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第1章 南方でダンジョン巡り
第7話「聖地巡礼2すばらしいもの」
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初めての場所と言うのは、文字通り右も左も分からないから避けたいものね。でも、だからこそ今まで見たことも考えたことも無いようなものが手に入る事もあるってこと。虎穴に入らずばとは良く言ったものね。
彼は簡単に言うが、シナイ山山頂まで行くのは中々大変だ。と言うのもこのシナイ山はダンジョンになっており、道中には当然Mobが出るため、それらを退けながら登るのは一苦労するからだ。おまけに以前の野良PTと違い、道を知ってる案内人もいないし。
「『絶えぬ柴』って言うけど、要はたき火でしょ。今更見なくても別にいいじゃん」
労苦に成果が見合う感は全く無い。
「いやいや決して消えない奇跡のたき火よ。これはきっとご利益あるって」
ゲーム内の奇跡にご利益とは一体。
「しょうがないなぁ。そんなにたき火を見たいのなら見せてあげるから」
足元にたき火を設置してあげた。料理もでき、ストレス値も回復する遠出必須技だ。
「ほら、これで満足でしょ」
マップのオブジェクトとしてのたき火とプレイヤーが設置したたき火にさして違いは無いだろう。
「違ーう!山頂に!あることに!意味があるの!」
むーずいぶん食い下がるな彼。
そんな感じで二人で山頂に行く行かないの口論をしていると、ふいに話しかけられた。
「2人も、シナイ山のてっぺんに、行くお?」
吹き出しの方を見ると、そこにはMarokoと名前の付いた、1人の見慣れない装備をした女キャラが立っていた。
「もし、てっぺんにいくんなら、マロもつれて行ってほしいお」
なんと。わざわざ山頂まで行こうと言う物好きが彼以外にもいるとわ。
「うほっ!ほらやっぱり有名スポットなんだよ!旅は道連れ世は情け、後悔先に立たず、百聞は一見にしかずだよ!はじめまして!こんな可愛子ちゃんと登山できるなんて感激です!」
うーむ……道連れのまま共倒れになりそうな気もするが……
「わかったわかった、私も行きますよ」
このままだと、女キャラを見て鼻の下を伸ばしきっている彼は、私を置いて2人で山頂に行くなんてことになりかねない。それはなんか嫌だ。
「私はマグ、よろしくねMarokoさん」
「マロだお。水と召喚魔法はあるんで、回復はまかせてだお」
魔法職とは心強い。とんだ寄り道になってしまったが、まぁスキル上げと金稼ぎと思えば無駄では無いか。そんなこんなでマロさんを加えた私達は、3人で山頂を目指す事になった。
聖カトリアナ修道院の奥に登山口があるシナイ山は、枝分かれする登山道をひたすら登って行くダンジョンだが、マップの南端近くにあるだけあって、木々が生い茂るというより、荒涼とした山肌という感じの景色だ。出てくるMobも火属性が多く、火を噴くトカゲ・サラマンダー、武器を持った野人・ストレンジャー、空を飛び死体に降りてくるハゲワシ・ヴァルチャー、そしてゴート……山羊だが、登山口付近のは弱いので、難なく中層部まで行くことができた。ここからMobも手強くなっていくので、たき火を囲んで一休みすることにした。おっとりした印象のマロさんにいろいろ聞きたいこともあることだし。
「マロさんはどうして山頂を目指しているの?」
物好きにも何か理由はあるんだろう。
「マロは、いろんなところに行って、すばらしいものをあつめる、旅をしてるんだお」
すばらしいもの……!?
「それで、この山のてっぺんにも、すばらしいものがあるらしくて、とおくから来たんだお」
すばらしいものが、このシナイ山山頂にもある!
「そういえば、おい達のとデザインが違うけど、マロさんの装備って別地域の?」
すばらしいものってなんだろうな。
「これは、東部地域の素材でつくったものだお」
ボスは流石に3人では倒せなから、Mobが落とす素材が高需要とか?
