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女神に頼まれたので村を復興させてみた
二度目の大地
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「という事でとうちゃーく!いやぁ、二人で来るの久しぶりじゃないですか?」
自分の世界だというのに大はしゃぎの女神を、やや呆れた様子で見る。やはり断れば良かったような気がするが、もう遅い。
「じゃあ、行きましょうか。設定は私が散歩してたら貴方をたまたま見つけた。私達はお互いに知らない。良いですね?」
「わかったって。そもそもなんでお前はカフェなんて開いてるんだよ」
聞きはしたが聴かなくても大体予想はつく。なんとなく、とか暇だったとかだろう。そういう女神だ。少なくとも一翔はそう思っていた。
「なんでと言われましても…。せめて一翔さんがいた場所で何かできないかなぁって…」
照れくさそうにしているミーアを見て言葉にはできない感情を一翔は覚えた。
自分のしてきた事を悔やむと同時にあれで良かったとそう思っている自分もいる。
「そ、そんな話は良いんですよ。テレポートしますよ!」
もはやお馴染みとなったテレポートで村の近くまで移動する。村の近くと行っても目視で村が見える程度で、そこそこ歩くことになるのもお馴染みだ。
「相変わらず歩くんだよなぁ」
「急に人が出てきたらびっくりするでしょう。それに私魔法使えない設定ですし」
だから仕方ないでしょ?と顔で訴えかけてくるミーアだが彼女も想定外の距離だったのか体力の少なさも相まって半分程で既にヘトヘトだ。
「もー、むり。テレポート距離間違ってますよこれ。誰ですか座標決めた人」
「お前だっての。そんなに疲れたならもう一回テレポート使えば良いだろ」
「天才ですか!?」
考えてなかったらしくミーアは目を輝かせる。一翔からすれば逆に何故その考えに至らなかったのかがわからなかった。
「やっぱお前馬鹿だろ」
「そんなことありませーん!それじゃあ、もう少し近くまで行きますよ」
その後は特に何のトラブルもなく村に着くことができた。久しぶりの再開に涙する者もいれば驚きの余り腰が抜ける者もいた。
「ほんと、本当に夢みたいです…まさかまた一翔さんに会えるなんて」
「それにしても、散歩中のミライが見つけてくるとはなぁ…」
「ミライ?ミーアじゃなくて?」
割りとポロっと出た言葉なのだがあまりよろしくはなかったはずだ。なんせ本人は正体を隠している。
「や、やだなぁ一翔さん。どこの世界に神様の名前を子供につける親がいるんですか。確かに学生の頃はミーアって呼ばれましたけども…」
「なんだ、名乗ってなったのか?」
「ちらっと言ったかなぁ…言ってないかなぁ程度ですね」
「で、でしたら自己紹介をした方が良いと…良いと思いますよ……フフッ」
事情をある程度理解したリカは一人、笑いを堪える事ができずにいるのだが、勿論それはバンには伝わらない。
「そ、そうですねぇ…じゃあ改めまして、この村でカフェ プオス・スプランタァを経営していますミライです。よろしくお願いします」
「あ、あぁよろしく…お願いします」
「それじゃあミライ、後頼んでいいか?フランクの爺さんに呼ばれてんだ」
「勿論。任せてください?」
それだけ言うとバンは全速力で家屋が並ぶ方へ行ってしまった。並ぶ家屋はこの村の人が増えたことを表しているようなものだ。自分がいた頃よりそれが増えているのを見て一翔はホッと安堵した。
「というか、あのときバンにも顔見られてたのになんで気付かないんだ?」
「普通の人間に私の姿ははっきりと見えないので。それより、案内しますよ、この村を」
「私もお手伝いします、女神様」
小さな体をぴょんぴょんとさせながらリカは笑顔を浮かべる。久しぶりに一翔に会えたこと、女神の側にいれること、その全てがリカにとっては喜びなのだ。
