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お出掛け
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髪色が目立つからと茶色の髪を被せられた。
顔と瞳が目立たないように丸い眼鏡をかけさせられた。
これだけで鏡に映った自分は別人のように見える。
「かわいいな‥」
ベルラードは私を見るとそう言うので戸惑ってしまった。
「あっ、いや、いつもは綺麗だが今日はいつもと違って可愛らしいと‥思ったのだ」
戸惑った私を気遣うように言ったベルラードだが、私はその一言がとても嬉しかった。
「ありがとうございます」
私にとって幼い頃から言われ続けていたのは、
「お母様によく似ていらっしゃいますわね」
「王妃様に生き写しのようですわね」
「日ごとに似てらっしゃいますわね」‥‥
どれも私を見ていない挨拶の一言から始まった。
誰も私を見ていないのではないか‥‥
母を知る人は、ルリアではなく母の子としての私であり、国王の父が最も愛する妃の娘。
私の評価ではない。
私はいつも母に似てる人だった。
けれどベルラードは母を知らない。
ただ目の前にいる今の私を見てくれている。
変装しているが、「かわいい」と言ってくれたのだ。
おかしな話だが、それがなんだか不思議と嬉しく感じた。
「ルリア様、騎士が怪我をした時に使う杖ですが、お役に立つかと思って持って参りました。いかがでしょうか?」
「ヘイルズ、どうもありがとう。助かるわ」
杖があれば負担なく歩ける。
「ヘイルズ!余計な物を持ってきたな」
「殿下、抱えられている方も楽ではありません。自分のことばかりお考えにならないで下さい」
ヘイルズは細かいところまでよく気が利く。
ベルラードにはヘイルズが必要だわ。
アロンは苦笑いしている。
ベルラードは黒髪を隠す為、赤茶色のかつらを被っている。
万が一騒ぎにでもなったら大変だものね‥
でもこの赤茶色の髪はメアリー様と同じ色ね。
この国では多いのかしら‥
「変装の準備がいいのね」
「ああ、こういうことはアロンが得意だから全て用意してくれた」
「まぁ、アロン、ありがとう」
少し照れたように首を振りながら、
「いいえ、カモフラージュは私の得意分野ですから」
にっこりと笑うアロンはいつも穏やかで優しい性格をしている。
ベルラードが信頼するこの二人が側に付いていれば両陛下も安心でしょうね。
馬車に乗り市井へ向かう。
市井ではあまり目立たないように護衛は離れてもらい、ヘイルズだけがすぐ後ろを歩く。
基本ベルラードに抱えられて移動し、商店街の気になった店の前で下ろしてもらう。
「果物も野菜もこの国は本当にカラフルですね」
「ああ、育てる者の腕が良いのだろう」
見ているだけでも楽しい。
民がいきいきと仕事をし楽しそうだわ。
「お嬢さん、このさくらんぼ粒が大きくて甘いよ!食べてごらん」
声を掛けられ、ベルラードをチラッと見ると頷いた。
「ありがとう、いただくわ」
パクリと口に入れれば甘くてみずみずしい。
こんな大粒は贅沢ね。
でも知らない人からの手渡しで食べるなんて、まだ少し慣れない。
毒味役もいないのにすぐ口に入れるなど緊張してしまう。
「美味いか?」
コクっと頷くとベルラードは嬉しそうに、
「店主、そのさくらんぼ、箱ごと全部くれ!」
「全部ですか?これは今日入ってきたばかりの高級品で値が張りますよ!」
「よい、全部買う」
店主は驚きながらも良い客を見つけたとばかりに、
「こっちの西瓜はどうですか?小玉だけど甘いよ!少し高いが味は保証するよ」
「ルリア、食べるか?」
「西瓜ですか?この時期にはまだ早いかと思いましたが」
「お客さん、素人だね!小玉は今甘くて美味いのが出てるよ!」
「そうなのですか?食べたいです」
思わず言えば、ベルラードはまた
「その西瓜も買う!」
と、張り切っている。
余計なことを言うと全部買い占めそうなので店を出ることにした‥‥
ヘイルズが護衛を呼び荷物を運ばせている。
ごめんなさい‥。
杖をついて隣の店を覗くと、手作りのアクセサリーが売られている。
「まぁ、可愛らしい」
「見ていくか?」
頷くとベルラードはまた嬉しそうに笑った。
「まぁ、黒バラがモチーフのアクセサリーがあるのですね?」
「私の手作りですよ!赤やピンクが人気だけど、私は黒バラも素敵だと思うんだけどね」
「ええ、とても綺麗だわ」
「旦那さんの目の色と同じだね」
店主の女性は笑いながら、「旦那さん良い男だねぇ」とまじまじと見ている。
「ここら辺では見かけない良い男だよ」
旦那さんではないが‥他人から見ると並んでいる私達はそう見えるのだろうか。
「奥さんも美人だわ!これは美男美女だね!素敵な夫婦だわ」
夫婦だと思われている‥‥
「妻が気に入ったなら、そのアクセサリーをもらおう」
「まぁ、優しい旦那さんだこと!
