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ACT10 淫靡な特訓

#17 ハル③

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 リコの乳房は綺麗な釣り鐘型をしている。
 なまじ背が高く、身体全体が細身なだけに、乳房の大きさが強調され、その美しさときたら息を呑むほどだ、
 つんと上を向いたその先端で、金色と銀色の乳首が朝日にまばゆく照り輝いている。
「待て」
 右の乳首に触れようとするリコの手首を握り、ハルは自分のほうへ強引に引き寄せた。
「あ」
 虚を突かれ、よろめくリコ。
 その首に腕を回すと、ハルはリコの形のいい唇に自分のそれを押しつけた。
 半開きになったリコの口に舌を入れ、舌同士を絡ませ合いながら強く吸う。
「あ、いーないーな!」
 アリアが嫉妬混じりに生やしてるのも無視して、リコの熱い舌を存分に味わった。
 その間、ほんの1,2秒のことだろうか。
 唇を放すと、リコは首筋迄真っ赤になっていた。
「ハル…」
 潤んだ瞳でハルを見る。
 まるでうぶな生娘だ。
 ハルは一瞬、そんな感想を抱いた。
 泣く子も黙る元ヤンキーで、しかも変身巨大ヒロインのくせに、リコが時折見せるこの表情。
 これがハルにはたまらない。
 今すぐにもこの場で押し倒し、犬のように四つん這いにさせて尻を抱え、己の一物で貫いてやりたくなる。
「行ってこい」
 リコの瞳の奥に情欲のゆらぎを見て取って、ハルは薄く微笑んだ。
「続きは後だ。敵を倒したら、たっぷり可愛がってやる」
「んもう、ハルったら!」
 地団駄踏んで悔しがるアリア。
「自分だけいいかっこしちゃってさあ! リコさまはアリアのものでもあるんですからね!」
「ならばおまえも褒美にリコを可愛がってやるんだな。この一戦が済んだらその後で」
「もちろんですよお! はじめっからそのつもりですう!」
「ふたりとも、何の話をしてるんだ」
 リコが憮然とした表情で言う。
 そこに、無気味な振動音が聞こえてきた。
「来たぞ」
 振り向くと、潮が引き、砂浜に異変が生じている。
 すり鉢状の大きな穴が開いて、広範囲に砂がくずれはじめているのだ。
「ふたりとも、さがってろ」
 人が変わったように緊迫した声で、リコが言った。
 右手の指で金の乳首をつまみ、きりきりと回しにかかる。
「わっ」
 アリアが両手で目を覆った。
 光が弾け、リコの身体を包み込んだのだ。
 微細な輝く粒子が舞い上がり、その中にリコの裸体が浮かび上がる。
 リコはなぜか恍惚とした表情を顔に浮かべ、薄く目を閉じている。
 美しい。
 と、ハルは思った。
 天使が実在するとしたら、ちょうどこんな感じだろうか。
 今度こそ、変身が始まったのだ。


 
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