「そう…ね。二人の時間を邪魔するのも悪いですし、案内は任せましょう。私は先に戻って店の支度でもしましょうかね」
それじゃあ、また後で。それだけ言うとミライも店へ戻ってしまった。必然的に一翔とリカの二人だけとなる。
「えっと…い、行きましょうか!」
頬を赤く染め照れくさそうに一翔の手を握るとリカは早足で歩き出す。一翔はただ一つの決心と共にリカの手を握り返した。
一翔がいない間に村は大きく変わっていた。畑は農家が村に住み着いた事によって大きく改良され、住人も数人増えている。
「思ったよりはちゃんと人が来てるな」
「はい。着実にかつての輝きを取り戻して来てはいます。いますが、まだ足りない」
神を祀る土地としてまだ成長途中、ということだ。なによりミライ、もとい女神ミーアには一つの企みがあった。
「これは多分ですけど、女神様は私の住んでいた村の役割もここに持たせようとしてると思うんです」
リカの住んでいた村では巫女一族とは神の次に丁重に扱われる存在である。それだけの使命と責任が降りかかる、大切な人物だ。
「女神様は私にその役割を捨てるようにと以前仰りました。コミノ村はもう無くなっているのだから続けるともないと」
それでもリカが巫女としての使命を全うしようとするのは理由があった。それは、故郷が存在した事実を失わせない為だ。
「せめて私が生きている間だけでも神話の巫女の生き証人になりたいんです。それが、今の私にできる事だから──」
それは既に決めた事だ。女神の為に生きる巫女、それになろうと小さな少女は決めているのだ。小さく怯える少女はもういない。苦しくても、悲しくても笑っていようとするリカは今までよりも大きく感じられた。
「その後からなんです。女神様がバンさんと村についてよく話すようになったのは」
「なぁ、その巫女の使命って、なんなんだ?何をするんだ?」
一度女神直々にその使命を捨てるように勧められたその使命というものの正体に疑問を持たずにはいられなかった。そして、女神ミーアがそう言ったのには訳がある。
「巫女の使命、その一つにこの宝玉を護るというものがあります」
リカは自身の身に宿した宝玉を一翔に見せる。それは美しい、という言葉だけでは表すことのできない魅力を放っていた。
「文字通り、この身に変えてでも護る。他にも数えきれませんが、儀式の生贄にでもなりますし、本来は女神様は私達の身体をお使いになって下界に降臨するとされています」
巫女なんてのは言葉だけだ、実際は人柱と何も変わらない。そう思う者が多いだろう。実際その通りだ。
「怖く…無いのか?」
「怖いですよ。でも、それが私ですから」
先程と同じように笑ってみせたリカを一翔は恐ろしくすら思った。
「とは言いましたが、女神様はそうならないように私を護ってくださいます。だから大丈夫です」
それに、一翔さんがいますから。それがリカの気持ちだ。
改めて強く握った手と共に一翔はリカにこう伝えた。
必ず、守ってみせる───。
ひとしきり回った後に入ったのは例のカフェだ。店主の気分次第では営業してないこのカフェだが今回は無事、営業中に入ることができた。
「はい、いらっしゃいませーって、村見学はもう良いんですか?」
「あぁ、ほんと色々変わっててびっくりしたよ」
「あー、こっちでの一日はあっちでの三時間ですからね。それに魔法の力で作業速度は革命的に違いますし」
「しれっと大事な事言いやがったなおい…」
ミライの言っていることが事実なら、一日来ないだけでこちらでは八日経つことになる。
「言ったじゃないですか。久しぶりに来た親戚のおじさんって」
相変わらずの二人に着いていけないリカは一人置いてけぼりの様子だ。
「ところで、紅茶かコーヒーなんて飲めます?最近は食べ物も出してますけど。あ、リカちゃんはいつもので良い?」
「で、ですから女神様…その呼び方は恐れ多いと…」
女神ミーアの事を崇拝しているリカからすればこの状況はとんでもない事だ。加えて親しげに話しかけられ、名前を呼ばれるとなればこの反応も当然であろう。
