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第506話 冥府の王(57)
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竿の部分を左手で握り、香澄が僕の亀頭を見つめている。
カリがすべて露わになるまで包皮を剥かれた僕の哀れな亀頭は、赤紫色に充血して今にも張り裂けんばかりだ。
尿道口からにじみ出る粘液を人差し指の先につけて、香澄がすっと糸を伸ばす。
まるで初めて理科の実験に取り組む小学生のような、異様なほどの熱心さだ。
ひとしきり粘液を伸ばして遊んだ後、香澄が亀頭の上につーっと唾を垂らした。
細かい泡を含んだ唾液が充血した亀頭に滴り落ちると、手のひらでそれを伸ばし、おもむろに表面をさすり始めた。
ひりつく痛みがやがて快感に変わり、僕は無意識のうちに喘いでいた。
「お母さんはね、ハンザキが来てじいちゃんを殺したあの時、ハンザキの一部に憑りつかれたんだと思う。さっき口から出てきた黒い風船みたいなのが、それ。あの黒いのは、お母さんの中でだんだん大きくなって、お母さんを操り、お兄ちゃんを仲間にしようとしてた。香澄、おかしいと思ったのよね。お母さんが病院から帰ってきた時、変な匂いさせてたから。今思うと、あれは、ハンザキと同じ匂いだった」
長い独り言をつぶやきながら、香澄は僕の肉棒を弄ぶのをやめようとしない。
唾と粘液でべとべとに濡れた手のひらで亀頭をこねまわし、もう一方の手で竿の部分をゆっくりとしごいている。
僕は体の中心をつかまれ、腰を突き出して、硬直した姿勢のままだ。
全神経が勃起したペニスに集中し、僕の存在自体がもうそこにしかないような気さえする。
「だから香澄は、お兄ちゃんの躰に入った悪いものも出さなきゃならないの。ほら、気持ちいいでしょ。もっと、気持ちよくしてあげるね」
ソフトクリームを舐めるような感じだった。
香澄が舌で僕のペニスをぞろりと舐め上げ、やがてすっぽりと口に頬張った。
じゅるじゅる音をさせて、頭を前後に動かし始める。
「ああああああっ」
鋭い快感に突き動かされ、僕は香澄の後頭部に手を回し、力いっぱいその顔を股間に押しつけた。
香澄の喉がごぼっと音を立て、膨れ上がった亀頭の先が柔らかい肉にめり込んだ。
どくっ。
腰のあたりで脈動が始まった。
いったん始まると、それはもう止めることができなかった。
どくっ、どくっ、どくっ。
香澄の口の中で僕の分身がはじけた。
尿道を貫いて、大量の液体が迸るのが分かった。
腰砕けになり、よろめいた僕は、見た。
顔を上げた香澄の唇の端から、真っ黒な液体が滴っている。
それを口に含んだまま、香澄が立ち上がる。
そして顔を近づけてくると、僕の口に、黒く濡れた唇を押しつけた。
どろりとした苦いものが、口の中いっぱいに広がった。
口移しでそれを僕に飲ませると、すれすれまで顔を近づけて、香澄が言った。
「それ飲んで、免疫力をつけるんだよ。闇に対する免疫力をね」
カリがすべて露わになるまで包皮を剥かれた僕の哀れな亀頭は、赤紫色に充血して今にも張り裂けんばかりだ。
尿道口からにじみ出る粘液を人差し指の先につけて、香澄がすっと糸を伸ばす。
まるで初めて理科の実験に取り組む小学生のような、異様なほどの熱心さだ。
ひとしきり粘液を伸ばして遊んだ後、香澄が亀頭の上につーっと唾を垂らした。
細かい泡を含んだ唾液が充血した亀頭に滴り落ちると、手のひらでそれを伸ばし、おもむろに表面をさすり始めた。
ひりつく痛みがやがて快感に変わり、僕は無意識のうちに喘いでいた。
「お母さんはね、ハンザキが来てじいちゃんを殺したあの時、ハンザキの一部に憑りつかれたんだと思う。さっき口から出てきた黒い風船みたいなのが、それ。あの黒いのは、お母さんの中でだんだん大きくなって、お母さんを操り、お兄ちゃんを仲間にしようとしてた。香澄、おかしいと思ったのよね。お母さんが病院から帰ってきた時、変な匂いさせてたから。今思うと、あれは、ハンザキと同じ匂いだった」
長い独り言をつぶやきながら、香澄は僕の肉棒を弄ぶのをやめようとしない。
唾と粘液でべとべとに濡れた手のひらで亀頭をこねまわし、もう一方の手で竿の部分をゆっくりとしごいている。
僕は体の中心をつかまれ、腰を突き出して、硬直した姿勢のままだ。
全神経が勃起したペニスに集中し、僕の存在自体がもうそこにしかないような気さえする。
「だから香澄は、お兄ちゃんの躰に入った悪いものも出さなきゃならないの。ほら、気持ちいいでしょ。もっと、気持ちよくしてあげるね」
ソフトクリームを舐めるような感じだった。
香澄が舌で僕のペニスをぞろりと舐め上げ、やがてすっぽりと口に頬張った。
じゅるじゅる音をさせて、頭を前後に動かし始める。
「ああああああっ」
鋭い快感に突き動かされ、僕は香澄の後頭部に手を回し、力いっぱいその顔を股間に押しつけた。
香澄の喉がごぼっと音を立て、膨れ上がった亀頭の先が柔らかい肉にめり込んだ。
どくっ。
腰のあたりで脈動が始まった。
いったん始まると、それはもう止めることができなかった。
どくっ、どくっ、どくっ。
香澄の口の中で僕の分身がはじけた。
尿道を貫いて、大量の液体が迸るのが分かった。
腰砕けになり、よろめいた僕は、見た。
顔を上げた香澄の唇の端から、真っ黒な液体が滴っている。
それを口に含んだまま、香澄が立ち上がる。
そして顔を近づけてくると、僕の口に、黒く濡れた唇を押しつけた。
どろりとした苦いものが、口の中いっぱいに広がった。
口移しでそれを僕に飲ませると、すれすれまで顔を近づけて、香澄が言った。
「それ飲んで、免疫力をつけるんだよ。闇に対する免疫力をね」
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