冒険者パーティー黒猫の気まぐれ

sazae9

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26.冒険者パーティー【黒猫】の気まぐれ

決着

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始めに魔王の部下とアンクルートの戦いだった。
魔物だけあって物理も魔法も攻撃が凄い。余波が一緒に来た騎士にいかないように注意を払う。

アンクルートは農夫姿で無数の魔法を放出し、似合わない・・・。だが強い。二体の魔物のを相手にと言えばいいのか、魔王の部下に引けをとっていない。

ただ魔王の部下も負けてはいない。緩急をつけた二体の攻撃は地味だが確実にアンクルートを傷つける。
大怪我はないが、徐々にに押され始めた。

接近戦の女形、魔法の男形に役割を変え追い込んでいく。

手を貸そうか視線をやるが、拒否の態度を示された。

そして最後はアンクルートの首が跳ねられた。
負けたのに穏やかな顔をしていたのは何故なのだろう?


しかしゆっくりと考えているわけにもいかず、勇者たちに目を移した。

勇者は流石に鍛えられ、装備もよく魔王を相手に押している。

そこに先程の魔王の部下も合流したが、大体互角の争いだ。

「可愛そうだが死ねや!」
とダイチが大剣で上から切りつける。

「卑屈にならないでよ!」
とヒミカが小さなしかし高温の炎の玉を魔王に向け放つ。

魔王は剣をかわし、部下と一緒に魔法を無効化にかかる。

そこにグンジョウが「俺だって・・・」と二刀流で魔王の部下の男形を切り裂き倒した。

「よくやったグンジョウ! あとは二体だ! 行くぞヒミカも!」

魔王とウーニンの二体に連携して向かう勇者。
そこに僕たちの援護はない。

それでも勇者たちが押している。

苦し紛れに撃つ極大魔法もヒミカが防いでいる。

強くなったな・・・。
この世界の人ではないけど、僕たちがいなくても世界の最大の危機は防げるね。

「ふん!」
とダイチが大剣を横に振り切ると、ウーニンが死んだ。

「なんで異世界転移しても無双できないのよ~! 私が何をしたって言うの? 神様から楽しいからこっちの世界に来てッて言われただけなのに・・・。魔王だけど自由に生きていいよって言われたのに・・・。なんで魔王だからって魔物が集まるの? なんで世界を魔王の世界にと言う人が来たり、滅ぼすのだと言い寄る魔物が来たり、この世界の生き物すべてと仲良くするのだって言われなきゃいけないのよ! 私の選択権は?」


振り回されてるね・・・。


「私だってそっちに行きたいわよ! 勇者って何よ! 私もこれなら勇者が良かったわよ・・・。わだしだっで・・・。」
魔王が泣き出した・・・。
誰も何も言えない・・・。

「もういいわよ! さよなら・・・。」

魔王の魔力がこの部屋に充満すると、魔王の体が爆散した・・・。
そのままでは被害が出そうなので、魔王の周りを結界で覆ったが、この結果は・・・。

・・・・
・・・・

誰もが無言だった。
結末を見届けたファンフートも何も言葉が出てきていない。
勇者たちは善戦し活躍したが、この結末は予想しなかった。
勇者も複雑な心境なのだろうな。

・・・・
・・・・

しかしこのまま何もしないでいることもできないと考え始めた者から動き出した。
ある騎士は部屋の中の調査を始めている。
それを見たファンフートが指示を出し始める。

時間が進んでも調査は進まない。
ここには本当に質素な食料と、ダンジョンでは使えないだろう大量の宝石やお金。
娯楽用品もなく、着替えも見えない。

魔王は地球の記憶があったのなら、この生活は苦しかったろう。
悪神が仕掛けたものだろうから、魔王も被害者だったのかもしれない。

もしかしたら魔王として悪神に何かをされない方が悪いことをしたのかもしれない。
もう予想になるので考えないようにしよう。

~~~~~

魔王を倒した一行はダンジョンを出た。

僕たちもダンジョンコアに別れを告げ、勇者たちの後を歩きダンジョンを出た。
勇者たちは無言のままだった。


この世界に来て転移者や召喚された勇者に出会った。
僕やサクラは異世界を満喫できた。
ダイチやヒミカ、グンジョウも地球とは決別していた。
ダイヤ伯爵もなんだかんだ成功しているから過ごしやすいだろう。

それを考えると今世の勇者や魔王は、僕から見たら不幸だ。
自分の意思でここシチランジンに来たわけではないのに勝手に表と裏の主人公にされている。

はずれや僕たちのような自由な人が最後は一番あきらめが付くのだろうな。
立場ではなく、生き方がすべて・・・。

そんなことを考えているとサクラも意味ありげな視線を向けてきた。
そこで僕たちはもうこの場にいる必要はないと考えて、魔の森の拠点に転移した。
もう何を見られてもいいよ。





魔の森では僕たちは今後あまり表舞台に出ないと決めた。
デーブンからの依頼があった時だけこの世界のもめごとに関わっていく。
自分が守りたいもののため、この世界での僕たちの理解者の為に・・・。
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