59 / 288
第6部 淫蕩のナルシス
#57 アヌビス覚醒
しおりを挟む
ヤチカの股間からそそり立つもの。
それは外来種特有の、あの異形のペニスだった。
人間のものに比べると、ずいぶんと細い。
しかし、長さは倍以上ある。
海綿体の表面には細かい逆とげがあり、亀頭が錨のような形をしている。
一度挿入したら写生するまではずれない。
外来種のペニスは、そんな恐ろしい機能を備えているのだ。
ペニスが復活したこと以外で変化したのは、ヤチカの全体的な雰囲気だった。
乳房も体つきも変わっていないのだが、顔の印象がシャープさを増していた。
目つきが鋭くなり、女性らしい頬の丸みが消えているのだ。
これで服を着れば、男装の麗人だ、と杏里は思った。
正一もなかなかのイケメンだが、男性化したヤチカのカリスマ性にはかなわない。
今絶頂に達したばかりだというにに、杏里はまた潤み始めていた。
ヤチカの変身を目の当たりにして、いつかあのペニスで貫かれそうになった時のことを思い出したのだ。
あの時はぎりぎりのところで挿入を免れたのだが、今の爛れた思考では、あれに奥の奥まで一度貫かれてみたいと思ってしまう。
内臓に達するほどの挿入は、身体機能を破壊するほど危険な分、痛みが快感に置換された瞬間にはきっと忘我の境地が味わえるに違いない。
ふとそんなことを考えたのだ。
「さあ、これで僕のほうは準備万端だ」
ヤチカのしゃべり方が変わっていた。
「あとは決戦の時まである程度の刺激を持続すれば、この姿のままでいられるはずさ」
杏里はぼうっとその凛々しい顔に見とれていた。
背後から杏里を抱いた正一が、まだ乳房をもんでいる。
その刺激が心地よくて、股間からはいまだに淫汁を滴らせたままだった。
「刺激…?」
「うん。それを与えてくれるのは、杏里ちゃん、もちろん君の役目だ。だから今度は、君の準備にかからなければならないね」
「私の…?」
「そう。言っただろ? 僕は君を史上最高のビッチに仕立て上げるって」
「史上最高の、ビッチ…?」
「忘れたわけではあるまい。君の役目はその淫乱な肉体で堤邸のボディガードを無力化すること。それにはもっと、出で立ちからして工夫を凝らす必要がある」
「出で立ち?」
杏里は小首をかしげた。
男ヤチカの前だからか、自然に媚びを売るようなコケティッシュなしぐさになっている。
「さあ、そうと決まればふたりともシャワーを浴びて。朝食が済んだら買い出しに出発だ。杏里ちゃんの衣装をそろえにね」
私の、衣装?
今度は何を着せられるのだろう。
なんだか胸がドキドキする。
薄いガウンを裸体の上に羽織ってヤチカが部屋を出ていくと、杏里を抱いたままの正一が耳元にささやいてきた。
「すばらしかった…俺の天使。今まで、抱いた、女の中で、最高の体だった…。これでもう、俺は、この世に思い残すことなど、なくなった」
「縁起でもないこと、言わないで」
杏里は振り向くと、正一の肩に抱きついた。
「みんな生きて帰るんだから。正一さんには、これからも私の人形、作り続けてほしいんだから」
「人形…? つくって、いいのか?」
正一が、意外そうに目を丸くした。
「いいよ」
杏里はにっこり微笑んだ。
「できたら私もひとつほしいくらい。寂しい夜のオナニーのお供にぴったりだもん」
「わ、わかった」
正一がうなずいた。
「もし無事に帰れたら、その記念に、腕によりをかけて、きわめつけにエロチックなラブドールをつくってやろう。俺の天使に生き写しの、史上最高のラブドールをな」
それは外来種特有の、あの異形のペニスだった。
人間のものに比べると、ずいぶんと細い。
しかし、長さは倍以上ある。
海綿体の表面には細かい逆とげがあり、亀頭が錨のような形をしている。
一度挿入したら写生するまではずれない。
外来種のペニスは、そんな恐ろしい機能を備えているのだ。
ペニスが復活したこと以外で変化したのは、ヤチカの全体的な雰囲気だった。
乳房も体つきも変わっていないのだが、顔の印象がシャープさを増していた。
目つきが鋭くなり、女性らしい頬の丸みが消えているのだ。
これで服を着れば、男装の麗人だ、と杏里は思った。
正一もなかなかのイケメンだが、男性化したヤチカのカリスマ性にはかなわない。
今絶頂に達したばかりだというにに、杏里はまた潤み始めていた。
ヤチカの変身を目の当たりにして、いつかあのペニスで貫かれそうになった時のことを思い出したのだ。