黒バラは縁起が悪いという人もいるけど、黒バラの花言葉は永遠の愛という意味があるんだよ。二人にはぴったりだと思うけど」
「‥‥」
なんと言ったらいいか‥‥
「そうか、それは良い花言葉だな」
ベルラードは黒バラのイヤリングとネックレスを買うと、他には黒バラはないかと尋ねた。
「出来上がったばかりの髪飾りがあるけど、大きめで真珠も付けたから高いよ。
店に箔がつくように豪華に仕上げてしまったから」
「ちょうど良い!それをくれ」
「え?本当かい?まぁ、こんな素敵な旦那さんがいて羨ましいよ。奥さん愛されてるねぇ。」
まぁまぁと驚きながら奥に髪飾りを取りに行った。
「ベルラード‥そんなに買わなくてもいいですよ」
「いや、今日の記念だ。俺にも買い物の楽しさを味わわせてくれ。黒バラは夜会に着けたらいいだろう?」
私の欲しい物ばかり買わせてしまって、これではただの買い物になっている。
これでいいのかしら‥‥
私‥ただ楽しんでしまっているわ‥‥
顔と瞳が目立たないように丸い眼鏡をかけさせられた。
これだけで鏡に映った自分は別人のように見える。
「かわいいな‥」
ベルラードは私を見るとそう言うので戸惑ってしまった。
「あっ、いや、いつもは綺麗だが今日はいつもと違って可愛らしいと‥思ったのだ」
戸惑った私を気遣うように言ったベルラードだが、私はその一言がとても嬉しかった。
「ありがとうございます」
私にとって幼い頃から言われ続けていたのは、
「お母様によく似ていらっしゃいますわね」
「王妃様に生き写しのようですわね」
「日ごとに似てらっしゃいますわね」‥‥
どれも私を見ていない挨拶の一言から始まった。
誰も私を見ていないのではないか‥‥
母を知る人は、ルリアではなく母の子としての私であり、国王の父が最も愛する妃の娘。
私の評価ではない。
私はいつも母に似てる人だった。
けれどベルラードは母を知らない。
ただ目の前にいる今の私を見てくれている。
変装しているが、「かわいい」と言ってくれたのだ。
おかしな話だが、それがなんだか不思議と嬉しく感じた。
「ルリア様、騎士が怪我をした時に使う杖ですが、お役に立つかと思って持って参りました。いかがでしょうか?」
「ヘイルズ、どうもありがとう。助かるわ」
杖があれば負担なく歩ける。
「ヘイルズ!余計な物を持ってきたな」
「殿下、抱えられている方も楽ではありません。自分のことばかりお考えにならないで下さい」
ヘイルズは細かいところまでよく気が利く。
ベルラードにはヘイルズが必要だわ。
アロンは苦笑いしている。
ベルラードは黒髪を隠す為、赤茶色のかつらを被っている。
万が一騒ぎにでもなったら大変だものね‥
でもこの赤茶色の髪はメアリー様と同じ色ね。
この国では多いのかしら‥
「変装の準備がいいのね」
「ああ、こういうことはアロンが得意だから全て用意してくれた」
「まぁ、アロン、ありがとう」
少し照れたように首を振りながら、
「いいえ、カモフラージュは私の得意分野ですから」
にっこりと笑うアロンはいつも穏やかで優しい性格をしている。
ベルラードが信頼するこの二人が側に付いていれば両陛下も安心でしょうね。
馬車に乗り市井へ向かう。
市井ではあまり目立たないように護衛は離れてもらい、ヘイルズだけがすぐ後ろを歩く。
基本ベルラードに抱えられて移動し、商店街の気になった店の前で下ろしてもらう。