この子が、全部わかった上で一翔さんにアタックしたんだから恋って怖いですね、本当に。
「そう言われても、まさか神であることを明かすわけにもいないでしょう?」
そりゃそうだ。そんなことしたらまずバンが死んでしまう。
「で、ですが…。そ、そんなリカちゃんなんて…」
ぼそぼそと小さくなりながら言ったそれはぎりぎり二人の耳に届くかどうかと言った大きさだった。
「それじゃあ、女神ミーアとして、命を下す。私の事は普通に一人の人間として扱うように」
「ふえ!?そそそそそそんな…む、無理ですっ無理ですよ…」
「ほう?女神直々の命を果たせぬと?」
この鬼のような所業はミーアなりの優しさだろうか。少なくとも本人に悪意が無いのは確かである。
「ま、少しずつで良いので。ささ、二人とも座った座った」
「あぁ、じゃあコーヒーで」
「砂糖とミルクは?」
「どっちも一つずつで」
ミライは実に素早い手つきで一翔のコーヒーとまだ何も言っていないはずのリカへのパフェを作り始めた。その間もミライは二人に話しかけるのをやめる様子は無い。
このカフェが人気なのは店主との話す時間という存在も大きい。なんでもない世間話や相談事、日々の愚痴すらもミライは受け止め、優しく話し相手になってくれる。時には共に笑い、悲しみ、時には優しく包み込んでくれる。それがこのプオス・スプランタァの店主ミライなのだ。
「はい、お待たせしました。コーヒーとパフェです。クリーム多目に入れといたからね」
パフェが目の前まで来たリカは目を輝かせると同時に、神性すら帯びているもののようにそれを見つめる。
「リカ……?大丈夫か?」
「だだだ、大丈夫です。パフェ、好きですし…」
「いつもこんな感じなんですよねぇ。それが面白いのか彼もよく連れてくるんですよ」
「バンのやつ…」
「それより、どうですか?二度目のこの世界は」
「空気が美味しいし、リラックスできるし。なんというか安心するよ」
「それは良かった。私も嬉しいです」
そう微笑んだミライと隣で震えるリカ。外で何かしらをしてるであろうバンと共に一翔の生活は再び幕を開ける。そう、この三人と共に
自分の世界だというのに大はしゃぎの女神を、やや呆れた様子で見る。やはり断れば良かったような気がするが、もう遅い。
「じゃあ、行きましょうか。設定は私が散歩してたら貴方をたまたま見つけた。私達はお互いに知らない。良いですね?」
「わかったって。そもそもなんでお前はカフェなんて開いてるんだよ」
聞きはしたが聴かなくても大体予想はつく。なんとなく、とか暇だったとかだろう。そういう女神だ。少なくとも一翔はそう思っていた。
「なんでと言われましても…。せめて一翔さんがいた場所で何かできないかなぁって…」
照れくさそうにしているミーアを見て言葉にはできない感情を一翔は覚えた。
自分のしてきた事を悔やむと同時にあれで良かったとそう思っている自分もいる。
「そ、そんな話は良いんですよ。テレポートしますよ!」
もはやお馴染みとなったテレポートで村の近くまで移動する。村の近くと行っても目視で村が見える程度で、そこそこ歩くことになるのもお馴染みだ。
「相変わらず歩くんだよなぁ」
「急に人が出てきたらびっくりするでしょう。それに私魔法使えない設定ですし」
だから仕方ないでしょ?と顔で訴えかけてくるミーアだが彼女も想定外の距離だったのか体力の少なさも相まって半分程で既にヘトヘトだ。
「もー、むり。テレポート距離間違ってますよこれ。誰ですか座標決めた人」
「お前だっての。そんなに疲れたならもう一回テレポート使えば良いだろ」
「天才ですか!?」
考えてなかったらしくミーアは目を輝かせる。一翔からすれば逆に何故その考えに至らなかったのかがわからなかった。
「やっぱお前馬鹿だろ」
「そんなことありませーん!それじゃあ、もう少し近くまで行きますよ」
