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第56話 公序良俗
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「はーい皆さーん! こんにちライっ!」
「「Rising Summerでーす!」」
「今日は何と! 一部の界隈では話題沸騰の『性別変更アイテム』について紹介していきたいと思いまーす!!」
「うおおお、マジかよー! オレ昔っから美少女になりたかったんだよなー!」
「オメーが女になっても、ただのデケー女にしかならねーよ!」
「ちょっ、そんなことねーって!」
ダンジョンの入り口前は、真夏の日差しが容赦なく降り注ぎ、地面の石畳がじりじりと熱を帯びていた。そんな中、撮影スタッフたちは小型のLED照明やレフ板を手早く設置し、光の調整に余念がない。
真昼の屋外にもかかわらず、人物の顔に不自然な影が落ちないよう、慎重にライティングが施されていく。
「こっちの影、もう少し柔らかくして」
カメラマンや音声スタッフらしき人物が、小さな声で指示を飛ばしており、本格的なプロの撮影チームが現場を仕切っていることが一目で分かった。
日差しの眩しさと照明の熱でむわっとした空気の中、主役たちはカメラの前に立ち、軽妙なトークで場を盛り上げている。
いま、自分たちの目の前では、人気ダンジョン系動画配信チーム『Rising Summer』による、ライブ配信の撮影が行われていた。
数日前、彼らは論文を掲載しているサイトの連絡先に、こんな連絡をよこしてきた。
『オークの珍味を、配信で使用させてもらえないか。謝礼として2000万円を先払いする用意がある』
そのメールを見せてもらったとき、正直自分の目を疑った。
たった10分だけ性別を反転させるアイテムに、2000万円。にわかには信じがたい内容だ。
──だがライ様たちは至って本気だった。
曰く、『世界初の性別変更配信』としてのバズ効果、そこから見込まれるスポンサー収益、広告料、メディア出演──それらを総合的に勘案すれば、2000万など“格安”なのだという。
とはいえ、アイテムの効果が現れなかった場合には全額返金という契約条項付き。その辺りのことは流石に抜かりはない。
「カンペ見ながら喋るんじゃないんだね」
「さすがはプロですね」
「この配信、既に視聴者数が2万を超えてますよ?」
自分を含む異界薬理機構のメンバーは、撮影の様子を少し離れた場所から眺めているのだが、今日は今年に入って一番暑く、外よりも涼しいダンジョン内から見学すればよかったなと、今更ながらに後悔していた。
「じゃ、そろそろ男を辞めちゃおっかな!」
ダンジョンの境界をくぐったライ様は、革製の上着を脱いで、隣にいた仲間へとそれを手渡す。
いま彼の上半身は、撮影許可の腕章がぶら下がっているだけの、色々と剥き出しとなった状態だ。
「えっ、あの格好でオークの珍味を食べるんですか!?」
チカチカさんがライ様の姿を見て、鼻の穴を膨らましている。
「私もこの企画の話を聞いた時には、彼らには確認したんです。……上を脱いだ状態から性別を切り替えた場合、変化していく様子は観察できるでしょうが、配信サイトからお叱りを受けるのではないかと」
「それで彼らは?」
「『自分は紛れもなく男なので、その見た目が変化しようとも、ルールに反していない』と」
「せめて、水で濡らした薄い布でも纏えばいいのに……」
チカチカさん……。それはそれで、随分とマニアックな嗜好を呼び起こすぞ?
