キミと泳げばなにかわかるかも

気づかない想い

あたし、秋宮美紅。陸上部の長距離走を得意とする。
2年のなってあたしの生活は変わった。
 それは、、、、雫沢くんのせい。
いつもちょっかい出してくる。まあ、相手にしてないけどね。
 「秋宮ーー。俺の彼女になってーー」
 また、この人は！！！あたし、好きじゃないですけど？それに、周りの人も信じちゃってるしー！！
 すると。
 「美紅ちょっと、、、」 
 「あ、はい。」 
 最近、実はこの人が気になって来ている。
 水泳部の部長、鷹島尚先輩。
 鷹島先輩も、あたしのことが好きと言っていたけど、本当かどうかはわかんない。
 だから、なんかの手伝いくらいかな、と思ってたんだけど。
 
 屋上にきたら、鷹島先輩は真剣にこう言ってきた。

 「美紅のことが好きです、付き合ってください！」 

 嘘だ。
 こんなの、嘘に決まってる。
 だって、先輩らしくないもの。

 「嘘、ですよねー。そう言って、あたしのことだますんでしょ？」

 あははっと笑ってしまう。
 けど。

 「嘘じゃない。俺は、、、、一年間、ずっと想っていた、美紅のこと」

 衝撃な事実を訴えられ、あたしは戸惑うばかりだ。
 だって、告白なんて、、、2回ぐらいしかきたことない。それも、小学生の時とか。
 
 「でも、今すぐっていうわけじゃないから、あせらなくてもいいよ。、、、ずっと、待ってる。」
 「ご、ごめんなさい、まだ保留でお願いします。あたし、まだ先輩のことわからなくて、、、。」
 「いいんだよ、勝ってに好きになったのは僕のほうだしね。」

 あたしはぺこっと一礼をしてから、去った。

 あたしは友達の杏樹にこの事を相談してみた。
 杏樹は女のあたしから見てもすっごい美人。告白とか、何度もされてきたんだろうな。

 「一回付き合ってみたら？鷹島先輩のこと、見えてくるんじゃない？」
 「そんなこと出来ないから相談してるんだよ、奈々ーー。」
 恋愛経験0のあたしは出来ません！
 「じゃあ、自分で頑張るしか無いね。」
 
 嘘でしょ！
 自分で頑張るって、、、どういう事？

 「なあなあ、秋宮。ちょっと。」
 「し、雫沢くん？」
 あたしは雫沢くんに呼ばれて教室を出る。

 「鷹島先輩が秋宮に告白したってマジ？」
 
 あたしはただ、頷くことしか出来なかった。
 雫沢くんははーっと呟いて、あたしにこう言った。

 「いいんじゃね？鷹島先輩と付き合っても。」
 
 その横顔は悲しそうだった。
 あたしは鬱いてしまった。