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ACT13 怪獣牧場
#23 リコ⑮
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「まずはどっちから? って言っても、まあ、訊くまでもないか」
ホバリングしながら、周囲の状況を確認する。
北に、二頭の猫型怪獣に襲われているアリア。
南に、珍墨彩のキャタピラに踏まれて、ぺしゃんこになりかけているビュンビュン丸。
イオが返事をする前に、リコはすぐに結論づけた。
「先にアリアを助けよう。ドリンク剤はもう一本あるし、これをアリアに飲ませれば、ボス戦が楽になる」
-同感です。ラスボスの珍墨彩相手に、リコひとりというのはあまりおすすめできません。ここはブラック・アリアンと共闘しないと。
「ビュンビュン丸は死なないかな? なんか、あの戦車、さっきからやつの躰の上を何往復もしてるんだけど」
-今更助けが多少遅れたところで、どうもこうもないでしょう。死ぬときは死ぬ。それだけです。
「むう。イオ、おまえって、案外冷たいんだな」
-醜いものは優先順位が低い。ただそれだけです。これは宇宙の法則でもありますからね。
「醜いものは、優先順位が低い、か」
リコは一瞬、遠い目になった。
ふと、一応美女にカウントされる容貌に生まれていて、よかったと思った。
もし自分がふた目と見られないブスだったら、出会った時、イオに瞬殺されていたかもしれない。
あるいはイオは、遥かエウロパの地底海の底から地球を検索する際、最初から美的水準も基準にして宿主をリコに決めたのかもしれなかった。
人工翼をはためかせ、スピードを上げる。
珍墨彩のキャタピラが舞い上げる砂塵を越えると、アリアの姿がはっきり見えてきた。
アリアはメイド服風の装甲を半ば脱がされ、半裸状態になっている。
一頭のクァールが、はだけたアリアの胸元に鼻づらを突っ込み、もう一頭がフレアミニの中に頭を埋めている。
アリアはうつろに目を見開いたまま、抵抗しようともしない。
いや、半開きになった口から舌を垂らし、よだれをあふれさせているところから見ると、どうやら怪物たちに大事な部分を舐めまくられて、すっかり感じてしまっているらしい。
「何やってんだ? あいつ?」
少し離れた所に着地すると、リコは小首をかしげた。
「どうして戦わない? あれじゃ、まるっきり、やられっぱなしじゃないか」
-クァール族の恐ろしいところは、そこです。ほら、あの猫の怪物には、長い触角が生えているでしょう? クァールは、あれで獲物を痺れさせ、抵抗できなくしてしまうのです。リコも、気をつけてください。
「ふむ。飛行モードで来て、正解だったということか」
リコは腰のベルトから、銀のウィップを抜いた。
ダッシュすると翼を広げ、低空飛行で突進する。
アリアの乳首を舐めていた一頭が、気配に気づいて振り返る。
グルルルッ!
肩から生えた二本の触角が、鞭のように伸びてきた。
錐揉み状態で触角攻撃ををかわすリコ。
「くらえ! MILKYキーック!」
純白のマイクロミニからしなやかな右足を伸ばすと、加速度をつけて怪物猫の眉間をブーツの踵で蹴り飛ばす。
ギャオッ!
のけぞる怪物の頸にウィップを巻きつけると、
「地獄に堕ちろ! この雑魚が!」
渾身の放電攻撃を食らわせた。
ブスブスブス…。
口から黒煙を上げて、どさりと引っくり返る雌クァール。
-腸詰帝国のドリンク剤、なかなかのものですね。
イオが感心した。
-放電攻撃なんて、いつのまに覚えたのですか?
「なんとなく」
再び着地すると、リコは手甲で額の汗を拭った。
「イメージ的に、できそうな気がしたんだよ」
ホバリングしながら、周囲の状況を確認する。
北に、二頭の猫型怪獣に襲われているアリア。
南に、珍墨彩のキャタピラに踏まれて、ぺしゃんこになりかけているビュンビュン丸。
イオが返事をする前に、リコはすぐに結論づけた。
「先にアリアを助けよう。ドリンク剤はもう一本あるし、これをアリアに飲ませれば、ボス戦が楽になる」
-同感です。ラスボスの珍墨彩相手に、リコひとりというのはあまりおすすめできません。ここはブラック・アリアンと共闘しないと。
「ビュンビュン丸は死なないかな? なんか、あの戦車、さっきからやつの躰の上を何往復もしてるんだけど」
-今更助けが多少遅れたところで、どうもこうもないでしょう。死ぬときは死ぬ。それだけです。
「むう。イオ、おまえって、案外冷たいんだな」
-醜いものは優先順位が低い。ただそれだけです。これは宇宙の法則でもありますからね。
「醜いものは、優先順位が低い、か」
リコは一瞬、遠い目になった。
ふと、一応美女にカウントされる容貌に生まれていて、よかったと思った。
もし自分がふた目と見られないブスだったら、出会った時、イオに瞬殺されていたかもしれない。
あるいはイオは、遥かエウロパの地底海の底から地球を検索する際、最初から美的水準も基準にして宿主をリコに決めたのかもしれなかった。
人工翼をはためかせ、スピードを上げる。
珍墨彩のキャタピラが舞い上げる砂塵を越えると、アリアの姿がはっきり見えてきた。
アリアはメイド服風の装甲を半ば脱がされ、半裸状態になっている。
一頭のクァールが、はだけたアリアの胸元に鼻づらを突っ込み、もう一頭がフレアミニの中に頭を埋めている。
アリアはうつろに目を見開いたまま、抵抗しようともしない。
いや、半開きになった口から舌を垂らし、よだれをあふれさせているところから見ると、どうやら怪物たちに大事な部分を舐めまくられて、すっかり感じてしまっているらしい。
「何やってんだ? あいつ?」
少し離れた所に着地すると、リコは小首をかしげた。
「どうして戦わない? あれじゃ、まるっきり、やられっぱなしじゃないか」
-クァール族の恐ろしいところは、そこです。ほら、あの猫の怪物には、長い触角が生えているでしょう? クァールは、あれで獲物を痺れさせ、抵抗できなくしてしまうのです。リコも、気をつけてください。
「ふむ。飛行モードで来て、正解だったということか」
リコは腰のベルトから、銀のウィップを抜いた。
ダッシュすると翼を広げ、低空飛行で突進する。
アリアの乳首を舐めていた一頭が、気配に気づいて振り返る。
グルルルッ!
肩から生えた二本の触角が、鞭のように伸びてきた。
錐揉み状態で触角攻撃ををかわすリコ。
「くらえ! MILKYキーック!」
純白のマイクロミニからしなやかな右足を伸ばすと、加速度をつけて怪物猫の眉間をブーツの踵で蹴り飛ばす。
ギャオッ!
のけぞる怪物の頸にウィップを巻きつけると、
「地獄に堕ちろ! この雑魚が!」
渾身の放電攻撃を食らわせた。
ブスブスブス…。
口から黒煙を上げて、どさりと引っくり返る雌クァール。
-腸詰帝国のドリンク剤、なかなかのものですね。
イオが感心した。
-放電攻撃なんて、いつのまに覚えたのですか?
「なんとなく」
再び着地すると、リコは手甲で額の汗を拭った。
「イメージ的に、できそうな気がしたんだよ」
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