そうこうしているうちに、ライ様は右手に持ったオークの珍味を口に入れ、オーバーリアクション気味にそれを嚥下した。
すると……。
長身の金髪イケメンであるライ様の背丈がみるみるうちに縮んでいき、身長150センチ程度まで小さくなった。
そして、問題となりそうな丸見えの胸は、ほんの少しだけ膨らんだかと思うと、そこからどんどん……どんどんどんどんどんどんどんどんと膨れ上がっていき……。
「ふぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ……」
目の前に本人がいるにも関わらず、スマホの画面に釘付けとなっているチカチカさんが、奇妙な唸り声をあげていたかと思えば──
「あっ!」
短く鋭い声を出した。
「配信が強制終了させられました……」
「あぁ…………言わんこっちゃない」
「やはり、膨らんだ乳房は配信に載せてはいけないのですね」
「そりゃそうでしょ……普通に考えて」
しかし、配信を終了させられたライ様たちに残念がった様子はなく、鈴のような可愛らしい声で『どこで切られた?』『膨らみ終えたとこは流せたか?』と、周りのメンバーたちに状況を確認していた。
ただ先ほどから、イケメンを元に生成された金髪の美少女が、爆乳を丸出しにして声をかけているので、その誰もが気まずそうな顔を浮かべている。
「浅井先輩や伊吹先輩が変身した時よりも、断然可愛いですね」
「元が違うと、こんなに差が出るんだな……」
よし、折角だし1枚くらい写真に撮っておこう。
それからRising Summerの一行は、撮影機材を手際よく片付け、足元のゴミや備品までを丁寧に確認しながら、撤収作業を進めていった。
そして、我々の代表となっている長良さんに対しては、ライ様をはじめとしたスタッフ全員で深々と頭を下げ、格別の感謝を述べてからその場を後にした。
「いやー、ライ様カッコよかったですねー。サイン貰っちゃいました」
チカチカさんが、いつのまにか持ち込んでいた色紙をこちらに向けてきた。
「おー、良かったじゃん。なら俺のサインもいる?」
「あー、じゃあこれに」
そういって、こちらに差し出された紙には『消耗品購入申請書』と書かれている。
「ちょっ、これ業務じゃん!」
◻︎◻︎◻︎
明くる朝、コンビニでサンドイッチを購入してからクランハウスへ行くと、既に何人かのメンバーが着替えを終えて待っていた。
今日から長良さんがダンジョン探索に復帰するので、みんな気合が入っているのだろうか。
「あ、先輩。おはようございます。これ見ました?」
「あぁ、おはよう。……どれ?」
先に出社していたマキマキさんが、挨拶もそこそこにスマホをこちらへ突き出してきた。
「おー、これ昨日の配信か。おっと……モロに映っちゃってるな」
「いえ、ライ様の乳首の話はまた今度で。……それよりも、この切り取り動画が物凄い勢いで拡散されてるのは知ってます?」
いま乳首って言ったな?
「まぁこれだけの美少女が胸を見せてくれるなら、拡散もされるだろ……」
「これが昨日、ライ様たちが配信をBANされても冷静でいられた理由なんですね」
「彼らの知名度は、アカウントが停止させられたとしても、十分にアップしたのか」
何もかもが計算のうち。……ああいう手際の良さは是非とも見習いたい。
「よし、じゃあ長良さんが来たら、今日は地下四階を目指そうか」
「初ですよね? 楽しみです!」
地下四階には牛型の魔物が出現する。今から焼肉パーティーが楽しみだ。
◻︎◻︎◻︎◻︎◻︎
「「Rising Summerでーす!」」
「今日は何と! 一部の界隈では話題沸騰の『性別変更アイテム』について紹介していきたいと思いまーす!!」
「うおおお、マジかよー! オレ昔っから美少女になりたかったんだよなー!」
「オメーが女になっても、ただのデケー女にしかならねーよ!」
「ちょっ、そんなことねーって!」
ダンジョンの入り口前は、真夏の日差しが容赦なく降り注ぎ、地面の石畳がじりじりと熱を帯びていた。そんな中、撮影スタッフたちは小型のLED照明やレフ板を手早く設置し、光の調整に余念がない。
真昼の屋外にもかかわらず、人物の顔に不自然な影が落ちないよう、慎重にライティングが施されていく。
「こっちの影、もう少し柔らかくして」
カメラマンや音声スタッフらしき人物が、小さな声で指示を飛ばしており、本格的なプロの撮影チームが現場を仕切っていることが一目で分かった。
日差しの眩しさと照明の熱でむわっとした空気の中、主役たちはカメラの前に立ち、軽妙なトークで場を盛り上げている。
いま、自分たちの目の前では、人気ダンジョン系動画配信チーム『Rising Summer』による、ライブ配信の撮影が行われていた。
数日前、彼らは論文を掲載しているサイトの連絡先に、こんな連絡をよこしてきた。
『オークの珍味を、配信で使用させてもらえないか。謝礼として2000万円を先払いする用意がある』
そのメールを見せてもらったとき、正直自分の目を疑った。
たった10分だけ性別を反転させるアイテムに、2000万円。にわかには信じがたい内容だ。
──だがライ様たちは至って本気だった。
曰く、『世界初の性別変更配信』としてのバズ効果、そこから見込まれるスポンサー収益、広告料、メディア出演──それらを総合的に勘案すれば、2000万など“格安”なのだという。
とはいえ、アイテムの効果が現れなかった場合には全額返金という契約条項付き。その辺りのことは流石に抜かりはない。
「カンペ見ながら喋るんじゃないんだね」
「さすがはプロですね」
「この配信、既に視聴者数が2万を超えてますよ?」
自分を含む異界薬理機構のメンバーは、撮影の様子を少し離れた場所から眺めているのだが、今日は今年に入って一番暑く、外よりも涼しいダンジョン内から見学すればよかったなと、今更ながらに後悔していた。
「じゃ、そろそろ男を辞めちゃおっかな!」
ダンジョンの境界をくぐったライ様は、革製の上着を脱いで、隣にいた仲間へとそれを手渡す。
いま彼の上半身は、撮影許可の腕章がぶら下がっているだけの、色々と剥き出しとなった状態だ。
「えっ、あの格好でオークの珍味を食べるんですか!?」
チカチカさんがライ様の姿を見て、鼻の穴を膨らましている。
「私もこの企画の話を聞いた時には、彼らには確認したんです。……上を脱いだ状態から性別を切り替えた場合、変化していく様子は観察できるでしょうが、配信サイトからお叱りを受けるのではないかと」
「それで彼らは?」
「『自分は紛れもなく男なので、その見た目が変化しようとも、ルールに反していない』と」
「せめて、水で濡らした薄い布でも纏えばいいのに……」
チカチカさん……。それはそれで、随分とマニアックな嗜好を呼び起こすぞ?
