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プロローグ
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予想をはるかに超えていた。
まさに、異次元の感触だった。
たまらず、腰を突き出した。
交尾中の野犬のように、振りたくる。
絶頂はすぐにやってきた。
早すぎる、と思う間もなかった。
おなじみのあの脈動が始まった。
どくんどくんが身体を貫きー。
僕は呆気なく、爆ぜた。
が。
異変はその時、起こったのだ。
下半身の一点から脊髄を駆け登り、脳天に向かって快感の稲妻が突き抜けた瞬間ー。
頸筋にすさまじい痛みが発生した。
激痛は一気に上半身全体に広がり、心臓と肺が破裂しそうなほど膨張する。
な、なんだ?
僕はうろたえた。
や、ヤバい、息ができない。
二つ折りになって、ゼエゼエ喘いだ。
よくない兆候だということが、本能的にわかった。
股間の昂ぶりが空気を抜くように萎えていく。
このままでは、死ぬ。
直感的に、そう悟っていた。
この苦しさ、絶対に、ただごとじゃない。
きゅ、救急車!
転がって、床の上のスマホに手を伸ばす。
スマホは僕の放った体液とアレの血が混じってできたイチゴ色の皮膜の中に浮いている。
うう、でも・・・。
少しだけ、冷静さが戻ってきた。
あれを、あれを、隠さないと・・・。
こんなの他人に見られたら、それこそ、身の破滅じゃないか・・・。
かしましいサイレンの音。
窓ガラスに、くるくる回る赤い光が映っている。
階段を担がれて降り、
「せえのっ!」
伸びて来た複数の手に支えられ、どさっと硬いものの上に乗せられる。
悲鳴のようにサイレンが再び鳴り出し、車は僕を載せて加速するー。
ドアが開く。
気圧が変わる。
視界にまばゆい光の渦が飛び込んでくる。
こちらをのぞきこむマスクをした顔、顔、顔。
-酸素マスクを取っちゃダメ! ここから生きて出たいならね!
怒っているような若い女の声が空気を切り裂いた。
胸が苦しい。
息ができない。
世界が暗転した。
-心音低下!
焦りのにじむ男の声に、
-ニトロ増やして。
クールなあの声が応える。
-この若さで心筋梗塞なんて・・・。きっかけはいったい?
僕を覗き込んでいる、眼鏡をかけた逆三角形の顏。
この人が、医師だろうか。
-なんでも、全裸でもがき苦しんでたってことです。
言いにくそうに、傍らの若い男が答えている。
-全裸で? 何してたのかしら?
-さあ。でも、局部の汚れ具合からすると・・・。
-そうね。この若さだし、ひょっとしなくても、アレでしょうね。
-はあ。
でも、心臓発作を起こすほど激しいやり方なんて、ある?
やめろ!
僕はわめきたくなった。
身体じゅうが、カッと熱くなる。
それ以上、言うんじゃない!
まさに、異次元の感触だった。
たまらず、腰を突き出した。
交尾中の野犬のように、振りたくる。
絶頂はすぐにやってきた。
早すぎる、と思う間もなかった。
おなじみのあの脈動が始まった。
どくんどくんが身体を貫きー。
僕は呆気なく、爆ぜた。
が。
異変はその時、起こったのだ。
下半身の一点から脊髄を駆け登り、脳天に向かって快感の稲妻が突き抜けた瞬間ー。
頸筋にすさまじい痛みが発生した。
激痛は一気に上半身全体に広がり、心臓と肺が破裂しそうなほど膨張する。
な、なんだ?
僕はうろたえた。
や、ヤバい、息ができない。
二つ折りになって、ゼエゼエ喘いだ。
よくない兆候だということが、本能的にわかった。
股間の昂ぶりが空気を抜くように萎えていく。
このままでは、死ぬ。
直感的に、そう悟っていた。
この苦しさ、絶対に、ただごとじゃない。
きゅ、救急車!
転がって、床の上のスマホに手を伸ばす。
スマホは僕の放った体液とアレの血が混じってできたイチゴ色の皮膜の中に浮いている。
うう、でも・・・。
少しだけ、冷静さが戻ってきた。
あれを、あれを、隠さないと・・・。
こんなの他人に見られたら、それこそ、身の破滅じゃないか・・・。
かしましいサイレンの音。
窓ガラスに、くるくる回る赤い光が映っている。
階段を担がれて降り、
「せえのっ!」
伸びて来た複数の手に支えられ、どさっと硬いものの上に乗せられる。
悲鳴のようにサイレンが再び鳴り出し、車は僕を載せて加速するー。
ドアが開く。
気圧が変わる。
視界にまばゆい光の渦が飛び込んでくる。
こちらをのぞきこむマスクをした顔、顔、顔。
-酸素マスクを取っちゃダメ! ここから生きて出たいならね!
怒っているような若い女の声が空気を切り裂いた。
胸が苦しい。
息ができない。
世界が暗転した。
-心音低下!
焦りのにじむ男の声に、
-ニトロ増やして。
クールなあの声が応える。
-この若さで心筋梗塞なんて・・・。きっかけはいったい?
僕を覗き込んでいる、眼鏡をかけた逆三角形の顏。
この人が、医師だろうか。
-なんでも、全裸でもがき苦しんでたってことです。
言いにくそうに、傍らの若い男が答えている。
-全裸で? 何してたのかしら?
-さあ。でも、局部の汚れ具合からすると・・・。
-そうね。この若さだし、ひょっとしなくても、アレでしょうね。
-はあ。
でも、心臓発作を起こすほど激しいやり方なんて、ある?
やめろ!
僕はわめきたくなった。
身体じゅうが、カッと熱くなる。
それ以上、言うんじゃない!
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