最強への道 〜努力は俺を裏切らない

ペンギン

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3章 3つ巴ベース編

59話 サッカーニ

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魔族のサッカーニ。

戦って分かった事だが、こいつはおそらく戦士だ。
今まで戦ってきたどの敵よりも戦い慣れしている。
俺のようなここ数ヶ月ではない、何年、何十年も戦いに身を置いた者の力。

身体能力も高いが、恐るべきはその読み。
加えて反応速度。

俺とパールが全力で攻撃しているにも関わらず、完璧に対応してくる。
これが魔族という異界からの侵略者の力

「おやおや、この程度ですか?」

サッカーニが余裕綽綽とした態度で言ってくる。
正直腹は立つが、、どうしようもない。

……いや、本当にそうか?

俺は心の中で諦めてはいないか?
"最強の本"でも書かれてたじゃねぇか

"思考の放棄、諦めは悪手。最後まで諦めない限り勝機はある"

そうだ。諦めないこと。

"だが勝てない戦いがあることも事実。見極めが肝心"

くっ……後に続く言葉も思い出してしまった。
だが、諦めないこと。

「いや、ここからが俺の本気だ。パール。防御を頼んでもいいか!」

「プゥ~!!!」

あいつの攻撃はパールの硬化+弾力ボディには効かない。
故にパールの攻撃は全て避けていた。
今のパールでは攻撃は当たらないならば、防御に専念してもらう。
どういうことかというと……

「プゥ~~!!」

パールが地面を縦横無尽に転がり、サッカーニの動きを妨げる。
防御というより邪魔だが、それでいい

後は俺が

すぅーーー

はぁーーー

深く息を吐いて吸う。
視界がクリアになった気がする。

高鳴る鼓動を押さえ、恐怖を律する。

【隠密】を発動する。
イメージは空気に溶けるように

【全力Ⅲ】を今までのように激流の如く、突発的に発動させるのではなく、体内に染み込むように"全力状態"が通常状態のように使用。


更に【集中】で五感をより深く研ぎ澄ませ、【回復強化IV】で身体能力を最善の状態にする。

……落ち着いている。

周囲がよく視える。

さて…行くか

全身を脱力し、空気に溶け込むように滑らかに移動

「なっ!?消えた…ですと!」

パールに意識が集まっていたことにより、俺への意識が薄まったのだろう。

そのまま背後に回り斬る!

しかし

「無駄ですよ。その程度の気配操作では私はれませんよ」

サッカーニの爪が俺のナイフは防いでいた。
それも背を向けたままこちらを見ずに

「まだまだ!」

俺はもう一度とナイフで攻撃。
しかし、ゆらりと避けられる。
パールが何度も邪魔しているにも関わらず

だが諦めるな

攻撃の手を緩めるな

動き続けろ

敵の攻撃を読み続けろ

次、次、次、次、次!!

もっと鋭く、もっと早く、もっと最短に

敵を斬る!!!

"プシュッ!"

ついに俺の刃がサッカーニの腕の薄く切り裂いた。
俺の攻撃がやっと奴に届いた。

このまま攻撃を続ければ

「ぐッー-!?」

次の瞬間、俺はうつむけに地面へと叩きつけられていた。
全身の凄まじい衝撃が走る。
意識が軽く飛んだ。

痛ぇ……

「調子乗りすぎですよ……家畜風情が!」

サッカーニの怒りを含んだ声が聞こえる。
どうやら俺はサッカーニに地面に殴り付けられたようだ。
そして、今俺の背中にはサッカーニの足が置かれ、軽い拘束状態になっている。

「プゥーー!!」

倒れ伏した俺を助けようとパールがサッカーニに突っ込んでいく。
だがパールの攻撃は避けられ、そのまま屋上の外へと蹴飛ばされた。

「パール!!!」

「邪魔な豚ですね!落ちてなさい」

くっ!パールには【重量操作】と【弾力ボディ】がある。
おそらくは無事なはずだ。

だが、これでこの状況を打破する手段が無くなった。

身体はザッカーニの足によって動けそうにない。
これはガチでヤバイ。

「家畜風情には地べたがお似合いですよ。さぁ、命乞いでもしますか?」

サッカーニの嘲笑を含んだ声が聞こえる

「ふざけろ……バケモンが!」

俺は【全力】で体を仰向けになるように回転
そのままナイフでサッカーニの足へ目掛けて突いた。

が、

「うっ!!」

くそっ!読まれてた。
俺のナイフは避けられ、その腕ごと踏みつけ地面に縫い付けられた。

「残念。死になさい!」

サッカーニの鋭利な爪が俺に振り下ろされる。

ーー事はなかった!!

「……誰です?」

サッカーニの爪は途中で止まっていた。
ある者の武器によって

「助けに来たぜ!あの時は髪切っちゃって悪かったな!」

 そこに居たのは、金色の稲妻を纏った制服姿の少年
"ピアス君"、光太郎だった。
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