その後は特に何のトラブルもなく村に着くことができた。久しぶりの再開に涙する者もいれば驚きの余り腰が抜ける者もいた。
「ほんと、本当に夢みたいです…まさかまた一翔さんに会えるなんて」
「それにしても、散歩中のミライが見つけてくるとはなぁ…」
「ミライ?ミーアじゃなくて?」
割りとポロっと出た言葉なのだがあまりよろしくはなかったはずだ。なんせ本人は正体を隠している。
「や、やだなぁ一翔さん。どこの世界に神様の名前を子供につける親がいるんですか。確かに学生の頃はミーアって呼ばれましたけども…」
「なんだ、名乗ってなったのか?」
「ちらっと言ったかなぁ…言ってないかなぁ程度ですね」
「で、でしたら自己紹介をした方が良いと…良いと思いますよ……フフッ」
事情をある程度理解したリカは一人、笑いを堪える事ができずにいるのだが、勿論それはバンには伝わらない。
「そ、そうですねぇ…じゃあ改めまして、この村でカフェ プオス・スプランタァを経営していますミライです。よろしくお願いします」
「あ、あぁよろしく…お願いします」
「それじゃあミライ、後頼んでいいか?フランクの爺さんに呼ばれてんだ」
「勿論。任せてください?」
それだけ言うとバンは全速力で家屋が並ぶ方へ行ってしまった。並ぶ家屋はこの村の人が増えたことを表しているようなものだ。自分がいた頃よりそれが増えているのを見て一翔はホッと安堵した。
「というか、あのときバンにも顔見られてたのになんで気付かないんだ?」
「普通の人間に私の姿ははっきりと見えないので。それより、案内しますよ、この村を」
「私もお手伝いします、女神様」
小さな体をぴょんぴょんとさせながらリカは笑顔を浮かべる。久しぶりに一翔に会えたこと、女神の側にいれること、その全てがリカにとっては喜びなのだ。
「そう…ね。二人の時間を邪魔するのも悪いですし、案内は任せましょう。私は先に戻って店の支度でもしましょうかね」
それじゃあ、また後で。それだけ言うとミライも店へ戻ってしまった。必然的に一翔とリカの二人だけとなる。
「えっと…い、行きましょうか!」
頬を赤く染め照れくさそうに一翔の手を握るとリカは早足で歩き出す。一翔はただ一つの決心と共にリカの手を握り返した。
一翔がいない間に村は大きく変わっていた。畑は農家が村に住み着いた事によって大きく改良され、住人も数人増えている。
「思ったよりはちゃんと人が来てるな」
「はい。着実にかつての輝きを取り戻して来てはいます。いますが、まだ足りない」
神を祀る土地としてまだ成長途中、ということだ。なによりミライ、もとい女神ミーアには一つの企みがあった。
「これは多分ですけど、女神様は私の住んでいた村の役割もここに持たせようとしてると思うんです」
リカの住んでいた村では巫女一族とは神の次に丁重に扱われる存在である。それだけの使命と責任が降りかかる、大切な人物だ。
「女神様は私にその役割を捨てるようにと以前仰りました。コミノ村はもう無くなっているのだから続けるともないと」
それでもリカが巫女としての使命を全うしようとするのは理由があった。それは、故郷が存在した事実を失わせない為だ。
「せめて私が生きている間だけでも神話の巫女の生き証人になりたいんです。それが、今の私にできる事だから──」
それは既に決めた事だ。女神の為に生きる巫女、それになろうと小さな少女は決めているのだ。小さく怯える少女はもういない。苦しくても、悲しくても笑っていようとするリカは今までよりも大きく感じられた。
「その後からなんです。女神様がバンさんと村についてよく話すようになったのは」
「なぁ、その巫女の使命って、なんなんだ?何をするんだ?」
一度女神直々にその使命を捨てるように勧められたその使命というものの正体に疑問を持たずにはいられなかった。そして、女神ミーアがそう言ったのには訳がある。
「巫女の使命、その一つにこの宝玉を護るというものがあります」