あの時はぎりぎりのところで挿入を免れたのだが、今の爛れた思考では、あれに奥の奥まで一度貫かれてみたいと思ってしまう。
内臓に達するほどの挿入は、身体機能を破壊するほど危険な分、痛みが快感に置換された瞬間にはきっと忘我の境地が味わえるに違いない。
ふとそんなことを考えたのだ。
「さあ、これで僕のほうは準備万端だ」
ヤチカのしゃべり方が変わっていた。
「あとは決戦の時まである程度の刺激を持続すれば、この姿のままでいられるはずさ」
杏里はぼうっとその凛々しい顔に見とれていた。
背後から杏里を抱いた正一が、まだ乳房をもんでいる。
その刺激が心地よくて、股間からはいまだに淫汁を滴らせたままだった。
「刺激…?」
「うん。それを与えてくれるのは、杏里ちゃん、もちろん君の役目だ。だから今度は、君の準備にかからなければならないね」
「私の…?」
「そう。言っただろ? 僕は君を史上最高のビッチに仕立て上げるって」
「史上最高の、ビッチ…?」
「忘れたわけではあるまい。君の役目はその淫乱な肉体で堤邸のボディガードを無力化すること。それにはもっと、出で立ちからして工夫を凝らす必要がある」
「出で立ち?」
杏里は小首をかしげた。
男ヤチカの前だからか、自然に媚びを売るようなコケティッシュなしぐさになっている。
「さあ、そうと決まればふたりともシャワーを浴びて。朝食が済んだら買い出しに出発だ。杏里ちゃんの衣装をそろえにね」
私の、衣装?
今度は何を着せられるのだろう。
なんだか胸がドキドキする。
薄いガウンを裸体の上に羽織ってヤチカが部屋を出ていくと、杏里を抱いたままの正一が耳元にささやいてきた。
「すばらしかった…俺の天使。今まで、抱いた、女の中で、最高の体だった…。これでもう、俺は、この世に思い残すことなど、なくなった」
「縁起でもないこと、言わないで」
杏里は振り向くと、正一の肩に抱きついた。
「みんな生きて帰るんだから。正一さんには、これからも私の人形、作り続けてほしいんだから」
「人形…? つくって、いいのか?」
正一が、意外そうに目を丸くした。
「いいよ」
杏里はにっこり微笑んだ。
「できたら私もひとつほしいくらい。寂しい夜のオナニーのお供にぴったりだもん」
「わ、わかった」
正一がうなずいた。
「もし無事に帰れたら、その記念に、腕によりをかけて、きわめつけにエロチックなラブドールをつくってやろう。俺の天使に生き写しの、史上最高のラブドールをな」
0
あなたにおすすめの小説
女子切腹同好会
しんいち
ホラー
どこにでもいるような平凡な女の子である新瀬有香は、学校説明会で出会った超絶美人生徒会長に憧れて私立の女子高に入学した。そこで彼女を待っていたのは、オゾマシイ運命。彼女も決して正常とは言えない思考に染まってゆき、流されていってしまう…。
はたして、彼女の行き着く先は・・・。
この話は、切腹場面等、流血を含む残酷シーンがあります。御注意ください。
また・・・。登場人物は、だれもかれも皆、イカレテいます。イカレタ者どものイカレタ話です。決して、マネしてはいけません。
マネしてはいけないのですが……。案外、あなたの近くにも、似たような話があるのかも。
世の中には、知らなくて良いコト…知ってはいけないコト…が、存在するのですよ。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
意味が分かると怖い話(解説付き)
彦彦炎
ホラー
一見普通のよくある話ですが、矛盾に気づけばゾッとするはずです
読みながら話に潜む違和感を探してみてください
最後に解説も載せていますので、是非読んでみてください
実話も混ざっております
旧校舎の地下室
守 秀斗
恋愛
高校のクラスでハブられている俺。この高校に友人はいない。そして、俺はクラスの美人女子高生の京野弘美に興味を持っていた。と言うか好きなんだけどな。でも、京野は美人なのに人気が無く、俺と同様ハブられていた。そして、ある日の放課後、京野に俺の恥ずかしい行為を見られてしまった。すると、京野はその事をバラさないかわりに、俺を旧校舎の地下室へ連れて行く。そこで、おかしなことを始めるのだったのだが……。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる