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ルリアの失踪4
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何度も心が折れかける。
それでも大切な人達を守りたい‥‥
守らなければいけない。
それにベルラードのあの優しい笑顔に早く会いたい。
私を見つけるとパッと花が咲いたような笑顔を見せてくれるから‥‥
そんな彼を見た私の心は誰よりも幸せを感じることができるから‥‥
だからこんな所で、やっぱり私やられるわけにはいかないわ。
「さっさと水を飲ませなさいカリン!
あんたも死にたいの!
レオン、ジェイク、ここを開けて二人を殺しなさい!早く!!」
ガシャンガシャン
「くそっ、何か‥斧を取ってくる」
レオンが走って出て行く。
「ルリア様、私がここへ連れて来てしまったことは謝ります。ですが、必ずベルラード殿下が迎えに来てくださると信じての事です。ここで確実にメアリー様とレオンとジェイクを捕らえてもらう為です。
アロン様には負担をかけてしまいました‥‥
ルリア様、これを‥‥これしか用意できなくて」
太ももに縛りつけた護身用の短剣を私に手渡すと、
「万が一の時は身を守ってください」
「あなたを守るわカリン、大丈夫よ!
短剣でもこんな人達には負けないわ」
顔を上げ外に立つジェイクを見る。
「はは、ルリア様、私は王家の護衛騎士ですよ」
「腐った騎士には負けないわ」
ガシャン!
「随分ですね」
「王家の騎士ではなく、ただの裏切り者でしょう?カリンやアロンをずっと縛りつけてきたフォルター家の回し者。
私にとってただの敵だわ」
バタバタバタッ
「斧持ってきたぞ!」
「早く!」
ガンガンガンガン
「ルリア様、この国に来たことを決して後悔しないでください。あなたが皆に与えた幸せの方がずっと大きいんです!
エマさんとフィナに謝っておいてください」
カタッ
「カリン!!駄目!!」
水を飲もうとしたカリンの手を振り払う。
パリンッ!
「私が‥足手まといになるわけにはいきません‥‥」
カリンの涙は止まらないまま。
その顔を見るだけで胸が締め付けられる。
「足手まといになんてならないわ!
エマとフィナのところに帰るのよ!一緒に!!」
「うぅっ‥‥」
カリンは手をついて頭を下げた。
ガンガンガンガシャン!
「開いた!」
「早くしなさい、ジェイク!」
私は剣を握りしめた‥
カリンは絶対に守る。
バタバタバタバタ!!
「ルリアー!ルリアー!」
地下牢に雪崩のように入り込んで来る。
「ベルラード!!」
「ルリア!間に合って良かった!
こいつらを捕えよ!!」
「ベルラード様はこの女に騙されているのです!目を覚ましてください!」
「メアリー嬢、そなたは何度私のルリアを亡き者にしようとするのだ!
今すぐお前の首を斬ってやりたい」
ベルラードは自分の腰の剣に手をやると、まるで鬼のような形相に変わった。
「私はベルラード様の婚約者だったのですよ!幼い頃から私がお慕いしていたことは知っておられるはず。急に現れたそんな女、ベルラード様に相応しくありませんわ!どうか考え直してください」
「お前を婚約者だと思ったことはない。
俺が愛するのはルリアだけだ。彼女を殺そうとするお前は我が敵。許す気などない!」
剣を振りかざしたベルラードの手をスタンリーが慌てて止める。
「ここでは賛成しない。余罪も含めて話を聞く必要がある。
処罰は他の貴族にも分からせる方がいいだろう。王家を思い通りに操ろうとする者が二度と出ないようにね」
「くそっ!俺はルリアを失うところだったんだぞ!!
はぁぁくそっ‥ヘイルズ!その女を連れて行け。逃さぬようお前が責任を持て」
「かしこまりました。さぁ、メアリー様」
「触らないで!悪いのは私ではないわ、その女よ。やめて、やめなさいよ!
あの女を早く殺してよ!私は何も悪くないわ、私は何もしていないじゃない!
