最強への道 〜努力は俺を裏切らない

ペンギン

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3章 3つ巴ベース編

60話 集結

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絶対絶命の時に現れ、魔族サッカーニの爪を防いだ男の正体は

「ーーピアス君!?」

あまりの衝撃に名を呼んでしまった。

「稲妻ぁぁ突きぃぃ!!チッ避けられた!」

ピアス君が雷纏状態で鋭い突きを放つ。
しかし、その突きはサッカーニのバックステップにより避けられる。

だがお陰で俺への拘束は解けた。

「ありがとう。助かった」

俺は槍を構えるピアス君に礼を言う。
確か名は光太郎だったな

「全然いいぜ!ってか俺の事ピアス君って呼んでなかった?」

「いや、気のせいだろう。それにしてもどうしてここがーーっ」

俺は言葉を途中で切り、後ろへ大きく下がる。
元居た場所にサッカーニの爪が刺さっている。

「ヤベェ~!怖ぇ~!」

隣でピアス君が喚いている。
それにしても、ピアス君の攻撃がカンに触ったのだろう。サッカーニの眉間に深いシワが寄っている。

近くにいるだけで肌がピリピリと痛い。

正直ピアス君の助けはありがたいがそれでもまだ足りない……

「家畜風情が……」

サッカーニが強烈な怒気を放ちながら迫って

あれ?サッカーニの足が1歩で止まった。
いや……あれは片足が地面にくっついているようだ。

「私に何をした……」

ギロリと殺気を放ちこっちを睨んでくる。
いや、何をしたって?

「何かしたのか?」

俺はピアス少年に横の問いかける。

「いや、してない!してない!だから睨むのやめてぇー」

なんだ違うのか?
ならば一体誰が……俺は辺りに意識を広げる。

「やったのは僕さ。……やぁ、魔族くん」

その声は上の方からした。
視線を上にあげると上から人が落ちてきた。

「久しぶりだねシュウ。助太刀に来たよ」

爽やかに登場した新しい人物は
眼鏡をかけた紫スーツのインテリヤクザ 塚平 セツだった。
何故、この2人が…と思っていると
階段の方から足音が聞こえ、小橋君が現れた。

「はぁはぁ……やっと追いつきました。」

少し息が切れている。
階段で上がってきたのだろう。

「一体どういう事だ?」

何故塚平組の組長と小橋君達が…

「ぷぅ~~!」

すると小橋君の後ろからパールがひょっこりと現れた。
少しドヤっとしている。
もしかして

「パール君から話は聴きました!魔族がこの戦争の黒幕だと」

どうやって伝えたんだ?パールもしかして字でも書けたのか?
俺が呆然としていると

「あ、伝えていませんでしたが花は【意思疎通】のスキルであらゆる生き物と話ができるんです。」

「なるほどな」

花がいつもパールと話してたのは、本当に会話してたのか。
それにしてもパールナイスだ!

「ですので状況は理解しています。ちなみに下の戦争も山根さんの能力が解除され混乱に陥ったところを僕と塚平さんで迅速に対処し、解決してきました。」

どうやら戦争は未然に防げたらしいな。
って事は後は目の前の魔族サッカーニのみ

「家畜風情が集まっても無駄というのに……」

どうやらサッカーニは片足の拘束を強引に解いたようだ。
こちらに激しい殺意を向けてくる。

だがピアス君こと光太郎、小橋君、塚平、そしてパール
街の最高戦力、これで勝てないならば和歌山は終わりだ。

「さぁ……この侵略者に家畜の力を見せてやろう」

さて、ここからが本番だ。
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