「果物も野菜もこの国は本当にカラフルですね」
「ああ、育てる者の腕が良いのだろう」
見ているだけでも楽しい。
民がいきいきと仕事をし楽しそうだわ。
「お嬢さん、このさくらんぼ粒が大きくて甘いよ!食べてごらん」
声を掛けられ、ベルラードをチラッと見ると頷いた。
「ありがとう、いただくわ」
パクリと口に入れれば甘くてみずみずしい。
こんな大粒は贅沢ね。
でも知らない人からの手渡しで食べるなんて、まだ少し慣れない。
毒味役もいないのにすぐ口に入れるなど緊張してしまう。
「美味いか?」
コクっと頷くとベルラードは嬉しそうに、
「店主、そのさくらんぼ、箱ごと全部くれ!」
「全部ですか?これは今日入ってきたばかりの高級品で値が張りますよ!」
「よい、全部買う」
店主は驚きながらも良い客を見つけたとばかりに、
「こっちの西瓜はどうですか?小玉だけど甘いよ!少し高いが味は保証するよ」
「ルリア、食べるか?」
「西瓜ですか?この時期にはまだ早いかと思いましたが」
「お客さん、素人だね!小玉は今甘くて美味いのが出てるよ!」
「そうなのですか?食べたいです」
思わず言えば、ベルラードはまた
「その西瓜も買う!」
と、張り切っている。
余計なことを言うと全部買い占めそうなので店を出ることにした‥‥
ヘイルズが護衛を呼び荷物を運ばせている。
ごめんなさい‥。
杖をついて隣の店を覗くと、手作りのアクセサリーが売られている。
「まぁ、可愛らしい」
「見ていくか?」
頷くとベルラードはまた嬉しそうに笑った。
「まぁ、黒バラがモチーフのアクセサリーがあるのですね?」
「私の手作りですよ!赤やピンクが人気だけど、私は黒バラも素敵だと思うんだけどね」
「ええ、とても綺麗だわ」
「旦那さんの目の色と同じだね」
店主の女性は笑いながら、「旦那さん良い男だねぇ」とまじまじと見ている。
「ここら辺では見かけない良い男だよ」
旦那さんではないが‥他人から見ると並んでいる私達はそう見えるのだろうか。
「奥さんも美人だわ!これは美男美女だね!素敵な夫婦だわ」
夫婦だと思われている‥‥
「妻が気に入ったなら、そのアクセサリーをもらおう」
「まぁ、優しい旦那さんだこと!
黒バラは縁起が悪いという人もいるけど、黒バラの花言葉は永遠の愛という意味があるんだよ。二人にはぴったりだと思うけど」
「‥‥」
なんと言ったらいいか‥‥
「そうか、それは良い花言葉だな」
ベルラードは黒バラのイヤリングとネックレスを買うと、他には黒バラはないかと尋ねた。
「出来上がったばかりの髪飾りがあるけど、大きめで真珠も付けたから高いよ。
店に箔がつくように豪華に仕上げてしまったから」
「ちょうど良い!それをくれ」
「え?本当かい?まぁ、こんな素敵な旦那さんがいて羨ましいよ。奥さん愛されてるねぇ。」
まぁまぁと驚きながら奥に髪飾りを取りに行った。
「ベルラード‥そんなに買わなくてもいいですよ」
「いや、今日の記念だ。俺にも買い物の楽しさを味わわせてくれ。黒バラは夜会に着けたらいいだろう?」
私の欲しい物ばかり買わせてしまって、これではただの買い物になっている。
これでいいのかしら‥‥
私‥ただ楽しんでしまっているわ‥‥
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