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3章 3つ巴ベース編
35話 初ダンジョン
しおりを挟む剛健隊のベースから出た俺はダンジョンを目指していた。
それにしても剛健隊の隊長から聴いた話だが、この街にある3つのベースあまり仲がよくないようだ。
特に暴力団によるベース"塚平組'には気をつけろという話だ。
彼らは仲間意識が強く、気性が荒い者が多い、加えて武器も豊富なため争い事は絶対避けろと忠告された。
また黒い噂が耐えないらしい。
まぁ、俺には関係なさそうだけどな
「とりあえず、ダンジョンに行くか!」
「ぷぅ~~」
ちなみにダンジョンというのは、各地に突如現れた洞窟とのこと。
ダンジョン毎に出てくる魔物は異なるらしい。
ちなみに和歌山県内には発見されているので10箇所、大阪には100を超えるダンジョンがあるらしい。
おそらく、その他に住む人口が関係してあるのではないか?と隊長が推測していた。
だが俺にとってダンジョンの秘密などはあまり興味はない。
興味があるのは、ボス魔物、宝箱から得られる魔道具だ。
強力な能力を待つ魔道具、想像しただけでワクワクする。
また、俺が求める最強への道もどこかのダンジョンに眠ってる可能性があるらしい。
ちなみに本の一部を千切り、掌の上に置くと北東方向へ動いたため、大阪あたりにあるのかもという予想だ。
だが、とりあえずは、和歌山の初ダンジョン
強力な魔道具の武器を手に入れる!
武器は男の浪漫だからな
「着いたな。ここがダンジョンか」
盛り上がった地面にトンネルのような穴が空いている。
車1台なら普通に入れるくらいの大きさの穴だ。
「行くぞ!パール」
「プゥ~~」
パールと共に薄暗いトンネル内を慎重に進んでいく。
ダンジョン内は満月の夜並みには明るい
「プゥ!」
前を歩くパールが短く鳴いて立ち止まった。
おそらく魔物だろう
俺はナイフを抜き、かまえる。
現れたのは、えーと、骸骨だった。
骨のような棒を持った骸骨、カラカラと震えている。
"ステータス"と骸骨に向かって念じる。
****
【スケルトン】
骨でできた人型魔物。
*****
スケルトンって言うのか。若干ホラーだな
「よし、パールお前に任せる!」
「プゥ~」
パールは一度こちらを振り向いて頷き、スケルトンに闘志を向ける。
始めに動いたのはスケルトン。
予想以上に早い動きでパールに詰め寄り、骨棒を振るう
だがパールには当たらない。地面を転がり避けたのだ。
パールの機動力は時に俺を超える。
「プゥーー!」
パールはダンジョンの壁をスーパーボールのように飛び跳ね、立体的に移動する。
壁や天井がある空間においてパールの機動力は更に力を発揮する。
自身の身体の弾性を利用した"立体機動"
そして
「プゥーーー!」
加速、更に回転を加えた弾丸のような体当たりがスケルトンを襲う
その威力は絶大。
スケルトンの骨は砕け散った、
「よくやったぞ。パール!」
「プププゥッー!」
トコトコとこちらに駆け寄ってきたパールの頭を撫でる。
パールは本当に強くなった。
ちなみにこれが今のパールのステータスだ。
********
名前 パール
種族 マルブー
スキル 食い溜め
転がるⅡ
弾力ボディ
重量変化
《ボールのように丸い豚の魔物。逃げ足が非常に遅いため魔物に狩られ尽くされ絶滅した種。》
********
生まれた当初と比較するとスキルが3つも増えた。
特に"重量変化"は自身の体重を増やしたり、減らしたりできるため、攻撃にも機動力の向上にも転用できる、かなり有用なスキルだ。
ちなみに俺自身の荷重トレーニングにも大いに役立った。
さぁ、どんどん進もう
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