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第6部 淫蕩のナルシス
#25 反撃の準備
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どうする、杏里・・・?
両手を頭上のバーにロープで固定され、満足に身動きも取れない姿勢で、杏里は自問した。
杏里は一度、外来種に犯されたことがある。
以前在籍していた潮見が丘中学の同級生、山口翔太が外来種だったのだ。
そのときの性交は筆舌に尽くし難いものだった。
1m近い長さの翔太のペニスは、杏里の子宮壁を突き破ったばかりか、内臓を引き裂きながら体腔を貫き、最後には喉から飛び出して、文字通り杏里を串刺しにしてしまったのである。
いくら再生能力が高いタナトスとはいえ、あの修羅場の再現はごめんだった。
しかも今回は由羅の助けが望めないのだ。
無駄に傷つくわけにはいかなかった。
「見れば見るほど、杏里ちゃん、君の裸はいやらしいね」
静かに揺れる杏里の裸体を、欲情に燃える眼で眺めながら、ヤチカがいった。
両性具有特有の中性的な美しさを備えた裸身に比して、その百足を連想させるペニスはいかにも不似合いだ。
今は長さ50cmほどだが、興奮が高まって完全に勃起すれば倍の長さに伸びるだろうことは、容易に想像できる。
あれに貫かれたらおしまいだ。
その思いが強い。
外来種のペニスには逆棘が生えているため、一旦体内に入ると肉茎が萎縮するまで抜けないのである。
楓ちゃんは、どうして平気だったんだろう?
杏里はふと疑問を覚えた。
以前の同級生、高橋楓は、年相応の体型をした、どちらかといえばやせた少女だった。
なのに、外来種である山口翔太と性交を繰り返し、あまつさえ子まで孕んだのである。
翔太のあのペニスで突かれれば、楓の子宮など瞬時に破裂してしまいそうなものなのに・・・。
何かあるのだ。
こちらが深手を負う前に、外来種の挿入を中断させる方法が。
ヤチカはゆっくりとした足取りで、吊るされた杏里の周りを、ぐるぐる回っている。
色々な角度から杏里の裸を眺めて、その漲るエロスを味わっているのだ。
挿入自体から逃れるのは不可能だろう。
両手を縛られている以上、この場から動くことすら許されないのだから。
問題は、挿入後である。
そうか。
杏里の脳裏に、ひとつの考えがひらめいた。
要は、ヤチカのペニスがあれ以上大きくならなければいいのではないか。
いや、むしろ、普通の人間男性のサイズにまで戻してしまえばいいのだ。
おそらく、と思う。
楓もそうしていたのに違いない。
だから彼女は、外来種との度重なる性交でも死なずに済んだのだ。
もっとも、どんな手段を使ったのかまでは、楓も翔もが死んだ今となってはわからないわけだが・・・。
私は、私のやり方でやるしかない。
杏里はそっと唇を噛みしめた。
確かにタナトスには、パトスの持つ高度な殺傷能力はない。
でも、類い稀なる再生能力と、性的魅力を備えているのだ。
今こそ、それを最大限利用すべきときだった。
行くよ、杏里。
杏里は自分にいい聞かせた。
恥ずかしがっちゃダメ。
あなたは今から、もっと淫らなケダモノになるの。
そう、生きのびるために。
決意を固めると、杏里はヤチカのほうに向き直った。
「痛くしないでくれますか?」
震える声でたずねる。
「もちろんさ」
ヤチカが答える。
「僕は君を苦しめたいわけじゃないんだ。一緒に気持ちよくなって、僕の命を受け止めて欲しいだけなんだよ」
「よかった」
杏里は小さく微笑んだ。
「私も、するのは、嫌いじゃない、です」
「はっきりいいなよ。何をするのが、嫌いじゃないんだい?」
「セックス、です」
恥らうように目を背ける。
ヤチカは”言葉”で興奮するらしい。
これまでの流れで、それはわかっていた。