「へ~マロさん東部出身なの?」
山だし最上高品質の鉱石が出るのかも。
「中央部ではじめたんだけど、この巫女装備がほしくて、東部までいってきたんだお」
何にしても、より良い装備に買い替えをするための資金が手に入るかもしれないこの機会を、逃す手は無い。
「ほらもうストレス値は回復したでしょ!山頂に向けてしゅっぱーつ!」
話を聞いて私のリアルストレス値も回復したし!
「急にやる気出しちゃってどしたん」
彼はそう言うが、私ははじめっからやる気充分でしたが!
「マロさんの言う、すばらしいものを探す旅、私も協力するわ!」
そんでもって、そのすばらしいもの私もいただきます!
「ありがとうだお」
そうと決まれば、後は先を急ぐのみ。と思ったが、最深部近くになると、流石にMobも強くなってきた。ビッグサラマンダーの火を吹く攻撃は、状態異常「火傷」を与えてくるし、エリートストレンジャーは「出血」攻撃をしてくるしで、厄介この上無い。おまけに道は広場では左右に枝分かれしてるしで、その度にどちらに行くかで迷った。そんな最中、彼が話を振ってきた。また下らない提案で無ければいいが。
「そう言えばこのストレンジャーってMobは、要はプラヤエルス教を信仰していない異邦人、異教徒っていう設定なんだって」
彼が設定好きだとは来る時の道すがら聞いたが、よく覚えてるな。
「それでこのシナイ山のボスは、その異邦人が崇拝する異教の神……悪魔だって設定らしいよ」
なんだか彼の考えが読めてきたぞ。
「もしボスを見てみたいなんて言っても絶対行かないからね!」
「どんな姿してるかひとm……ひぃ」
やっぱりね。事前に発言欄打ち込んでおいて正解だった。
「さすがに3人じゃ、ボスはむりだお」
マロさんも反対。そりゃそうだ。今の私達には山頂に行き、すばらしいものをゲットするという目的ができたんだ。彼の思いつきで寄り道をしている暇なんて無い。
彼の首輪を締めつつ登山道を登って行くと、付近にプレイヤーがいないのに赤々と燃え続けるたき火と、廃墟のような修道院がある広場にたどり着いた。どうやらここが山頂で、これが例の『絶えぬ柴』のようだ。
「やっぱり普通のたき火と一緒ね」
グラフィックは使い回しにしか見えない。効果も一緒のようだ。
「いやいや、このたき火の近くに腰掛け、目をつむり、古に思いをはせると……」
彼はほっといて本題に入ろう。
「それでマロさん、すばらしいものってのはどこにあるの?」
見た感じ付近には鉱石とかがあるようだけど、カンカン掘るんだろうか。
「それは、ゲーム時間のよあけまで待つひつようがあるから、ここで少しきゅうけいだお」
なるほど、時間限定湧きというヤツか。それらしくなってきた。
私達は夜明けを待つ間、道中のゴート系を倒してルートしたヤギ肉を、マロさんが『絶えぬ柴』で料理してくれたので、食べる事にした。それにしても「料理」スキル持ち魔法職なんて珍しいスキル構成だけど、なんだか旅人っぽくて良いスキル構成だなぁ。
3人で雑談なんかしていると、ついに夜明けの時間になった。その瞬間、山頂に光が差し込み、あたりの夕闇を切り裂いた。
「わぁ……」
ついリアルでも、こんな感じの声が出てしまった。それはまさに、御来光とも言うべきもので、いやそれだけでなく、光は山の麓までも照らし、なんと言うか、とにかく絶景だった。
「わぁお、こりゃSS撮っておこーっと」
彼の気の抜けたコメントで我に返った私もSSを撮った。角度や向きを変えて何枚も撮った。一通り撮って、ふと気が付いた。
「マロさん、すばらしいものって……」
「もちろんこの景色のことだお。マロはいろんなところに行って、すばらしい景色のSSをあつめてるんだお」
「なるほど……」