リカは自身の身に宿した宝玉を一翔に見せる。それは美しい、という言葉だけでは表すことのできない魅力を放っていた。
「文字通り、この身に変えてでも護る。他にも数えきれませんが、儀式の生贄にでもなりますし、本来は女神様は私達の身体をお使いになって下界に降臨するとされています」
巫女なんてのは言葉だけだ、実際は人柱と何も変わらない。そう思う者が多いだろう。実際その通りだ。
「怖く…無いのか?」
「怖いですよ。でも、それが私ですから」
先程と同じように笑ってみせたリカを一翔は恐ろしくすら思った。
「とは言いましたが、女神様はそうならないように私を護ってくださいます。だから大丈夫です」
それに、一翔さんがいますから。それがリカの気持ちだ。
改めて強く握った手と共に一翔はリカにこう伝えた。
必ず、守ってみせる───。
ひとしきり回った後に入ったのは例のカフェだ。店主の気分次第では営業してないこのカフェだが今回は無事、営業中に入ることができた。
「はい、いらっしゃいませーって、村見学はもう良いんですか?」
「あぁ、ほんと色々変わっててびっくりしたよ」
「あー、こっちでの一日はあっちでの三時間ですからね。それに魔法の力で作業速度は革命的に違いますし」
「しれっと大事な事言いやがったなおい…」
ミライの言っていることが事実なら、一日来ないだけでこちらでは八日経つことになる。
「言ったじゃないですか。久しぶりに来た親戚のおじさんって」
相変わらずの二人に着いていけないリカは一人置いてけぼりの様子だ。
「ところで、紅茶かコーヒーなんて飲めます?最近は食べ物も出してますけど。あ、リカちゃんはいつもので良い?」
「で、ですから女神様…その呼び方は恐れ多いと…」
女神ミーアの事を崇拝しているリカからすればこの状況はとんでもない事だ。加えて親しげに話しかけられ、名前を呼ばれるとなればこの反応も当然であろう。
この子が、全部わかった上で一翔さんにアタックしたんだから恋って怖いですね、本当に。
「そう言われても、まさか神であることを明かすわけにもいないでしょう?」
そりゃそうだ。そんなことしたらまずバンが死んでしまう。
「で、ですが…。そ、そんなリカちゃんなんて…」
ぼそぼそと小さくなりながら言ったそれはぎりぎり二人の耳に届くかどうかと言った大きさだった。
「それじゃあ、女神ミーアとして、命を下す。私の事は普通に一人の人間として扱うように」
「ふえ!?そそそそそそんな…む、無理ですっ無理ですよ…」
「ほう?女神直々の命を果たせぬと?」
この鬼のような所業はミーアなりの優しさだろうか。少なくとも本人に悪意が無いのは確かである。
「ま、少しずつで良いので。ささ、二人とも座った座った」
「あぁ、じゃあコーヒーで」
「砂糖とミルクは?」
「どっちも一つずつで」
ミライは実に素早い手つきで一翔のコーヒーとまだ何も言っていないはずのリカへのパフェを作り始めた。その間もミライは二人に話しかけるのをやめる様子は無い。
このカフェが人気なのは店主との話す時間という存在も大きい。なんでもない世間話や相談事、日々の愚痴すらもミライは受け止め、優しく話し相手になってくれる。時には共に笑い、悲しみ、時には優しく包み込んでくれる。それがこのプオス・スプランタァの店主ミライなのだ。
「はい、お待たせしました。コーヒーとパフェです。クリーム多目に入れといたからね」
パフェが目の前まで来たリカは目を輝かせると同時に、神性すら帯びているもののようにそれを見つめる。
「リカ……?大丈夫か?」
「だだだ、大丈夫です。パフェ、好きですし…」
「いつもこんな感じなんですよねぇ。それが面白いのか彼もよく連れてくるんですよ」
「バンのやつ…」
「それより、どうですか?二度目のこの世界は」
「空気が美味しいし、リラックスできるし。なんというか安心するよ」
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