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#48 ロリロリ大作戦⑦
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「前々からおかしいと思ってたんだ」
シャーロック・ホームズ、あるいは明智小五郎、あるいは江戸川コナンになった気分で、私は言った。
「いくら引きこもりとはいえ、高校生の机のいちばん目立つところに、小学校の卒業文集が置いてある。これは、明らかに変」
「そ、それは…」
図星なのだろう。邦彦が恥ずかしげに目を伏せた。
「それからこのポスター。これは明らかにダミー。親父さんたちの目をくらますために貼ってあるだけ」
画鋲をはずし、ポスターをはがすと、その下から現れたのは、引き伸ばされた私の写真の数々だった。
卒業アルバムの写真をパソコンに取り込んで、特大サイズに拡大したものである。
体操着に赤ブルマ、ツインテールの小学校時代の私が、妙に生真面目な顔でこっちを見ている。
中にはスク水姿のもあって、粒子が荒いにもかかわらず、こっちにはなんと可憐な胸のぽっちまで写っている。
「これって犯罪じゃね? どうりでいつも最後の最後で射精に至らなかったわけだ。邦彦、おまえ、真正のロリコンだから、大人のあたしの身体じゃ物足りなかったと、実はそういうわけなんだろ?」
勝ち誇った私の言葉をさえぎって、
「違う! それは違うんだ!」
泣き叫ぶように邦彦が激しくかぶりを振った。
「僕はロリコンなんかじゃない! 子どもなら誰を見ても見境なく興奮するわけじゃないんだ!」
「はあ? どういうことだよ?」
「ぼ、僕が好きなのは、あくまでも美咲ちゃんだけなんだ…。いじめられっ子の僕を守ってくれた、あの、強くて凛々しくて、そして可愛かった美咲ちゃん…」
「なんだと?」
聞き捨てにならない台詞だった。
私は邦彦の前に胡坐をかいて座り込むと、その涙で濡れたムーミン顔を下からじろりとねめ上げた。
「美咲はあたしだよ? なんで今のあたしに興奮しないで、ガキの頃のあたしの写真見て興奮するんだよ? 邦彦、おまえ、何か間違ってない?」
「だ、だって」
邦彦が涙目で私を見つめて抗議した。
「それは僕が今の美咲ちゃんにまだ慣れていないから…。僕の中の美咲ちゃんは、ずっと小学生だったから…・だから、慣れればきっと、ちゃんと今の君にも真剣に欲情できると思うんだ」
おいおい。
私はますます不機嫌になった。
じゃあ、今までは、真剣に欲情してなかってことなのかよ?
シャーロック・ホームズ、あるいは明智小五郎、あるいは江戸川コナンになった気分で、私は言った。
「いくら引きこもりとはいえ、高校生の机のいちばん目立つところに、小学校の卒業文集が置いてある。これは、明らかに変」
「そ、それは…」
図星なのだろう。邦彦が恥ずかしげに目を伏せた。
「それからこのポスター。これは明らかにダミー。親父さんたちの目をくらますために貼ってあるだけ」
画鋲をはずし、ポスターをはがすと、その下から現れたのは、引き伸ばされた私の写真の数々だった。
卒業アルバムの写真をパソコンに取り込んで、特大サイズに拡大したものである。
体操着に赤ブルマ、ツインテールの小学校時代の私が、妙に生真面目な顔でこっちを見ている。
中にはスク水姿のもあって、粒子が荒いにもかかわらず、こっちにはなんと可憐な胸のぽっちまで写っている。
「これって犯罪じゃね? どうりでいつも最後の最後で射精に至らなかったわけだ。邦彦、おまえ、真正のロリコンだから、大人のあたしの身体じゃ物足りなかったと、実はそういうわけなんだろ?」
勝ち誇った私の言葉をさえぎって、
「違う! それは違うんだ!」
泣き叫ぶように邦彦が激しくかぶりを振った。
「僕はロリコンなんかじゃない! 子どもなら誰を見ても見境なく興奮するわけじゃないんだ!」
「はあ? どういうことだよ?」
「ぼ、僕が好きなのは、あくまでも美咲ちゃんだけなんだ…。いじめられっ子の僕を守ってくれた、あの、強くて凛々しくて、そして可愛かった美咲ちゃん…」
「なんだと?」
聞き捨てにならない台詞だった。
私は邦彦の前に胡坐をかいて座り込むと、その涙で濡れたムーミン顔を下からじろりとねめ上げた。
「美咲はあたしだよ? なんで今のあたしに興奮しないで、ガキの頃のあたしの写真見て興奮するんだよ? 邦彦、おまえ、何か間違ってない?」
「だ、だって」
邦彦が涙目で私を見つめて抗議した。
「それは僕が今の美咲ちゃんにまだ慣れていないから…。僕の中の美咲ちゃんは、ずっと小学生だったから…・だから、慣れればきっと、ちゃんと今の君にも真剣に欲情できると思うんだ」
おいおい。
私はますます不機嫌になった。
じゃあ、今までは、真剣に欲情してなかってことなのかよ?
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