そうこうしているうちに、ライ様は右手に持ったオークの珍味を口に入れ、オーバーリアクション気味にそれを嚥下した。
すると……。
長身の金髪イケメンであるライ様の背丈がみるみるうちに縮んでいき、身長150センチ程度まで小さくなった。
そして、問題となりそうな丸見えの胸は、ほんの少しだけ膨らんだかと思うと、そこからどんどん……どんどんどんどんどんどんどんどんと膨れ上がっていき……。
「ふぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ……」
目の前に本人がいるにも関わらず、スマホの画面に釘付けとなっているチカチカさんが、奇妙な唸り声をあげていたかと思えば──
「あっ!」
短く鋭い声を出した。
「配信が強制終了させられました……」
「あぁ…………言わんこっちゃない」
「やはり、膨らんだ乳房は配信に載せてはいけないのですね」
「そりゃそうでしょ……普通に考えて」
しかし、配信を終了させられたライ様たちに残念がった様子はなく、鈴のような可愛らしい声で『どこで切られた?』『膨らみ終えたとこは流せたか?』と、周りのメンバーたちに状況を確認していた。
ただ先ほどから、イケメンを元に生成された金髪の美少女が、爆乳を丸出しにして声をかけているので、その誰もが気まずそうな顔を浮かべている。
「浅井先輩や伊吹先輩が変身した時よりも、断然可愛いですね」
「元が違うと、こんなに差が出るんだな……」
よし、折角だし1枚くらい写真に撮っておこう。
それからRising Summerの一行は、撮影機材を手際よく片付け、足元のゴミや備品までを丁寧に確認しながら、撤収作業を進めていった。
そして、我々の代表となっている長良さんに対しては、ライ様をはじめとしたスタッフ全員で深々と頭を下げ、格別の感謝を述べてからその場を後にした。
「いやー、ライ様カッコよかったですねー。サイン貰っちゃいました」
チカチカさんが、いつのまにか持ち込んでいた色紙をこちらに向けてきた。
「おー、良かったじゃん。なら俺のサインもいる?」
「あー、じゃあこれに」
そういって、こちらに差し出された紙には『消耗品購入申請書』と書かれている。
「ちょっ、これ業務じゃん!」
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明くる朝、コンビニでサンドイッチを購入してからクランハウスへ行くと、既に何人かのメンバーが着替えを終えて待っていた。
今日から長良さんがダンジョン探索に復帰するので、みんな気合が入っているのだろうか。
「あ、先輩。おはようございます。これ見ました?」
「あぁ、おはよう。……どれ?」
先に出社していたマキマキさんが、挨拶もそこそこにスマホをこちらへ突き出してきた。
「おー、これ昨日の配信か。おっと……モロに映っちゃってるな」
「いえ、ライ様の乳首の話はまた今度で。……それよりも、この切り取り動画が物凄い勢いで拡散されてるのは知ってます?」
いま乳首って言ったな?
「まぁこれだけの美少女が胸を見せてくれるなら、拡散もされるだろ……」
「これが昨日、ライ様たちが配信をBANされても冷静でいられた理由なんですね」
「彼らの知名度は、アカウントが停止させられたとしても、十分にアップしたのか」
何もかもが計算のうち。……ああいう手際の良さは是非とも見習いたい。
「よし、じゃあ長良さんが来たら、今日は地下四階を目指そうか」
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