45 / 288
第6部 淫蕩のナルシス
#43 辱め
しおりを挟む
いつの頃からだろう。
ベストのボタンをはずし終え、きついブラジャーに絞めつけられた胸を空気に曝した時、杏里はふと思った。
他人に見られることに、興奮を覚えるようになったのは…。
実際、今がそうだった。
見知らぬ老婆に命じられ、その目の前で素肌を晒しながら、杏里は疼くような高ぶりを覚えていた。
ヤチカのせいだろうか。
彼女の手によって、タナトスの潜在能力がMAXまで引き出されてしまったのかもしれない。
「おうおう、立派な乳だこと。これは絶対、中学生のものじゃないねえ」
ブラジャーに押し上げられた杏里の両の乳房を見て、老婆が感心したように言った。
杏里が身に着けているブラジャーは、かろうじて下乳を支える役割を果たしているだけで、乳輪が半分見えてしまっていた。
それが、見られていることを意識したせいなのだろう。
乳首がひとりでに硬く勃起し、今やブラの縁に弾かれてピンと外に飛び出してしまっている。
「呆れたねえ。おまえさん、もう感じてるのかい?」
ただでさえ大きい老婆の眼が、驚きで真ん丸になった。
「見られるだけでそんなに乳首硬くするだなんて…こんな感度のいい子は初めてだよ」
「ま、まだ…脱ぐの…?」
ブラとミニスカートだけの姿になって、杏里はたずねた。
息が荒くなっているように感じるのは、気のせいだろうか。
「ああ。もっと見たいねえ。タナトスのあそこがどうなっているのか、老い先短い私に見せてくれないかねえ」
クックと喉の奥で鳩の鳴き声のような笑い声を立てながら、老婆が答える。
「あ、はい…」
身をよじらせながらスカートを脱ぐと、杏里は極小のビキニパンティの前を、両手で隠した。
早くも股間が濡れ始めている。
そのことが恥ずかしかったのだ。
「こ、これで、どうですか?」
蚊の鳴くような声で、杏里は訊いた。
羞恥心が頭の中で渦巻き、嗜虐的な快感に変わり始めている。
鏡台の鏡に己の裸身を映して自慰に耽る時のように、目蓋の裏にピンク色の靄がかかっていた。
「いいよ、それで。下着は私が取ってあげるから」
老婆が舌なめずりをするように言った。
「え…?」
杏里は目を見開いて、老婆を見返した。
「見せたいんだろう? もっと」
老婆は、まるで杏里の心の中を見抜いているかのようだ。
「おまえさんは、そういう子なんだよ。ヤチカとの交わり、とっくりと見せてもらったけど、杏里、おまえさんほどのナルシストは他にいないね。おまえさんは、その自慢の身体を他人に見られ、弄り回されるのがたまらなく好きなんだ。隠してもだめだよ。ほら、そこ、もう濡れてるんだろ? 匂いでわかるよ。お汁とフェロモンの匂いがぷんぷんするもの。こんなところでお漏らしするなんて、せっかくのセクシーなショーツが台無しじゃないか。でも、気持ちはわかる。14歳でその身体…。すごいとしかいいようがないね。こんな細い胴してるのに、なんだい、そのエロい腰つきは。ちょっと後ろを向いてごらん。そうそう、そんな感じ。ほほう、可愛いお尻だ。大きくもなく、小さくもなく、綺麗なハート形をしているよ。おっぱいもそうだけど、全然垂れていないし、むしろツンと上を向いている。まさに理想の体型だよねえ。タナトスか。なるほどねえ、この身体を見れば、男も女も関係なく、みんな欲情しちゃうわねえ。おまえさんをねじふせて、滅茶苦茶にしてやりたいって、誰もが考えるはずだよねえ。あ、そうそう、ヤチカ、ちょっとこっちに来て、私を手伝っておくれ」」
突然老婆に呼ばれ、不審顏のヤチカが傍にやってくる。
「この子の手首を持って、両手を上に持ち上げるんだ。腋の下までよく見えるようにね」
何でもないことのように、さらりと老婆が言った。
「そ、そんな…」
尻込みするヤチカ。
「別に虐待しようっていうんじゃない。この子がそれを望んでるんだ。なんなら、証拠を見せようか。ほら」
その言葉と同時に、老婆の長い爪が、ブラの縁から突き出た杏里の右の乳首を強く弾いた。
「あんっ!」
鋭い快感が脳天まで突き抜けた気がして、杏里は震え、瞬間的に大きく腰を後ろに引いた。
「どうだい? ヤチカ。おまえも、悶え狂うこの子を、もっとじっくり見たいだろう?」
獲物を前にした蛇のように、舌なめずりする老婆。
杏里は全身が恥辱で熱く燃えるのを感じていた。
私って、何なのだろう…?