ならば、とことんつきあってやるまでだ。
「君みたいに淫らな中学生は、見たことがないよ」
ヤチカが満足そうにうなずいた。
「父親に、調教、されましたから」
聞こえるか聞こえないかくらいの小声で、杏里はつぶやいた。
半分は本当である。
杏里を最初に犯したのは、擬似家族として暮らしていた頃、父親役を務めていた男だったのだ。
「父親に?」
ヤチカが目を見開く。
「それはすごいな」
「だから、セックスしないと、体が疼いてしまって・・・」
「わかった。君が満足するまで、愛してあげる」
ヤチカの息が再びが荒くなってきていた。
「じゃ、うしろから、お願いできますか?」
恥じらいをたっぷり含ませた声音で、懇願した。
そうして、わざとヤチカのほうに尻を向けてやる。
杏里の尻は、小ぶりながらひどく”そそる”形をしている。
その効果は、杏里自身がいちばんよく知っている。
「いいけど、いきなりバックからだなんて」
ヤチカは少なからず驚いているようだ。
「私、恥ずかしい格好させられると、燃えるんです。犬みたいに地面に這いつくばって、お尻を高く上げて、うしろから、男の人におちんちんで突かれると・・・もう、頭のなかが真っ白になって、お汁が、溢れちゃうんです」
ヤチカの手が震えている。
興奮しているのだ。
「ロープははずせないけれど、バーを下げてあげよう」
そういって、壁際のボタンを操作した。
両手を縛ったロープがたるみ、少し体が楽になる。
杏里はソファに向き直ると、頭を垂れ、その背もたれの部分に両手を突いた。
ヤチカに向かって、高々と尻を上げる。
丸く、きゅっとしまった、肉付きのいい尻だ。
軽く背中を反らすと、みっしりと重い乳房が下に垂れて目の前にきた。
「お願いですから・・・入れる前に、もう少し、いじめてください」
尻をわずかに振りながら、わざと消え入りそうな声を出す。
「どこをいじめてほしいの? はっきりいわなきゃわかんないよ」
早速ヤチカがひっかかってくる。
「いや、いわせないで」
ゆるゆると首を振る。
「いいから、はっきり口にしてごらん。そしたら気持ちよくしてあげるから」
「・・・杏里の、おまんこ・・・、それから、アナルも」
「わかったよ」
ヤチカが背後に立つ気配がする。
目を閉じ、杏里はイメージした。
由羅が、私を犯そうとしている。
丸裸で、無防備な私を。
淫らに尻を掲げて、目の前に性器と肛門を曝け出している私を・・・。
体中に愉悦のさざ波が生じ始めていた。
膣の中が、子宮の奥まで、保護粘液で充たされていく。
タナトスとしての準備が、整い始めたのだった。
両手を頭上のバーにロープで固定され、満足に身動きも取れない姿勢で、杏里は自問した。
杏里は一度、外来種に犯されたことがある。
以前在籍していた潮見が丘中学の同級生、山口翔太が外来種だったのだ。
そのときの性交は筆舌に尽くし難いものだった。
1m近い長さの翔太のペニスは、杏里の子宮壁を突き破ったばかりか、内臓を引き裂きながら体腔を貫き、最後には喉から飛び出して、文字通り杏里を串刺しにしてしまったのである。
いくら再生能力が高いタナトスとはいえ、あの修羅場の再現はごめんだった。
しかも今回は由羅の助けが望めないのだ。
無駄に傷つくわけにはいかなかった。
「見れば見るほど、杏里ちゃん、君の裸はいやらしいね」
静かに揺れる杏里の裸体を、欲情に燃える眼で眺めながら、ヤチカがいった。
両性具有特有の中性的な美しさを備えた裸身に比して、その百足を連想させるペニスはいかにも不似合いだ。
今は長さ50cmほどだが、興奮が高まって完全に勃起すれば倍の長さに伸びるだろうことは、容易に想像できる。
あれに貫かれたらおしまいだ。
その思いが強い。
外来種のペニスには逆棘が生えているため、一旦体内に入ると肉茎が萎縮するまで抜けないのである。
楓ちゃんは、どうして平気だったんだろう?