ベルラード様、私は何も悪くないはずです!私は何もしていないわ!!」
メアリーの常軌を逸した叫び声が響いていた。
それでも大切な人達を守りたい‥‥
守らなければいけない。
それにベルラードのあの優しい笑顔に早く会いたい。
私を見つけるとパッと花が咲いたような笑顔を見せてくれるから‥‥
そんな彼を見た私の心は誰よりも幸せを感じることができるから‥‥
だからこんな所で、やっぱり私やられるわけにはいかないわ。
「さっさと水を飲ませなさいカリン!
あんたも死にたいの!
レオン、ジェイク、ここを開けて二人を殺しなさい!早く!!」
ガシャンガシャン
「くそっ、何か‥斧を取ってくる」
レオンが走って出て行く。
「ルリア様、私がここへ連れて来てしまったことは謝ります。ですが、必ずベルラード殿下が迎えに来てくださると信じての事です。ここで確実にメアリー様とレオンとジェイクを捕らえてもらう為です。
アロン様には負担をかけてしまいました‥‥
ルリア様、これを‥‥これしか用意できなくて」
太ももに縛りつけた護身用の短剣を私に手渡すと、
「万が一の時は身を守ってください」
「あなたを守るわカリン、大丈夫よ!
短剣でもこんな人達には負けないわ」
顔を上げ外に立つジェイクを見る。
「はは、ルリア様、私は王家の護衛騎士ですよ」
「腐った騎士には負けないわ」
ガシャン!
「随分ですね」
「王家の騎士ではなく、ただの裏切り者でしょう?カリンやアロンをずっと縛りつけてきたフォルター家の回し者。
私にとってただの敵だわ」
バタバタバタッ
「斧持ってきたぞ!」
「早く!」
ガンガンガンガン
「ルリア様、この国に来たことを決して後悔しないでください。あなたが皆に与えた幸せの方がずっと大きいんです!
エマさんとフィナに謝っておいてください」
カタッ
「カリン!!駄目!!」
水を飲もうとしたカリンの手を振り払う。
パリンッ!
「私が‥足手まといになるわけにはいきません‥‥」
カリンの涙は止まらないまま。
その顔を見るだけで胸が締め付けられる。
「足手まといになんてならないわ!
エマとフィナのところに帰るのよ!一緒に!!」
「うぅっ‥‥」
カリンは手をついて頭を下げた。
ガンガンガンガシャン!
「開いた!」
「早くしなさい、ジェイク!」
私は剣を握りしめた‥
カリンは絶対に守る。
バタバタバタバタ!!
「ルリアー!ルリアー!」
地下牢に雪崩のように入り込んで来る。
「ベルラード!!」
「ルリア!間に合って良かった!
こいつらを捕えよ!!」
「ベルラード様はこの女に騙されているのです!目を覚ましてください!」
「メアリー嬢、そなたは何度私のルリアを亡き者にしようとするのだ!
今すぐお前の首を斬ってやりたい」
ベルラードは自分の腰の剣に手をやると、まるで鬼のような形相に変わった。
「私はベルラード様の婚約者だったのですよ!幼い頃から私がお慕いしていたことは知っておられるはず。急に現れたそんな女、ベルラード様に相応しくありませんわ!どうか考え直してください」
「お前を婚約者だと思ったことはない。
俺が愛するのはルリアだけだ。彼女を殺そうとするお前は我が敵。許す気などない!」
剣を振りかざしたベルラードの手をスタンリーが慌てて止める。
「ここでは賛成しない。余罪も含めて話を聞く必要がある。
処罰は他の貴族にも分からせる方がいいだろう。王家を思い通りに操ろうとする者が二度と出ないようにね」
「くそっ!俺はルリアを失うところだったんだぞ!!
はぁぁくそっ‥ヘイルズ!その女を連れて行け。逃さぬようお前が責任を持て」
「かしこまりました。さぁ、メアリー様」
「触らないで!悪いのは私ではないわ、その女よ。やめて、やめなさいよ!
あの女を早く殺してよ!私は何も悪くないわ、私は何もしていないじゃない!
ベルラード様、私は何も悪くないはずです!私は何もしていないわ!!」
メアリーの常軌を逸した叫び声が響いていた。
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