さきほどの絶景を見た後の私は、素直に納得した。
私はすばらしいものとはすなわち、高価なアイテムか何かだと思っていた。しかし苦労して登った先で絶景を眺める、これがすばらしいものの正体だったとは、聖地に来てなんだか教えられた気分だ。
彼は簡単に言うが、シナイ山山頂まで行くのは中々大変だ。と言うのもこのシナイ山はダンジョンになっており、道中には当然Mobが出るため、それらを退けながら登るのは一苦労するからだ。おまけに以前の野良PTと違い、道を知ってる案内人もいないし。
「『絶えぬ柴』って言うけど、要はたき火でしょ。今更見なくても別にいいじゃん」
労苦に成果が見合う感は全く無い。
「いやいや決して消えない奇跡のたき火よ。これはきっとご利益あるって」
ゲーム内の奇跡にご利益とは一体。
「しょうがないなぁ。そんなにたき火を見たいのなら見せてあげるから」
足元にたき火を設置してあげた。料理もでき、ストレス値も回復する遠出必須技だ。
「ほら、これで満足でしょ」
マップのオブジェクトとしてのたき火とプレイヤーが設置したたき火にさして違いは無いだろう。
「違ーう!山頂に!あることに!意味があるの!」
むーずいぶん食い下がるな彼。
そんな感じで二人で山頂に行く行かないの口論をしていると、ふいに話しかけられた。
「2人も、シナイ山のてっぺんに、行くお?」
吹き出しの方を見ると、そこにはMarokoと名前の付いた、1人の見慣れない装備をした女キャラが立っていた。
「もし、てっぺんにいくんなら、マロもつれて行ってほしいお」
なんと。わざわざ山頂まで行こうと言う物好きが彼以外にもいるとわ。
「うほっ!ほらやっぱり有名スポットなんだよ!旅は道連れ世は情け、後悔先に立たず、百聞は一見にしかずだよ!はじめまして!こんな可愛子ちゃんと登山できるなんて感激です!」
うーむ……道連れのまま共倒れになりそうな気もするが……
「わかったわかった、私も行きますよ」
このままだと、女キャラを見て鼻の下を伸ばしきっている彼は、私を置いて2人で山頂に行くなんてことになりかねない。それはなんか嫌だ。
「私はマグ、よろしくねMarokoさん」
「マロだお。水と召喚魔法はあるんで、回復はまかせてだお」
魔法職とは心強い。とんだ寄り道になってしまったが、まぁスキル上げと金稼ぎと思えば無駄では無いか。そんなこんなでマロさんを加えた私達は、3人で山頂を目指す事になった。
聖カトリアナ修道院の奥に登山口があるシナイ山は、枝分かれする登山道をひたすら登って行くダンジョンだが、マップの南端近くにあるだけあって、木々が生い茂るというより、荒涼とした山肌という感じの景色だ。出てくるMobも火属性が多く、火を噴くトカゲ・サラマンダー、武器を持った野人・ストレンジャー、空を飛び死体に降りてくるハゲワシ・ヴァルチャー、そしてゴート……山羊だが、登山口付近のは弱いので、難なく中層部まで行くことができた。ここからMobも手強くなっていくので、たき火を囲んで一休みすることにした。おっとりした印象のマロさんにいろいろ聞きたいこともあることだし。
「マロさんはどうして山頂を目指しているの?」
物好きにも何か理由はあるんだろう。
「マロは、いろんなところに行って、すばらしいものをあつめる、旅をしてるんだお」
すばらしいもの……!?
「それで、この山のてっぺんにも、すばらしいものがあるらしくて、とおくから来たんだお」
すばらしいものが、このシナイ山山頂にもある!
「そういえば、おい達のとデザインが違うけど、マロさんの装備って別地域の?」
すばらしいものってなんだろうな。
「これは、東部地域の素材でつくったものだお」
ボスは流石に3人では倒せなから、Mobが落とす素材が高需要とか?