行く先々でなぶりものにされ、おもちゃにされる私って…。
答えはわかっていた。
ラブドール。
やっぱり私、あの子たちの、仲間なんだ…。
ベストのボタンをはずし終え、きついブラジャーに絞めつけられた胸を空気に曝した時、杏里はふと思った。
他人に見られることに、興奮を覚えるようになったのは…。
実際、今がそうだった。
見知らぬ老婆に命じられ、その目の前で素肌を晒しながら、杏里は疼くような高ぶりを覚えていた。
ヤチカのせいだろうか。
彼女の手によって、タナトスの潜在能力がMAXまで引き出されてしまったのかもしれない。
「おうおう、立派な乳だこと。これは絶対、中学生のものじゃないねえ」
ブラジャーに押し上げられた杏里の両の乳房を見て、老婆が感心したように言った。
杏里が身に着けているブラジャーは、かろうじて下乳を支える役割を果たしているだけで、乳輪が半分見えてしまっていた。
それが、見られていることを意識したせいなのだろう。
乳首がひとりでに硬く勃起し、今やブラの縁に弾かれてピンと外に飛び出してしまっている。
「呆れたねえ。おまえさん、もう感じてるのかい?」
ただでさえ大きい老婆の眼が、驚きで真ん丸になった。
「見られるだけでそんなに乳首硬くするだなんて…こんな感度のいい子は初めてだよ」
「ま、まだ…脱ぐの…?」
ブラとミニスカートだけの姿になって、杏里はたずねた。
息が荒くなっているように感じるのは、気のせいだろうか。
「ああ。もっと見たいねえ。タナトスのあそこがどうなっているのか、老い先短い私に見せてくれないかねえ」
クックと喉の奥で鳩の鳴き声のような笑い声を立てながら、老婆が答える。
「あ、はい…」
身をよじらせながらスカートを脱ぐと、杏里は極小のビキニパンティの前を、両手で隠した。
早くも股間が濡れ始めている。
そのことが恥ずかしかったのだ。
「こ、これで、どうですか?」
蚊の鳴くような声で、杏里は訊いた。
羞恥心が頭の中で渦巻き、嗜虐的な快感に変わり始めている。
鏡台の鏡に己の裸身を映して自慰に耽る時のように、目蓋の裏にピンク色の靄がかかっていた。
「いいよ、それで。下着は私が取ってあげるから」
老婆が舌なめずりをするように言った。
「え…?」
杏里は目を見開いて、老婆を見返した。
「見せたいんだろう? もっと」
老婆は、まるで杏里の心の中を見抜いているかのようだ。
「おまえさんは、そういう子なんだよ。ヤチカとの交わり、とっくりと見せてもらったけど、杏里、おまえさんほどのナルシストは他にいないね。おまえさんは、その自慢の身体を他人に見られ、弄り回されるのがたまらなく好きなんだ。隠してもだめだよ。ほら、そこ、もう濡れてるんだろ? 匂いでわかるよ。お汁とフェロモンの匂いがぷんぷんするもの。こんなところでお漏らしするなんて、せっかくのセクシーなショーツが台無しじゃないか。でも、気持ちはわかる。14歳でその身体…。すごいとしかいいようがないね。こんな細い胴してるのに、なんだい、そのエロい腰つきは。ちょっと後ろを向いてごらん。そうそう、そんな感じ。ほほう、可愛いお尻だ。大きくもなく、小さくもなく、綺麗なハート形をしているよ。おっぱいもそうだけど、全然垂れていないし、むしろツンと上を向いている。まさに理想の体型だよねえ。タナトスか。なるほどねえ、この身体を見れば、男も女も関係なく、みんな欲情しちゃうわねえ。おまえさんをねじふせて、滅茶苦茶にしてやりたいって、誰もが考えるはずだよねえ。あ、そうそう、ヤチカ、ちょっとこっちに来て、私を手伝っておくれ」」
突然老婆に呼ばれ、不審顏のヤチカが傍にやってくる。
「この子の手首を持って、両手を上に持ち上げるんだ。腋の下までよく見えるようにね」
何でもないことのように、さらりと老婆が言った。
「そ、そんな…」
尻込みするヤチカ。
「別に虐待しようっていうんじゃない。この子がそれを望んでるんだ。なんなら、証拠を見せようか。ほら」
その言葉と同時に、老婆の長い爪が、ブラの縁から突き出た杏里の右の乳首を強く弾いた。
「あんっ!」
鋭い快感が脳天まで突き抜けた気がして、杏里は震え、瞬間的に大きく腰を後ろに引いた。
「どうだい? ヤチカ。おまえも、悶え狂うこの子を、もっとじっくり見たいだろう?」
獲物を前にした蛇のように、舌なめずりする老婆。
杏里は全身が恥辱で熱く燃えるのを感じていた。
私って、何なのだろう…?
行く先々でなぶりものにされ、おもちゃにされる私って…。
答えはわかっていた。
ラブドール。
やっぱり私、あの子たちの、仲間なんだ…。
0
あなたにおすすめの小説
女子切腹同好会
しんいち
ホラー
どこにでもいるような平凡な女の子である新瀬有香は、学校説明会で出会った超絶美人生徒会長に憧れて私立の女子高に入学した。そこで彼女を待っていたのは、オゾマシイ運命。彼女も決して正常とは言えない思考に染まってゆき、流されていってしまう…。
はたして、彼女の行き着く先は・・・。
この話は、切腹場面等、流血を含む残酷シーンがあります。御注意ください。
また・・・。登場人物は、だれもかれも皆、イカレテいます。イカレタ者どものイカレタ話です。決して、マネしてはいけません。
マネしてはいけないのですが……。案外、あなたの近くにも、似たような話があるのかも。
世の中には、知らなくて良いコト…知ってはいけないコト…が、存在するのですよ。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
意味が分かると怖い話(解説付き)
彦彦炎
ホラー
一見普通のよくある話ですが、矛盾に気づけばゾッとするはずです
読みながら話に潜む違和感を探してみてください
最後に解説も載せていますので、是非読んでみてください
実話も混ざっております
旧校舎の地下室
守 秀斗
恋愛
高校のクラスでハブられている俺。この高校に友人はいない。そして、俺はクラスの美人女子高生の京野弘美に興味を持っていた。と言うか好きなんだけどな。でも、京野は美人なのに人気が無く、俺と同様ハブられていた。そして、ある日の放課後、京野に俺の恥ずかしい行為を見られてしまった。すると、京野はその事をバラさないかわりに、俺を旧校舎の地下室へ連れて行く。そこで、おかしなことを始めるのだったのだが……。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる