも来るヤツは来るんだよな。誰とは言わないけど。


 ◇◇◇◇◇


 そしてとうとう被験期間が終わる日、俺は伊月さんと一緒に父親の研究所に来ていた。

 最後のデータ取りとアンケートを答え、父親の研究室の隣にある事務作業部屋でコーヒー片手にテーブルを挟みソファーに向かい合って座って父親とこれまでの被験データなどの話をしていた。もちろん伊月さんは俺にみっちりくっついている。

「ところであれから時間経ったけど進展はあったの?」

 データの話が一段落すると前回の話し合いの事に話題が移る。あれから聞いていなかったが、俺も気になっていた。

「話し合いの後、飯坂理久が逃げ出しましたが、明け方マンション周辺で確保しました。それがきっかけか分かりませんが、危機感を持ったようで両親の監視の下家に軟禁状態のようです。それと先日精神鑑定を受ける旨の連絡がありました」

 そうなんだよなぁ。まさかあの後逃亡するとは思わなかった。本当護衛の人達には迷惑かけたよなぁ飯坂弟が。今は親が目を光らせてるみたいだから何とかなるのか?

「それは良かった。アレは精神鑑定受けてしっかり治療しないとダメだよ。運命の番に否定されたαやΩは精神不安定になりやすいからね。すぐにメンタルケアしてればあそこまでならなかったと思うよ」

 周りから吹き込まれたのもあったんだろうけど、あの執着の仕方は5年間のチリツモだったのかもな。やっぱ初動が大事。

「あ、でも自分が可愛いは別かな。あれは周りが可愛いって言うのを素直に受け取ってイタイ感じに仕上がったタイプ?βが多い学校に行ってたみたいだからそこでチヤホヤされたのかな?βばかりだとαやΩって特別視されるからね」

 確かにそれはあるかも。俺や伊月さんの母校みたいにαやΩの比率が高いと顔面偏差値も高くなるからあまり顔ではチヤホヤされない気がする。(※そう思っているのは瀬名だけ)
 その中でも伊月さんは飛び抜けて顔が良かったから人気だったなぁ。(※瀬名もそうだったのに本人は気づいていない)

「良かったね、抑制剤も出来て運命の番とも切れて」

「うん、本当に良かった」

 横にいる伊月さんはそれはもう嬉しそうに笑ってたんだ。この時までは。

 そして次に俺が発した言葉は伊月さんの地雷を踏み抜いてしまった。それはそれは綺麗にズゴンと。

「伊月さんが運命の番じゃなくて俺を選んでくれて良かったけど、そうなると俺の運命の番ってどんな人だろ?変な人だと嫌だなぁ」

「はぁ゙⁉瀬名の運命の番⁉」

「ででででで!!痛い!」

 今まで聞いた事が無い低い声と腰に回していた腕を無意識にギチギチと締付けられ、更に圧らしきものを出している伊月さんを見て言ってはいけない事を言ったのだと悟る。

「ちょっと伊月くん、瀬名が魂抜けそうだから落ち着いて~」

 手をフリフリしながら呑気な父親の声に我に返った伊月さんの腕が緩む。危うく三途の川が見えるとこだったぜ。

「ふふっ、瀬名に運命の番なんていないよ」

 落ち着こうとカップを持った手が震えてますが?めっちゃ動揺しとる。

「え?いるよ。瀬名の運命の番」

 父親の一言に勢いよくテーブルに叩きつけたカップがガシャンと派手に割れる。え、カップってそんなに簡単に割れるもん?

「や……やめてくださいよそんな冗談……」

「冗談じゃないよ~。もう会ってるよ瀬名の運命」

「「えっ」」

 いやいやいや、『運命の番』って会った瞬間分かるもんじゃないのか?今まで一度もそんな事なかったけど?

「瀬名の運命の番はね、百夢もゆだよ」

 はあ!?百夢は弟なんですが!?
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