「へ~マロさん東部出身なの?」
山だし最上高品質の鉱石が出るのかも。
「中央部ではじめたんだけど、この巫女装備がほしくて、東部までいってきたんだお」
何にしても、より良い装備に買い替えをするための資金が手に入るかもしれないこの機会を、逃す手は無い。
「ほらもうストレス値は回復したでしょ!山頂に向けてしゅっぱーつ!」
話を聞いて私のリアルストレス値も回復したし!
「急にやる気出しちゃってどしたん」
彼はそう言うが、私ははじめっからやる気充分でしたが!
「マロさんの言う、すばらしいものを探す旅、私も協力するわ!」
そんでもって、そのすばらしいもの私もいただきます!
「ありがとうだお」
そうと決まれば、後は先を急ぐのみ。と思ったが、最深部近くになると、流石にMobも強くなってきた。ビッグサラマンダーの火を吹く攻撃は、状態異常「火傷」を与えてくるし、エリートストレンジャーは「出血」攻撃をしてくるしで、厄介この上無い。おまけに道は広場では左右に枝分かれしてるしで、その度にどちらに行くかで迷った。そんな最中、彼が話を振ってきた。また下らない提案で無ければいいが。
「そう言えばこのストレンジャーってMobは、要はプラヤエルス教を信仰していない異邦人、異教徒っていう設定なんだって」
彼が設定好きだとは来る時の道すがら聞いたが、よく覚えてるな。
「それでこのシナイ山のボスは、その異邦人が崇拝する異教の神……悪魔だって設定らしいよ」
なんだか彼の考えが読めてきたぞ。
「もしボスを見てみたいなんて言っても絶対行かないからね!」
「どんな姿してるかひとm……ひぃ」
やっぱりね。事前に発言欄打ち込んでおいて正解だった。
「さすがに3人じゃ、ボスはむりだお」
マロさんも反対。そりゃそうだ。今の私達には山頂に行き、すばらしいものをゲットするという目的ができたんだ。彼の思いつきで寄り道をしている暇なんて無い。
彼の首輪を締めつつ登山道を登って行くと、付近にプレイヤーがいないのに赤々と燃え続けるたき火と、廃墟のような修道院がある広場にたどり着いた。どうやらここが山頂で、これが例の『絶えぬ柴』のようだ。
「やっぱり普通のたき火と一緒ね」
グラフィックは使い回しにしか見えない。効果も一緒のようだ。
「いやいや、このたき火の近くに腰掛け、目をつむり、古に思いをはせると……」
彼はほっといて本題に入ろう。
「それでマロさん、すばらしいものってのはどこにあるの?」
見た感じ付近には鉱石とかがあるようだけど、カンカン掘るんだろうか。
「それは、ゲーム時間のよあけまで待つひつようがあるから、ここで少しきゅうけいだお」
なるほど、時間限定湧きというヤツか。それらしくなってきた。
私達は夜明けを待つ間、道中のゴート系を倒してルートしたヤギ肉を、マロさんが『絶えぬ柴』で料理してくれたので、食べる事にした。それにしても「料理」スキル持ち魔法職なんて珍しいスキル構成だけど、なんだか旅人っぽくて良いスキル構成だなぁ。
3人で雑談なんかしていると、ついに夜明けの時間になった。その瞬間、山頂に光が差し込み、あたりの夕闇を切り裂いた。
「わぁ……」
ついリアルでも、こんな感じの声が出てしまった。それはまさに、御来光とも言うべきもので、いやそれだけでなく、光は山の麓までも照らし、なんと言うか、とにかく絶景だった。
「わぁお、こりゃSS撮っておこーっと」
彼の気の抜けたコメントで我に返った私もSSを撮った。角度や向きを変えて何枚も撮った。一通り撮って、ふと気が付いた。
「マロさん、すばらしいものって……」
「もちろんこの景色のことだお。マロはいろんなところに行って、すばらしい景色のSSをあつめてるんだお」
「なるほど……」
さきほどの絶景を見た後の私は、素直に納得した。
私はすばらしいものとはすなわち、高価なアイテムか何かだと思っていた。しかし苦労して登った先で絶景を眺める、これがすばらしいものの正体だったとは、聖地に来てなんだか教えられた気分だ。
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