杏里はふと疑問を覚えた。
以前の同級生、高橋楓は、年相応の体型をした、どちらかといえばやせた少女だった。
なのに、外来種である山口翔太と性交を繰り返し、あまつさえ子まで孕んだのである。
翔太のあのペニスで突かれれば、楓の子宮など瞬時に破裂してしまいそうなものなのに・・・。
何かあるのだ。
こちらが深手を負う前に、外来種の挿入を中断させる方法が。
ヤチカはゆっくりとした足取りで、吊るされた杏里の周りを、ぐるぐる回っている。
色々な角度から杏里の裸を眺めて、その漲るエロスを味わっているのだ。
挿入自体から逃れるのは不可能だろう。
両手を縛られている以上、この場から動くことすら許されないのだから。
問題は、挿入後である。
そうか。
杏里の脳裏に、ひとつの考えがひらめいた。
要は、ヤチカのペニスがあれ以上大きくならなければいいのではないか。
いや、むしろ、普通の人間男性のサイズにまで戻してしまえばいいのだ。
おそらく、と思う。
楓もそうしていたのに違いない。
だから彼女は、外来種との度重なる性交でも死なずに済んだのだ。
もっとも、どんな手段を使ったのかまでは、楓も翔もが死んだ今となってはわからないわけだが・・・。
私は、私のやり方でやるしかない。
杏里はそっと唇を噛みしめた。
確かにタナトスには、パトスの持つ高度な殺傷能力はない。
でも、類い稀なる再生能力と、性的魅力を備えているのだ。
今こそ、それを最大限利用すべきときだった。
行くよ、杏里。
杏里は自分にいい聞かせた。
恥ずかしがっちゃダメ。
あなたは今から、もっと淫らなケダモノになるの。
そう、生きのびるために。
決意を固めると、杏里はヤチカのほうに向き直った。
「痛くしないでくれますか?」
震える声でたずねる。
「もちろんさ」
ヤチカが答える。
「僕は君を苦しめたいわけじゃないんだ。一緒に気持ちよくなって、僕の命を受け止めて欲しいだけなんだよ」
「よかった」
杏里は小さく微笑んだ。
「私も、するのは、嫌いじゃない、です」
「はっきりいいなよ。何をするのが、嫌いじゃないんだい?」
「セックス、です」
恥らうように目を背ける。
ヤチカは”言葉”で興奮するらしい。
これまでの流れで、それはわかっていた。
ならば、とことんつきあってやるまでだ。
「君みたいに淫らな中学生は、見たことがないよ」
ヤチカが満足そうにうなずいた。
「父親に、調教、されましたから」
聞こえるか聞こえないかくらいの小声で、杏里はつぶやいた。
半分は本当である。
杏里を最初に犯したのは、擬似家族として暮らしていた頃、父親役を務めていた男だったのだ。
「父親に?」
ヤチカが目を見開く。
「それはすごいな」
「だから、セックスしないと、体が疼いてしまって・・・」
「わかった。君が満足するまで、愛してあげる」
ヤチカの息が再びが荒くなってきていた。
「じゃ、うしろから、お願いできますか?」
恥じらいをたっぷり含ませた声音で、懇願した。
そうして、わざとヤチカのほうに尻を向けてやる。
杏里の尻は、小ぶりながらひどく”そそる”形をしている。
その効果は、杏里自身がいちばんよく知っている。
「いいけど、いきなりバックからだなんて」
ヤチカは少なからず驚いているようだ。
「私、恥ずかしい格好させられると、燃えるんです。犬みたいに地面に這いつくばって、お尻を高く上げて、うしろから、男の人におちんちんで突かれると・・・もう、頭のなかが真っ白になって、お汁が、溢れちゃうんです」
ヤチカの手が震えている。
興奮しているのだ。
「ロープははずせないけれど、バーを下げてあげよう」
そういって、壁際のボタンを操作した。
両手を縛ったロープがたるみ、少し体が楽になる。
杏里はソファに向き直ると、頭を垂れ、その背もたれの部分に両手を突いた。
ヤチカに向かって、高々と尻を上げる。
丸く、きゅっとしまった、肉付きのいい尻だ。
軽く背中を反らすと、みっしりと重い乳房が下に垂れて目の前にきた。
「お願いですから・・・入れる前に、もう少し、いじめてください」
尻をわずかに振りながら、わざと消え入りそうな声を出す。
「どこをいじめてほしいの? はっきりいわなきゃわかんないよ」
早速ヤチカがひっかかってくる。
「いや、いわせないで」
ゆるゆると首を振る。
「いいから、はっきり口にしてごらん。そしたら気持ちよくしてあげるから」
「・・・杏里の、おまんこ・・・、それから、アナルも」
「わかったよ」
ヤチカが背後に立つ気配がする。
目を閉じ、杏里はイメージした。
由羅が、私を犯そうとしている。
丸裸で、無防備な私を。
淫らに尻を掲げて、目の前に性器と肛門を曝け出している私を・・・。
体中に愉悦のさざ波が生じ始めていた。
膣の中が、子宮の奥まで、保護粘液で充たされていく。
タナトスとしての準備が、整い始めたのだった。
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